ダイキンのエアコン「風ないス」の電気代は？活用法と節約のコツ！

ダイキンのエアコンに搭載されている「風ないス」機能、体に直接風が当たらなくて快適そうだけど、実際のところ電気代ってどうなんだろう…と気になっていませんか？

「風ないス」と「おやすみ運転」って何が違うの？
風量を「しずか」や「自動」に設定した場合、電気代にどれくらい差が出るんだろう？
など、疑問は尽きないですよね。

特に、ダイキンのエアコンは電気代が高いというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、家電量販店で働く私が、ダイキンのエアコンの風ないス機能と電気代の関係について、お客様からよくいただく質問も交えながら分かりやすく解説していきます。

風ないス運転の賢い使い方から、一番安い運転モード、具体的な節約方法まで、あなたの疑問がスッキリ解決する情報が満載です。

この記事を読めば、風ないス機能を上手に活用して、快適さと電気代の節約を両立させるヒントがきっと見つかりますよ。

ダイキンの風ないス機能とエアコン電気代の関係

ダイキンのエアコンが持つ独自の機能「風ないス」。この機能が私たちの暮らしをどう快適にしてくれるのか、そして気になる電気代にどう影響するのか、基本的な部分から一緒に見ていきましょう。

機能の仕組みや他のモードとの違いを知ることで、より賢くエアコンを使えるようになりますよ。

ダイキンの「風ないス」運転とはどんな機能？

ダイキンの「風ないス」運転は、一言でいうと「体に直接風を当てずに、お部屋を快適な温度にする」機能のことですね。

この機能の心臓部ともいえるのが「サーキュレーション気流」や「天井気流」といった技術です。冷房時は、吹き出した冷たい風を天井に沿って流し、シャワーのように部屋全体を優しく冷やします。一方、暖房時は、暖かい風を足元から床に沿って広げることで、部屋の隅々まで暖かさを行き渡らせるんです。

風が直接肌に当たると、実際の温度以上に寒く感じたり、乾燥の原因になったりすることがありますよね。特に、就寝時や長時間リビングで過ごすときには、この直接風が結構なストレスになることも。風ないス運転は、そうした不快感を解消してくれる、とても嬉しい機能なんです。

例えば、ダイキンの最新モデルである「うるさらX（Rシリーズ）」やデザイン性の高い「risora（リソラ）」など、多くの機種にこの機能が搭載されています。

気流を巧みにコントロールすることで、まるで風がないかのような自然で快適な空間を作り出してくれる、ダイキンならではの技術と言えるでしょう。

「風ないス」とおやすみ運転の違いを解説

「風ないス」と「おやすみ運転」、どちらも就寝時に便利な機能なので、どう使い分ければいいか迷われる方も多いですよね。お店でもよく質問されるポイントです。

この二つの機能の最も大きな違いは、「何を優先してコントロールするか」という点にあります。

このように、「風ないス」はあくまで風の向きを工夫して不快感をなくすことに特化しています。
一方の「おやすみ運転」は、眠りの深さに合わせて、冷房なら少しずつ温度を上げ、暖房なら下げていくことで、冷えすぎや暖めすぎを防ぐことを目的としています。

ですから、使い分けとしては、「温度変化は自分で管理したいけど、風が当たるのは嫌」という方は「風ないス」がおすすめです。逆に、「寝ている間の温度変化で起きてしまうのを防ぎたい」という方は「おやすみ運転」が適している、ということになりますね。

もちろん、機種によってはこれらの機能を併用できる場合もありますので、お使いのエアコンの取扱説明書を確認してみるのが一番確実だと思います。

「風ないス」運転は快眠をサポートする機能

「風ないス」運転が、なぜ快適な眠りにつながるのか、もう少し詳しくお話ししますね。

一番の理由は、やはり風が体に直接当たらないことによる不快感の軽減です。睡眠中に冷たい風や暖かい風がずっと当たり続けていると、体が必要以上に冷えたり、逆に熱がこもってしまったりします。これが、夜中に目が覚める原因や、朝起きた時になんだかだるい…と感じる原因の一つになることがあるんです。

風ないス運転は、気流を天井や床に沿わせることで、部屋全体の温度をムラなく、そして穏やかに調整してくれます。まるでそよ風のような、自然に近い空気の流れを作り出すことで、エアコンをつけていることを忘れるくらい快適な環境を保ってくれるんですね。

特に、小さなお子様やお年寄りの方がいらっしゃるご家庭では、この機能はとても重宝すると思います。体温調節が難しい方々にとって、直接風は体調を崩すきっかけにもなりかねませんから。

