ダイキンエアコンの内部クリーン機能を使っていて、運転時間の長さに驚いたことはありませんか?
他のメーカーと比べて明らかに時間が長く、本当に効果があるのか疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
私も家電量販店で働いていて、お客様から「なぜダイキンの内部クリーンはこんなに時間がかかるの?」「途中で止めても大丈夫?」といった質問をよく受けます。確かに他社製品と比べると運転時間は長めで、初めて使う方には不安に感じられることもあるでしょう。
実際のところ、ダイキンエアコンの内部クリーン時間には明確な理由があり、適切な使い方を知ることで最大限の効果を得ることができます。そのため、設定方法から効果的な活用法まで正しい知識を身につけることが重要なんです。
電気代についても気になるところですし、暖房後にも使うべきなのかなど、日常的に使う上での疑問も多いですよね。そして、水内部クリーンという機能との違いについてもよく質問をいただきます。
この記事では、ダイキンエアコンの内部クリーン機能について、時間に関する疑問から日常の使い方まで、実際に役立つ情報を分かりやすくお伝えします。
ダイキンエアコンの内部クリーンの時間と効果的なやり方

ダイキンエアコンの内部クリーン機能は、正しく理解して使うことでその真価を発揮します。
基本的な設定方法から効果的な活用のコツまで、実際に使う上で知っておきたいポイントを詳しく見ていきましょう。特に他社製品と比べて時間が長いことで不安に感じている方も、その理由を知ることで安心して使えるようになりますよ。
やり方と設定方法
- リモコンのメニューボタンを数回押します
- 「クリーン」項目を選択します
- 「内部洗浄」を入に設定します
- 設定完了後、冷房・除湿停止時に自動作動します
- エアコンが完全停止していることを確認
- リモコンの「内部クリーン」ボタンを押します
- 表示部に「内部クリーン」と表示されます
- 室内機のランプが点灯すれば開始
- 通常の内部クリーン:80〜140分
- 水内部クリーン:150〜290分
- フィルター掃除込み:プラス7〜9分
- 運転終了時にランプが自動消灯します
- リモコンのメニューから「クリーン」を選択
- 「内部洗浄」を切に変更します
- 設定変更後は自動運転が停止します
- 手動運転はいつでも実行可能です
ダイキンエアコンの内部クリーン機能は、リモコンで簡単に設定できる便利な機能です。基本的な設定は、自動運転と手動運転の2つの方法から選択できます。
自動運転の設定では、冷房や除湿運転を停止した後に自動的に内部クリーンが作動します。リモコンのメニューボタンを数回押して「クリーン」を選択し、「内部洗浄」の項目で「入」に設定することで有効になります。2019年以降に製造されたダイキンエアコンは、購入時から自動運転が「入」に設定されているため、特別な操作は必要ありません。
手動運転を行う場合は、エアコンが停止している状態でリモコンの「内部クリーン」ボタンを押します。機種によっては「水内部クリーン」ボタンを約2秒間長押しすることで作動させることも可能です。リモコンの表示部に「内部クリーン」と表示され、室内機の「内部クリーン・おそうじランプ」が点灯すれば正常に動作しています。
設定を解除したい場合は、同じ手順でメニューから「内部洗浄」を「切」に変更するだけです。ただし、内部クリーン機能はエアコンの清潔性を保つために効果的なので、特別な理由がない限りは「入」のままにしておくことをおすすめします。
意味ない?その効果について
- カビ・雑菌の繁殖抑制
- 不快なニオイの発生防止
- エアコン効率の維持
- 清潔な室内空気の確保
- 長期的な電気代節約
- 機器寿命の延長
- 既存のカビ・汚れは除去不可
- 乾燥が主目的で掃除ではない
- フィルター掃除は別途必要
- 専門クリーニングの代替不可
- 効果発揮には継続使用が必要
- 短時間運転では効果限定的
内部クリーン機能は本当に効果があるのか疑問に思われる方もいらっしゃいますが、実際には非常に高い効果が期待できる機能です。
この機能の主な効果は、エアコン内部のカビ発生リスクを大幅に低減することです。最新モデルではストリーマ技術との組み合わせにより、カビ抑制率が約99%という実証値も報告されています。冷房や除湿運転後に残る湿気を確実に除去することで、カビや雑菌の繁殖を防ぎ、不快なニオイの発生も抑制できます。
具体的には、熱交換器および気流通路を対象として、送風や暖房運転により内部を乾燥させます。ダイキン独自のストリーマ放電技術が同時に作動することで、空気中や内部に潜む有害物質や臭い成分も分解され、より清潔な状態を維持できるのです。
