エアコンを切ったはずなのに、まだ動いている音が聞こえて困っていませんか?
シャープエアコンの内部洗浄機能は、カビやにおいを防ぐ優れた機能ですが、思ったより長時間続くことがあり、初めて経験する方は不安に感じることも多いでしょう。
特に夜間に洗浄が始まって眠れなかったり、電気代がどれくらいかかるのか気になったりと、様々な疑問が浮かんでくるものです。また、急いで部屋を冷やしたいのに洗浄中で冷房が使えない状況や、運転音が普段と違って故障を心配される方もいらっしゃいます。
この記事では、シャープエアコンの内部洗浄が終わらない原因や、適切な対処法について詳しく解説します。電気代やカビ抑制効果、正しい停止方法まで、あなたの疑問を解決する情報をお届けします。
シャープエアコンの内部洗浄が終わらない時の原因と対処法

シャープエアコンの内部洗浄機能について、基本的な仕組みから詳しく見ていきましょう。
なぜ洗浄に時間がかかるのか、どのような作業が行われているのかを理解することで、適切な対処ができるようになります。
中で何してる?
シャープエアコンの内部洗浄運転では、エアコン内部の清潔を保つための特別な仕組みが動いています。運転停止後に自動的に始まるこの機能は、送風または暖房運転を行いながら、同時にプラズマクラスターイオンを室内機内部に送り込んでいるんです。
具体的な流れを説明すると、まず冷房や除湿運転で発生した結露を乾燥させることから始まります。エアコン内部には運転中に水分が残りやすく、この湿った環境はカビの温床になってしまうためです。そのため送風運転で湿気を外に排出し、必要に応じて暖房運転で内部を温めて乾燥を促進させています。
シャープ独自の技術であるプラズマクラスターイオンも同時に働いています。このイオンがエアコン内部に放出されることで、カビ菌やウイルスの働きを抑制し、においの原因となる菌の増殖を防いでくれるんですね。
私も店頭でお客様から「エアコンを切ったのにまだ動いている」というご相談をよく受けるのですが、これは故障ではなく正常な清浄機能なんです。内部では乾燥とイオン放出という二つの重要な作業が同時進行で行われていると考えてください。
いつ終わる?

シャープエアコンの内部洗浄運転の終了時間は、運転モードによって大きく異なります。自動運転の場合は約20分から90分、手動運転では約70分から90分が一般的な所要時間です。
なぜこれほど幅があるのかというと、運転前のエアコンの使用状況が影響するためです。長時間の冷房運転後であれば内部により多くの水分が残っているため、乾燥に時間がかかります。逆に短時間の使用であれば、比較的早く終了することが多いんです。
また、周囲の環境も関係しています。湿度の高い日や梅雨時期などは、内部の乾燥により時間を要する傾向があります。これは自然な現象ですので、心配する必要はありません。
運転が終了すると、室内機のランプが消灯して完全に停止します。途中で止まってしまうような場合は、もう少し様子を見てみてください。最大で2時間程度は正常な範囲内と考えておくと良いでしょう。
どうしても長すぎると感じる場合は、リモコンの停止ボタンで中断することも可能ですが、十分な乾燥効果を得るためには最後まで運転させることをおすすめします。
洗浄時間が長い理由
要因 | 詳細説明 | 具体例・影響 |
---|---|---|
エアコンの使用時間 | 長時間の冷房運転後は、内部に大量の結露が発生するため乾燥に時間がかかります | 一日中稼働後は通常より30~60分延長
8時間連続運転 → 洗浄時間90分以上
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設定温度と室温の差 | 温度差が大きいほど熱交換器に多くの結露が付着し、乾燥時間が延びます | 外気35℃で18℃設定時は結露量が大幅増加
温度差17℃ → 通常の1.5倍の乾燥時間
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湿度の影響 | 梅雨時期や台風接近時など、湿度が高い日は水分の蒸発が遅くなります | 湿度70%以上では乾燥効率が低下
梅雨時期 → 20~40分程度延長
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設置環境 | 風通しの悪い場所や室外機周りに障害物がある場合、効率的な運転ができません | 室外機周辺の環境が熱交換効率に影響
障害物あり → 全体的な運転効率低下
|
内部洗浄の時間が予想以上に長くなる理由は、主に三つの要因が考えられます。まず最も多いのが、エアコンの使用時間の長さです。一日中冷房を稼働させた後などは、内部に大量の結露が発生しているため、完全に乾燥させるまでに時間がかかってしまうんです。
二つ目は設定温度と室温の差が大きかった場合です。例えば外気温が35度の日に18度設定で運転していた場合、熱交換器には通常より多くの結露が付着します。このような状況では、乾燥により長い時間を要することになります。
三つ目は湿度の影響です。梅雨時期や台風接近時など、空気中の湿度が高い日は、エアコン内部の水分も蒸発しにくくなります。そのため通常よりも洗浄時間が延びることがあるんですね。
また、エアコンの設置環境も関係しています。風通しの悪い場所に設置されている場合や、室外機の周りに物が置かれている場合は、効率的な運転ができずに時間が長くなることもあります。
これらの理由から、洗浄時間の長さは決して故障ではなく、むしろエアコンが適切に清潔を保とうとしている証拠だと考えてください。焦らずに終了を待つことが、長期的な清潔維持につながります。
電気代はどれくらいかかる?
