洗濯機の「すすぎ」機能、毎日何気なく使っているけれど、「すすぎ1回と2回ってどう違うの?」「注水すすぎって何?」など、意外と知らないことが多いのではないでしょうか?
私も家電量販店で働いていると、お客様からすすぎに関するご質問をいただく機会が結構あるんです。
特に最近の洗濯機は機能が豊富で、シャワーすすぎやためすすぎといった専門用語も増えてきて、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
すすぎの回数を減らせば水道代の節約になるかもしれないけど、洗剤が残ってしまわないか心配になることもあると思います。
また、急にすすぎの途中で洗濯機が止まってしまったり、水が出なくなったりすると、故障かと思って焦ってしまいますよね。
この記事では、そんな洗濯機のすすぎに関するあらゆる疑問にお答えしていきます。
すすぎの基本的な役割から、それぞれの設定の違い、水道代の比較、そしてよくあるトラブルの解決法まで、分かりやすく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
洗濯機のすすぎとは?基本の種類と仕組み

洗濯機のすすぎ機能について、まずは基本的なところから一緒に見ていきましょう。
普段あまり意識しない部分かもしれませんが、すすぎの種類や仕組みを知ることで、毎日のお洗濯がもっと効率的で快適になるはずです。
それぞれの特徴を理解して、ご家庭の洗濯スタイルに合った方法を見つけてみてくださいね。
洗濯のすすぎの役割と仕組み
洗濯における「すすぎ」は、洗剤で浮かせた汚れや洗剤成分そのものを、きれいな水で洗い流すための非常に大切な工程です。
もしすすぎが不十分だと、衣類に洗剤が残ってしまい、肌トラブルの原因になったり、黄ばみや臭いが発生したりすることもあるんです。
洗濯機のすすぎの仕組みは、大きく分けて2つのステップで構成されています。
まず、洗濯槽に新しい水を溜めて衣類に含まれた洗剤を薄め、その後、洗濯槽を回転させて遠心力で水分を飛ばす「脱水」を行います。
この「給水→攪拌(かくはん)→排水→脱水」という一連の流れを繰り返すことで、衣類はきれいにすすがれていくんですね。
最近の洗濯機は、節水を意識したモデルが多く、少ない水で効率良くすすぐための工夫が凝らされています。
例えば、水をシャワー状にして衣類に浸透させたり、パルセーター(洗濯槽の底にある羽根)の回転を工夫して水流をコントロールしたりと、各メーカーが技術を競っています。
このように、すすぎは単に水を入れ替えているだけではなく、衣類を清潔に保つための重要な役割を担っている工程なんです。
シャワーすすぎとはどんな機能?
「シャワーすすぎ」とは、洗濯槽の上部にあるシャワーノズルから水を噴射し、衣類全体に水を浸透させながらすすぐ方法です。
この機能の最大のメリットは、節水効果が高いことですね。
従来の「ためすすぎ」のように洗濯槽に水を満タンに溜める必要がないため、使用する水の量を大幅に削減できるんです。
仕組みとしては、まず短い時間で脱水を行い、衣類に残った洗剤濃度を高くします。そこにシャワーで水をかけることで、濃い洗剤成分が効率よく流れ落ちるというわけです。
洗濯槽を回転させながらシャワーをかけるので、衣類が壁に張り付いた状態で水が通過し、洗剤を押し出すように洗い流してくれます。
ただし、デメリットとして、たっぷりの水で洗い流す「注水すすぎ」に比べると、洗剤が残りやすい可能性が少しあります。特に肌が敏感な方や、赤ちゃんの衣類を洗う際には少し気になるかもしれません。
とはいえ、最近の洗濯機は性能が向上しているので、シャワーすすぎでも十分なすすぎ能力があります。多くの全自動洗濯機で標準的なすすぎ方法として採用されていることからも、その性能の高さがうかがえますね。
水道代を節約しながら、しっかりすすぎたいという方におすすめの機能だと思います。
注水すすぎを解説
「注水すすぎ」は、洗濯槽に水を溜めながら、さらに新しい水を給水し続け、溢れさせた水と共に洗剤成分を洗い流す方法です。
常にきれいな水で衣類をすすぐことになるので、すすぎ能力が非常に高いのが最大の特徴と言えます。
イメージとしては、ボウルに入ったお米を研ぐときに、水道の水を流しっぱなしにして研ぎ汁を洗い流す様子に似ていますね。
洗剤残りが気になる方や、肌がデリケートな方の衣類を洗うときには、この注水すすぎを選ぶと安心感が高いと思います。
私も、特に汚れがひどい衣類や、肌に直接触れるタオルなどを洗うときには、注水すすぎを選ぶことがあります。
一方で、水を流しっぱなしにするため、他のすすぎ方法に比べて使用する水の量が多くなり、水道代が高くなるというデメリットがあります。
また、洗濯にかかる時間も長くなる傾向にありますね。
最近の洗濯機では、この注水すすぎが搭載されていないモデルも増えてきていますが、一部の機種では「ナイアガラすすぎ」(日立)のように、メーカー独自の高機能な注水すすぎが搭載されています。
もし、すすぎの質にこだわりたいのであれば、洗濯機選びの際にこうした機能の有無をチェックしてみるのも良いかもしれません。
ためすすぎとは
「ためすすぎ」は、その名の通り、洗濯槽に設定された水位までしっかりと水を溜めてから、衣類をすすぐ方法です。
昔ながらの洗濯機では最も一般的だったすすぎ方ですね。
たっぷりの水の中で衣類を泳がせるようにしてすすぐので、衣類同士の摩擦が少なく、生地へのダメージを抑えられるというメリットがあります。
