暑い夏や寒い冬に、突然運転ランプが高速で点滅し始めたら、びっくりしますよね!
「もしかして故障かな?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか?
特に、急いでいる時や就寝前にこの問題が起きると、本当に困ってしまいます。
実は、この運転ランプの高速点滅は、エアコンが私たちに何かを伝えようとしているサインなんです。一見するとただの故障に見えるかもしれませんが、原因を正しく理解すれば、ご自身で解決できるケースも少なくありません。
この記事では、家電量販店で働く私が、東芝エアコンの運転ランプが高速点滅する原因から、ご家庭でできる具体的な対処法、さらには修理が必要な場合の見極め方まで、分かりやすく解説していきます。
東芝エアコンの運転ランプが高速点滅する原因とは

東芝エアコンの運転ランプがチカチカと速いスピードで点滅し始めたら、それはエアコンが何らかの異常を検知したという合図です。
一括りに「点滅」と言っても、その光り方や他のランプとの組み合わせによって、示している内容が異なります。ここでは、具体的な原因を一つひとつ見ていきましょう。
運転ランプの点滅は故障のサイン?
運転ランプの点滅は、エアコンが「ちょっと見てほしいところがあるよ」と教えてくれているサインだと考えると分かりやすいかもしれません。
必ずしも深刻な故障を意味するわけではなく、フィルターの汚れや室外機の周りの環境など、ちょっとしたことが原因の場合も多いんです。
例えば、フィルターが目詰まりしていると、エアコンは効率的に空気を吸い込めなくなり、本体に負担がかかってしまいます。その結果、安全のために運転を停止し、ランプを点滅させて知らせることがあります。
また、室外機の周りに物を置いていて、空気の流れを妨げてしまっている場合も同様です。
このように、ランプの点滅は、エアコンからの「助けて」のサインであり、深刻なトラブルに発展する前に対処を促すための重要な機能なんですね。
もちろん、中には部品の故障など、専門家による修理が必要なケースも含まれます。
まずは慌てずに、どのような状況で点滅しているのかを冷静に確認することが、問題解決への第一歩となります。
緑色に高速点滅している場合
運転ランプが「緑色」に高速で点滅している場合、これは東芝の一部の機種、特に「大清快(だいせいかい)」シリーズなどで見られるサインで、多くは「内部クリーン」や「セルフクリーン」運転の準備中や作動中であることを示しています。
この機能は、冷房や除湿運転後にエアコン内部を乾燥させ、カビや雑菌の繁殖を抑えるための大切な役割を担っているんです。
運転停止後に自動で始まることが多く、しばらくすると点滅は消えて運転も停止しますので、故障ではありません。
ただし、この緑色の点滅がいつまでも終わらない、あるいは他のランプも一緒に点滅しているといった場合は、通常とは異なる状況が考えられます。
例えば、内部クリーン機能自体に何らかの不具合が発生している可能性もゼロではありません。取扱説明書を確認して、ご自身のエアコンの緑色点滅がどのような意味を持つのかを一度チェックしてみることをおすすめします。
もし、説明書を見ても分からない、あるいは明らかに様子がおかしいと感じる場合は、専門の業者に相談するのが安心ですね。
運転とタイマーランプが同時に点滅
運転ランプとタイマーランプが同時に、しかも高速で点滅している場合は、少し注意が必要なサインです。
これは、エアコンのシステムに何らかの異常が発生していることを示している可能性が高いと考えられます。先ほどお伝えしたようなフィルターの目詰まりといった単純な原因ではなく、室内機や室外機の電子部品、センサー、あるいは冷媒ガスに関するトラブルなどが考えられます。
お店でお客様からお話を伺っていても、このケースはご自身での解決が難しいことが多いように感じます。
このような状態になったら、まずは一度エアコンの電源プラグを抜いて、数分待ってから再度差し込む「リセット」を試してみてください。一時的なエラーであれば、これで改善されることもあります。
