実は、ダイソン掃除機の吸い込みが弱くなったとき、原因は本体のモーターではなくヘッドにあることが意外と多いんです。
ヘッドの外し方とお手入れの手順さえ知っていれば、あのパワフルさは自分の手で取り戻せます。
さっき掃除したはずの床に、小さなゴミがポツンと残っている。
ヘッドを裏返してみたら、回転ブラシに髪の毛がグルグル巻き付いていて、思わずため息…。
「もう寿命かな?」と買い替えを考える前に、少しだけ待ってください。
ダイソンのヘッドは、硬貨が1枚あれば工具なしで分解できるつくりのものがほとんどです。洗えるパーツと洗ってはいけないパーツの区別さえ間違えなければ、お手入れは思っているよりずっと短い時間で終わります。
この記事では、ヘッドの外し方と回転ブラシの洗い方を中心に、クリアビンやフィルターのお手入れ、ブラシが回らない・キャップが固いといったトラブルの対処法、そしてお手入れの手間そのものを減らせる現行モデルまで、順番にお話ししていきますね。
ダイソン掃除機のヘッドの外し方とお手入れの基本
まずは、一番汚れがたまりやすいヘッドから始めましょう。
外し方の流れをつかんでしまえば、あとは機種ごとの小さな違いを押さえるだけです。
ヘッドの外し方は2つのステップで覚えよう
「ヘッドを外す」と聞くと、ドライバーでネジを何本も外すような大がかりな作業を想像するかもしれません。
でも、日常のお手入れで必要なのは、パイプからヘッドを外すことと、ヘッドから回転ブラシを抜くことの2つだけなんです。
ダイソン掃除機のヘッドは、接続部の赤いボタンを押してパイプから外し、側面のエンドキャップを開ければ回転ブラシを工具なしで引き抜けます。
1つ目のステップは、パイプとの接続部分にある赤いボタンを押しながら、ヘッドをまっすぐ引き抜くこと。ヘッドを床に置いたまま、パイプ側を持ち上げるようにすると余計な力が要らず、スッと外れます。
2つ目のステップは、ヘッド側面のエンドキャップを開けて回転ブラシを抜くこと。ここはヘッドの種類によって、開け方が少しずつ違います。
| ヘッドの種類 | 回転ブラシの外し方 | 水洗い |
|---|---|---|
| Fluffy Optic・Laser Slim FluffyなどのLED付きソフトローラー系 | エンドキャップを持ち上げて、ブラシごと横に引き抜く | できる |
| 旧型のソフトローラークリーナーヘッド(V7・V8世代など) | 側面のダイヤルを硬貨で回してロックを外し、サイドカバーを回して引き抜く | ローラーはできる(サイドカバーは不可) |
| ダイレクトドライブクリーナーヘッドなど硬いブラシ毛のタイプ | 鍵マークの留め具を硬貨で4分の1回転させて外し、エンドキャップを開けて引き抜く | できない(乾いたお手入れ) |
| Fluffyconesクリーナーヘッド(PencilVac) | 取扱説明書の手順に沿ってカバーとブラシを順に外す | できる |
どのタイプでも、作業の前には必ず運転を止めて、本体を充電器から外しておいてくださいね。戻すときは、エンドキャップを差し込んでからカチッと手応えがあるまで回し切るのが基本です。
ロックが中途半端なまま使うと、掃除中にブラシがズレて異音の原因になることもあります。最後に軽く引っ張って、外れないかを確かめておくと安心です。
ヘッドの種類で違う回転ブラシの洗い方
回転ブラシを外したら、次は「洗うか、拭くか」の判断です。
ここで手が止まる方がとても多いのですが、目安はシンプル。
フェルトのような柔らかいローラーは水洗いOK、硬いナイロン毛のブラシは乾いたお手入れが基本、と覚えておけば迷いません。
ダイソンの公式サイトでは、Fluffy Opticなどのソフトローラー系について、次のような流れでお手入れするよう案内されています。
まずエンドキャップを持ち上げて回転ブラシを取り出し、冷たい水ですすぎながら優しくこすって汚れを落とします。
水気をしっかり切ったら、回転ブラシを立てた状態で24時間以上乾かし、その間にヘッド本体やライト部分を糸くずの出ない乾いた布で拭いておきます。
乾いたらエンドキャップを45度ほど傾けて差し込み、回してロックすれば完了です。
【出典】ダイソン公式『ダイソンスティック掃除機のお手入れ方法』
エンドキャップは洗わないで
