「あれ?いつものようにルンバを動かしたのに、なんだか床がサラッとしていない…」そんな経験はありませんか?
便利で頼りになるルンバですが、ある日突然、水拭きしなくなったというお悩みは、意外と多くの方が経験されています。
水拭き前の準備動作はしているのに肝心の水が出ない時や、なぜか同じところしか掃除しない、アプリに水拭きエラーが表示されるなど、症状はさまざまですよね。
正しいルンバの水拭きのやり方を試しても改善しないと、故障かな?と不安になってしまうものです。
また、そもそも水拭き掃除機のデメリットって何だろう?とか、フローリングは水拭きしない方がいいのはなぜ?といった根本的な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
ご家庭によっては、あえて水拭きしない設定で使いたい場面や、吸引清掃だけで十分なのでルンバは水拭きしないモデルを探している、という方もいるでしょう。
この記事では、そんなルンバの水拭きに関するあらゆるお悩みを解決するために、原因の見つけ方から、ご家庭で簡単にできる対処法、さらに一歩踏み込んだ便利な設定まで、詳しく解説していきます。
ルンバが水拭きしない?考えられる原因と対処法

- 急に水拭きしなくなった原因
- 水が出ない時のチェックポイント
- 水拭きエラーの対処法
- 同じところしか掃除しない時のセンサー確認
- 正しい水拭きのやり方を再確認
まずは、ルンバが水拭きをしてくれない時に考えられる原因と、その対処法について見ていきましょう。
機械の故障を疑う前に、意外と簡単なことで解決するケースも多いんですよ。一つひとつ、一緒に確認していきましょうね。
急に水拭きしなくなった原因
昨日まで問題なく動いていたのに、急にルンバが水拭きしなくなった…そんな時は、いくつかの原因が考えられます。
私がお客様からよくご相談いただくケースでは、ソフトウェアのアップデートが影響していることがあるんです。
ルンバは自動でソフトウェアを更新して賢くなっていくのですが、その更新のタイミングで一時的に動作が不安定になることがあるんですね。
また、とても基本的なことですが、水拭き用のパッドや水タンクが正しく装着されていないという可能性も考えられます。
カチッと音がするまでしっかりはまっているか、一度取り外して付け直してみるだけで、あっさり解決することもありますよ。
特にパッドの取り付けが甘いと、ルンバ本体が「水拭きの準備ができていない」と判断して、モップを下げずに吸引掃除だけを始めてしまうことがあるんです。
さらに、ルンバの賢い機能が原因となっている場合もあります。
例えば、j7+などの上位モデルには、カーペットを検知すると自動でモップを持ち上げて水拭きを停止する「パッドリフティングシステム」という機能が搭載されています。
このセンサーが、フローリング上のラグなどをカーペットと誤認してしまい、水拭きをしていない可能性も考えられます。
まずは、これらの基本的なポイントから確認してみてください。
水が出ない時のチェックポイント
「水拭きの準備動作はしているみたいだけど、水だけが出ない…」という場合は、水の通り道に何か問題が起きているのかもしれません。
まず最初に確認していただきたいのは、水タンクの状態です。当たり前のように聞こえるかもしれませんが、タンクに十分な水が入っているかは基本中の基本。意外と見落としがちなんです。
次にチェックしたいのが、水の噴射口です。ここは非常に小さな穴なので、水垢や細かいゴミで詰まってしまうことがあります。
お手入れの際は、爪楊枝などの硬いものでつつくのは絶対に避けてくださいね。故障の原因になってしまいます。
柔らかいブラシで優しくこすったり、ぬるま湯で湿らせた布で拭いたりするのがおすすめです。
水道水以外の使用はNGです!