長期的な効果として、エアコンの寿命延長や電気代の節約にもつながります。内部が清潔に保たれることで空気の通りが良くなり、効率的な運転が可能になるためです。
ただし、内部クリーン機能は「乾燥」が主目的であり、既に付着しているカビや汚れを除去する「掃除」機能ではないことを理解しておく必要があります。定期的なフィルター掃除や専門業者によるクリーニングと併用することで、より効果的にエアコンを清潔に保てるでしょう。
毎回必要か?頻度について
内部クリーン機能をどの程度の頻度で使用すべきかは、エアコンの使用状況や季節によって異なります。
基本的には、冷房や除湿運転を行った後は毎回使用することが理想的です。これらの運転モードでは必ずエアコン内部に結露が発生するため、湿気を残したままにするとカビ発生のリスクが高まるからです。自動運転に設定しておけば、運転停止後に自動的に作動するため手間もかかりません。
季節的な使用頻度を考えると、特に冷房や除湿が必要な6月から9月までの期間は積極的に活用すべきです。この時期は室内外の温度差が大きく、エアコン内部の結露も多くなりがちだからです。一方、暖房運転では室内機が常に乾燥するため、内部クリーンを実行する必要はありません。
手動運転を選択する場合は、3日に1回程度の頻度が推奨されています。ただし、使用環境や湿度の高い地域では、より頻繁に実行した方が良い場合もあります。
注意点として、短時間の運転では内部クリーン機能が作動しないことがあります。冷房や除湿運転で室外機が5分以上運転した場合にのみ作動するためです。また、タイマー機能や留守エコ機能で停止した場合は自動内部クリーンが働かないため、手動で実行する必要があります。
終わらない原因と対処法
原因 | 症状・確認方法 | 対処法 |
---|---|---|
フィルター自動掃除機能
内部クリーン終了後に7〜9分のフィルター掃除が自動実行される
|
通常より長時間動作
内部クリーン完了後も動作音が継続。運転ランプが点灯したまま
|
待機(正常動作)
フィルター掃除完了まで待機。強制停止も可能だが次回に実行される
|
高温防止機能
室温が33℃または28℃以上で冷房運転が自動開始
|
冷房運転に切り替わる
運転ランプと内部クリーンランプが同時点灯。冷風が出る
|
室温確認・換気
室温を下げる。設定解除も可能だが熱中症リスクに注意
|
水内部クリーン作動
通常より長時間の150〜290分の運転時間
|
運転時間が異常に長い
2019年以降の機種で意図せず水内部クリーンが開始された状態
|
停止ボタン操作
停止ボタンを1〜2回押す。次回は通常の内部クリーンが実行される
|
センサー・基板異常
温度センサーエラーや制御基板の不具合、内部湿気過多
|
ランプ点滅・エラー表示
異常な点滅パターン。リモコンにエラーコード表示される場合あり
|
リセット・専門相談
コンセント抜き差し。改善しない場合はサポートに相談
|
ストリーマユニット異常
ストリーマ部の汚れや故障により内部クリーンが途中停止
|
途中で運転停止
内部クリーンランプが点滅。運転途中で自動停止する
|
軽い清掃・修理相談
ユニット部の清掃。改善しない場合は修理業者への相談が必要
|
内部クリーンが長時間続いて終わらない場合や、異常に時間がかかる場合には、いくつかの原因が考えられます。
最も一般的な原因は、内部クリーン以外の機能が同時に作動していることです。例えば、フィルター自動お掃除機能は内部クリーン終了後に働くため、合計の運転時間が長くなることがあります。この場合は7〜9分程度追加で時間がかかりますが、正常な動作なので心配ありません。
高温防止機能が作動している可能性もあります。内部クリーン終了後に室内温度が33℃または28℃以上になっていると検知された場合、冷房運転が自動的に開始されるためです。運転ランプと内部クリーンランプが同時に点灯している場合は、この機能が働いています。
水内部クリーンが作動している場合は、通常の内部クリーンよりも運転時間が長くなります。約150分から290分かかるため、かなり長時間に感じられるかもしれません。2019年以降の機種では、内部クリーン運転中に「内部クリーン」ボタンまたは「水内部クリーン」ボタンを2秒間押すことで水内部クリーンに切り替わることがあります。
対処法として、まずは室内機のランプ表示を確認してください。内部クリーンランプが点灯していれば正常に動作中です。どうしても停止させたい場合は、リモコンの「停止」ボタンを1〜2回押すことで中断できますが、十分に乾燥できていない可能性があるため効果が発揮されにくくなります。
