三菱エアコンの内部クリーン機能について調べていて、設定方法や使い方がよく分からずに困っていませんか?
エアコンを使った後に勝手に動き出したり、ランプが点滅したりして不安に感じる方も多いのではないでしょうか。また、リモコンで設定したのに動作しない、運転が終わらないといったトラブルに遭遇することもあります。
内部クリーン機能は、エアコン内部を乾燥させてカビの発生を抑制する大切な機能です。しかし、正しい使い方を知らずにいると、せっかくの機能を活かせないだけでなく、故障と勘違いしてしまうこともあります。
私も家電量販店で働いていて、この機能に関するお客様からのご質問をよく受けます。多くの方が購入時の設定や基本的な操作方法で躓いているんですね。
この記事では、三菱エアコンの内部クリーン機能の基本的な設定方法から、よくある疑問やトラブルの解決策まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
三菱エアコンの内部クリーン機能の基本設定と使い方

三菱エアコンの内部クリーン機能を有効活用するためには、まず基本的な仕組みと設定方法を理解することが大切です。
この機能は他社製品と比較して運転時間が短く、効率的にエアコン内部を乾燥させることができます。正しく設定しておけば、カビの発生を抑制し、清潔な空気環境を維持できるでしょう。
内部クリーン機能とは?
三菱エアコンの内部クリーン機能は、エアコン内部を乾燥させることでカビの発生を抑制し、清潔な状態を保つための機能です。この機能について正しく理解することで、より効果的に活用できるようになります。
冷房や除湿運転を行うと、エアコンの室内機内部では空気が冷やされることで結露が発生します。この湿った状態が続くと、温度と栄養源(ホコリなど)が加わることで、カビが繁殖しやすい環境が整ってしまうんです。
内部クリーン機能は、この問題を解決するために開発されました。運転停止後に自動的に弱暖房運転や送風運転を行い、エアコン内部の熱交換器、ファン、通風路などを効果的に乾燥させます。
ただし、この機能は掃除機能ではありません。すでに発生してしまったカビや汚れを除去する効果はなく、あくまでもカビの発生を予防するための乾燥機能だと理解しておくことが重要です。
三菱エアコンの上位モデルには「カビクリーンシャワー」という機能も搭載されています。これは結露水での洗浄、低濃度オゾンの充満、熱による乾燥の3段階でより効果的にカビを抑制する仕組みです。
また、運転開始時には「スタート脱臭」機能も働き、エアコン内部に付着した嫌な臭いを抑制してくれます。これらの機能が連携することで、エアコンの清潔性を総合的に保つことができるんですね。
2025年度の最新モデルでは、全シリーズに内部クリーン機能が標準搭載されており、お部屋の環境に応じて最適な清潔機能を選択できるようになっています。
やり方と基本操作
手順 | 操作内容 | 詳細説明 | 注意点 |
---|---|---|---|
1
初期設定
|
内部クリーン機能をONに設定 | 購入時は機能がOFFのため、リモコンまたはメニューから「入」に設定する必要があります | 一度設定すれば解除まで自動継続 |
2
冷房運転
|
冷房・除湿を3分以上運転 | 冷房は3分以上、除湿は6分以上の継続運転が必要です | 短時間では機能が作動しません |
3
運転停止
|
エアコンの運転を停止 | リモコンの停止ボタンを押してエアコンを停止させます | 暖房後は内部クリーンは作動しません |
4
自動開始
|
内部クリーン運転が自動開始 | 最大10分間の弱暖房運転でエアコン内部を乾燥させます | 「CL」表示やランプ点灯で動作確認 |
購入時は機能がOFFのため、リモコンまたはメニューから「入」に設定する必要があります。一度設定すれば解除まで自動継続されます。
冷房は3分以上、除湿は6分以上の継続運転が必要です。短時間では機能が作動しません。
リモコンの停止ボタンを押してエアコンを停止させます。暖房後は内部クリーンは作動しません。
最大10分間の弱暖房運転でエアコン内部を乾燥させます。「CL」表示やランプ点灯で動作確認できます。
三菱エアコンの内部クリーン機能を使うためには、まず正しい手順を理解しておくことが必要です。この機能は冷房や除湿運転後にエアコン内部を自動で乾燥させ、カビの発生を抑制する働きがあります。
