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洗濯機の水量はどう決める?自動と手動の使い分けから節水術まで解説

洗濯機のマメ知識

洗濯機のスイッチを押すとき、水量について気にしたことはありますか?

いつも自動設定に任せているけれど、本当にこれで合っているのか不安に思ったり、「手動で調整したいけれどどうすればいいのかわからない」という声をお店でもよく耳にします。

「洗濯物の量に対してどれくらいが目安なのか」
「自動の仕組みはどうなっているのか」
「見た目で判断する方法はないのか」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?

実は、洗濯機の水量設定って、ちょっとしたコツを知っているだけで洗い上がりが驚くほど変わるんです。

この記事では、洗濯機の水量について基本的な仕組みから実践的な調整方法まで、家電のプロとして培ってきた知識を余すことなくお伝えします。

自動と手動の使い分けから、節水しながらしっかり汚れを落とすコツまで、明日からすぐに使える情報が満載です!

この記事のポイント
  • 洗濯機の水量が自動で決まる仕組み
  • 洗濯物の量に対する適切な水量の目安
  • 水量を手動で調整するメリットと方法
  • 節水しながらもしっかり汚れを落とすコツ

洗濯機の水量の基本!自動と手動の決め方

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 洗濯機の水量、自動の仕組みとは?
  • 縦型とドラム式では違う?
  • 水量を手動で設定する方法
  • 洗濯物1kgに対する目安
  • 1回の水量はどのくらい?
  • 適切な水量の決め方

まずは、洗濯機の水量がどのように決まるのか、基本的な部分から一緒に見ていきましょう。

最近の洗濯機はとても賢いですが、その仕組みを知ることで、より上手にお洗濯できるようになりますよ。

洗濯機の水量、自動の仕組みとは?

全自動洗濯機の「自動」設定、本当に便利ですよね。
でもどうやって洗濯物の量を判断しているかご存知でしょうか?

実は洗濯機の種類によって仕組みが少し違うんです。

縦型洗濯機の場合、洗濯槽の底にある「パルセーター」という羽根が回転する時のモーターの負荷を検知して、「これくらいの重さかな?」と判断しています。一方、ドラム式洗濯機は、内蔵された重量センサーで直接重さを測るタイプが多いですね。

どちらのタイプも、乾いた衣類の重さを基準に水量を計算しているのがポイントです。

濡れた衣類を入れる時の注意点

例えば、手洗いした後の衣類を脱水だけしたい時など、濡れて重くなった状態で洗濯機に入れると、洗濯機が「洗濯物が多い!」と勘違いして、必要以上に水量を設定してしまうことがあります。自動設定は便利ですが、時にはこんな弱点もあるんですね。

この仕組みを理解しておくと、「あれ、今日の洗濯物少ないのに水が多いな?」なんて時の原因がわかってスッキリするかもしれません。基本的には自動で十分ですが、洗濯物の状態によっては、次の手動設定が活きてくるんです。

縦型とドラム式では水量は違う?

「縦型とドラム式って、使う水の量は違うんですか?」というご質問、お店でも本当によくいただきます。

結論からお伝えすると、はい、まったく違うんです! 
その理由は、洗い方の根本的な仕組みが異なるからなんですよ。

それぞれの特徴を、もう一度おさらいしてみましょう。

洗濯機の種類洗い方水量の特徴
縦型洗濯機たっぷりの水の中で衣類をこすり合わせる「もみ洗い」水を多く使うが、泥汚れなど固形の汚れに強い
ドラム式洗濯機ドラムの回転で衣類を持ち上げて落とす「たたき洗い」少ない水で洗えるため、節水効果が高い

ご覧の通り、縦型はたっぷりの水で衣類をこすり合わせる「もみ洗い」。パワフルな水流で洗うので、泥汚れのような固形の汚れに強いのが特長です。そのため、どうしても多くの水を必要とします。

一方でドラム式は、ドラムを回転させて衣類を上から下に落とす「たたき洗い」が基本です。少ない水でも効率的に洗えるので、節水性能に優れているのが嬉しいポイントですよね。皮脂汚れなどもしっかり落としてくれます。

ドラム式は洗濯槽が斜めになっているので、少ないお水でも底にしっかり溜まります。そのお水めがけて衣類を落下させて洗うので、節水ができるというわけなんです。

ご家庭のライフスタイルや、どんな汚れをしっかり落としたいかによっても、どちらのタイプが合うかは変わってきます。この水量の違いは、洗濯機選びの大きなポイントの一つと言えるでしょう。

水量を手動で設定する方法

自動設定はとても便利ですが、「もう少し水が欲しいな」と感じることもありますよね。そんな時に役立つのが「手動設定」です。

操作はとても簡単で、洗濯機の操作パネルにある「水量」や「水位」といったボタンを押すだけ。多くの機種では、ボタンを押すごとに設定水量が段階的に変わっていきます。

では、どんな時に手動設定が便利なのでしょうか?