また、風が直接当たらないことで、肌や喉の乾燥を防ぐ効果も期待できます。エアコンの風で肌がカサカサになったり、朝起きたら喉がイガイガしたり…という経験、ありませんか？
風ないス運転なら、そうした悩みも軽減できる可能性が高いです。

このように、温度の快適さだけでなく、身体への負担を減らすという点でも、風ないス運転は質の高い睡眠をサポートしてくれる、とても優れた機能なんですよ。

風ないス運転中の風向き調整のポイント

風ないス運転をより効果的に使うためには、風向きの調整がちょっとしたポイントになります。

この機能は、エアコンが自動で最適な気流を作り出してくれるものですが、お部屋の家具の配置や、ご自身が過ごす場所に合わせて微調整することで、さらに快適性がアップするんです。

まず基本として、風ないス運転を選ぶと、リモコンの風向きボタンは「天井気流」や「サーキュレーション気流」といった専用のモードに固定されることが多いです。これは、機能の特性を最大限に活かすための設定なので、基本的にはそのままで問題ありません。

ただ、もし「もう少し風を避けたいな」と感じる場合は、左右の風向きを調整してみるのがおすすめです。

例えば、ベッドの真上にエアコンが設置されている場合、風ないス運転にしていても、わずかな気流が気になってしまうかもしれません。そんな時は、左右の風向ルーバーを、ご自身がいる場所から少し逸らすように手動で設定してみてください。

最新の機種では、人のいる場所を検知して自動で風を避けてくれる「AI快適自動運転」などが搭載されていることもありますが、手動での微調整も覚えておくと便利ですよ。

注意点としては、風向きを極端に変えすぎると、風ないス本来の効果である「部屋全体を均一に冷やす・暖める」効率が少し落ちてしまう可能性はあります。あくまでも、快適性を損なわない範囲での微調整と考えるのが良いでしょう。

まずは自動設定で試してみて、それでも気になる場合に少しだけ調整する、というスタンスが一番賢い使い方だと思います。

風ないス運転時のエアコン電気代は1時間いくら？

「風ないス運転って、なんだか複雑な動きをしている分、電気代が高くなるんじゃないの？」というご質問は、本当によくいただきます。

結論から言うと、風ないス運転自体が直接的に電気代を大幅に上げることは考えにくいです。
エアコンの電気代の大部分は、室温を設定温度まで変化させる「コンプレッサー」という部品が消費します。風ないス運転は、主に室内機のファンやルーバーの動きを制御する機能なので、ここでの消費電力は全体の電気代から見るとごくわずかなんです。

では、実際の電気代は1時間あたりいくらくらいなのでしょうか。

これはお部屋の広さや設定温度、外気温など多くの条件によって変わるため、一概に「〇〇円です」と断言するのは難しいのが正直なところです。

ただ、一つの目安として、最新の省エネモデル（例えば10畳用）で考えてみましょう。

冷房時の消費電力が約500W（0.5kW）だと仮定し、電気料金の目安単価を31円/kWhとすると、0.5kW × 31円/kWh = 15.5円
となり、1時間あたり約15.5円という計算になります。

むしろ、風ないス運転は節電に繋がる可能性も秘めています。
風が直接当たらないことで体感温度が安定し、必要以上に設定温度を下げたり上げたりすることが少なくなるからです。

「ちょっと寒いから温度を上げよう」「暑いから下げよう」という操作が減れば、結果的にコンプレッサーの無駄な稼働が抑えられ、電気代の節約に繋がるというわけですね。

ですので、「風ないス＝電気代が高い」と心配する必要はあまりない、と考えていただいて大丈夫ですよ。

風量「しずか」と「強」での電気代の差は？

風量設定も、電気代に関わる重要な要素の一つですよね。「しずか」と「強」では、どれくらい電気代に差が出るのでしょうか。

これも先ほどと同じで、エアコンの電気代の主役はコンプレッサーです。風量を「しずか」から「強」に変えた場合、室内機のファンの回転数が上がるため、ファンモーターの消費電力は確かに増加します。

しかし、その増加分はエアコン全体の消費電力から見れば、実はそれほど大きくありません。一般的に、ファンモーターの消費電力は数十ワット程度。電気代に換算すると、1時間あたり1円程度の差が出れば良い方、というレベルなんです。

むしろ、注目すべきは「設定温度に到達するまでの時間」です。風量を「強」にすると、お部屋の空気を効率よく循環させるため、設定温度に早く到達します。設定温度に早く到達すれば、コンプレッサーがフルパワーで稼働する時間が短くなり、その後は安定運転に移ることができます。