手動:2~4円/回
10,000円以上
項目 | 電気代 | 計算基準 | 備考 |
---|---|---|---|
1回あたり基本料金 | 0.3~2円 | 27円/kWh | シャープ公式データ |
自動運転モード | 3~5円 | 31円/kWh | 運転時間:20~90分 |
手動運転モード | 2~4円 | 31円/kWh | 運転時間:70~90分 |
月額コスト(夏季) | 最大60円 | 毎日使用 | 6~9月の4か月間 年間366~610円 |
業者クリーニング料金 | 10,000円以上 | 1回あたり | 3年に1回推奨 内部洗浄で予防可能 |
シャープエアコンの内部洗浄運転にかかる電気代は、1回あたり約0.3円から2円程度です。これは電力料金を27円/kWhで計算した場合の目安になります。
運転モードによっても電気代は変わります。自動運転の場合は約3円から5円、手動運転では約2円から4円程度が相場です。一見すると手動運転の方が安く感じますが、これは運転時間の違いによるものなんです。
毎日使用した場合の月額コストを計算してみると、夏の間(6月から9月)に毎日自動運転を行っても366円から610円程度です。つまり1か月あたり最大でも60円ほどの追加電気代で済むということになります。
この費用対効果を考えると、非常にお得だと思います。なぜなら内部洗浄を怠ってカビが発生した場合、エアコンクリーニングを業者に依頼すると10,000円以上かかることが多いからです。また、カビによる能力低下で冷房効率が悪くなれば、通常運転時の電気代も増加してしまいます。
長期的に見ると、内部洗浄機能を積極的に活用した方が、電気代も含めた総コストは安く抑えられると言えるでしょう。エアコンの寿命も延びますし、健康面でのメリットも大きいんです。
カビ抑制の効果は?

シャープエアコンの内部洗浄機能によるカビ抑制効果は、非常に高いものがあります。この機能の最大の特徴は、単なる乾燥だけでなく、プラズマクラスターイオンによる除菌効果も同時に得られることです。
プラズマクラスターには7000、25000、NEXTの三段階があり、それぞれ異なる効果を発揮します。カビ菌に対しては、イオンが菌の細胞膜のタンパク質を切断し、分解・除去することで増殖を抑制してくれるんです。実際の試験では、浮遊カビ菌や浮遊ウイルスの作用を抑える効果が確認されています。
ただし、注意していただきたいのは、すでに発生してしまったカビは除去できないということです。内部洗浄機能は、あくまで新たなカビの発生を予防するためのものなんですね。既にカビが生えている場合は、専門業者によるクリーニングが必要になります。
効果を最大限に発揮させるためには、冷房や除湿運転の停止後、必ず最後まで内部洗浄を完了させることが大切です。途中で止めてしまうと十分な乾燥ができず、期待した効果が得られない可能性があります。
私がお客様にお話しする際は、「内部洗浄は予防薬のようなもの」とお伝えしています。継続的に使用することで、清潔な状態を長期間維持できる優れた機能だといえるでしょう。
シャープエアコンの内部洗浄の終わらないトラブル解決方法

洗浄運転中に発生しがちなトラブルと、その解決方法をご紹介します。
湿度上昇や異音などの現象について、正しい知識を身につけて快適にお使いください。
湿度が上がる現象の対処法
対策方法 | 具体的な実施内容 | 効果・注意点 |
---|---|---|
最適なタイミング選択 | 人がいない時間帯に内部洗浄を実行する
就寝前や外出前にエアコンを停止
|
湿度上昇による不快感を完全に回避
不在中に洗浄完了で最も効果的
|
換気による対策 | 在室中に洗浄運転が始まった場合の応急措置
窓を少し開けて空気の流れを作る
|
湿度上昇を緩和し快適性を保つ
エアコン本体の洗浄は中断しない
|
除湿器の併用 | 洗浄運転中の湿度コントロール
除湿器を同室で稼働させる
|
湿度上昇を効果的に抑制
室温上昇は2〜3度程度で一時的
|
設定時間の調整 | 生活パターンに合わせた洗浄タイミングの変更
自動内部洗浄の開始時間を変更
|
