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久しぶりのこたつが焦げ臭い!原因解明と5分でできる掃除術

こたつ

寒さが本格的になってきて、いよいよこたつの出番ですよね。
でも、久しぶりに押し入れから引っ張り出してスイッチを入れた瞬間、「ん?なんか焦げ臭い…!」とドキッとした経験はありませんか?

私のお店でも、冬の始まりになると「こたつから変なにおいがするんだけど、これって火事の前兆?」と心配そうに相談に来られるお客様がとっても多いんです。

久しぶりに使う家電から異臭がすると、誰だって「故障かな?」「このまま使って大丈夫かな?」と不安になってしまうものですよね。

実はその焦げ臭さ、そのほとんどは故障ではなく、ある「簡単な原因」によるものなんです。でも、だからといって油断は禁物ですよ。中には本当に危険なサインが隠れていることもありますし、間違った対処法で使い続けると思わぬ事故につながるリスクだってゼロではありません。

そこで今回は、いつもお客様にいつもお伝えしている「安全確認のチェックポイント」と、誰でも簡単にできるメンテナンス術を詳しくご紹介します!

この記事のポイント
  • 焦げ臭さの主原因は蓄積したホコリ
  • 火事を防ぐための電源コード点検法
  • エアダスターと掃除機の活用術
  • ヒーター交換や寿命の判断基準
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久しぶりのこたつが焦げ臭い原因とリスク

クリーン家電ガイド:イメージ

「もしかして火事になるんじゃ…」という不安を解消するために、まずは焦げ臭さの正体と、それが本当に危険なサインなのかどうかを見極める知識をお伝えしますね。

火事の危険信号?

こたつのスイッチを入れてすぐに焦げ臭いにおいが漂ってくると、「今すぐ火が出るんじゃないか」と怖くなってコンセントを抜きたくなりますよね。

その直感、あながち間違いではありません。
私の経験上、お客様が感じる「焦げ臭さ」の9割以上は内部に溜まったホコリが熱せられているだけなのですが、残り1割弱には重大なトラブルが隠れていることがあるからです。

まず落ち着いて確認してほしいのが、煙が出ていないかどうかです。
もし目に見えて煙が出ている場合は、即座に使用を中止してください。これはメンテナンスでどうにかなるレベルを超えています。

でも、煙は出ていなくて「においだけ」なら、まずは冷静になりましょう。多くの場合は、長期間使っていなかったことで発生する一時的な現象です。

ただし、これを「なんだ、ただの汚れか」と軽視して放置するのは絶対にNGですよ。ホコリが炭化して「トラッキング現象」を引き起こし、最悪の場合は発火に至るケースも稀にあります。

実際に、総務省消防庁も電気器具類を原因とする住宅火災の中で、プラグ周りのホコリやトラッキング現象に注意するよう呼びかけています。
(出典:総務省消防庁「住宅における電気火災に係る防火安全対策のポイント」)

においは「掃除して!」というこたつからのSOSだと思って、しっかり向き合ってあげることが大切です。安全に使うためにも、まずはこのにおいが「一時的なもの」なのか「危険な故障」なのかを、この後の項目で一緒にチェックしていきましょう。

一年ぶりに使うと臭う理由

「去年片付けるときは何ともなかったのに、なんで一年ぶりに出すと臭うの?」と不思議に思いますよね。実はこれ、日本の住宅事情が大きく関係しているんです。

こたつを使わない春から秋にかけての半年間、多くのご家庭では押し入れや物置にしまっていますよね。この期間って、湿気が多くてホコリが溜まりやすい時期なんです。

こたつのヒーターユニット(網目の部分)を覗いてみてください。結構複雑な形をしていますよね。あの中に、保管中に舞っていた細かいチリやホコリが少しずつ入り込んで蓄積されていくんです。特に布団と一緒にしまっていると、布団の繊維ボコリも一緒に吸い寄せてしまっていることが多いんですよ。

私のお店に来るお客様でも、「ちゃんと袋に入れてしまっていたはずなんだけど…」とおっしゃる方が多いのですが、完全密封でない限り、微細なホコリは隙間から侵入してしまいます。
久しぶりに通電した瞬間、一年分溜め込んだそのホコリたちが一気に200度以上の熱にさらされるわけですから、においが出るのも無理はないんです。