一方、「しずか」運転だと、ゆっくりと空気を循環させるため、設定温度に到達するまでに時間がかかり、結果的にコンプレッサーが長く稼働し続けることにもなりかねません。
つまり、一概に「しずか運転が最も電気代が安い」とは言えないのが面白いところなんです。

特に、帰宅直後など、室温と設定温度の差が大きい場面では、最初に風量を「強」や「自動」にして一気に部屋を快適な温度にし、その後「しずか」や「風ないス」に切り替える方が、トータルの電気代は安くなることが多いんですよ。

状況に応じて風量を使い分けるのが、賢い節約のコツと言えそうですね。

ダイキンエアコンで風ないスを使い電気代を節約

ここからは、より実践的な内容に入っていきましょう。

風ないス運転を上手に活用しながら、ダイキンのエアコンでさらに電気代を節約するための具体的な方法をご紹介します。
日々のちょっとした工夫で、快適さはそのままに、お財布に優しいエアコンライフを目指しましょう。

一番安いエアコンの運転モードはどれ？

エアコンの運転モードの中で、純粋に消費電力が最も少ない、つまり一番安いのは「送風」モードです。これは、室温を調整するコンプレッサーを動かさず、室内機のファンだけを回して空気を循環させる機能だからです。

扇風機とほぼ同じような役割ですね。消費電力も数十ワット程度なので、電気代は1時間あたり1円前後と、非常に安く済みます。春や秋の過ごしやすい季節に、少しだけ空気の流れが欲しいな、という時に使うのがおすすめです。

ただし、冷房や暖房として使いたい場合には、話が少し変わってきます。

冷暖房機能を使うモード（冷房・暖房・除湿・自動）の中で、最も効率的で電気代が安く済む可能性が高いのは「自動運転」モードなんです。
これは意外に思われる方も多いかもしれませんね。

自動運転モードは、エアコンに搭載されたセンサーが室温や湿度、場合によっては人の活動量などを検知し、最も効率の良い運転方法（風量や風向き、コンプレッサーの稼働状況）を自動で選択してくれます。

自分で「弱」や「強」を設定するよりも、お部屋の状況に合わせて無駄のない運転をしてくれるため、結果的に電気代の節約に繋がるケースが多いんですよ。

特に最近のエアコンはAI機能が非常に優秀なので、迷ったら「自動運転」に設定しておくのが、一番賢くて楽な節約方法だと言えるかもしれません。

風量を自動にすると電気代は変わる？

先ほどもお伝えしたように、風量を「自動」に設定することは、電気代の節約にとても効果的です。「自動」に設定すると、エアコンは「最も効率よく設定温度に到達できる風量」を自分で考えて運転してくれます。

具体的には、運転開始直後など、室温と設定温度の差が大きいときは、パワフルな「強」に近い風量で一気に空気を循環させます。そして、設定温度に近づくにつれて、徐々に風量を「弱」や「しずか」に落として、安定した運転に切り替えていくんです。

この一連の流れを、エアコンが全自動でやってくれるわけですね。

もし手動でずっと「弱」に設定していると、お部屋が快適な温度になるまで時間がかかり、その間ずっとコンプレッサーが頑張り続けることになります。逆に、ずっと「強」のままだと、ファンモーターの消費電力がかさむだけでなく、設定温度に達した後も強い風が出続けて、少し肌寒く感じてしまうかもしれません。

「自動」運転は、こうした手動設定の「無駄」や「非効率」をなくし、常に最適なバランスで運転してくれるため、結果的にトータルの消費電力を抑えることができるんです。

特にこだわりがなければ、風量は「自動」にしておくのが、快適さと節約を両立させる一番の近道だと思いますよ。

送風モードの電気代はどのくらい？

先ほど少し触れましたが、「送風」モードの電気代は非常にお手頃です。

送風運転は、温度を調整するためのコンプレッサーを動かさず、扇風機のようにファンを回して風を送るだけの機能です。そのため、消費電力はエアコンの運転モードの中で圧倒的に少なくなります。

具体的な消費電力は機種にもよりますが、おおむね20W～30W程度。

これを電気代に換算してみましょう。電気料金の目安単価を31円/kWhとして計算すると、0.03kW × 31円/kWh = 0.93円
となり、1時間あたりの電気代は、なんと約1円にも満たないんです。

これは、一般的なリビング用の扇風機を「中」くらいの強さで使った場合と、ほとんど同じか、むしろ安いくらいの電気代ですね。

ただし、重要な注意点があります。
送風モードには、お部屋の温度を下げる（冷房）効果や上げる（暖房）効果は一切ありません。あくまで、室内の空気をかき混ぜて、気流を作ることで体感的な涼しさを得るための機能です。

