ダイソン掃除機がスイッチ押しても動かないのは故障？動いたり止まったりの原因

ダイソンの掃除機がスイッチを押しても動かない、そんな経験はありませんか？

毎日使っている掃除機が突然動かなくなると、本当に困ってしまいますよね。特にダイソンの掃除機はパワフルで頼りになる分、故障かな？と思うと焦ってしまうものです。

バッテリーの問題なのか、それともフィルターやヘッドの詰まりが原因なのか。ランプが赤や青に点滅したり、動いたり止まったりの症状が出たりすると、何から手をつけていいかわからなくなりますよね。

実は、スイッチを押しても動かないダイソン掃除機の故障には、いくつかの典型的な原因があるんです。多くの場合、少しの知識と簡単なお手入れで解決できることも少なくありません。

この記事では、家電量販店で働く私がお客様からよくご相談いただく内容をもとに、ダイソン掃除機のスイッチを押しても動かない故障の原因と、ご家庭でできる対処法を分かりやすく解説していきます。

修理に出す前にぜひ一度チェックしてみてください。

スイッチ押しても動かないダイソン掃除機の故障原因は？

愛用のダイソンが急に動かなくなると、真っ先に「故障かも！」と心配になりますよね。でも、慌てて修理に出す前に、いくつか確認してほしいポイントがあるんです。

ここでは、考えられる主な原因を一つずつ見ていきましょう。意外と簡単なことで解決するかもしれませんよ。

電源が入らない根本的な理由とは

スイッチを押しても全く反応がない場合、まず考えられるのは電源供給の問題ですね。一番基本的なことですが、意外と見落としがちなポイントでもあります。

まず確認したいのは、バッテリーの充電状態です。コードレスクリーナーの場合、バッテリー残量が完全になくなっていると当然動きません。昨日まで使えていたのに、と思っていても、充電ドックにしっかりセットできていなかったり、充電ケーブルがコンセントから抜けていたりすることもあります。

私もお店でお客様から「壊れた！」とご相談を受けて、よくよく聞いてみたら充電ができていなかった、なんてことが結構あるんですよ。

充電しているつもりでも、LEDランプが点灯・点滅しているかを確認してみてください。もしランプがついていなければ、充電器やケーブル、またはコンセント自体に問題がある可能性も考えられます。別のコンセントで試してみるのも一つの手ですね。

また、長年使っているモデルだと、バッテリー自体の寿命が考えられます。ダイソンのリチウムイオンバッテリーは高性能ですが、スマホと同じで充放電を繰り返すうちに少しずつ劣化していく消耗品なんです。

一般的には2～3年程度で寿命を迎えることが多いと言われています。満充電してもすぐに切れてしまう、パワーが落ちてきた、などの症状があれば、バッテリーの劣化を疑ってみると良いでしょう。

純正品以外の安価な互換バッテリーを使っている場合、劣化が早かったり、本体との相性でうまく充電できなかったりするケースも見られますので注意が必要ですね。

赤い点滅は？

ダイソンの掃除機が動かず、赤いランプが点滅しているのを見ると、なんだか深刻な故障のように感じて不安になりますよね。この赤い点滅は、掃除機が「何か異常がありますよ」と教えてくれているサインなんです。

実は、この赤い点滅、ほとんどの場合がバッテリーに関するエラーを示しています。点滅の回数によって、より詳しい内容がわかるモデルもありますが、基本的には「バッテリー異常」と考えて良いと思います。

例えば、4回や10回の点滅はバッテリーセルの異常や故障を示唆していることが多いようです。

ただし、すぐにバッテリー交換が必要と判断する前に、試せることがあります。それは、掃除機を少し休ませてあげること。

特に、夏場の暑い部屋や、冬場の寒い場所に置いていた後などに使おうとすると、バッテリーが適切な温度でなく、保護機能が働いてエラー表示が出ることがあります。このような場合は、しばらく常温の場所に置いてから再度試してみると、何事もなかったかのように動き出すことがあります。

それでも赤い点滅が消えない場合は、バッテリーの寿命や故障の可能性が高いと考えられます。2年間のメーカー保証期間内であれば無償で交換してもらえる可能性があるので、まずは購入日を確認してみましょう。

保証が切れている場合は、純正のバッテリーを購入して交換するか、新しいモデルへの買い替えを検討するタイミングかもしれませんね。

青い点灯は？

スイッチを押したときに、青いランプが点灯または点滅するけど動かない、という症状もありますね。青い色は正常な動作を示していることが多いので、「どうして動かないの？」と不思議に思うかもしれません。

