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食洗機に延長コードは禁止?メーカーNGの理由と安全な配線術

食洗機の豆知識

「念願の食洗機を買ったのに、コンセントが届かない!」なんてこと、ありませんか?

賃貸だとコンセントの位置が決まっていて、どうしても延長コードが必要になる場面って多いですよね。 でも、説明書を見ると「延長コード不可」の文字が。

これを見ると、「本当に使っちゃダメなの?」「火事になったらどうしよう」と不安になってしまうのも無理はありません。

お店でも、お客様から「自己責任でいいから、なるべく安全な方法を教えて」とこっそり相談されることがよくあります。実はリスクを正しく理解して適切なアイテムを選べば、安全に使うことは可能なんです。

この記事では、家電量販店で働く私が「食洗機と延長コード」の安全な付き合い方について、分かりやすく解説します。 諦める前に正しい知識で快適な食洗機ライフを手に入れましょう!

この記事のポイント
  • 食洗機での延長コード使用リスク
  • パナソニック製の安全なタップ推奨
  • 延長コードを使わない方がいい家電
  • 安全に運用するためのメンテナンス術
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食洗機に延長コードを使うリスク

クリーン家電ガイド:イメージ

まずは、なぜメーカーが口を揃えて「延長コードはダメ」と言うのか、その理由をしっかり理解しておきましょう。「たかがコードでしょ?」と軽く考えていると、取り返しのつかない事故につながることもあるんです。

ここでは、絶対に知っておいてほしいリスクの正体について、少し怖がらせてしまうかもしれませんが正直にお話ししますね。

食洗機に延長コードを使っても大丈夫?

結論から言うと、メーカーの公式見解としては「NG」です。

これはどのメーカーの食洗機でも変わりません。
説明書には必ず「延長コードは使用しない」と書かれていますし、私たち販売員も店頭では「壁のコンセントに直接挿してくださいね」とご案内するのが基本です。

でも、現実はそう簡単じゃないですよね。
特に賃貸アパートや、少し築年数が経った戸建てだと、水回りに都合よくコンセントがないことのほうが多いのが実情です。

「じゃあ食洗機は諦めるしかないの?」というと、実はそうとも言い切れません。
メーカーが禁止する最大の理由は、「ユーザーがどんな延長コードを使うか分からないから」なんです。

もし、100均で買ったような安価な細いコードや、何年も使い古して劣化したタップを使われたら、事故が起こる可能性はぐんと高くなります。 メーカーとしては、そういった不確定な要素を排除するために一律で禁止せざるを得ないという事情があるんですね。

つまり、リスクを正しく理解し、スペックを満たした「適切な製品」を選んで、正しく管理できるのであれば、自己責任の上で運用することは可能だと私は考えています。

自己責任での運用になります

これから紹介する方法は、あくまで「どうしても届かない場合」の解決策です。メーカー保証の対象外になる可能性がある点は、十分にご理解くださいね。

定格の1500wを超えるとどうなる?

「定格容量1500W」という言葉、タップのパッケージでよく見かけますよね。これ、実はすごく重要な数字なんです。

食洗機は、洗浄中の水を温めたり、ヒーターで乾燥させたりする時に、ものすごくたくさんの電気を使います。 機種にもよりますが、ピーク時には1200Wから1300Wくらいの電力を消費することもあるんですよ。

一般的な家庭用コンセントや延長コードの上限は1500Wです。つまり食洗機を動かしているだけで、もう容量の8割以上を使っている状態なんです。ここでやってしまいがちなのが、余っている差込口に電子レンジや電気ケトル、炊飯器などを繋いでしまう「タコ足配線」です。

もし食洗機(1200W)と電子レンジ(1000W)を同時に使ったらどうなるでしょうか?
合計2200Wとなり、1500Wを大幅にオーバーしてしまいます。こうなると家のブレーカーが落ちるだけならまだマシで、延長コード自体が発熱し始めます。

定格を超えた電流が流れ続けると、コードの中の銅線が熱を持ち、被覆のビニールが溶け出します。最悪の場合、ドロドロに溶けたコードの中で線同士がくっついてショートし、「ボンッ!」という音と共に発火する恐れがあるんです。

延長コード全般の安全な選び方や容量オーバーによる発熱リスクについては、掃除機向けの記事ですが内容は共通する延長コードを安全に使うための詳しいガイドも参考にしてみてください。