手動での操作方法と注意点

手動での内部クリーン操作は簡単ですが、適切な手順と注意点を理解しておくことが大切です。
手動操作の基本手順は、まずエアコンが完全に停止していることを確認してから行います。エアコン運転中には手動操作を受け付けないためです。リモコンの「内部クリーン」ボタンを押すか、機種によっては「水内部クリーン」ボタンを約2秒間長押しします。
その後リモコンの表示部に「内部クリーン」と表示され、室内機の「内部クリーンランプ」が点灯して運転が開始されます。運転時間は約80分から140分程度で、水内部クリーンの場合は150分から290分かかります。
注意点として、内部クリーン運転中は室内の温度や湿度が上昇することがあります。送風や暖房運転により内部を乾燥させるため、室温が2〜3℃程度上がる場合があるのです。そのため、お部屋に人がいないときに実行することをおすすめします。
一時的にニオイが発生することもありますが、これはエアコン内部の汚れが乾燥過程で出てくるもので、正常な現象です。運転終了後は自然に解消されます。
室内温度が10℃以下の場合は、エアフィルター保護のため運転を行わないことも覚えておきましょう。また、加湿や換気運転停止後のフィルター掃除運転は、製品保護のため通常よりも時間が長くなる場合があります。
途中で止める場合の正しい手順
内部クリーン運転を途中で停止させたい場合もあるでしょう。正しい手順を知っておけば、安全に停止できます。
基本的な停止方法は、リモコンの「停止」または「運転/停止」ボタンを押すことです。1回押しても止まらない場合は、もう一度同じボタンを押してください。室内機の内部クリーンランプが消灯すれば、正常に停止しています。
途中で停止することは可能ですが、室内機の内部が十分に乾燥できていない場合があるため、効果が発揮されにくくなることを理解しておく必要があります。特に運転開始から短時間での停止は、カビ抑制効果が期待できません。
冷房や除湿運転をしたい場合の途中停止は問題ありません。内部クリーンを停止して冷房や除湿運転を開始し、その運転を停止した際に再度内部クリーンが始まります。このような使い方であれば、エアコンの清潔性を保つ効果は維持されます。
緊急時の停止方法として、リモコンのリセットボタンを使用する方法もあります。リモコンの下部にある小さな穴を爪楊枝などで2秒以上長押しすると、エアコンがリセット状態に戻り、内部クリーンやフィルター掃除運転が終了します。
ただし、頻繁に途中停止を繰り返すとエアコンの清潔性が保てなくなるため、できる限り最後まで運転させることをおすすめします。どうしても停止が必要な場合は、次回の使用時に確実に内部クリーンを最後まで実行するよう心がけてください。
ダイキンエアコンの内部クリーンの時間とやり方|活用方法

内部クリーン機能をより効果的に活用するための実践的な方法をご紹介します。
時間の長さに関する疑問から、電気代や季節別の使い分けまで、日常的に使う上で気になるポイントを解決していきましょう。また、水内部クリーンとの違いを理解することで、お使いの機種に最適な使い方が見つかります。
時間が長い理由
ダイキンエアコンの内部クリーンが他社製品と比較して長時間かかることには、確実な効果を得るための技術的な理由があります。
内部クリーンの運転時間は約80分から140分と設定されており、これは三菱製エアコンの10分程度や他メーカーの平均90分程度と比べても長めです。この長時間運転の背景には、ダイキン独自のストリーマ技術と水内部クリーン機能の組み合わせがあります。
ストリーマ放電による除菌・脱臭効果を十分に発揮するためには、一定時間の継続運転が必要です。熱交換器や吹き出し口の内部にストリーマを照射し、カビやニオイの原因菌を確実に抑制するには、短時間では効果が不十分だからです。
また、水内部クリーン機能を搭載した機種では、結露水による洗浄工程が加わるため、さらに時間がかかります。まず結露水で熱交換器の汚れを洗い流し、その後でストリーマ照射と乾燥運転を行う2段階の工程が必要だからです。
2025年最新モデルでは、乾燥工程の高速化と省エネ設計の進化により、従来よりも最大30分程度短縮された製品も登場しています。それでも確実な効果を優先しているため、他社と比べて時間がかかる傾向は変わりません。
この長時間運転により、カビ抑制率約99%という高い効果が実現されているのです。時間の長さは品質と効果の証拠と考えて良いでしょう。
時間は設定できる?