まず、青いランプが「点灯」している場合は、「運転中」であることを示しています。この状態で動かないのであれば、モーターやヘッド部分など、物理的な問題が起きている可能性が考えられます。

一方、青いランプが「点滅」している場合は、多くが「バッテリー残量がないため充電してください」というサインです。充電スタンドに戻しているのにこの状態が続く場合、先ほどもお伝えしたように、うまく充電できていない可能性があります。

スタンドとの接触不良や、ケーブルがしっかり刺さっていないなど、基本的な部分をもう一度確認してみてください。

また、一部のモデルでは、スイッチを押したときに青いランプが数回点滅して動かない場合、バッテリーの不具合を示していることもあるようです。これは赤い点滅と同様にバッテリーが原因の可能性が高いですが、青い点滅の場合は充電不足との見分けがつきにくいかもしれませんね。

充電しても改善しない、充電時間が異常に長いのにすぐ点滅する、といった場合はバッテリーの劣化を疑うのが良さそうです。

いずれにしても、青いランプのサインは、赤色ほど深刻な故障を示しているわけではないことが多いです。まずは落ち着いて充電周りを確認することから始めてみてください。

すぐ止まる症状

スイッチを押すと一瞬「ウィーン」と動くのに、すぐに止まってしまう。これを繰り返す「途切れ途切れ」の症状も、お客様からよく聞くお悩みの一つです。これも故障だと焦ってしまいますが、実はダイソンの賢い保護機能が働いているだけ、というケースがほとんどなんです。

ダイソンの掃除機には、モーターに過剰な負荷がかかったときに、モーター自身が過熱して壊れてしまわないように自動で運転を停止する「安全装置」が搭載されています。つまり、すぐに止まるという症状は、「空気の流れがどこかで悪くなっていますよ」という掃除機からのサインなんですね。

空気の流れを妨げる最大の原因は、ゴミの詰まりです。特にフィルターの目詰まりは、この症状を引き起こす代表的な原因と言えます。ダイソンは微細なホコリまでしっかり吸い取ってくれる分、フィルターも汚れやすいんです。

取扱説明書では月に1回のお手入れが推奨されていますが、ついつい忘れがちですよね。フィルターがホコリでびっしり詰まっていると、空気が通れなくなり、モーターに負担がかかって安全装置が作動します。

フィルター以外にも、ヘッドのブラシ部分に髪の毛やペットの毛が大量に絡まっていたり、延長パイプの中に大きなゴミが詰まっていたりすることも原因になります。

まずはフィルターと、ゴミの通り道全体をチェックしてお掃除してあげることが、解決への一番の近道だと思います。

ヘッドのブラシが回らない

スイッチを押すと本体は動いている音がするのに、床に接しているヘッドのブラシだけが回らない、というトラブルもあります。ブラシが回転しないと、カーペットの奥のゴミをかき出す力が半減してしまうので、吸引力がすごく落ちたと感じてしまいますよね。

この原因として、まず考えられるのはブラシへの異物の絡まりです。髪の毛や糸くず、ペットの毛などがびっしりと絡みついていると、ブラシの回転が物理的に妨げられてしまいます。これは安全のためにも、電源を切ってから丁寧に取り除いてあげてください。

多くのモデルでは、コインなどで簡単にヘッドの側面を開けて、ブラシバーを取り外せるようになっていますよ。

次に考えられるのは、本体とヘッドをつなぐ電気系統の接続不良です。ダイソンの電動ブラシは、パイプの内部を通って電気が供給されています。そのため、本体とパイプ、パイプとヘッドの接続部分がしっかりとはまっていないと、電気が流れずブラシが回転しません。

一度パーツをすべて取り外して、カチッと音がするまで確実にはめ直してみてください。接続部分の金属端子が汚れている場合は、乾いた布で優しく拭いてあげると改善することもあります。

また、一部のモデルには、床の素材に合わせてブラシの回転をオン・オフする機能がついています。意図せずオフの設定になっていないかも確認してみましょう。これらを試しても改善しない場合は、ヘッド内部のモーター自体の故障や、パイプ内部の断線の可能性も考えられます。

動いたり止まったったりする原因

先ほどの「すぐ止まる症状」と似ていますが、掃除中に「ウィーン、プスン、ウィーン、プスン」と、動いたり止まったりを繰り返す症状ですね。これも、モーターを保護するための自動停止装置が働いている可能性が非常に高いです。