ブラシの端に付いているエンドキャップは、水洗いできないパーツとして案内されています。ブラシと一緒に水に浸けてしまわないよう、洗う前に外して横に置いておきましょう。お湯ではなく冷たい水で、洗剤も使わずに洗うのが基本です。
一方、カーペット向けのダイレクトドライブクリーナーヘッドのように硬いナイロン毛のブラシは、絡まったゴミを取り除いてから乾いた布で拭くのが基本です。
ヘッド本体にはモーターが入っているので、どのタイプでもヘッドごと水に浸けるのは絶対にやめてください。
正直に言うと、24時間の乾燥待ちは地味に不便です。
夜に洗えば翌日の夜までヘッドが使えないので、毎日掃除するご家庭ほど困ってしまうかも。
そんなときは、予備の回転ブラシを1本持っておくと、洗い替えができてグンと楽になります。
V12 Detect Slimのヘッド用には、ダイソン純正の「スリムソフトローラー(パーツ番号971634-01)」が用意されています。
公式の適合表ではSV46系のV12 Detect Slimが対象になっているので、本体ラベルで型式を確かめてから選んでみてください。
絡まった髪の毛を傷めずに取るコツ
ヘッドのお手入れで一番手ごわいのが、回転ブラシにギュッと巻き付いた髪の毛やペットの毛です。
手で引っ張ってもなかなか取れず、イライラしたことはありませんか?
コツは、引っ張る前に切ること。
ブラシの溝に沿ってハサミや糸切り用のリッパーを差し込み、巻き付いた毛を数カ所で切ってから引き抜くと、驚くほどスルッと取れます。
このとき、刃を溝に沿わせて小刻みに動かすと、フェルトやブラシ毛を傷つけにくくなります。
ハサミより小回りが利くのが、裁縫用のリッパーです。
クロバーの「Nリッパー(21-511)」は持ち手が丸くて握りやすく、先の細い刃をブラシのすき間に差し込みやすい形。数百円で手に入るので、掃除道具入れに1本入れておくと重宝します。
髪の毛を取り除いたら、エンドキャップの内側やブラシの軸まわりも見てみてください。意外とここに細い毛が溜まっていて、回転が重くなる原因になっていることがあります。
乾いた歯ブラシやコンビネーションノズルのブラシでかき出しておくと、ヘッド全体がスッキリしますよ。
頻度の目安は、毎日掃除するご家庭なら週1回、そうでなければ月1回くらい。
家族に髪の長い人がいたり、ペットを飼っていたりするなら、週1回のチェックを習慣にしておくと安心です。
V8以前とV10以降で違うフィルターとクリアビンの構造
ヘッドのお手入れに慣れたら、本体側のパーツにも目を向けてみましょう。
ダイソンのコードレス掃除機は、V8以前とV10以降で、フィルターとクリアビンのつくりが大きく変わっています。
| シリーズ | フィルターの構成 | クリアビンの向き | お手入れのしやすさ |
|---|---|---|---|
| V8・V7・V6など | サイクロン上部のプレモーターフィルターと、本体後部のポストモーターフィルターの2カ所 | 横向き | 2カ所を外して洗う必要があり、少し手間 |
| Cyclone V10(SV12)・V11・V12・Digital Slimなど | 2つの役割をまとめた一体型フィルター(本体後部) | 縦向き | 本体後部を回すだけで外せて楽 |
一体型のモデルはフィルターが1つで済むぶん、月1回のお手入れのハードルがグッと下がります。クリアビンも縦向きになったので、ゴミ箱の奥に向けてそのまま捨てられ、ホコリが舞いにくくなりました。
ただ、名前に「V10」と付くモデルでも、2026年に登場したV10 Optic(SV55)は、取扱説明書でプレフィルターとポストフィルターを別々に洗う手順が案内されています。
シリーズ名だけで判断せず、本体ラベルの型式(SVから始まる番号)を確かめておくと間違いがありません。
ご自分のダイソンがどちらのタイプか分かれば、このあとのクリアビンやフィルターのお手入れも迷わず進められます。
ヘッドと一緒に済ませたいダイソン本体のお手入れ
ヘッドがきれいになっても、本体側にゴミやホコリが溜まっていると、吸い込みは戻りきりません。
ここからは、ヘッドを外したついでに済ませておきたいクリアビン、フィルター、アタッチメントのお手入れを見ていきましょう。
ゴミ捨てとクリアビンの外し方