しかし、リセットしても状況が変わらない場合は無理に使い続けようとせず、運転を停止してください。使い続けると、症状が悪化したり、他の部品にまで影響が及んだりする可能性があるからです。
この同時点滅は、専門家による診断が必要なサインと捉え、早めにメーカーのサポートセンターや購入した販売店、修理業者に連絡することをおすすめします。
エラーコードの確認方法
運転ランプやタイマーランプが点滅しているとき、実はエアコンが「どこが不調なのか」を具体的なエラーコードで教えてくれていることが多いんです。このエラーコードを確認できれば、問題解決への大きな手がかりになります。
確認方法は機種によって少し異なりますが、多くの東芝製エアコンではリモコンを使って簡単にチェックできます。
おそうじランプの点滅も要確認
運転ランプの点滅と合わせて、「おそうじ」や「フィルター」といったランプが点滅・点灯していないかも確認してみてください。
このランプは、その名の通り、フィルターのお手入れ時期を知らせてくれる機能です。一定時間エアコンを運転すると、自動的に点灯または点滅するようになっています。
もし、おそうじランプが点いている場合は、まずはフィルターの掃除を試してみてください。フィルターは、ホコリをキャッチしてくれる重要な部分ですが、汚れたままだと空気の通りが悪くなり、冷暖房の効率が低下してしまいます。
それだけでなく、エアコン本体に余計な負荷がかかり、結果として運転ランプの点滅といった異常サインにつながることもあるんです。
フィルターを取り外して掃除機でホコリを吸い取り、汚れがひどい場合は水洗いをして、しっかり乾かしてから元に戻しましょう。
掃除が終わったら、リモコンにある「フィルターリセット」や「おそうじリセット」といったボタンを押して、ランプを消してください。この操作をしないと、掃除をしてもランプが点いたままになってしまうので注意が必要ですね。
これだけで、エアコンの調子が戻ることも少なくありません。
点滅して動かない時のチェック項目
運転ランプが高速で点滅し、エアコンが全く動かなくなってしまった場合、いくつかの点を確認することで原因を切り分けることができます。
修理を依頼する前に、以下の項目をチェックしてみましょう。
これらの基本的な点を確認しても状況が改善しない場合は、エアコン本体の内部的な問題が考えられます。その際は、無理に操作を続けないことが大切です。
東芝エアコンの運転ランプ高速点滅時の対処法

さて、ここからは東芝エアコンの運転ランプが高速で点滅してしまった場合に、具体的にどのような対処をすれば良いのかを一緒に見ていきましょう。
ご自身で試せる簡単な方法から、専門家にお願いする前のチェックポイントまで、順を追って解説しますね。
自分でできる簡単なリセット方法
エアコンに何らかの一時的なエラーが発生した場合、リセット作業を行うことで正常な状態に戻ることがあります。これは、パソコンやスマートフォンの調子が悪い時に再起動するのと同じようなイメージですね。
最も簡単で効果的なリセット方法は、「電源プラグの抜き差し」です。
このリセット作業は、多くの軽微なエラーに対して有効です。ただし、注意点として、頻繁にリセットを繰り返すのは避けてください。
リセットしてもすぐに同じ症状が再発する場合は、一時的なエラーではなく、何らかの部品の不具合など、根本的な原因がある可能性が高いです。
その場合は、次のステップに進む必要があります。
点滅の消し方と応急処置
先ほどもお伝えしたように、運転ランプの点滅はエアコンからのSOSサインです。そのため、根本的な原因を解決せずに、ただランプの点滅だけを無理に消そうとするのはおすすめできません。
しかし、原因に応じた正しい処置を行うことで、結果的に点滅を消すことができます。
まず試すべきは、やはり「フィルターの清掃」です。フィルターの汚れは、冷暖房効率の低下や異音、そして今回のような異常停止など、さまざまな不調の原因になります。
定期的にお手入れしているつもりでも、夏や冬など使用頻度が高い時期は、思った以上にホコリが溜まっていることがあるんです。
フィルターをきれいにした後、リセットボタンを押すことで、おそうじランプと合わせて運転ランプの点滅も解消されるケースは少なくありません。