手動設定がおすすめのケース
手動設定がおすすめのケース
フリースやセーターなど、軽くてかさばる衣類を洗う時
自動設定だと軽いと判断されて水量が少なくなりがちです。衣類がしっかり水に浸かるように、1〜2段階水量を増やしてあげると良いですよ。
泥汚れや汗のニオイが気になる衣類を洗う時
たっぷりの水で洗うことで、汚れやニオイが落ちやすくなります。これも、普段より一段階多めに設定するのがおすすめです。
少量の洗濯物を洗う時
タオル1枚だけ、といった少量のお洗濯の場合、機種によっては自動で最低水位が設定されないことがあります。そんな時は手動で一番低い水量に設定してあげると無駄がありません。

「おまかせ」や「自動」ボタンを押す前に、水量ボタンをポチっと押すだけなので、ぜひ試してみてください。この一手間で、洗い上がりの満足度がぐっと上がることもありますよ。

洗濯物1kgに対する目安

クリーン家電ガイド:イメージ

手動で水量を設定する時に、一つの基準になるのが「洗濯物1kgあたりに必要なお水の量」です。これを知っておくと、水量選びで迷うことが少なくなります。

一般的に言われている目安は、以下の通りです。

洗濯機水使用量
縦型洗濯機
洗濯物1kgあたり 約10L
ドラム式洗濯機
洗濯物1kgあたり 約7〜9L

「でも、洗濯物の重さなんていちいち測らないわ」と思いますよね。
私も家では測りません(笑)

実は、1人が1日に出す洗濯物の量は、平均で約1.5kgと言われています。これを参考にすると、家族の人数からおおよその洗濯物の重さがイメージしやすくなるんじゃないでしょうか。

生活シーン別・衣類の重さの目安

ちなみに、具体的な衣類の重さはこんな感じです。

衣類重量
Tシャツ
約120g
ワイシャツ
約200g
ジーンズ
約700g
バスタオル
約300g

こう見ると、ジーンズって結構重いんですね。乾いた状態でもこの重さなので、洗濯する時は水量を少し多めに意識すると良さそうです。

毎回正確に測る必要はありませんが、この「1人あたり1.5kg」というのを頭の片隅に置いておくと、水量設定の大きな助けになると思います。

1回の水量はどのくらい?

では、先ほどの「1人1日1.5kg」の目安を使って、ご家庭での1回のお洗濯でどれくらいの水を使っているか、シミュレーションしてみましょう。

ここでは、縦型洗濯機(1kgあたり10L)で計算してみますね。

世帯人数1日の洗濯物(目安)必要な水量(目安)
1人暮らし約1.5kg約15L
2人暮らし約3.0kg約30L
4人家族約6.0kg約60L

もちろん、これはあくまで目安です。部活を頑張るお子さんがいるご家庭や、タオルをたくさん使う夏場などは、洗濯物の量もぐっと増えますよね。

ご自宅の洗濯機の取扱説明書を見ると、「水量30Lの時の洗濯容量は3.0kgまで」のように、水量ごとの洗濯物量の目安が記載されていることが多いです。一度、確認してみるのも面白いかもしれません。

こうして数字で見ると、毎日のお洗濯でかなりの量の水を使っていることがわかりますね。だからこそ、適切な水量で効率よく洗うことが、水道代の節約にもつながるというわけなんです。

適切な水量の決め方

ここまで、水量が決まる仕組みや目安についてお話してきました。それでは、これらをふまえて「適切な水量」をどう決めれば良いか、ポイントをまとめてみましょう。

答えとしては、「洗濯物の量と種類に合わせて、基本は自動、時々手動で微調整」というのが一番賢い方法だと思います。

毎回手動で設定するのは少し大変なので、普段のお洗濯は自動設定におまかせしてしまいましょう。その上で、以下のようなケースで手動調整を取り入れるのがおすすめです。

水量見直しタイミング
水量を見直す3つのタイミング
1. 衣類が水面から出ている時
これは水量が足りていないサインです。水位を一段階上げましょう。
2. 汚れがひどい衣類を洗う時
前述の通り、多めの水で洗うことで洗浄力がアップします。
3. 軽くてかさばるものを洗う時
洗濯機が「軽い」と判断しがちなので、手動で水量を増やしてあげましょう。

要するに、洗濯機が苦手な部分を、私たちが少しだけ手伝ってあげるというイメージですね。

洗濯機の自動検知機能は年々進化していますが、それでも万能ではありません。衣類の種類や汚れ具合は、目で見て判断するのが一番確実です。

このひと手間がお洗濯上手への近道ですよ。

洗濯機の水量を調整して賢くお洗濯するコツ

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 水量は多い方がいい?
  • 少ない時のデメリット
  • 水量ボタンで上手に調整
  • 洗濯物が浸るか見た目で判断
  • どうしても水量がわからない時は
  • 節水しながらきれいに洗うには?