まずは「久しぶりなら臭って当たり前」くらいの気持ちで、慌てずに原因を探っていきましょう。

使い始めに発生する異臭の正体

では、具体的にあの独特な「焦げ臭さ」は何が燃えているにおいなのでしょうか。

正体はずばり、「有機質のホコリ」です。
有機質というのは、綿ボコリや私たちの皮膚から落ちた細かいアカ、それにペットを飼っているご家庭ならワンちゃんネコちゃんの毛などが含まれます。

こたつのヒーター(石英管やハロゲンランプ)は、スイッチを入れると急激に高温になります。そこに付着していたこれらの有機物が、熱によって「熱分解」や「炭化」を起こすときにガスが発生するんです。
これが、私たちが鼻をつまみたくなるあの嫌な臭いの正体なんですね。

焼き魚を焼いた時に焦げると臭いがするのと同じ原理だと思ってください。

故障と汚れの見分け方

単なるホコリ汚れの場合は、しばらく(数分〜数十分)換気をしながら使い続けると、ホコリが焼き切れてにおいが消えていくことが多いです。逆に、いつまで経ってもにおいが強くなり続ける場合は、配線トラブルの可能性が高いので要注意です。

このにおいは不快ですが、ホコリが原因であれば、しっかり取り除いてあげれば嘘のように消えることがほとんどです。

「こたつが壊れた!」と買い替えを検討する前に、まずは「メンテナンス不足」を疑ってみるのが、お財布にも優しい解決策ですよ。

新品や初めて使うときでも焦げ臭い

「えっ、買ったばかりの新品なのに臭いんだけど!?」というお問い合わせも、実はシーズン初めに結構いただくんです。中古ならまだしも、新品で焦げ臭いと「不良品をつかまされた!」と焦ってしまいますよね。

でも安心してください。
これは多くの場合、製品の製造過程で使われた油や塗料、接着剤などが揮発しているにおいなんです。

工業製品である以上、ヒーター管や金属パーツには加工時の油分がわずかに残っていることがあります。初めて熱を加えたときに、これらが気化して独特の機械っぽいにおいを発することがあるんですね。これを「初期臭」なんて呼んだりもします。

この場合の対処法はシンプルで、「換気を良くしてしばらく使うこと」です。通常であれば、数時間から数日使っているうちに自然とにおいは消えてなくなります。

もし一週間以上使っても強烈なにおいが取れない、あるいは目がチカチカするような刺激臭がする場合は、初期不良の可能性もゼロではないので、その時は遠慮なくメーカーや購入店に相談してくださいね。

電源コードから焦げた臭いがする場合

クリーン家電ガイド:イメージ

ここからは少し真剣なお話です。
もし、においの発生源がヒーターユニット(赤いランプがつくところ)ではなく、「電源コード」そのものから漂っている場合は、赤信号です。

直ちに使用を中止してコンセントを抜いてください。
これは掃除で解決できる問題ではなく、火災に直結する危険なサインだからです。

長年使っているこたつのコード、こんな状態になっていませんか?
「コードを動かすと電源がついたり消えたりする」
「コードの途中が触れないくらい熱くなっている」
「被膜がよじれて波打っている」

これらはすべて、コード内部の銅線が切れかかっている「半断線」の状態です。
切れかかった電線に無理やり電気が流れると、抵抗が増えて異常発熱し、被膜のビニールや布を焦がしてしまいます。これが「コードからの焦げ臭さ」の原因です。

コードの補修は厳禁!

「ビニールテープで巻けばいいや」なんて絶対に思わないでくださいね。発熱している箇所をテープで巻くと熱がこもって余計に発火しやすくなります。コードの異常は「即買い替え」一択です。

幸い、こたつのコードは汎用品が多く、ホームセンターや家電量販店で2,000円〜3,000円程度で新品が手に入ります。命を守るための出費だと思って、ここはケチらずに新品に交換しましょう。

臭いだけでなく温まらない場合の対処

「焦げ臭い上に、なんだか全然温まらない…」という場合、これはもう完全にヒーターユニットの寿命がきている可能性が高いです。特に石英管ヒーター(ガラス管の中にフィラメントが入っているタイプ)の場合、中で線が切れてしまっていることが考えられます。

長年の使用でヒーター管に細かいヒビが入っていたり、接続部の端子が劣化して接触不良を起こしていたりすると、異常な抵抗がかかって焦げ臭いにおいを発しながら、熱は出ないという状態になります。