ダイキンエアコンの内部クリーン運転時間は、基本的にユーザーが任意に設定できるものではありません。機種や運転モードによって予め決められた時間で自動的に動作します。
標準的な内部クリーンでは約80分から140分、水内部クリーンでは150分から290分という運転時間が設定されており、これらはエアコン内部を確実に乾燥させるために最適化された時間です。メーカー側で十分な検証を行った結果として設定されているため、変更することはできません。
ただし、上級モデルの一部には「静音モード」や「短縮運転機能」を搭載した機種もあります。これらの機能を活用することで、運転音を抑えたり、若干の時間短縮を図ったりすることは可能です。特に寝室に設置されたエアコンでは、このような機能が重宝されています。
時間設定の代替手段として、手動運転と自動運転を使い分ける方法があります。外出前など時間に余裕があるときは手動で実行し、急いでいるときは途中停止も可能です。また、内部クリーンが作動する時間帯を避けて冷房を使用することで、運転タイミングをコントロールできます。
2025年モデルでは運転時間の短縮技術が向上していますが、それでも確実な効果を得るためには一定時間が必要です。時間がかかることを前提として、生活スタイルに合わせた使い方を工夫することが現実的な対応と言えるでしょう。
電気代はいくらかかる?
機種タイプ | 運転時間 | 消費電力 | 1回あたり | 月額目安 |
---|---|---|---|---|
通常内部クリーン | 80〜140分 | 0.2〜0.4kWh |
3〜5円
|
30〜150円
|
水内部クリーン (加湿機能なし) |
150〜290分 | 1.7〜1.8kWh |
52〜57円
|
52〜57円
|
水内部クリーン (うるるとさらら) |
150〜290分 | 3.5kWh |
109円
|
109円
|
フィルター掃除込み | +7〜9分 | +0.05kWh |
+1.5円
|
+15〜45円
|
例:通常内部クリーンの場合
0.3kWh × 31円 = 約9.3円
水内部クリーン:208円〜436円
うるるとさらら:436円
冷房シーズンのみの使用のため、年間負担は軽微です。
内部クリーン機能の電気代は、多くの方が心配されるほど高額ではありません。実際の消費電力量と電気代を詳しく見てみましょう。
平均的な消費電力量は約0.2〜0.4kWhと少なく、1回あたりの電気代は約3〜5円程度です。電気代単価を31円/kWhで計算した場合、通常の内部クリーンでは1回につき約1.5〜4円が相場となります。
水内部クリーン機能を搭載した「うるるとさらら」シリーズでは、1回あたり約109円の電気代がかかります。加湿機能なしのモデルでは約52〜57円程度です。水内部クリーンは通常の内部クリーンよりも運転時間が長く、加湿機能による水の生成にも電力を使用するため、電気代が高くなります。
仮に毎日内部クリーンを実行したとしても、ひと月の電気代は通常モデルで約30〜150円程度、水内部クリーン対応モデルでも最大で約3,270円程度の計算になります。ただし、内部クリーン機能は冷房や除湿が必要な6月から9月頃までの使用に限定されるため、年間を通して考えると決して大きな負担ではありません。
むしろ、内部クリーン機能を使用しないことで生じるデメリットの方が大きいと考えられます。カビが繁殖するとエアコンの効きが悪くなり、余計な電力を消費して電気代が上がる可能性があるからです。また、専門業者によるクリーニング費用を考えると、日常的な内部クリーンの方が経済的と言えるでしょう。
暖房後にも行うべき?季節別の使い方
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
冬
実行不要
暖房メイン
内部乾燥済み |
冬
実行不要
暖房メイン
内部乾燥済み |
春
除湿時のみ
季節変わり目
除湿開始期 |
春
除湿時のみ
花粉対策期
除湿需要増 |
春
除湿時のみ
湿度上昇期
冷房準備期 |
夏
毎回実行
梅雨時期
高湿度注意 |
夏
毎回実行
冷房最盛期
結露量最大 |
夏
毎回実行
冷房最盛期
結露量最大 |
夏
毎回実行