基本がわかったところで、次はもう少し踏み込んだ実践的なコツをご紹介します。
水量を上手にコントロールして、節水とキレイを両立させちゃいましょう!

水量は多い方がいい?

「汚れをしっかり落としたいから、水は多ければ多いほど良い」と思っている方、意外と多いのではないでしょうか?

実は、これは特に縦型洗濯機の場合、必ずしも正解とは言えないんです。

先ほどもお伝えしたように、縦型洗濯機は水流によって衣類同士をこすり合わせる「もみ洗い」で汚れを落とします。ところが、水が多すぎると衣類が水の中でプカプカと浮いてしまって、うまくこすり合わせることができなくなってしまうんですね。

その結果、かえって洗浄力が落ちてしまう…なんてことも。

水量過多のデメリット
水量が多すぎる場合のデメリット
洗浄力の低下(特に縦型)
水道代の無駄遣い
洗剤が薄まりすぎて効果が半減する可能性

もちろん少なすぎるのは問題ですが、多すぎるのも良くない、ということです。

大切なのは、洗濯物の量に対して「適量」の水を使うこと。洗濯物がしっかりと水に浸り、かつ、洗濯槽の中でスムーズに回転できるくらいの量がベストバランスと言えるでしょう。

何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」ですね。

少ない時のデメリット

一方で、節水を意識するあまり水量を少なくしすぎると、様々なデメリットが出てきてしまいます。これは本当に気をつけたいポイントです。

具体的には、以下のようなトラブルが起こりやすくなります。

水量不足トラブル
水量が少ないと起こりやすいトラブル
1. 汚れが十分に落ちない
水が足りないと、洗剤が衣類全体に行き渡らず、洗浄ムラができてしまいます。特に皮脂汚れや泥汚れは、十分な水量がないと落としきれません。
2. 黒ずみやニオイの原因に(再汚染)
一度はがれた汚れが、少ない水の中を漂い、再び他の衣類に付着してしまう「再汚染」という現象が起こりやすくなります。これが、生乾き臭や衣類の黒ずみの原因になるんです。
3. 洗剤が残ってしまう
すすぎの水が不足すると、衣類に洗剤成分が残ってしまうことがあります。肌が敏感な方にとっては、肌荒れの原因になる可能性も。結構怖いですよね。

節約も大切ですが、お洗濯の本来の目的は衣類をきれいにすること。これらのデメリットを考えると、無理な節水は避けた方が賢明だと言えます。

水道代を少し節約したつもりが、洗い直しで余計に水道代や電気代がかかってしまっては元も子もありませんからね。

水量ボタンで上手に調整

ここまでお読みいただいた方は、もう「自動設定まかせ」から一歩進んで、水量ボタンを使いこなす準備ができているはずです!

ここでは、より具体的な調整のコツをいくつかご紹介しますね。

洗濯ケース別対応
ケース1 厚手のパーカーやジーンズが多い時
綿素材で水をよく吸う衣類が多い日は、自動設定よりも一段階、水量を増やしてあげるのがおすすめです。洗濯機が重さで判断した水量だと、生地の奥まで水が浸透しきらないことがあるからです。たっぷりの水で洗うことで、繊維の奥の汚れまでスッキリしますよ。
ケース2 化繊のスポーツウェアを洗う時
ポリエステルなどの化学繊維は、綿に比べて水を吸いにくい性質があります。そのため、自動設定でも十分な場合が多いですが、もし汚れがひどい場合は、やはり一段階増やしてあげると安心です。汗のニオイなども取れやすくなります。

基本は「水を含んだ時にかさばるもの」「汚れが気になるもの」がある時に、手動で水量をプラスする、と覚えておくと分かりやすいかもしれません。

最初は少し面倒に感じるかもしれませんが、慣れてくると洗濯物のカゴを見ただけで「今日は水量を増やそうかな」と自然に判断できるようになりますよ。

洗濯物が浸るか見た目で判断

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いろいろな目安をお伝えしてきましたが、一番シンプルで確実なのが「目で見て判断する」方法です。

やり方はとても簡単。

洗濯チェック手順
1. 洗濯が始まってから2〜3分後、衣類が十分に水を吸ったタイミングで、一度「一時停止」ボタンを押します。
2. フタを開けて、洗濯槽の中を覗き込みます。
3. この時、すべての洗濯物が、静止した状態で水面の下に沈んでいればOKです。

もし、衣類の一部が水面から顔を出してしまっているようであれば、それは水量が足りていないサインです。その場合は、手動で水量を一段階増やしてから運転を再開しましょう。

注意点:回転中の見た目に惑わされないで!