食洗機を使う時は、その延長コードには「食洗機だけ」を繋ぐのが鉄則ですよ。

単独使用が絶対条件

食洗機を繋ぐ延長コードには、他の家電は絶対に繋がないでください。空いている口があっても、そこは「封印」しておくのが安全です。

接触不良によりコンセントが焦げた事例

お店に立っていると、たまにお客様から「コンセントの差し込み口が茶色く焦げてしまった」という怖い相談を受けることがあります。これ、実は「接触抵抗」という現象が原因なんです。

壁のコンセントに直接プラグを挿す場合、接点は1箇所ですよね。でも、延長コードを使うと、「壁とコード」「コードと食洗機」というふうに、接点が2倍に増えます。

電気って、接点を通るたびに少しずつ熱を持つ性質があるんです。
特に、何年も使って差し込み口が緩くなっている古い延長コードや、プラグがグラグラするような安物を使い続けていると危険です。

接触部分のバネが弱くなると、プラグをしっかり挟み込めず、電気の通り道が狭くなって抵抗が増えます。そこに食洗機のような大電流(10A以上)が長時間流れ続けると、その部分が異常発熱して、プラスチックが焦げたり溶けたりしてしまうんです。

「ちょっと熱いけど大丈夫かな?」なんて思って使い続けるのは絶対にNGですよ。

焦げたコンセントは、内部で炭化が進んでいて、いつ発火してもおかしくない状態です。
もし自宅のタップが変色していたり、触ると熱かったりしたら、それは「寿命」のサイン。もったいないと思わず、すぐに新しいものに買い替えてくださいね。

トラッキング現象や過熱による火災のリスク

キッチンならではのリスクとして忘れてはいけないのが、「水」と「油」です。

食洗機周りはどうしても水しぶきが飛びやすいですし、調理中の油煙も漂っていますよね。コンセントや延長コードのプラグの隙間にホコリが溜まり、そこに湿気や油分が付着すると、「トラッキング現象」という怖い現象が起こります。

これは、湿ったホコリが電気を通すようになり、プラグの刃の間で小さな火花放電が繰り返される現象です。これが続くと、絶縁部分が炭化して電気の通り道(トラック)ができ、最終的にショートして発火します。

こうしたトラッキング現象による発火事故については、独立行政法人製品評価技術基盤機構も注意喚起を行っています。
(出典:製品評価技術基盤機構(NITE)「電源プラグ『1.トラッキング現象で発火』」)

キッチンはリビングなどに比べて湿気が多いため、このトラッキング火災のリスクが格段に高いエリアなんです。

特に、冷蔵庫の裏や棚の奥など、目の届かない場所に延長コードを這わせている場合は要注意。いつの間にかホコリまみれで真っ黒」なんてことになっていませんか?
食洗機のために延長コードを使うなら、定期的にプラグを抜いて、乾いた布でホコリを拭き取るメンテナンスが必須です。

濡れた手でプラグを触るのも厳禁ですよ。
安全に使うためには、ただ繋ぐだけでなく、日頃のちょっとしたお掃除が命を守ることにつながるんです。

コンセント周りのトラッキング現象と火災リスクについてさらに詳しく知りたい方は、炊飯器を例に解説したコンセント周りのトラッキング現象と火災リスクを詳しく解説した記事も参考になりますよ。

トラッキング防止カバーが有効

プラグの根元に被せるゴム製のカバーも市販されています。ELPAの「安全プラグカバー」などがおすすめですよ。

食洗機におすすめの延長コードと設置方法

クリーン家電ガイド:イメージ

リスクについては十分お伝えしたので、ここからは「じゃあ具体的にどれを選べばいいの?」という解決策のお話をしましょう。

家電量販店の店員として、私が自信を持っておすすめできる製品と、賃貸でもできる安全な設置テクニックをご紹介します。ここケチるところじゃないので、しっかりしたモノを選んでくださいね!

安全性を重視したおすすめの延長コード

私がお客様に「これ一択です!」といつもおすすめしているのが、パナソニックの「ザ・タップX」シリーズです。 これ、本当に作りが全然違うんですよ。 ホームセンターや100均の安いタップとは、安全設計のレベルが段違いです。

まず素晴らしいのが、世界初の「一時的な水しぶき・ホコリの侵入をガードする防水扉」が付いている点です。 プラグを挿していない時は扉が閉まっているので、キッチンの水しぶきやホコリが入りにくい構造になっています。