原因は、やはり空気の通り道のどこかにゴミが詰まっていることです。モーターに負荷がかかり、安全装置が作動して停止する。でも、スイッチを押し続けているので、また動こうとする。しかし、詰まりは解消されていないので、また負荷がかかって止まる。この繰り返しが、動いたり止まったりという症状となって現れるわけです。

特にチェックしてほしいのが、クリアビン（ダストカップ）の吸い込み口にある「逆流防止弁」です。これは、吸い込んだゴミが逆流しないようにするためのゴムやプラスチックの蓋なのですが、ここにティッシュペーパーのような大きなゴミが挟まって、弁が閉じたままになってしまうことがあります。

弁が閉じていると空気が吸い込めないので、モーターに大きな負荷がかかります。クリアビンを外して、この弁がスムーズに動くか指で軽く押して確認してみてください。

もちろん、先ほどもお伝えしたとおり、フィルターの目詰まりやパイプ内の詰まりも大きな原因です。動いたり止まったったりする症状が出たら、「掃除機がお手入れしてほしいって言ってるんだな」と思って、ゴミが詰まりやすい場所を総点検してあげるのが良いと思います。

故障？ダイソン掃除機のスイッチが動かない時の対処法

さて、ここまでスイッチを押しても動かない原因について見てきましたが、ここからは具体的な対処法についてお話ししますね。

修理に出すのは最終手段。その前にご自身で試せることはたくさんあります。一緒に確認していきましょう。

モーター故障の症状と見分け方

「モーターが故障したかも」と思うと、修理費用も高そうで一番心配になりますよね。本当にモーターが故障している場合、いくつかの特徴的な症状が現れます。

まず、電源を入れても全く動かず、うんともすんとも言わない状態です。バッテリーも充電済みで、フィルターやパイプの詰まりもないのに、スイッチを押しても静かなまま。これはモーター自体に電気がいっていないか、モーターが完全に焼き付いてしまった可能性があります。

次に、動作中に「ガラガラ」「キーキー」といった、明らかに異常な音がする場合です。これはモーター内部のベアリングなどが破損している可能性があります。また、焦げ臭い匂いがする場合も危険なサインです。すぐに使用を中止してください。

そして、吸引力が極端に弱くなった場合も注意が必要です。フィルターなどを掃除しても全く改善しない場合は、モーターの回転数が落ちているなど、性能が劣化していることが考えられます。

これらの症状を見分けるポイントは、「できる範囲のお手入れをすべて試したか」ということです。フィルターを洗い、ゴミの詰まりを解消し、バッテリーの状態も確認した。それでも症状が改善しない場合に、初めてモーターの故障を疑う、という順番が大切ですね。

トリガーが反応しない時の応急処置

ダイソンの特徴であるトリガースイッチ。これを引いてもカチッという手応えがなかったり、スカスカした感触だったりして反応しないことがあります。

この症状の多くは、トリガー内部にあるプラスチックの小さな部品が折れてしまうことが原因です。長年使っていると、どうしても経年劣化で折れやすくなってしまう部分なんですね。残念ながら、この部品が折れてしまうと、応急処置で直すのは難しいのが正直なところです。

ただ、故障と判断する前に、バッテリーとの接続を確認してみてください。バッテリーを一度本体から取り外し、再度「カチッ」と音がするまでしっかり装着し直してみましょう。接触不良で電気が供給されず、トリガーが反応しないように感じられるケースも稀にあります。

また、トリガーの隙間に小さなゴミが挟まって動きを妨げている可能性もゼロではありません。電源がオフの状態で、エアダスターなどで軽くホコリを吹き飛ばしてみるのも一つの手です。

しかし、トリガーを引いた感触が明らかにいつもと違う場合は、内部の破損が考えられます。この場合は、無理にこじ開けようとせず、次のステップである修理を検討するのが賢明だと思います。下手に分解すると、元に戻せなくなってしまうこともありますからね。

リセットボタンはどこ？

「ダイソンにリセットボタンってあるの？」と聞かれることがありますが、実は多くのダイソンコードレス掃除機には、ユーザーが押せるような物理的な「リセットボタン」は存在しません。

ただし、一部のアップライト型（縦型）掃除機などには、ブラシのモーターが過負荷で停止した際に押すリセットボタンが搭載されている場合があります。もしお使いのモデルがアップライト型であれば、ヘッド部分に小さなボタンがないか確認してみてください。

コードレスクリーナーの場合、「リセット」に相当する操作としては、バッテリーを一度取り外して、数分間放置したあとに再度取り付けるという方法があります。これにより、本体内部のマイクロプロセッサーがリセットされ、一時的なエラーが解消されることがあります。特にランプが点滅するなどのエラー表示が出ている場合に有効なことがありますので、試してみる価値はありますよ。