基本的な操作の流れとしては、冷房または除湿運転を行った後にエアコンを停止すると、設定されていれば自動的に内部クリーン運転が始まります。ただし、三菱エアコンは購入時の初期設定では内部クリーン機能がオフになっているため、最初に設定を変更する必要があるんです。
この機能が動作するためには条件があり、冷房なら約3分以上、除湿なら約6分以上の運転が必要となります。短時間の運転では内部に十分な結露が発生しないため、乾燥の効果が期待できないからです。
運転中は室内機に「CL」の表示が出たり、機種によって「クリーンランプ」や「内部クリーンランプ」が点灯します。この表示が出ている間は内部の乾燥作業が行われているため、運転を中断しないことをおすすめします。
私も家電量販店で働いていて感じるのですが、多くの方がこの機能を知らずに使っていらっしゃるんですよね。正しく設定しておけば、エアコンの清潔さを保つのに大変役立つ機能だと思います。
運転時間の目安

三菱エアコンの内部クリーン運転時間は、他のメーカーと比較してとても短いのが特徴です。最大でも約10分間の弱暖房運転で完了するため、電気代の負担も抑えられます。
他社製品と比較してみると、その違いがよく分かります。ダイキン製エアコンでは約90~120分、その他の大手メーカーでも平均90分程度の時間がかかることが多いんです。つまり、三菱エアコンは他社の約9分の1という短時間で内部クリーンが完了することになります。
この短時間での運転が可能な理由は、三菱独自の効率的な乾燥技術にあります。弱暖房運転によって熱交換器や通風路、ファンを効果的に乾燥させる仕組みになっているため、長時間運転する必要がないのです。
電気代についても、1回の使用でわずか1~5円程度しかかかりません。夏場に毎日使用したとしても、4か月間で最大610円程度の負担となり、エアコンの清潔さを保つコストとしては非常にリーズナブルだと言えるでしょう。
運転時間が短いことで、室温や湿度の上昇も最小限に抑えられるのも嬉しいポイントですね。とはいえ、運転中は約2~3℃の室温上昇や湿度の増加が起こる場合があるため、外出時や就寝時に利用するのがベストです。
リモコンでの設定方法

三菱エアコンの内部クリーン機能を設定する方法は、リモコンの種類によって異なります。まず、お使いのリモコンに「内部クリーン」ボタンがあるかどうかを確認してみてください。
内部クリーンボタンがある場合は、そのボタンを押すだけで設定が完了します。一度設定すれば、解除するまで冷房や除湿運転の停止後に自動的に内部クリーン運転が行われるようになります。
設定方法 | 操作手順 | 詳細説明 |
---|---|---|
べんり機能経由 |
方法A
1
「メニュー一覧」を選択
2
「べんり機能」を選択
3
「内部クリーン」を選択
4
「入」を選択して「決定」
|
多くの機種で採用されている標準的な設定方法です。リモコンのメニューボタンを押してから順番に選択していきます。
メニュー一覧 → べんり機能 → 内部クリーン → 入 → 決定
|
設定メニュー経由 |
方法B
1
「メニュー」を選択
2
「設定」を選択
3
「内部クリーン」を選択
4
「入」を選択して「OK」
|
一部の機種で採用されている設定方法です。メニュー構造が異なる場合にこちらの手順となります。
メニュー → 設定 → 内部クリーン → 入 → OK
|
ボタンがないリモコンの場合は、メニューから設定する必要があります。「メニュー一覧」から「べんり機能」を選択し、その中の「内部クリーン」を選んで「入」に設定してから「決定」を押してください。機種によっては「設定」メニューから「内部クリーン」を選択し、「入」を選んで「OK」を押す場合もあります。
設定が正常に完了すると、次回の冷房または除湿運転停止時から自動的に内部クリーン機能が働き始めます。また、運転開始時には「スタート脱臭」機能も同時に動作し、エアコン内部の嫌な臭いを抑制してくれるんです。
手動で内部クリーンを実行したい場合は、エアコン停止中にリモコンの内部クリーンボタンを押すことで、その場で運転を開始できます。定期的なメンテナンスとして活用するのも良い方法ですね。
三菱エアコンの内部クリーン機能の疑問点

内部クリーン機能を使っていると、様々な疑問や不安が生じることがあります。
ランプの点滅や予期しない動作、設定したのに機能しないといったトラブルは、適切な知識があれば簡単に解決できることがほとんどです。ここでは実際によくある問題とその対処法について詳しく見ていきましょう。
