「さあ、洗濯するぞ!」とスイッチを入れた瞬間、ピーピーという電子音と共に見慣れないエラー表示が点滅…。毎日当たり前に動いてくれると思っていた洗濯機が突然止まってしまうと、本当に困りますよね。
「もしかして、壊れちゃった?」「修理を頼んだらいくらかかるんだろう…」と、頭の中が不安でいっぱいになる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな突然のトラブルに慌てないために、東芝洗濯機のエラーコード一覧とその意味、そして自分でできるリセット方法や対処法を、家電のプロの視点から分かりやすく解説します。
東芝洗濯機エラーコード一覧と基本的な見方

まずは、東芝の洗濯機で表示されるエラーコードが、一体何を示しているのか基本的な部分から見ていきましょう。
エラーコードは洗濯機が「どこか調子が悪いよ」と教えてくれるサインです。慌てずに対処すればすぐに解決することも多いので、基本的な見方を知っておくと安心ですよ。
故障を示すエラーコードと判断基準
エラーコードが出たからといって、必ずしも故障とは限りません。多くは給水や排水のトラブル、衣類の偏りといった、ちょっとしたことが原因なんです。
例えば、蛇口が閉まっていたり、排水ホースが折れ曲がっていたりするだけでエラーは出てしまいます。まずは取扱説明書や公式サイトでエラーコードの意味を調べて、自分で対処できる範囲かどうかを判断することが大切ですね。
一方で、モーターの異常や基板の不具合を示すエラーコードも存在します。これらは専門的な知識や部品交換が必要になるため、無理に自分で直そうとせず、プロに相談するのが賢明です。
判断基準としては、「電源を入れ直しても同じエラーが繰り返し表示される」「異音や焦げ臭い匂いがする」といった場合は、故障の可能性が高いと考えた方が良いでしょう。
私もお客様から「何度も同じエラーが出る」というご相談をよく受けますが、そういった場合は早めに点検を依頼することをおすすめしています。
エラーコード一覧
東芝の洗濯機で表示される代表的なエラーコードを一覧にまとめてみました。
お使いの機種によって表示が異なる場合もあるので、あくまで目安として参考にしてくださいね。詳細はお手元の取扱説明書も合わせて確認するのが一番確実です。
エラーコード | 内容 | 対処法 |
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蛇口の開閉確認、給水ホースの接続状況をチェック。断水していないか確認。 |
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排水ホースの折れや詰まりを確認。排水口が詰まっていないかチェック。糸くずフィルターの掃除も有効。 |
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洗濯機のふた(ドア)が完全に閉まっているか確認。もう一度開け直す。異物が挟まっていないかチェック。 |
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一度電源を切り、洗濯槽の中の衣類を均等にならし直してから再度スタート。 |
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電源プラグを一度抜き、数分待ってから再度差し込んでみる。改善しない場合は修理が必要な可能性が高い。 |
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E6/E7と同様に電源の入れ直しを試す。持続する場合は点検・修理を依頼する。 |
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乾燥フィルターが目詰まりしていないか確認し、掃除する。通信エラーの場合は電源を入れ直す。 |
ここに挙げたのはほんの一部です。
エラーコードは非常に多くの種類がありますので、まずは取扱説明書を確認するのが解決への一番の近道ですよ。
洗濯機が壊れる前兆のサインとは?
エラーコードが表示される前に、洗濯機が何かしらのサインを出していることもあります。こうした前兆に気づくことができれば、大きなトラブルを未然に防げるかもしれません。「最近、ちょっと変だな?」と感じたら、注意深く様子を見てみましょう。
よくある前兆としては、脱水時の音が以前よりもうるさくなった、洗濯時間がやけに長くなった、などが挙げられます。特にガタガタという大きな振動音は、洗濯機が水平に設置されていなかったり、内部の部品が劣化していたりするサインかもしれません。
また、洗濯物にかすかな黒いカスが付着するようになったら、洗濯槽の裏側に見えないカビが大量発生している可能性があります。これは故障ではありませんが、放置すると衣類に汚れが付くだけでなく、アレルギーの原因にもなりかねません。
「なんだか最近、洗濯物の乾きが悪い気がする…」というのも、乾燥機能付き洗濯機では注意したいサインの一つですね。乾燥フィルターの掃除をしても改善しない場合は、内部のダクトにホコリが溜まっている可能性があります。
これらのサインはすぐに対処すれば改善できることも多いです。見て見ぬふりをせず、早めに原因を探ることが洗濯機を長持ちさせる秘訣です。
頻繁にエラーが出るのはなぜ?
「一度エラーを直したはずなのに、また同じエラーが出てしまう…」こんな経験はありませんか?