また、ファンが付いているタイプだと、ファンモーターがホコリでロックして止まってしまい、内部で熱がこもって焦げ臭くなっているケースもあります。これは過熱事故の一歩手前なのでかなり危険です。

温まらないこたつに無理に通電し続けるのは百害あって一利なしです。「叩けば直るかも」なんて昭和のテレビみたいなことはしないでくださいね(笑)

ヒーターユニット自体を交換する必要がありますが、実はこれ、こたつ本体ごと買い替えるよりずっと安上がりなんです。後半で詳しく交換方法をお伝えしますので、まずは「温まらないならコンセントを抜く」、これを徹底してくださいね。

久しぶりのこたつが焦げ臭い時の掃除と交換

クリーン家電ガイド:イメージ

原因がホコリだとわかれば、あとはスッキリ掃除してしまいましょう!
「え、こたつのヒーターって掃除できるの?」と思ったあなたのために、私おすすめの道具と手順、そして最終手段の交換テクニックまで伝授します。

ヒーター内部に溜まったほこりの除去

こたつのヒーター掃除で一番厄介なのが、あの「網(グリッド)」ですよね。

「中におっきなホコリの塊が見えてるのに、指が届かない!」ってイライラしたことありませんか?
安全のために指が入らないよう設計されているのですが、それが掃除のハードルを上げているのも事実なんです。

まず大前提として、ヒーターユニットを分解するのはやめてくださいね。
ネジを外してカバーを開ければ掃除はしやすいですが、元に戻すときに配線を挟み込んだり、ネジが緩んで脱落したりして、故障や発火の原因になることがあります。

私たち店員としても、お客様による分解清掃は推奨できません。あくまで「外側からできる範囲」で完璧を目指しましょう。

手順としては、まずこたつをひっくり返すか、ヒーターユニットを天板から取り外します(これはネジ4本くらいで簡単に外れます)。
そして、いきなり掃除機で吸うのではなく、まずは「中に詰まったホコリをかき出す・吹き飛ばす」ことからスタートするのがコツです。絡みついたホコリはいきなり吸ってもなかなか取れないんですよ。

こたつ内部のホコリ掃除をより詳しく確認したい場合は、掃除しにくいこたつのほこりを一掃する方法も参考になります。

エアダスターや掃除機での手入れ方法

ここで私が個人的にも愛用している「最強の掃除コンビ」をご紹介します。
それは「エアダスター」と「隙間ノズル付きハンディクリーナー」です。

まずエアダスターですが、パソコンのキーボード掃除に使うアレです。これを網目の隙間からプシュー!っと吹きかけて、内部のホコリを一気に外へ追い出します。

ここでポイントなのが、ナカバヤシの『ノンフロンエアダスター』のように、「逆さ噴射OK」のタイプを選ぶこと。

こたつ掃除って変な体勢になることが多いので、缶を逆さにしても液漏れしないタイプじゃないと使い物にならないんです。

エアダスターの正しい使い方ややってはいけない注意点を事前に知っておきたい場合は、PC掃除の正しいやり方とエアダスターの注意点を解説した記事も読んでおくと安心です。

ホコリを吹き飛ばしたら、次は掃除機の出番です。
ここで私のイチオシは、やっぱりShark(シャーク)ですね。特に『EVOPOWER EX WV406J』のようなハンディタイプや、スティック型の『EVOPOWER SYSTEM CS401J』は最強です。

付属品の「隙間用ノズル」にブラシが付いているのがポイントで、これで網目をこすりながら吸うと、こびりついた白いホコリもごっそり取れます。
あと、独自の「ブラシレスパワーフィン」は髪の毛が絡まないので、こたつ敷き布団の掃除にも最高なんです。

「掃除機にそこまでお金かけられないかな…」という方には、Twinbird(ツインバード)の『HC-EB53GY』がコスパ抜群でおすすめです。

数千円台で買えるのに、しっかりと隙間ノズルがついていて、何より本体が軽い!
片手でヒーターを持ちながら掃除しても疲れないので、こたつメンテナンス用として一台持っておくと便利ですよ。

掃除のステップ
  1. ヒーターユニットを本体から外す(推奨)
  2. エアダスターで内部のホコリを吹き飛ばす
  3. 浮いてきたホコリを掃除機の隙間ノズルで吸う
  4. 仕上げに雑巾で網の表面を拭く(水気厳禁!)