ランプが点滅する原因
点滅パターン | 主な原因 | 対処方法 | 緊急度 |
---|---|---|---|
CLランプ点灯 内部クリーンランプ点灯 |
内部クリーン運転中の正常表示 | 正常な動作のため対処不要。10分程度で自動終了します。 | 正常 |
全ランプ点滅 室内機表示の全て |
上下風向フラップの取り付け不良 | フラップの取り付け状態を確認し、取扱説明書に従って正しく装着し直してください。 | 要対処 |
お手入れランプ点滅 運転中に点滅 |
フィルターおそうじメカ運転の設定解除 | 約50時間運転後のお手入れ通知。手動でフィルターおそうじメカ運転を実行してください。 | 注意 |
クリーンランプ点滅 緑色ランプ |
自動内部クリーン設定「入」の通知 | 設定が有効であることのお知らせ。機能を使用しない場合は設定を「切」に変更してください。 | 情報 |
原因:内部クリーン運転中の正常表示
原因:上下風向フラップの取り付け不良
原因:フィルターおそうじメカ運転の設定解除
原因:自動内部クリーン設定「入」の通知
内部クリーン機能を使用していると、時々ランプが点滅して心配になることがあります。この点滅にはいくつかの原因が考えられるため、状況に応じて適切に対処することが大切です。
最も一般的な原因は、上下風向フラップの取り付けが正しくない場合です。お手入れのために取り外したフラップが正確に装着されていないと、室内機のすべてのランプが点滅することがあります。まずはフラップの取り付け状態を確認し、取扱説明書に従って正しく装着し直してみてください。
運転中に「お手入れランプ」が点滅する場合は、フィルターおそうじメカ運転の設定が関係している可能性があります。自動運転設定を解除している状態で約50時間の運転積算時間を超えると、お手入れが必要であることを知らせるためにランプが点滅するんです。
内部クリーン運転中のランプ点滅は、正常な動作の一部である場合も多くあります。運転中は「CL」表示やクリーンランプが点灯・点滅することで、現在内部の乾燥作業が行われていることを示しています。
もし原因が特定できない場合や、ランプ点滅が続く場合は、一度エアコンの電源を切って数分待ってから再度電源を入れてみてください。それでも改善されない場合は、専門的な点検が必要かもしれません。
つかない時の対処法
確認項目 | 詳細内容 | 対処方法 | 優先度 |
---|---|---|---|
初期設定の確認 内部クリーン機能の設定状態 |
購入時は内部クリーン機能がOFFのため、手動で「入」に設定する必要があります。 | リモコンまたはメニューから「内部クリーン」を「入」に設定してください。 | 最重要 |
運転時間の条件 冷房・除湿の継続時間 |
冷房は約3分以上、除湿は約6分以上の運転が必要です。短時間では機能が作動しません。 | 必要な運転時間を満たしてからエアコンを停止してください。 | 最重要 |
運転モードの確認 対象となる運転モード |
内部クリーン機能は冷房と除湿運転の停止後にのみ動作します。暖房後には作動しません。 | 冷房または除湿運転を行ってから停止してください。 | 重要 |
表示の確認 ランプ・表示の状態 |
設定直後は室内機のランプも点灯せず、次回の運転停止時まで待つ必要があります。 | 正常な動作です。次回の冷房・除湿運転後に確認してください。 | 参考 |
確認内容:内部クリーン機能の設定状態
購入時は内部クリーン機能がOFFのため、手動で「入」に設定する必要があります。
確認内容:冷房・除湿の継続時間
冷房は約3分以上、除湿は約6分以上の運転が必要です。短時間では機能が作動しません。
確認内容:対象となる運転モード
内部クリーン機能は冷房と除湿運転の停止後にのみ動作します。暖房後には作動しません。
確認内容:ランプ・表示の状態
設定直後は室内機のランプも点灯せず、次回の運転停止時まで待つ必要があります。
内部クリーン機能を設定したにも関わらず動作しない場合、いくつかの確認ポイントがあります。多くの場合、設定や運転条件に問題があることが原因となっています。
まず確認したいのは、購入時の初期設定です。三菱エアコンは出荷時に内部クリーン機能がオフになっているため、手動で設定を「入」にする必要があります。先ほどお伝えしたリモコンでの設定方法を再度確認し、正しく設定されているかをチェックしてみてください。