次に応急処置として考えられるのが、「室外機の周辺確認」です。室外機のファンがスムーズに回れるように、周りの障害物を取り除きましょう。
特に、夏場は雑草が伸びて吸込口を塞いでしまったり、冬場は雪で室外機が埋もれてしまったりすることもあります。
室外機がきちんと「呼吸」できる環境を整えてあげるだけで、エアコンは正常に動き出すことがあります。
これらの対処法を試しても点滅が消えない場合は、専門的な診断が必要な段階だと考えられます。
運転ランプが8回点滅する意味
運転ランプの点滅回数で、ある程度のエラー内容を特定できる場合があります。
もし、運転ランプが「8回点滅して少し休み、また8回点滅する」というパターンを繰り返している場合、これは室内機と室外機との間の通信に異常が発生していることを示している可能性が高いです。
具体的には、室内機と室外機をつなぐ配線が断線していたり、接触不良を起こしていたりするケースが考えられます。また、室内機か室外機、あるいは両方の電子基板に不具合が生じている場合もあります。
この「8回点滅」のエラーは、残念ながらご自身で対処するのは非常に難しいです。配線のチェックや基板の交換は、専門的な知識と技術が必要であり、感電などの危険も伴います。
もしこの点滅パターンを確認したら、先ほどご紹介した電源リセットを一度試してみて、改善が見られないようであれば、速やかに運転を停止し、修理を依頼するのが賢明な判断と言えます。
無理に使い続けようとすると、症状をさらに悪化させてしまう恐れがあります。
お掃除ランプが消えない時の対応
フィルターをきれいに掃除したのに、「おそうじ」ランプがいつまでも消えない、というご相談もお店で時々いただきます。これは、エアコン本体が「フィルター掃除が完了した」ということを認識していないために起こります。
ほとんどのエアコンには、掃除が完了したことをエアコンに教えるための「リセット操作」が必要なんです。この操作を忘れてしまうと、いくらフィルターがきれいになっても、ランプは点灯・点滅を続けてしまいます。
リセット方法は機種によって異なりますが、一般的にはリモコンにある「フィルターリセット」や「おそうじリセット」、「サインリセット」といったボタンを押すことで完了します。ボタンが見当たらない場合は、本体の応急運転スイッチなどを長押しすることでリセットされる機種もあります。
詳しい操作方法は、必ずお手元の取扱説明書で確認してくださいね。
もし、正しいリセット操作をしてもランプが消えない場合は、リセット信号を検知するセンサーや基板自体に問題がある可能性も考えられます。その際は、一度専門業者に点検してもらうと良いでしょう。
お掃除機能付きのモデルの場合、ダストボックスが満杯になっていることが原因でランプが消えないこともありますので、そちらも合わせて確認してみてください。
修理を依頼する前に試すこと
専門の業者に修理を依頼する前に、いくつか最終確認しておきたいポイントがあります。
これをチェックしておくだけで、実は修理が必要なかったというケースや、修理がスムーズに進むことがあります。
これらの点を事前に確認しておくことで、余計な出費や手間を省くことにつながります。少し面倒に感じるかもしれませんが、とても大切なステップなんです。
修理費用の相場と依頼先の見つけ方
いろいろ試しても改善しない場合、いよいよ専門家による修理が必要になります。
気になるのは、やはり修理費用ですよね。
費用は故障の内容や交換する部品によって大きく異なりますが、おおよその相場を知っておくと安心です。
コンプレッサーなど、心臓部の交換になるとかなり高額になるため、使用年数によっては新しいエアコンへの買い替えを検討した方が良い場合もあります。
一般的に、エアコンの寿命は10年程度と言われています。設置から10年以上経過している場合は、修理してもまた別の箇所が故障するリスクもあるため、買い替えも視野に入れると良いでしょう。
修理の依頼先としては、主に以下の3つが考えられます。
総括:東芝エアコン運転ランプの高速点滅について
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。