さらに、プラグを挿し込んだ時にできる隙間を埋める「パッキン」まで付いているので、トラッキング現象のリスクを大幅に減らせるんです。

また、本体の素材も熱に強い樹脂を使った二重構造になっていて、万が一発熱しても燃え広がりにくくなっています。コードの根元も丈夫で断線しにくいですし、まさに「食洗機のための延長コード」と言っても過言ではありません。

選ぶ際は、スイッチが付いていないタイプ(WHA2523WKPなど)がおすすめです。
スイッチ付きは便利そうに見えますが、食洗機のような大電力機器の場合、スイッチ部分が抵抗になって発熱するリスクがわずかながら増えるので、シンプルな構造のほうがトラブルが少ないんです。

長さは1m、2m、3mとあるので、必要な長さを測ってから購入してくださいね。

パナソニック「ザ・タップX」

防水扉とパッキン付きで水回りに最適。迷ったらこれを選べば間違いありません。

コンセントがない賃貸での電源確保術

「タップは分かったけど、そもそも置き場所がない!」という賃貸キッチンの悩み、よく分かります。

狭い調理スペースに延長コードがゴロゴロしていると邪魔ですし、水がかかるリスクも高まりますよね。そこでおすすめなのが「空中に逃がす」というテクニックです。

具体的には、マグネット付きのタップを使って冷蔵庫の側面やスチールラックに固定する方法です。 床や調理台に置くよりも水濡れのリスクが減りますし、見た目もスッキリします。ただし、先ほど紹介した「ザ・タップX」にはマグネットが付いていません。

そこでおすすめなのが、エレコムの「T-KM01-2310WH」などの強力マグネット付きタップです。 こちらも差込口には耐熱性の高いユリア樹脂が使われていますし、二重被覆コードで安全性も高いです。

もし「ザ・タップX」を使いたい場合は、「電源タップ固定用マグネット」を貼り付けるという裏技もありますよ。

また、コードがだらんと垂れ下がっていると引っ掛けて危ないので、壁紙を傷つけずに剥がせるタイプの「配線モール」や「コードフック」を使って、壁に沿わせて固定するのもポイントです。

これらはダイソーでも手に入りますが、粘着力が心配な場合はホームセンターのものが安心ですね。

延長コードを使わない方がいい家電

食洗機以外にも、延長コードの使用を避けたほうがいい、あるいは使うなら細心の注意が必要な家電があります。基本的に「熱を出す家電」や「モーターを回す家電」は消費電力が大きいので要注意です。

代表的なのが、オーブンレンジ、炊飯器、電気ケトル、ホットプレート、ドライヤー、そしてオイルヒーターなどです。これらは単体で1000W〜1300W近く使うものが多く、食洗機と同じく「壁コンセント直挿し」が推奨されています。

特に危険なのが、これらの家電を一つの延長コードにまとめてしまうことです。

例えば、「朝食の準備で食洗機を回しながら、電気ケトルでお湯を沸かし、トースターでパンを焼く」なんてシーン、想像できますよね?
これを一つのタップでやると、完全に容量オーバーで発火のリスクが高まります。

どうしても延長コードが必要な場合は、サンワサプライの「TAP-EX2103」のような「1個口」の延長コードを使うのがおすすめです。差込口が一つしかないので、物理的にタコ足配線ができなくなり、誤って容量オーバーさせるのを防げます。「ついつい挿したくなる」のを防ぐ、賢い選択肢ですよ。

食洗機と延長コードの安全な運用まとめ

ここまで、少し怖い話も含めて解説してきましたが、いかがでしたか?
食洗機に延長コードを使うことは、メーカー推奨ではありませんが、正しい製品選びとメンテナンスを行えば、リスクを最小限に抑えることは可能です。

最後に、安全に使うためのポイントを表にまとめましたので、設置前のチェックリストとして使ってくださいね。

項目 安全対策のポイント
延長コードの選び方 パナソニック「ザ・タップX」など、防水扉・パッキン付きの高耐久モデルを選ぶ。スイッチなしが推奨。
接続ルール 絶対に食洗機単独で使用する。他の家電とのタコ足配線は厳禁。
設置場所 水がかからない高い位置や、マグネットで側面に固定。コードを束ねたり、家具で踏んだりしない。
メンテナンス 定期的にプラグを抜き、乾いた布でホコリを取る。変色や異常発熱があれば即交換。

食洗機は、毎日の家事を劇的に楽にしてくれる「神家電」です。電源の問題さえクリアできれば、あなたの自由な時間をきっと増やしてくれますよ。

ぜひ、安全第一で快適な食洗機ライフをスタートさせてくださいね!