ダイソンのゴミ捨ては、パイプを外してからクリアビンの赤いレバーを押し下げるだけ。底のフタがパカッと開いて、手を汚さずにゴミを落とせます。
ホコリを舞わせないコツは、ゴミ箱やゴミ袋のなるべく深い位置で操作すること。袋の口を本体に沿わせるようにかぶせてからレバーを押すと、細かいチリが外に逃げにくくなります。

捨てるタイミングは、クリアビンに書かれた「MAX」ラインを越える前が目安です。ゴミを溜め込みすぎるとサイクロンの気流が乱れて、吸い込みが弱くなる原因になります。
理想は、掃除が終わるたびに捨てるのを習慣にしてしまうことですね。
長く使っていると、クリアビンの内側が静電気でくっついたホコリで曇ってきます。気になったら、クリアビンごと本体から外してお手入れしましょう。
多くのスティックタイプでは、ゴミを捨てたあとクリアビンの裏に見える赤いボタンを押すと取り外せます。
外したクリアビンの内側は、固く絞った布で拭くのが基本です。水洗いできるかどうかは機種によって分かれるので、取扱説明書で確かめてから判断してください。
サイクロンの網目部分(シュラウド)は水分厳禁なので、乾いたブラシで優しく払うだけにしておきましょう。

網目の奥に入り込んだ細かいホコリには、エアダスターで風を当てるのも1つの手です。
HiKOKIの「コードレスエアダスタ RA18DA」は、同社の18Vやマルチボルトの蓄電池で動く充電式なので、ガス缶タイプのように買い足す必要がありません。
蓄電池と充電器は別売りのため、すでにHiKOKIの電動工具を持っている方に特に向いています。ホコリが舞うので、ベランダなど屋外で使うのがおすすめです。
赤いレバーが固くて動かない、フタがうまく開かないといった症状が出たときは、クリアビンのフタが開かない原因とほどき方をまとめた記事もあわせて確認してみてください。
フィルターの水洗いと正しい乾かし方
吸い込みが落ちたとき、ヘッドの次に疑いたいのがフィルターの目詰まりです。
ダイソンの公式サイトでも、最適な性能を保つために月1回のフィルター洗浄がすすめられています。
V12 Detect Slimなら、本体後部のフィルターを反時計回りに回すだけで外せます。軽く叩いて大きなホコリを落としてから、冷たい水道水で洗う流れが公式のサポートページで案内されています。
【出典】ダイソン公式『Dyson V12 Detect Slim コードレスクリーナーのサポート』

洗うときは洗剤を使わず、水だけで。フィルターの内側と外側から水を通し、軽く振ったり押したりしながら、流れる水が濁らなくなるまで繰り返します。洗剤は素材を傷める原因になるので避けておきましょう。
そして何より大切なのが、乾かし方です。
洗ったフィルターは風通しのよい日陰で24時間以上、中まで完全に乾かしてから戻すのが鉄則。ドライヤーの熱風や直射日光で急いで乾かすと、素材が変形して本体にきちんと収まらなくなることがあります。
「洗ったのを忘れていて、次の日に掃除機が使えなかった!」
というのは本当によくある失敗談です(笑)
土曜の夜に洗って日曜の夜に戻す、のように曜日を決めておくと、うっかりを防げます。
何度洗っても吸い込みが戻らない、洗ってもすぐにフィルターのお知らせが出る、というときは交換を考えるタイミングです。
V12 Detect Slim用には、ダイソン純正の「フィルター(パーツ番号971517-01)」が用意されています。HEPAフィルターを搭載した上位モデルは対応品番が異なるので、型式の確認を忘れずに。
ダイソン Dyson V12用フィルター/971517-01
交換時期の見極め方や、お知らせ表示が消えないときの対処は、ダイソンのフィルター交換のタイミングと交換サインの対処法をまとめた記事で詳しく紹介しています。
洗えるパーツと洗えないパーツの見分け方
お手入れの途中で「これって水で洗っていいの?」と手が止まる瞬間、ありますよね。
判断の基準はシンプルで、モーターや電気の接点が入っていないパーツなら洗える可能性があり、入っているパーツは水分厳禁です。
| パーツ | 水洗い | お手入れの方法 |
|---|---|---|
| ソフトローラー系の回転ブラシ | ○ | 冷たい水ですすぎ、立てて24時間以上乾かす |