残暑厳しい
冷房継続期 |
秋
除湿時のみ
冷房終了期
除湿継続 |
秋
除湿時のみ
暖房準備期
最終クリーン |
冬
実行不要
暖房開始期
内部乾燥済み |
暖房メインのため内部が自然に乾燥状態を維持。内部クリーン設定を「切」にしても問題なし。
季節の変わり目で除湿機能を使用する際は内部クリーンが必要。花粉対策で除湿需要増加。
冷房・除湿メインシーズン。室内外温度差が最大となり結露量も多い。自動設定で毎回実行推奨。
冷房使用は減るが除湿運転を使用する場合は内部クリーンが必要。暖房前の最終クリーニング期。
暖房開始期のため内部が自然に乾燥。電気代節約のため設定を「切」にすることも可能。
内部クリーン機能の使用は季節や運転モードによって適切に使い分けることが大切です。特に暖房後の使用については正しい理解が必要です。
先ほどもお伝えしたように、暖房運転後は基本的に内部クリーンを実行する必要がありません。暖房時は室内機が常に温風を送り出すため、内部が自然に乾燥状態を保っているからです。冷房や除湿運転とは異なり、結露が発生しないため湿気が溜まることもありません。
季節別の効果的な使い方を考えると、春から夏にかけての冷房・除湿シーズンが最も重要です。6月から9月頃までは、使用の度に内部クリーンを作動させることをおすすめします。この時期は室内外の温度差が大きく、エアコン内部の結露も多くなりがちだからです。
秋から冬にかけての暖房シーズンでは、内部クリーン機能をオフにしても問題ありません。ただし、季節の変わり目で除湿運転を使用する場合は、その都度内部クリーンを実行する方が安心です。
梅雨時期は特に注意が必要で、除湿運転を頻繁に使用するため内部クリーンの効果が最も発揮される時期と言えます。湿度が高い環境では、わずかな湿気でもカビ発生のリスクが高まるためです。
地域による使い分けも考慮すべき点です。北海道など寒冷地では暖房使用期間が長いため内部クリーンの出番は少なくなりますが、沖縄など高温多湿地域では年間を通して除湿機能を使用する機会が多いため、内部クリーンも頻繁に実行する必要があります。
動かない時のトラブルシューティング
確認項目 | 作動条件・状況 | 動かない理由 | 対処方法 |
---|---|---|---|
運転時間
冷房・除湿運転の継続時間を確認
|
5分未満の短時間運転
室外機が5分以上運転していない場合は作動しない
|
結露発生不足
短時間では内部に十分な結露が発生せず乾燥の必要がない
|
長時間運転実行
次回は5分以上の運転を継続してから停止する
|
停止方法
エアコンをどのように停止したかを確認
|
特殊停止機能使用
タイマー・留守エコ・アプリで停止した場合
|
自動機能が無効
これらの機能使用時は自動内部クリーンが機能しない仕様
|
手動実行・通常停止
手動で内部クリーンを実行するか通常停止を使用
|
運転モード
直前の運転モードを確認
|
乾燥系運転モード
暖房・加湿・送風運転後の停止
|
乾燥済み状態
これらのモードでは結露が発生せず内部が既に乾燥済み
|
実行不要(正常)
冷房・除湿使用時のみ内部クリーンが必要
|
設定状況
リモコンの内部クリーン設定を確認
|
設定が「切」状態
メニューの内部洗浄が「切」に設定されている
|
自動機能が無効
設定が無効のため自動内部クリーンが作動しない
|
設定を「入」に変更
メニューから内部洗浄を「入」に設定し直す
|
手動操作
手動での内部クリーン操作の確認
|
運転中に操作
エアコン運転中に内部クリーンボタンを押した
|
操作受付不可
運転中は手動による内部クリーン操作を受け付けない
|
完全停止後に操作
エアコンを完全に停止してから内部クリーンボタンを押す
|
内部クリーン機能が動作しない場合は、いくつかの原因が考えられます。段階的に確認していくことで、多くの問題は解決できます。
まず確認すべきは、内部クリーンが作動する条件を満たしているかどうかです。冷房や除湿運転で室外機が5分以上運転していない場合は作動しません。短時間の運転では内部に十分な結露が発生しないためです。