基本的には、「リセットボタンを探す」というよりは、「バッテリーの抜き差しでリセットする」と覚えておくと良いでしょう。これは多くの家電製品に共通する簡単なトラブルシューティング方法でもありますね。

スイッチの修理は自分でできる？

トリガースイッチが故障した場合、「自分で修理できないかな？」と考える方もいらっしゃると思います。インターネットで検索すると、交換用のトリガーパーツが販売されていたり、修理方法を紹介する動画が見つかったりしますよね。

結論から言うと、自分で修理することは可能ですが、かなりの知識と技術、そして専用の工具が必要になるため、あまりおすすめはできません。

ダイソンの掃除機は非常に精密に作られており、トリガーを交換するためには、モーター部分以外をほぼ全て分解する必要があります。配線も複雑ですし、小さなネジもたくさん使われています。分解する途中で他の部品を破損させてしまったり、元通りに組み立てられなくなってしまったりするリスクが非常に高いんです。

もし自分で修理に挑戦して失敗した場合、メーカーの保証や修理サービスが受けられなくなる可能性もあります。費用を抑えたい気持ちはよくわかりますが、結果的にもっと高くついてしまうことも考えられます。

家電の分解修理に慣れている方以外は、専門の修理業者やメーカーに依頼するのが一番安全で確実な方法だと思います。

トリガー修理費用はいくら？

では、実際にトリガーの修理を依頼した場合、費用はどのくらいかかるのでしょうか？

まず、購入から2年以内のメーカー保証期間中であれば、通常の使用による故障と判断されれば無料で修理または交換してもらえます。保証書や購入日のわかるレシートなどを準備して、ダイソンの公式サポートに連絡してみましょう。

保証期間が過ぎている場合、メーカーに修理を依頼すると、モデルにもよりますが一般的に2万円前後からの修理費用がかかることが多いようです。これには部品代、技術料、往復の送料などが含まれています。

一方で、民間の修理専門業者に依頼するという選択肢もあります。業者によって料金は異なりますが、メーカー修理よりも安価な場合が多く、トリガー交換だけであれば8,000円から15,000円程度が相場のようです。お店に直接持ち込める場合もあれば、郵送で対応してくれるところもあります。

ただし、民間の業者で修理すると、その後メーカーのサポートが受けられなくなる可能性があるので、その点は理解しておく必要があります。費用と安心感のバランスを考えて、どちらに依頼するかを決めると良いでしょう。

公式への問い合わせ方法と連絡先

自分でできる対処法を試しても改善しない場合や、修理を依頼したい場合は、ダイソンの公式サポートに問い合わせましょう。

問い合わせ方法は、主に電話、チャット、メールの3つがあります。急いでいる場合は電話が早いですが、時間帯によっては繋がりにくいこともあります。チャットは、公式サイトからリアルタイムで担当者とやり取りができるので、待ち時間も少なく便利ですよ。

問い合わせをする前に、いくつか準備しておくとスムーズです。

まず、お使いの掃除機のモデル名（例：V10 Fluffyなど）。

そして、本体に記載されている製造番号（シリアルナンバー）です。これはバッテリーの底面や、クリアビンを外した本体部分などに記載されています。

あとは、購入日や具体的な症状を伝えられるようにまとめておくと、話が早く進みます。

連絡先は以下の通りです。

保証期間の確認や修理の相談など、丁寧に対応してくれるので、困ったときは気軽に連絡してみてくださいね。

総括：ダイソン掃除機がスイッチ押しても動かないのは故障？

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

• ダイソンが動かない原因はバッテリー、詰まり、故障など様々
• まずはバッテリーの充電状態を確認する
• 充電ランプが点灯・点滅しているか見る
• バッテリーの寿命は一般的に2～3年
• 赤い点滅はバッテリー異常のサイン
• 青い点滅は充電不足のサインが多い
• すぐ止まるのは安全装置が作動している証拠
• 原因はフィルターやパイプのゴミ詰まり
• ヘッドのブラシが回らない時は毛の絡まりを確認
• 本体とヘッドの電気接続もチェックする
• 動いたり止まったりを繰り返すのも詰まりが原因
• モーター故障は異音や焦げ臭い匂いがサイン
• トリガーの故障は自分で修理せず専門家へ
• 修理費用は保証期間や依頼先によって異なる
• 困ったらダイソン公式サポートへ連絡する