| フィルター | ○ | 月1回を目安に、洗剤なしの水だけで洗う |
| クリアビン | 機種による | 取扱説明書を確認。不可なら固く絞った布で拭く |
| エンドキャップ | × | 乾いた布で拭く |
| サイクロン(シュラウド) | × | 乾いたブラシでホコリを払う |
| ヘッド本体・ミニモーターヘッド | × | ブラシを外し、乾いた布で拭く |
| 本体・バッテリー | × | 乾いた布で拭く |
迷いやすいのが、小さなプラスチック部品に見えるエンドキャップです。
中に電気の接点があるタイプもあり、洗えないパーツとして案内されているので、ブラシと一緒に洗わないよう気をつけましょう。
ネットでは、サイクロン部分を分解して丸洗いしたという話を見かけることもあります。でも、サイクロンは水分を嫌うパーツで、分解は公式のお手入れ範囲を超えた作業です。故障したときに保証の対象外になる可能性もあるので、乾いたブラシで払う程度にとどめておくのが賢明です。
迷ったら「洗わない」を選ぶ
洗えるかどうか判断がつかないパーツは、まず乾いた布やブラシでのお手入れにとどめておきましょう。水洗いはあとからでもできますが、濡らして壊したパーツは元に戻せません。
アタッチメントとミニモーターヘッドのお手入れ
隙間ノズルやコンビネーションノズル、布団掃除に便利なミニモーターヘッドも、使っているうちに先端にホコリがこびりついてきます。メインのヘッドほど目立たないぶん、つい後回しにしがちなパーツです。
ブラシの付いていないノズル類は、固く絞った布で拭いてから、しっかり乾かして収納すればOK。コンビネーションノズルのブラシに絡まった毛は、指や歯ブラシでかき出してあげましょう。湿ったまま収納袋にしまうと、ニオイが残りやすくなるので要注意です。
ミニモーターヘッドは、メインのヘッドと同じく回転ブラシに髪の毛が絡みやすいツール。多くの機種では側面のロックを硬貨で解除するとブラシを引き抜けるので、リッパーで絡まりを切って取り除いてください。こちらのブラシは水洗いせず、乾いた状態でお手入れするのが基本です。
同じダイソンでも、モデルによってツールの名前や接続部の形が違い、別の機種のツールが付かないこともあります。手元のツールが何なのか分からなくなったら、ダイソン掃除機の部品の名前と型式ごとの違いをまとめた記事で見比べてみると、買い足しのときにも迷いません。
ダイソン掃除機のヘッドが回らない・外れないときの対処法
お手入れの手順が分かったところで、次は「ブラシが回らない」「キャップが固くて開かない」といった、困ったときの対処法です。
修理に出す前に、自分で確かめられることから順番に見ていきましょう。
ヘッドブラシが回転しないときの3つの原因
スイッチを入れると吸い込む音はするのに、ヘッドのブラシだけが止まっている。
この症状に気づいた瞬間は、かなり焦りますよね。
考えられる原因は、大きく分けて次の3つです。
| 原因 | よくあるサイン | 自分でできる対処 |
|---|---|---|
| 髪の毛やゴミの絡まり | 回り始めてすぐ止まる、異音がする | ブラシを外して絡まりを切り、エンドキャップの内側も掃除する |
| 接続部分の汚れや差し込み不足 | ヘッドを付け直すと回ることがある | 接点のホコリを乾いた布で拭き、カチッと音がするまで付け直す |
| 内部の断線やモーターの不調 | ヘッドの角度によって回ったり止まったりする | 自分で分解せず、メーカーに相談する |
一番多いのは、1つ目の絡まりです。
ブラシに大きな負荷がかかると回転が止まることがあり、絡まりを取るだけであっさり直るケースも珍しくありません。
2つ目は、パイプとヘッドのつなぎ目にある金属の接点が原因のケース。
ここにホコリが挟まっていたり、差し込みが浅かったりすると、ヘッドのモーターに電気が届かなくなります。
V12 Detect Slimのような液晶付きのモデルは、詰まりなどのトラブルを画面で知らせてくれるので、表示もあわせて見ておくと原因を絞り込みやすくなります。
1つ目と2つ目を試しても直らない場合は、3つ目を疑います。
特に首振り部分を動かしたときだけ止まるなら、内部の配線が傷んでいるサインかもしれません。この先は分解の難易度が高いので、無理をせずダイソンのお客様相談室に相談するのが近道です。