根本的な解決策として有効
多くの機種で設定変更可能
|
内部洗浄運転中に室内の湿度が上昇してしまうのは、よくある現象です。これは洗浄運転が送風や暖房モードで行われるため、室温が2度から3度程度上昇することが原因なんです。
対処法としては、まず人がいない時間帯に内部洗浄を行うことをおすすめします。就寝前や外出前にエアコンを停止すれば、不在の間に洗浄が完了するため、湿度上昇による不快感を感じることがありません。
どうしても在室中に洗浄運転が始まってしまった場合は、窓を少し開けて換気を行うか、除湿器を併用するという方法があります。ただし、エアコン本体の内部洗浄を中断してしまうと、十分な効果が得られなくなるため注意が必要です。
また、洗浄運転中は冷房や除湿機能を同時に使用できません。そのため部屋を涼しくしたい場合は、洗浄が完了するまで待つか、やむを得ない場合のみリモコンの停止ボタンで中断することになります。
長期的な解決策としては、自動内部洗浄の設定時間を調整することも可能です。多くの機種では、洗浄開始のタイミングを変更できるため、生活パターンに合わせて設定してみてください。
洗浄中の異音の原因
音の種類 | 原因・説明 | 判定 | 対処法 |
---|---|---|---|
送風ファンの回転音 | 洗浄運転では通常の冷暖房時とは異なる回転パターンで動作するため、いつもと違って聞こえる | 正常音 | 心配不要で洗浄完了まで様子を見る
通常の機能音のため対処不要
|
プラズマクラスター発生音 | イオンを生成する際に微細な電気音が発生し、静かな夜間などには特に気になる場合がある | 正常音 | 自動洗浄の時間設定を変更
就寝時間を避けるよう設定調整
|
フィルター掃除音 | 自動掃除機能付きの機種では、ブラシがフィルターを清掃する音が聞こえる | 正常音 | フィルターの取り付け状態を確認
不適切な取り付けで異音の場合あり
|
異常音 | ガラガラという音や金属がこすれるような音が続く場合は、内部部品に問題がある可能性 | 要注意 | すぐに運転を停止してメーカーサポートに相談
放置すると故障が拡大する恐れあり
|
内部洗浄運転中に聞こえる音は、多くの場合正常な動作音です。しかし時々、普段とは違う音が気になることもあるでしょう。まず最も多いのが、送風ファンの回転音です。洗浄運転では通常の冷暖房時とは異なる回転パターンで動作するため、いつもと違って聞こえることがあります。
また、プラズマクラスターイオン発生装置の動作音も考えられます。イオンを生成する際に微細な電気音が発生することがあり、静かな夜間などには特に気になるかもしれません。これらは正常な機能音ですので、心配する必要はありません。
ただし、明らかに異常な音がする場合は注意が必要です。例えばガラガラという音や、金属がこすれるような音が続く場合は、内部部品に問題がある可能性があります。このような場合は、すぐに運転を停止してメーカーサポートに相談することをおすすめします。
フィルター自動掃除機能付きの機種では、ブラシがフィルターを清掃する音も聞こえます。これは定期的なメンテナンス音ですが、フィルターの取り付けが不適切だと、ブラシが当たって異音の原因になることもあるんです。
音が気になって眠れない場合は、自動内部洗浄の設定を一時的にオフにするという選択肢もあります。ただし、カビ予防効果が低下するため、できるだけ短期間に留めることが大切です。
途中解除する正しいやり方
手順 | 操作方法 | 適用条件 | 注意事項 |
---|---|---|---|
基本的な停止方法 | 最も基本的で確実な停止方法
リモコンの「停止」ボタンを押す
|
通常の停止操作時 | 多くの機種で一度押しで終了
室内機のランプ消灯で確認
|
一度で止まらない場合 | 安全機能として二重確認が必要な機種への対応
「停止」または「運転/停止」ボタンを再度押す
|
一度押しで止まらない時 | 機種によっては二度押しが必要
安全設計による仕様
|
リモコンが効かない場合 | 電源を直接遮断する最終手段
室内機の電源ボタンまたはブレーカー
|
リモコン操作が無効な時 | 最終手段として使用 |