停止方法も重要なポイントです。タイマー機能、留守エコ機能、スマートフォンアプリで停止した場合は、自動内部クリーンが機能しません。これらの機能で停止した場合は、手動で内部クリーンを実行する必要があります。
運転モードの確認も必要です。暖房、加湿、加湿暖房、送風運転の後に停止した場合は、内部クリーンは機能しません。これらのモードでは結露が発生しないため、乾燥の必要がないからです。
手動操作が受け付けられない場合は、エアコンが完全に停止していることを確認してください。運転中には手動による内部クリーン操作を受け付けません。
設定の確認も重要です。リモコンのメニューから「内部洗浄」の設定が「切」になっている可能性があります。「入」に設定し直すことで解決する場合があります。
それでも動作しない場合は、ストリーマユニットの異常や温度センサーの故障、基板異常、内部の湿気過多などが原因となることがあります。コンセントを一度抜き差しするリセットを試し、それでも改善しない場合は専門業者への相談が必要です。
水内部クリーンとの違いと使い分け
比較項目 | 通常内部クリーン | 水内部クリーン |
---|---|---|
洗浄方法 |
乾燥のみ
送風・暖房運転による内部乾燥とストリーマ照射
|
水洗浄→乾燥
結露水で洗浄してからストリーマ照射と乾燥運転
|
運転時間 |
80〜140分
標準的な乾燥時間で効率的に内部をクリーニング
|
150〜290分
水洗浄工程が加わるため約2倍の時間が必要
|
電気代 |
3〜5円/回
低消費電力で経済的な運転コスト
|
52〜109円/回
加湿機能使用により電気代が大幅増
|
対応機種 |
全機種対応
ダイキンエアコンの標準機能として搭載
|
2019年以降限定
X型以降の特定機種のみに搭載
|
使用頻度 |
毎回使用
冷房・除湿運転後に自動実行で清潔維持
|
月1回程度
徹底的な洗浄が必要な時に手動実行
|
特長 |
予防・維持
日常的なカビ発生予防と清潔状態の維持が目的
|
徹底洗浄
目に見えない汚れまで水で洗い流す本格的なクリーニング
|
3〜5円/回
52〜109円/回
毎回使用
月1回程度
- 冷房・除湿運転停止を検知
- 送風運転で湿気を排出
- ストリーマ照射で除菌・脱臭
- 暖房運転で完全乾燥
- 自動停止してランプ消灯
- 結露水または加湿水を生成
- 熱交換器を水で洗浄
- 汚れた水分を排出
- ストリーマ照射で除菌・脱臭
- 送風・暖房運転で完全乾燥
- 自動停止してランプ消灯
水内部クリーンと通常の内部クリーンには明確な違いがあり、それぞれの特徴を理解して適切に使い分けることが効果的です。
最も大きな違いは洗浄方法です。通常の内部クリーンは「乾燥のみ」を行うのに対し、水内部クリーンは冷房運転で発生させた結露水を利用して熱交換器の汚れを洗浄してから乾燥を行う2段階の工程を実行します。
運転時間も大きく異なります。通常の内部クリーンが約80〜140分であるのに対し、水内部クリーンは約150〜290分と2倍近い時間がかかります。これは水洗浄の工程が加わるためです。
対応機種にも違いがあります。水内部クリーン機能は2019年X型以降のモデルに搭載されており、主に「うるるとさらら」シリーズなど加湿機能付きのモデルで利用できます。加湿機能を利用して作った水で熱交換器を洗浄するため、乾燥した季節でも効果的な洗浄が可能です。
電気代の違いも理解しておく必要があります。水内部クリーンは加湿機能付きモデルで約109円、通常モデルでも約52〜57円と、通常の内部クリーンの3〜5円と比べて大幅に高くなります。
使い分けの目安として、水内部クリーンは約1か月に1回の利用が推奨されています。通常の内部クリーンは冷房・除湿使用の度に実行し、より徹底的な洗浄が必要な時に水内部クリーンを使用するという使い分けが効果的です。
操作方法も若干異なり、水内部クリーンはエアコン停止中に専用ボタンを約2秒間長押しして実行します。機種によってはボタン表示が「内部クリーン」となっていても水内部クリーン機能を搭載している場合があるため、取扱説明書での確認が必要です。
総括:ダイキンエアコンの内部クリーンの時間とやり方
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。