保証期間内なら、修理や交換の対象になる場合もあります。
葵のワンポイントアドバイス
売り場でこの相談を受けたとき、私がまずおすすめしているのが「付け替えテスト」です。毛絡み防止スクリューツールやミニモーターヘッドなど、モーター付きのツールに付け替えて回るなら、本体ではなくヘッド側の問題と見当がつきます。相談するときにこの結果を伝えると、話がスムーズに進みますよ。
エンドキャップやネジが固くて外れないときの対処法
いざお手入れしようとしたら、エンドキャップのロックが固くてビクともしない。
これも本当によくあるお悩みです。
まず確認したいのは、使っている道具。
ロックの溝には、10円玉など厚みのある硬貨を使うのがおすすめです。マイナスドライバーでも回せますが、プラスチックの溝を削ってしまいやすいので、硬貨の方が安心です。
次に、回す方向。
ダイレクトドライブクリーナーヘッドなどの留め具は、反時計回りに4分の1回転させると外れ、戻すときは時計回りに回して締めます。
溝に硬貨をしっかり押し当てて、一度でグッと回し切るのがコツ。
少しずつこねるように回すと、かえって溝が削れて回しにくくなります。
それでも固いときは、溝やすき間に細かいゴミが噛み込んでいる可能性があります。
乾いた歯ブラシで溝まわりを払ってから、もう一度試してみてください。
星形のネジは外さないで
ヘッドの裏側などには、星形の穴が開いた特殊なネジ(トルクスネジ)が使われていることがあります。ここは日常のお手入れで外す部分ではありません。専用のドライバーがあれば開けられてしまいますが、内部の分解は公式のお手入れ範囲を超えるため、故障や保証の面からおすすめできません。
どうしても外れないときは、力任せにこじ開ける前に、ダイソンのお客様相談室に相談してみてください。パーツを割ってしまうと、結局ヘッドごと買い直すことになりかねません。
嫌なニオイを防ぐ乾燥とゴミ捨ての習慣
「最近、排気がなんだかモワッと臭う…」
と感じたら、まず思い当たるのがフィルターの生乾きです。
乾いたつもりで戻したフィルターが、実は中まで湿っていた、というのが一番多いパターンかと思います。
湿ったフィルターやローラーにホコリが付くと、生乾きの洗濯物のようなニオイが出やすくなります。
ニオイを防ぐ一番の近道は、洗ったパーツを24時間以上かけて完全に乾かすこと。
これに尽きます。
あわせて習慣にしたいのが、こまめなゴミ捨てです。
クリアビンに食べこぼしや湿ったゴミを入れたまま放置すると、それ自体がニオイの元になります。ペットの粗相など液体を吸い込むのも、フィルターや本体内部にニオイが残る原因になるので避けておきましょう。
すでにニオイが付いてしまった場合は、フィルターとローラーをもう一度丁寧に洗って、今度こそ完全に乾かしてみてください。
それでも消えないなら、フィルターそのものが劣化している可能性があるので、新しいものに交換するとスッキリ解決することがあります。
お手入れの手間を減らしたい人に向く現行ダイソン2機種
ここまで読んで、「毎回のゴミ捨てや毛絡み取りが、そもそも面倒…」と感じた方もいるかもしれません。
最近のダイソンには、その手間を減らす工夫を盛り込んだモデルが出ています。
ここでは、ゴミ捨ての手軽さと、ヘッドへの毛の絡みにくさを基準に、現行の2機種を選びました。
ダイソン Dyson V10 Optic + Auto-empty Dok SV55 FF PL DOK
2026年10月に発売された、ダイソン初の自動ゴミ収集ドック付きコードレス掃除機です。
掃除を終えて本体をドックに戻すたびに、クリアビンのゴミがドック側の密閉型ダストバッグへ自動で吸い出されます。充電と、付属ツール3点の収納までドック1台で済むのもうれしいところ。
ゴミ捨てのたびにホコリが舞う、クリアビンの奥に詰まったゴミをかき出すのが嫌、という悩みに直球で応えてくれる一台です。
ヘッドは高性能LEDでホコリを照らすFluffy Opticクリーナーヘッドで、この記事で紹介した回転ブラシの水洗いにも対応したソフトローラー系なので、お手入れの手順がそのまま使えます。
向いているのは、ゴミ捨ての手間をとにかく減らしたい人や、毎日サッと掃除したい人。一方で、ドックは高さが1mを超えるので、置き場所の確保は欠かせません。