次に、運転時間の条件を満たしているかを確認しましょう。冷房運転は約3分以上、除湿運転は約6分以上継続しないと、内部クリーン機能は作動しません。短時間でエアコンを停止してしまうと、内部に十分な結露が発生せず、乾燥の必要がないと判断されるためです。
また、内部クリーン機能は冷房と除湿運転の停止後にのみ動作します。暖房運転後には作動しないため、夏場以外で動作しない場合は正常な動作と考えて良いでしょう。
リモコンで設定しただけでは、すぐに運転が開始されるわけではありません。設定後は室内機のランプも点灯せず、次回の冷房または除湿運転停止時まで待つ必要があります。この仕組みを知らずに故障だと思われる方も多いんですが、実は正常な動作なんですね。
運転が終わらない場合
内部クリーン運転が予想以上に長く続いて困る場合があります。しかし、三菱エアコンの場合は最大10分程度で完了するため、他社製品ほど長時間にはなりません。
もし運転を途中で停止したい場合は、リモコンの「停止」ボタンを押してください。1回押しても止まらない時は、もう一度「停止」ボタンを押すことで運転を終了できます。室内機の内部クリーンランプが消灯すれば、運転が正常に停止した証拠です。
ただし、途中で停止すると十分な乾燥効果が得られない可能性があります。カビの発生を効果的に抑制するためには、運転完了まで待つことをおすすめします。10分程度の短時間なので、可能であれば最後まで運転させてあげてください。
運転が異常に長く続く場合は、内部クリーン以外の機能が同時に動作している可能性があります。フィルター自動お掃除機能が同時に作動していたり、高温防止機能が働いている場合があるためです。
先ほどもお伝えしたとおり、運転中は室温が2~3℃上昇することがあります。不快に感じる場合は、外出時や就寝時など人がいない時間帯に内部クリーン機能を使用することで、快適性を保ちながら清潔さも維持できますよ。
勝手に入るのはなぜ?

内部クリーン機能が勝手に動作して驚かれる方は多いのですが、これは自動設定が有効になっているためです。一度設定を「入」にすると、冷房や除湿運転の停止後に毎回自動的に内部クリーン運転が実行されるようになります。
この自動動作は故障ではなく、正常な機能の一部です。むしろエアコン内部の清潔さを保つために設計された便利な仕組みと言えるでしょう。設定されていることを忘れてしまい、突然動作が始まって驚かれるケースがよくあります。
上位モデルの場合、「カビガード」機能が搭載されていることもあります。この機能は室温や室内湿度からカビ菌の発生しやすい状況を予測し、運転停止中でも効果的なタイミングで自動的にカビクリーンシャワーを実施します。
もし自動動作を停止したい場合は、設定を「切」に変更することで解除できます。しかし、エアコンの清潔さを保つためには定期的な内部クリーンが有効なので、可能であれば設定を維持することをおすすめします。
特に湿度が高い環境や、カビが発生しやすい条件下では、自動設定を活用することでエアコンの寿命を延ばし、快適な空気環境を維持できるでしょう。
毎回行うべき?

内部クリーン機能を毎回行うべきかどうかは、使用環境や頻度によって判断が分かれるところです。メーカーとしては冷房や除湿を使用するたびに実行することを推奨していますが、実際の使用においては柔軟に考えて良いでしょう。
一般的な推奨頻度は3日に1回程度とされています。毎日エアコンを使用する夏場であれば、週に2~3回程度実行すれば十分な効果が期待できます。冷房を付けっぱなしにしている場合は、週に1回程度の頻度で手動実行するのも良い方法です。
湿度が高くカビが発生しやすい環境のお部屋では、自動設定にしておくことをおすすめします。特に梅雨時期や、洗濯物を室内干しすることが多い場合は、こまめな内部クリーンが効果的でしょう。
逆に、使用頻度が低い場合や乾燥した環境では、毎回実行する必要はありません。エアコンのシーズン終了時や長期間使用しない前には、内部を十分に乾燥させておくことで、次回使用時の清潔さを保てます。
電気代は1回あたり1~5円程度と非常に安価なので、コスト面での心配はそれほどありません。むしろエアコンクリーニングの頻度を減らしたり、エアコンの寿命を延ばしたりする効果を考えると、長期的にはメリットの方が大きいと考えられますね。
総括:三菱エアコンの内部クリーン機能
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。