頻繁にエラーが再発する場合、根本的な原因が解決されていない可能性があります。例えば、排水エラー(C5)が頻発するなら、排水口の奥の方が汚れていて、掃除してもすぐに詰まってしまうのかもしれません。
また、洗濯物の入れすぎもエラーの一般的な原因です。特に最近の洗濯機は高性能で、衣類の重さを自動で検知して最適な水量や洗い方を決めます。しかし、容量ギリギリまで詰め込んでしまうと、うまく撹拌できずに衣類が偏り、脱水エラー(E2)を引き起こしやすくなるんです。
毎回エラーが出るという方は、一度に洗う洗濯物の量を少し減らしてみると、改善されるかもしれませんね。
意外と見落としがちなのが、防水性の衣類(レインコートやアウトドアウェアなど)を洗濯・脱水しているケースです。これらの衣類は水を通しにくいため、脱水時に洗濯槽の中で水が抜けず、異常な振動やエラーの原因になります。
それでもエラーが頻発する場合は、洗濯機本体のセンサーや部品が劣化している可能性も考えられます。使用年数が長い場合は、一度プロの目で点検してもらうと安心です。
エラーコード一覧で解決しない東芝洗濯機の対処法

エラーコードの意味を調べて対処してみたけれど、一向に改善しない…。そんな時は少し視点を変えたアプローチが必要かもしれません。
ここでは、基本的なエラー対処法で直らなかった場合のステップについて解説していきます。
エラーリセット方法の基本
多くのエラーは、洗濯機本体をリセットすることで解消される場合があります。一番簡単で基本的なリセット方法は、電源プラグをコンセントから抜いて、しばらく放置することです。
目安としては、最低でも5分から10分ほど待ってから、再度プラグを差し込んでみてください。これは、洗濯機の内部コンピューター(マイコン)に溜まった一時的な電気を放電させ、プログラムを正常な状態に戻すためです。
テレビやパソコンの調子が悪い時に再起動するのと同じようなイメージですね。
特に原因がはっきりしないエラー表示が出た時には、まずこの「電源の抜き差し」を試してみる価値は十分にあります。
ただし、これはあくまで一時的な不具合を解消するための方法です。リセットしてもすぐに同じエラーが再発する場合は、部品の故障など、物理的な原因が考えられますので、次のステップに進む必要があります。
表示されるエラーコードc5の原因
東芝の洗濯機で非常によく見られるエラーコードの一つが「C5」です。これは「排水が正常に行えません」というサインで、洗濯槽の中の水が時間内に排出しきれない場合に表示されます。
原因として最も多いのは、やはり排水関連の詰まりですね。具体的には、以下の3点を確認してみてください。
1. 糸くずフィルター(排水フィルター)の詰まり
洗濯機の下部にある糸くずフィルターには、洗濯中に出た糸くずや髪の毛、ポケットに入っていた小さなゴミなどが溜まります。ここが詰まると水の通り道が塞がれてしまい、排水エラーの原因になります。定期的にお手入れしているつもりでも、意外と汚れが溜まっていることが多いんですよ。
2. 排水ホースの問題
排水ホースが折れ曲がっていたり、家具の下敷きになって潰れていたりすると、水の流れがせき止められてしまいます。また、ホースの先端が排水口の奥まで入り込みすぎて、水で塞がれてしまっているケースも考えられます。
3. 排水口の詰まり
洗濯機本体やホースに問題がなくても、その先にある排水口自体が詰まっていることもあります。長年の使用で蓄積したヘドロや糸くずが原因です。市販のパイプクリーナーなどで定期的に掃除することをおすすめします。
これらを確認・掃除してもC5エラーが消えない場合は、排水を制御する弁(排水バルブ)やモーターの故障も考えられます。その場合は、残念ながら個人での修理は難しいですね。
すすぎで止まるE2エラーは故障?