ダストバッグは消耗品なので買い足しのランニングコストもかかりますし、フィルターのお手入れまでなくなるわけではない点も覚えておきましょう。
ダイソン Dyson PencilVac Fluffycones SV50 FC
直径38mmのスリムな本体に、4つの円すい形ブラシを並べたFluffyconesクリーナーヘッドを組み合わせたスティック掃除機です。
ブラシが円すい形になっていることで、吸い込んだ髪の毛が細い方へ送られ、ブラシに絡みにくい構造になっています。
この記事で一番手間がかかると紹介した「絡まった髪の毛を切る作業」が、ほとんど要らなくなるのが最大の魅力。家族に髪の長い人がいるご家庭や、ペットの毛に悩んでいる方なら、お手入れのストレスがグッと減るはずです。
ブラシは水道水で洗えて、24時間以上乾かす流れは他のソフトローラー系と同じです。
正直に言うと、弱点もあります。
集じん容積は0.08Lとかなり小さく、広いお部屋を一気に掃除するとゴミ捨ての回数が増えがち。ブラシには絡みにくい一方で、車輪側に毛が巻き付いたという声もあるので、ときどき裏返してチェックする習慣は残ります。
毎日短い時間でフローリング中心に掃除する方に向く一台で、カーペットの多いお部屋や、一度に家じゅうを掃除したい方には物足りないかもしれません。
ダイソン掃除機のヘッドの外し方とお手入れに関するよくある質問(FAQ)
Q1. ヘッドの回転ブラシは中性洗剤で洗ってもいいですか?
A. ダイソンの公式サイトでは、回転ブラシは冷たい水ですすぎながら優しくこすって汚れを落とす方法が案内されています。
洗剤を使うと成分がブラシに残り、かえってホコリが付きやすくなることも考えられます。
基本は水だけで洗い、油汚れなどが気になる場合はお使いの機種の取扱説明書を確認してから判断してください。
Q2. 純正以外の互換ヘッドや互換ブラシを使っても平気ですか?
A. 互換品は価格が手ごろな反面、接続部の形やモーターの規格が合わず、うまく回転しないケースもあります。
互換品が原因で本体が故障した場合、メーカー保証の対象外になる可能性もあるので注意が必要です。
長く安心して使いたいなら、型式に合った純正パーツを選ぶのが確実です。
Q3. お手入れ中にヘッドの部品をなくしたときはどうすればいいですか?
A. 回転ブラシなど一部の部品は、ダイソン公式の交換用パーツとして購入できます。
まず本体ラベルで型式(SVから始まる番号)を確認し、公式サイトのパーツ検索で対応品を探してみてください。
見つからない部品については、ダイソンのお客様相談室に問い合わせると案内を受けられます。
ヘッドを外して洗う習慣でダイソンの吸い込みを取り戻そう
最後に、この記事でお話ししたお手入れのポイントを表で振り返っておきましょう。
| お手入れの場所 | 頻度の目安 | 覚えておきたいポイント |
|---|---|---|
| ヘッドの回転ブラシ | 週1回〜月1回 | 赤いボタンでパイプから外し、エンドキャップを開けて引き抜く。絡まった毛は切ってから取る |
| ソフトローラーの水洗い | 月1回 | 冷たい水ですすぎ、立てて24時間以上乾かす。エンドキャップは洗わない |
| クリアビン | ゴミ捨ては毎回 | MAXラインの前に捨てる。サイクロンの網目は乾いたブラシで払う |
| フィルター | 月1回 | 洗剤なしの水洗いで、日陰で24時間以上乾かしてから戻す |
| 回らない・外れないとき | 気づいたとき | 絡まり、接点、断線の順に確認し、分解せずメーカーに相談する |
ダイソンの吸い込みが弱くなったと感じても、多くの場合はヘッドと本体のお手入れで取り戻せます。
そして、そのお手入れは慣れてしまえば思っているよりずっと簡単です。
ブラシが回らなくて困っている方は、まず回転ブラシを外して絡まりを取るところから。排気のニオイが気になる方は、フィルターとローラーを洗って、24時間しっかり乾かすところから。
そもそもお手入れの回数を減らしたい方は、自動ゴミ収集ドックや毛が絡みにくいヘッドを備えたモデルを候補に入れてみてください。
今のあなたに一番近いものを1つだけ選んで、今度のお掃除のあとに試してみてくださいね!