途中解除時の注意点 | 解除による影響の理解と適切な判断
十分な乾燥効果が得られない
|
緊急時または必要時のみ | 可能な限り完了まで待つことが理想
カビ予防効果の低下に注意
|
内部洗浄運転をどうしても途中で止めたい場合の正しい手順をお伝えします。
最も基本的な方法は、リモコンの「停止」ボタンを押すことです。多くの機種では、一度押すだけで洗浄運転が終了し、室内機のランプが消灯します。
もし一度押しても止まらない場合は、もう一度「停止」または「運転/停止」ボタンを押してみてください。機種によっては、安全のため二度押しが必要な設計になっているものもあります。
リモコンでの操作が効かない場合は、エアコン本体の電源を一度切る方法もあります。室内機の電源ボタンを押すか、ブレーカーを一時的に落として電源を遮断してください。ただし、この方法は最終手段として考えてください。
途中解除を行う際の注意点として、十分な乾燥効果が得られなくなることを理解しておく必要があります。洗浄運転を中断すると、内部に水分が残ったままになり、カビが発生しやすい環境が続いてしまうんです。
そのため途中解除は、本当に必要な場合に限定することをおすすめします。例えば急な来客がある場合や、どうしても騒音が気になる夜間などは仕方ありませんが、可能な限り完了まで待つことが理想的です。
自動内部洗浄と手動内部洗浄の使い分け
洗浄モード | 特徴・運転時間 | 推奨用途 | 実行タイミング |
---|---|---|---|
自動内部洗浄 | エアコンの運転停止後に自動的に開始される基本清浄機能
運転時間:20~90分
|
日常的なカビ予防として使用
通常のエアコン使用期間中は常時オン推奨
|
エアコン停止後に自動実行
設定オンで継続使用
|
手動内部洗浄 | リモコンの掃除ボタンで任意実行する徹底清浄機能
運転時間:70~90分
|
より徹底的な清浄効果を求める時
自動洗浄では対応しきれない汚れに効果的
|
季節の変わり目や特別なタイミング
夏の終わり・春先・長期間不使用後
|
使い分けの基本 | 通常期は自動、特別なタイミングで手動を併用
自動:日常基本
手動:徹底清浄
|
最大の清浄効果を得るための組み合わせ使用
両方を適切に使い分けることが重要
|
継続的な使用で長期的な清潔維持
エアコンの健康維持と寿命延長
|
手動洗浄の実行推奨時期 | 特定の状況で実行することで高い清浄効果
においが気になる時
長時間連続運転後
|
自動洗浄だけでは不十分な状況への対応
より長時間の運転で汚れや湿気を除去
|
夏の終わり・春先・長期間不使用後
使用頻度変化のタイミング
|
自動内部洗浄と手動内部洗浄は、それぞれ異なる目的で使い分けることが効果的です。自動内部洗浄は、エアコンの運転停止後に自動的に開始される基本的な清浄機能です。日常的なカビ予防として、常に設定をオンにしておくことをおすすめします。
一方、手動内部洗浄は、リモコンの掃除ボタンを押すことで任意のタイミングで実行できます。運転時間も70分から90分と長めに設定されており、より徹底的な清浄効果が期待できるんです。
使い分けの基本的な考え方として、通常のエアコン使用期間中は自動内部洗浄を活用し、季節の変わり目や長期間使用しなかった後などには手動内部洗浄を実行するという方法があります。
例えば、夏の終わりから秋にかけてエアコンの使用頻度が減る時期や、春先に久しぶりにエアコンを使い始める前などは、手動内部洗浄で内部をしっかりと清浄することが有効です。
また、においが気になり始めた時や、長時間の連続運転後なども手動内部洗浄の出番です。自動内部洗浄だけでは対応しきれない汚れや湿気を、より長時間の運転で取り除くことができます。
先ほどもお伝えしたとおり、どちらの機能も継続的に使用することで効果を発揮します。面倒に感じるかもしれませんが、長期的なエアコンの健康維持のために、適切な使い分けを心がけてみてください。
総括:シャープエアコンの内部洗浄が終わらない
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。