水タンクには、基本的に水道水を使用してください。ミネラルウォーターや浄水、洗剤などを入れると、水垢が付きやすくなったり、内部の部品が劣化したりして故障の原因となります。
専用の床用洗剤が指定されているモデル以外は、水だけを使いましょう。
モップパッドの状態も重要です。汚れたままのパッドを使い続けていると、吸水性が悪くなり、水の広がりを妨げてしまうことがあります。
パッドは定期的にもみ洗いして、しっかり乾かしてから使用するのが、きれいに水拭きするコツですよ。
そして最後に、アプリの設定も確認してみましょう。iRobot Homeアプリでは水量を「なし」から「多め」まで調整できます。もしかしたら、設定が「なし」になっているかもしれませんね。
水拭きエラーの対処法
ルンバが水拭きできない時、iRobot Homeアプリにエラーメッセージが表示されることがあります。
このメッセージは、問題解決のための大切なヒントになるので、必ず内容を確認するようにしてくださいね。
例えば、「パッドを確認してください」や「タンクを装着し直してください」といった具体的な指示が表示されることが多いです。
多くの場合、エラーメッセージの指示に従うことで問題は解決します。パッドやタンクを一度取り外して、異物が挟まっていないかなどを確認してから再度しっかりと装着してみましょう。
それでもエラーが消えない場合は、ルンバ本体の再起動が有効な手段です。
多くのモデルでは、本体の「CLEAN」ボタンを10秒〜20秒ほど長押しすると、再起動がかかります。一度電源を完全に落としてリセットすることで、ソフトウェアの一時的な不具合が解消されることがあるんです。
これは、スマートフォンの調子が悪い時に再起動するのと同じような感覚ですね。
「エラーが出ると焦ってしまいますが、まずはアプリの指示通りにやってみるのが一番の近道です。それでもダメなら再起動、と覚えておくと良いですよ。」
もし再起動しても改善しない場合は、アプリ自体を再インストールしてみるのも一つの手です。
それでも状況が変わらない、あるいはエラーメッセージが何を指しているか分からないという時は、無理せず公式サポートに問い合わせることをお勧めします。
その際は、表示されたエラー番号やメッセージを正確に伝えると、スムーズに対応してもらえますよ。
同じところしか掃除しない時のセンサー確認
「ルンバが水拭きしてくれない上に、なんだか同じ場所をぐるぐる回っているだけ…」これも、お客様から時々いただくご相談の一つです。
この現象の多くは、ルンバの「目」であるセンサーの汚れが原因なんです。
ルンバは、本体の裏側や側面、前面にたくさんのセンサーを搭載しています。これらのセンサーで段差を検知したり、壁との距離を測ったり、ゴミの量を感知したりして、効率的なルートを考えながら掃除をしています。
この大切なセンサーがホコリや髪の毛で汚れてしまうと、正しい情報を得られなくなり、部屋の状況を誤って認識してしまうことがあるんです。
お手入れはとっても簡単で、乾いた柔らかい布や綿棒で、センサー部分を優しく拭くだけでOKです。
特にペットを飼っているご家庭では毛が付着しやすいので、週に一度くらいはチェックしてあげると、ルンバも快適に動き回れると思います。
また、強い日差しが差し込む場所や、床が黒っぽい色のカーペットの上などでは、センサーが誤作動を起こしやすいことも覚えておくと良いかもしれませんね。
正しい水拭きのやり方を再確認
ここまで色々な原因を見てきましたが、「もしかしたら、使い方が間違っていただけかも?」というケースも少なくありません。
最新のルンバはとても賢いですが、正しい手順を踏まないと「水拭き」の命令を認識してくれないことがあるんです。
一度、基本に立ち返って、水拭きの正しい手順をおさらいしてみましょう。
特に重要なのが、ステップ3の「カチッと音がするまで」という部分です。
多くのモデルでは、水拭き用のダスト容器が装着されたことを検知して、自動的に水拭きモードに切り替わる仕組みになっています。
装着が不完全だと、ルンバは通常の吸引掃除モードのままだと認識してしまい、水拭きを行いません。
また、大前提として、水拭き機能を使うためには、専用のモップパッドが必須です。パッドが取り付けられていないと、安全のために水が出ないように設計されています。
基本的なことですが、こうした手順を一つひとつ丁寧に行うことが、ルンバの性能を最大限に引き出すコツですよ。
ルンバが水拭きしない時に役立つ詳細設定

- アプリでできる水拭きしない設定の方法
- 水拭き掃除機のデメリット
- フローリングは水拭きしない方がいい?
- 吸引のみ!ルンバで水拭きしないモデル
さて、ここからは少し視点を変えて、ルンバの水拭き機能に関するより詳しい情報や、便利な設定についてお話ししたいと思います。
「あえて水拭きさせたくない」という場合の設定方法や、そもそも水拭き機能は本当に必要なのか、といった疑問にもお答えしていきますね。
アプリでできる水拭きしない設定の方法
「うちは畳の部屋があるから、そこだけは水拭きしてほしくない」「ペット用のラグは濡らしたくない」など、特定の場所だけ水拭きを避けたい、というニーズは多いですよね。
そんな時に大活躍するのが、iRobot Homeアプリの「拭き掃除禁止エリア」機能です。
この機能を使えば、家のマップ上に「ここからここまでは水拭きしないでね」というエリアを自由に設定することができます。
設定されたエリアをルンバが通過する際は、賢く水拭き機能だけをオフにして、吸引掃除のみを行ってくれます。
この便利な「拭き掃除禁止エリア」機能ですが、残念ながらすべてのモデルで使えるわけではありません。
主に、部屋の間取りを正確に学習できるマッピング機能を搭載した上位モデル(例:ルンバ コンボ jシリーズなど)向けの機能となります。
Essentialシリーズなどの一部モデルでは利用できないので、ご注意くださいね。
この設定をしておけば、外出中にルンバを動かしても大切な畳やラグを濡らしてしまう心配がなくて安心です。ご家庭の環境に合わせて、ぜひ活用してみてください。
水拭き掃除機のデメリット
吸引と水拭きが一度にできて、床がサラサラになるのは、水拭き機能付きロボット掃除機の大きな魅力ですよね。
でも、いいことばかりではありません。購入してから「こんなはずじゃなかった…」とならないように、デメリットもしっかり理解しておきましょう。
一番のデメリットは、やはりメンテナンスの手間が増えることです。
吸引だけのモデルなら、基本はダスト容器のゴミを捨てるだけですが、水拭き機能が付くと、それに加えて以下の作業が必要になります。
お客様とお話ししていても、このモップの手洗いが『思ったより面倒…』と感じる方が多い印象ですね。お手入れの手間と、床がきれいになる快適さ、どちらを優先したいかが選ぶポイントになると思います。
また、モップパッドや、モデルによっては専用の洗剤など、消耗品のコストがかかることも忘れてはいけません。
そして、もう一つの注意点は、吸引口やタイヤ周りが汚れやすいことです。
濡れた床を走るため、ホコリや髪の毛が湿って、本体にこびり付きやすくなるんです。こまめに拭き取ってあげないと、汚れが固まって性能低下につながる可能性もあります。
こうしたデメリットも知った上で、ご自身のライフスタイルに合うかどうかを検討することが大切ですね。
フローリングは水拭きしない方がいい?