「すすぎや脱水の工程になると、必ずE2エラーが出て止まってしまう」というご相談もよくいただきます。このE2エラーは、洗濯槽の中の衣類が偏ってしまい、バランスが取れずにうまく回転できない状態を示しています。
洗濯機は、高速で回転する脱水槽がアンバランスな状態になると、大きな振動や騒音が出て本体を傷つけたり、転倒したりする危険があります。それを防ぐために、センサーが異常な揺れを検知すると、安全のために運転を停止させる仕組みになっているんです。
ですから、E2エラーが表示されること自体は、故障ではなく正常な安全機能が作動している証拠と言えます。
原因としては、以下のようなことが考えられます。
- 洗濯物が少ない、または多すぎる
- 大きな洗濯物と小さな洗濯物を一緒に洗っている
- 水を含みやすい衣類がある
対処法はとてもシンプルで、一度ふたを開けて、手で洗濯物を均等にほぐし直すだけです。これでほとんどの場合は解決します。
もし頻繁にE2エラーが出るようなら、洗濯ネットを活用して衣類が絡まるのを防いだり、一度に洗う洗濯物の種類や量を調整したりする工夫で、発生を抑えることができますよ。
エラーe6の解除について
エラーコードの中でも、少し注意が必要なのが「E6」の表示です。これは多くの場合、洗濯機の心臓部であるモーターや、それを制御する電子基板に何らかの異常が発生していることを示唆しています。
先ほどご紹介したC(Check)で始まるエラーコードは、利用者自身で確認・対処できる内容が多いのですが、E(Error)で始まるコード、特にE6やE7は、部品の故障や専門的な修理が必要なケースが多いんです。
原因としては、モーターの回転をうまく制御できなくなっていたり、モーターと基板をつなぐ配線に問題があったり、あるいは基板そのものが故障していたり、といったことが考えられます。
ご家庭でできる対処法としては、一度電源プラグを抜いて数分待ってから再度運転してみる「リセット」くらいしかありません。これで一時的に復旧することもありますが、根本的な原因が解決したわけではないので、再発する可能性が高いです。
もしE6エラーが一度でも表示されたら、それは洗濯機からの重要なSOSサインだと捉えて、早めにメーカーのサポートセンターや修理業者に連絡することをおすすめします。
エラーコード一覧でe7が出た
「E7」エラーも、先ほどの「E6」と非常によく似た系統のエラーです。これもモーターや基板関連の異常を示していることがほとんどで、E6とE7で、検知している異常の種類を細かく分けている機種が多いですね。
例えば、モーターに過剰な電流が流れたことを検知した場合や、モーターの回転数をセンサーが正常に読み取れなくなった場合などに表示されます。利用者側から見れば、E6もE7も「モーター周辺の専門的なトラブル」と認識しておけば問題ありません。
対処法もE6と同様で、まずは電源の入れ直しを試します。それで改善しなければ、残念ながらユーザー側でできることはほとんどありません。特に、東芝のDDモーター(ダイレクトドライブモーター)を搭載した静かな機種は、制御が非常に精密なため、センサーや基板に不具合が出ると、こうしたエラーが表示されやすくなる傾向があります。
お店でも「E7が出て動かなくなった」というお客様がいらっしゃいますが、購入から年数が経っている場合は、修理費用と新しい製品の購入費用を比較検討されることが多いですね。
エラーコードEE1が表示された場合
乾燥機能付きの洗濯機で表示されることがあるのが「EE1」というエラーです。これは主に、乾燥フィルターの目詰まりが原因で発生します。
乾燥機能を使うと、衣類から出たホコリや糸くずが乾燥フィルターに溜まります。このフィルターが目詰まりを起こすと、温かい風がスムーズに流れなくなり、乾燥効率が著しく低下します。
洗濯機は、この空気の流れの悪さをセンサーで検知し、「フィルターのお手入れが必要ですよ」と知らせるためにEE1エラーを表示する仕組みになっているんです。
このエラーの対処法は非常に簡単で、乾燥フィルターを取り外して、溜まったホコリをきれいに取り除くだけです。ほとんどの機種では、フィルターは手で簡単に引き出せるようになっています。
ティッシュで拭き取ったり、古い歯ブラシで優しくこすったりして、網目に詰まったホコリをしっかり除去してください。乾燥機能を使うたびにフィルターを掃除するのが、エラーを防ぎ、乾燥効率を保つための基本です。
エラーコードed4の修理と費用
「Ed4」というエラーコードも、修理が必要になる可能性が高い表示の一つです。これは、洗濯槽を回転させるモーターや、その動きを制御する電子基板に深刻な異常が検知されたことを意味します。
E6やE7がモーター関連の「不具合」だとすると、Ed4はより深刻な「故障」を示しているケースが多い、というイメージですね。この場合の修理は、原因となっている部品(モーターユニットや制御基板)を丸ごと交換することになるのが一般的です。
修理費用は、洗濯機の種類や交換する部品によって大きく変動しますが、決して安くはありません。公式サイトによると、モーターや基板の交換には、部品代と技術料、出張費などを合わせて3万円~7万円程度かかることが多いとされています。
修理を依頼する前に、まずは保証期間内かどうかを確認しましょう。保証期間が過ぎている場合は、修理費用と、新しい洗濯機を購入する費用を天秤にかけることになります。
使用年数が7~8年を超えている場合は、他の部品も寿命が近づいている可能性があるため、思い切って最新モデルに買い替えた方が、結果的にコストパフォーマンスが良くなることも多いですよ。
総括:東芝洗濯機のエラーコード一覧と対処法
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。