「冷房は寒いけど、何か風が欲しい」「部屋の空気を循環させたい」といった、春や秋の過ごしやすい時期に活用するのが最適な使い方と言えるでしょう。

夏の暑い日に送風モードを使っても、残念ながら生ぬるい風が出てくるだけで涼しくはならないので、その点は誤解しないようにしてくださいね。

ダイキンのエアコンで電気代を節約する方法

ダイキンのエアコンで電気代を賢く節約する方法は、実はたくさんあります。風ないス運転や自動運転を活用する以外にも、日々のちょっとした工夫で大きな差が生まれるんですよ。

一つ目は、フィルターの定期的なお掃除です。

これは基本中の基本ですが、とても効果が高い方法です。フィルターにホコリが詰まっていると、空気の吸い込みが悪くなり、エアコンは余計な力を使って部屋を冷やしたり暖めたりしようとします。

ダイキンの調査では、フィルターを1年間掃除しないと、消費電力が約25%も無駄になってしまうというデータもあるほどです。2週間に1回程度を目安に、掃除機でホコリを吸い取るか、水洗いするだけでも、大きな節約に繋がります。

最近のモデルには「フィルター自動おそうじ機能」が付いているものも多いですが、それでも定期的なダストボックスの掃除は忘れないようにしたいですね。

二つ目は、サーキュレーターや扇風機の併用です。

冷たい空気は下に、暖かい空気は上に溜まりやすい性質があります。サーキュレーターなどを一緒に使って室内の空気をかき混ぜてあげることで、部屋全体の温度ムラがなくなり、エアコンの設定温度を控えめにしても快適に過ごせるようになります。
冷房時は上向きに、暖房時はエアコンの対角線上に置いて上向きに風を送るのが効率的です。

三つ目は、室外機の周りを整理整頓すること。

室外機の吹き出し口の前に物を置いたり、カバーで覆いすぎたりすると、熱交換の効率が落ちてしまい、余計な電気代がかかる原因になります。室外機の周りはすっきりとさせ、風通しを良くしてあげることが大切です。

これらの小さな積み重ねが、年間の電気代を大きく左右しますよ。

風ないス運転で賢く電気代を抑えよう

これまでお話ししてきたことを踏まえて、風ないス運転を使いながら賢く電気代を抑えるためのポイントをまとめてみましょう。

まず、基本の運転は「自動運転」と「風ないス」を組み合わせるのがおすすめです。
これにより、エアコンが室内の状況を判断して最も効率的なパワーで運転しつつ、風が直接体に当たる不快感をなくすことができます。快適性が保たれることで、必要以上に設定温度を上げ下げすることがなくなり、結果として無駄な電力消費を抑えることに繋がります。

次に、タイマー機能を積極的に活用することです。
特に就寝時は、「おやすみタイマー」や「切タイマー」を設定しましょう。例えば、寝付くまでの1～2時間だけ運転するように設定すれば、睡眠中の電力消費を丸ごとカットできます。風ないス運転で快適な眠りに入り、タイマーで無駄なく停止させる。これが理想的な使い方ですね。

そして、先ほどもお伝えしたように、サーキュレーターの併用は風ないス運転の効果をさらに高めてくれます。
風ないス運転は部屋全体の温度を均一にすることを得意としていますが、サーキュレーターで空気循環をアシストしてあげることで、より早く、より少ないエネルギーで快適な室温に到達できます。設定温度を1℃控えめにするだけでも、約10%の節電になると言われていますから、この効果は大きいですよね。

風ないス運転は、単に快適なだけでなく、使い方次第で節電にも貢献してくれる非常に賢い機能です。これらのポイントを意識して、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。

総括：ダイキンのエアコン「風ないス」の電気代

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

• 風ないスは体に直接風を当てないための機能
• 天井や壁に沿って気流を流し部屋全体を快適にする
• おやすみ運転は温度を自動調整する機能で目的が異なる
• 風ないス自体が電気代を大幅に上げることはない
• 電気代の主役は室温を変化させるコンプレッサー
• 風量「強」は設定温度への到達が早まり効率的な場合がある
• 風量「しずか」はファンの消費電力は少ないが時間がかかる
• 最も消費電力が少ないモードは「送風」
• 冷暖房時で最も効率的なのは「自動運転」
• 風量も「自動」設定が節電に効果的
• フィルター掃除は2週間に1度が目安
• フィルターが詰まると消費電力が約25%も悪化する
• サーキュレーターの併用で温度ムラをなくすのが有効
• 室外機の周りは常に整理整頓し風通しを良くする
• タイマー機能を活用し無駄な運転時間をなくす