「フローリングの水拭きは、床材を傷めるから良くない」という話を耳にしたことはありませんか?
これは、半分正解で半分は少し違う、というのが私の考えです。
確かに、無垢材のフローリングや、ワックスがけしたばかりの床に、びしょ濡れの雑巾で水を撒くような拭き掃除をするのは絶対にNGです。水分が木材に染み込んで、反りやシミ、ワックスの剥がれの原因になってしまいますからね。
しかし、最近の住宅で一般的に使われている「複合フローリング」の多くは、表面がコーティング加工されており、ある程度の耐水性があります。そのため、固く絞った雑巾で拭く程度であれば、全く問題ない場合がほとんどなんです。
ルンバの水拭きはフローリングに優しい
ルンバの水拭き機能は、床がびしょ濡れになるほど大量の水を出すわけではありません。アプリで水量を「少なめ」に設定すれば、まさに「固く絞った雑巾」で拭いたような、適度な湿り気で掃除をしてくれます。
掃除が終わった後も、床がすぐに乾くくらいの水分量なので、フローリングへのダメージを過度に心配する必要は少ないと思いますよ。
ただし、ご自宅のフローリングの種類が分からない場合や、特殊なコーティングがされている場合は、ハウスメーカーや床材メーカーに確認するのが一番安心ですね。
何よりも大切なのは、水分を長時間床に残さないこと。その点、ルンバの水量コントロール機能は、とても理にかなっていると言えるのではないでしょうか。
吸引のみ!ルンバで水拭きしないモデル
ここまで水拭き機能について詳しくお話ししてきましたが、「やっぱりメンテナンスが大変そう…」「うちはカーペットがメインだから水拭きは不要」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方には、もちろん吸引清掃に特化した、水拭き機能のないモデルもおすすめです。
吸引専用モデルの最大のメリットは、何と言っても価格が比較的リーズナブルなことと、日頃のお手入れが楽なことです。ダスト容器のゴミを捨てるだけで済むので、忙しい方や、こまめな作業が苦手な方にはぴったりだと思います。
また、カーペットやラグが多いご家庭では、吸引力こそが最も重要ですよね。吸引専用モデルは、その名の通りゴミを吸い取ることに全力を注いでいるので、パワフルな清掃が期待できます。
お店では、『水拭きは週末に自分でやるから、平日のホコリ取りだけルンバに任せたい』というお客様も多いですよ。あとは、拭き掃除は専用機の『ブラーバ』に任せるという、最強の2台持ちをされている方もいらっしゃいます。
例えば、エントリーモデルの「ルンバ i2」は、比較的手に取りやすい価格でありながら、しっかり賢く掃除をしてくれるので、ロボット掃除機デビューにも最適です。
もう少し高性能なモデルがいいな、という方には「ルンバ j7」や「ルンバ j9」がおすすめです。
これらはカメラで障害物を賢く認識して避けてくれる機能が付いているので、床に物が多いお部屋でも安心して使えますよ。特に「j9」は吸引力がさらにパワフルになっているのが特徴です。
さらに、これらのモデルの多くは、掃除後のゴミを自動で収集してくれるクリーンベース付きの「+(プラス)」モデルも選べます。水拭きはしないけれど、ゴミ捨ての手間も究極に省きたい!という方には、「ルンバ j9+」などがとても人気があります。
ご自身のライフスタイルやご家庭の床材に合わせて、最適な一台を選んでくださいね。
総括:ルンバが水拭きしない悩みはこれで解決
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。