寿命のサインとヒーター交換の目安

一生懸命掃除してもにおいが取れない、あるいは「もう10年以上使ってるなぁ」という場合は、残念ながらヒーターの寿命かもしれません。一般的にこたつヒーターの寿命は、石英管で約7年、ハロゲンやカーボンヒーターで約10年と言われています。

経年劣化のサインとしては、先ほどお話しした「におい」や「温まらない」以外にも、「赤い光がチラつく」「ブーンという異音が大きくなった」などがあります。これらは内部部品の限界を示しています。

「まだ使えるかも…」と粘る気持ちもわかりますが、10年選手のこたつは省エネ性能も今の製品よりずっと低いですし、何より安全性が心配です。
電気代も今のモデルの方が断然安かったりするので、思い切って「交換」を検討するのに良いタイミングかなと思います。

こたつを出す・しまうベストタイミングやヒーター交換の目安をまとめたこたつを出す最適な時期としまう時期の解説記事もあわせてチェックしておくと、買い替えの判断がしやすくなりますよ。

メトロ製など交換用ユニットの選び方

「交換って言っても、こたつごと買い替えるのは家具の処分も大変だし…」とためらっているあなた。朗報です!

実はこたつのヒーター部分だけ、簡単に交換できるってご存知でしたか?
しかも、ドライバー1本で。

こたつのヒーターユニットって、実は規格がほとんど統一されているんです。日本のこたつの多くは、メトロ電気工業というメーカーのヒーターを採用しています。
ニトリや山善、コイズミといった有名メーカーのこたつも、中身を見たらメトロ製だった、なんてことはザラにあります。

選び方はとっても簡単。
今使っているヒーターの取り付け枠のサイズを測ってみてください。だいたいが「29cm×29cm」の正方形のはずです。このサイズさえ合えば、メーカー問わず交換可能です。

おすすめはメトロ電気工業の『MCU-501EC』などのカーボンヒーター。遠赤外線効果で体の芯まで温まるし、省エネ性能も優秀です。7,000円〜10,000円くらいで、新品のような温かさが蘇りますよ!

「え、こんなに簡単に変えられるならもっと早くやればよかった!」と感動されるお客様、本当に多いんです。

ニトリのヒーター交換や引き取りサービス

最後に、交換用ヒーターの入手先や、万が一こたつ本体ごと買い替える場合の処分についてもお話ししておきますね。

交換用ヒーターはネット通販でも買えますが、実物を見て相談したいならニトリやホームセンターが便利です。ニトリでも交換用ヒーター単体が販売されています。「今すぐ暖まりたい!」という時は、お近くの店舗に走るのが一番早いです。

もし、こたつの脚が折れているとか天板がボロボロで、「本体ごと買い替えたい」となった場合、古いこたつの処分がネックになりますよね。

ニトリには「家具引き取りサービス」がありますが、これには注意が必要です。配送員設置商品(大型家具など)を購入した場合に限り、一回の配送につき4,400円で同等の家具を引き取ってくれるサービスなんです。

つまり、小さなこたつを店舗で買って持ち帰る場合は利用できないことが多いんです。その場合は、自治体の粗大ゴミに出すのが一番コストを抑えられます(数百円程度で済みます)。

「めんどくさいから」と放置せず、新しいこたつを迎える準備として、処分方法もしっかり確認しておきましょうね。

久しぶりのこたつが焦げ臭いトラブルの総括

症状・状況 原因の可能性 推奨される対処法
久しぶりに使って臭う
(煙なし)
蓄積したホコリの炭化 エアダスターと掃除機で清掃。
換気して様子見。
新品なのに臭う 加工油や塗料の揮発
(初期臭)
換気をして数日間使用。
消えなければ点検へ。
コードが熱い・波打つ 半断線(寿命・危険) 即使用中止。
コードの買い替え。
掃除しても臭い・温まらない ヒーターユニットの寿命 ヒーターユニット交換。
(メトロ製などがおすすめ)

「焦げ臭い」というのはこたつからのメッセージです。大半はホコリ掃除で解決しますが、中には「もう限界だよ」という寿命のサインも含まれています。

ぜひこの機会に愛用のこたつを点検して、安全でぬくぬくな冬を過ごしてくださいね!

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