洗濯機が回っている最中は、遠心力で水がすり鉢状になり、中央部分の衣類が見えやすくなります。これを見て「水が足りない!」と判断するのは早計です。

必ず、運転を一時停止して、水が静かになった状態で確認するようにしてくださいね。

この方法は、どんな洗濯物でも応用できるので、一番信頼できる判断基準と言えるかもしれません。「今日の水量、これで合ってるかな?」と不安に思った時は、ぜひこの「一時停止チェック」を試してみてください。

どうしても水量がわからない時は

「いろいろ試したけど、やっぱり最適な水量がよくわからない…」

そんな風に感じてしまうこともありますよね。特に、初めて洗う素材の衣類や、大きさの違う洗濯物が混ざっている時などは、判断に迷うこともあると思います。

そんな時は、難しく考えずに、「迷ったら、少しだけ多め」と覚えておきましょう。

先ほど「水量が多すぎても良くない」とお伝えしましたが、それはあくまで「適量を大幅に超えた場合」の話です。水量が少し足りないことによるデメリット(汚れ残り、再汚染など)に比べれば、一段階多めにするくらいなら、洗浄力が極端に落ちることは少ないです。

判断フロー
困った時の判断フロー
1. まずは自動設定でスタートしてみる。
2. 2〜3分後に一時停止して、目で見て確認する。(前述の方法ですね)
3. もし水面から衣類が出ていたら、一段階だけ水量を増やす。

この手順で進めれば、大きな失敗をすることはありません。

一番大切なのは、完璧を目指しすぎてお洗濯がストレスになってしまわないことです。
まずはこの簡単なフローを試してみて、少しずつご家庭の洗濯物に合った水量の感覚を掴んでいくのが良いと思いますよ。

節水しながらきれいに洗うには?

最後に、日々の生活の中で無理なくできる、節水と洗浄力を両立させるためのコツをいくつかご紹介します。

節水方法
1. まとめ洗いをする
これは基本中の基本ですが、やはり効果は大きいです。少量の洗濯物を毎日洗うよりも、洗濯機の容量の7〜8割程度の量でまとめて洗う方が、水も電気も効率的に使えます。ただし、詰め込みすぎは洗浄力低下の原因になるので、入れすぎには注意してくださいね。
2. お風呂の残り湯を活用する
残り湯を「洗い」の時にだけ使うのは、とても効果的な節水方法です。皮脂汚れは水温が高い方が落ちやすいので、温かい残り湯は洗浄力アップにも貢献してくれます。ただし、最後の「すすぎ」には、必ずきれいな水道水を使うようにしましょう。残り湯の雑菌が衣類に残るのを防ぐためです。
3. 「すすぎ1回」タイプの洗剤を選ぶ
最近は、すすぎが1回で済む高機能な洗剤がたくさん出ています。すすぎの水を1回分まるごと節約できるので、効果は絶大です。肌がデリケートな方や赤ちゃんの衣類を洗う場合は、すすぎ回数を追加するなど調整が必要ですが、普段使いにはとてもおすすめですよ。

これらの工夫を組み合わせることで、水量を極端に減らさなくても、トータルで使う水の量を抑えることができます。ぜひ、できることから取り入れてみてください。

総括:洗濯機の水量について

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 洗濯機の自動水量は衣類の重さで決まる
  • 濡れた衣類は重く検知されやすい
  • 縦型はもみ洗い、ドラム式はたたき洗いで使う水量が違う
  • 手動での水量設定は水量ボタンで簡単にできる
  • 軽くてかさばる衣類は手動で水量を増やすと良い
  • 洗濯物1kgに対し縦型は約10L、ドラム式は約7〜9Lが目安
  • 1人1日の洗濯物量は約1.5kgと覚えておくと便利
  • 水量が多すぎると洗浄力が落ちることがある
  • 水量が少なすぎると汚れ残りやニオイの原因になる
  • 最適な水量は洗濯物が水にしっかり浸っている状態
  • 一時停止して目で見て確認するのが一番確実
  • 迷った時は自動設定より一段階多めにすると失敗が少ない
  • まとめ洗いや残り湯活用で賢く節水できる
  • すすぎ1回対応の洗剤は節水効果が高い
  • 完璧を目指さずご家庭に合った水量を見つけることが大切

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