また、水量が多いため、洗剤もしっかりと洗い流すことができます。
注水すすぎほどではありませんが、シャワーすすぎに比べるとすすぎ能力は高いと言えるでしょう。
ただし、シャワーすすぎと比較すると、洗濯槽に水を溜める分、使用する水の量が多くなり、水道代がかかる点がデメリットです。洗濯時間も少し長くなります。
現在販売されている多くの洗濯機では、節水の観点から「シャワーすすぎ」が標準設定になっていることが多いです。
しかし、多くの機種で設定を変更すれば「ためすすぎ」を選ぶことができます。
例えば、デリケートな素材のおしゃれ着を洗うときや、シャワーすすぎでは少し洗剤残りが気になるなと感じたときなどに、ためすすぎに切り替えてみるのがおすすめです。
状況に応じて使い分けることで、衣類にも優しく、満足のいく仕上がりになると思いますよ。
すすぎ1回と2回の違いと水道代を比較
すすぎの回数を1回にするか2回にするかは、お洗濯における大きな悩みどころの一つですよね。
この二つの最も大きな違いは、「節水・時短効果」と「すすぎの丁寧さ」にあります。
項目 | すすぎ1回 | すすぎ2回 |
---|---|---|
メリット |
水道代、電気代の節約
洗濯時間の短縮
衣類へのダメージが少ない
|
洗剤残りの心配が少ない
汚れや臭いをしっかり落とす
肌への刺激を軽減できる
|
デメリット |
洗剤が残りやすい可能性がある
汚れや臭いが落ちきらないことも
|
水道代、電気代がかかる
洗濯時間が長くなる
衣類へのダメージが大きい
|
向いている洗剤 |
「すすぎ1回OK」の洗剤
|
すべての洗剤
|
まず、水道代についてですが、一般的な縦型洗濯機(洗濯容量10kg)の場合、すすぎ1回あたりに使用する水量は約50L前後とされています。つまり、すすぎを1回から2回に増やすだけで、毎回約50Lの水を余分に使う計算になります。
これを1ヶ月(30日)毎日続けると、約1,500Lもの差になります。
地域によって水道料金は異なりますが、1Lあたり0.24円で計算すると、月々約360円、年間で約4,320円の差額になる計算です。
これはあくまで目安ですが、長い目で見るとかなりの節約につながることが分かりますね。
ただし、すすぎ1回で済ませる場合は、必ず「すすぎ1回対応」の洗剤を使用することが大切です。
これらの洗剤は、泡切れが良く、少ない水量でも洗剤成分が衣類に残留しにくいように作られています。
通常の洗剤ですすぎを1回にしてしまうと、洗剤が残って肌トラブルや衣類の黄ばみの原因になる可能性があるので注意が必要ですね。
すすぎ1回でも汚れは落ちる?
「すすぎ1回だと、ちゃんと汚れが落ちているか心配」という声もよく耳にします。
結論から言うと、「すすぎ1回対応」の洗剤を正しく使えば、日常的な汚れは問題なく落とすことができます。
先ほどもお伝えしたように、すすぎ1回対応の洗剤は、泡切れが良いだけでなく、洗浄成分が水に溶けやすい性質を持っています。
そのため、1回のすすぎでも洗剤と汚れを効率よく洗い流せるように設計されているんです。
最近の洗剤は研究開発が進んでいて、洗浄力も非常に高いものが多いですね。
ただし、注意点もいくつかあります。
例えば、泥汚れや食べこぼしなどの頑固な汚れが多い場合や、汗をたくさんかいた衣類などは、すすぎ1回では臭いや汚れが残ってしまう可能性があります。
そのような場合は、予洗いをしてから洗濯したり、すすぎを2回に設定したりする方が安心です。
また、洗濯物の詰め込みすぎも、すすぎ残しの原因になります。
洗濯機の中で衣類が十分に動けるスペースがないと、水流が行き渡らず、すすぎが不十分になってしまうんです。
洗濯物の量は、洗濯槽の7~8割程度を目安にするのがおすすめですよ。
肌が敏感な方やアレルギー体質の方、赤ちゃんの衣類を洗う場合も、念のためすすぎは2回にしておくと、より安心感があると思います。
節約も大切ですが、洗い上がりの品質や肌への影響も考えて、状況に応じてすすぎの回数を使い分けるのが賢い選択と言えそうですね。
すすぎなしで洗濯しても問題ない?
「すすぎをなしに設定できたら、もっと節水・時短になるのに」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、基本的に洗濯ですすぎの工程を省略することはおすすめできません。
すすぎの最も重要な役割は、衣類に残った洗剤成分と、その洗剤が包み込んだ汚れを洗い流すことです。
もし、すすぎを全く行わないと、洗剤と汚れが衣類に付着したまま乾燥させることになります。そうなると、様々な問題が起こる可能性があるんです。
まず考えられるのが、肌への影響です。
衣類に残った洗剤成分が肌に直接触れることで、かゆみやかぶれといった肌トラブルを引き起こす原因になることがあります。特に、肌のバリア機能が弱い小さなお子さんや、敏感肌の方は注意が必要ですね。
また、衣類自体にも悪影響があります。
洗剤が残ったままになると、それが原因で黄ばみや黒ずみが発生したり、雑菌が繁殖して嫌な臭いの元になったりします。せっかく洗濯したのに、逆に衣類を傷めてしまうことになりかねません。
洗濯機によっては「すすぎなし」という設定自体ができないようになっているものがほとんどです。もし設定できたとしても、それは洗いと脱水のみを行う特殊なコースで、通常の洗濯を想定したものではないと考えられます。
お洗濯は「洗い・すすぎ・脱水」の3つがセットになって初めて完了する工程なので、すすぎを省略することは避けるべきでしょう。
すすぎとは?洗濯機の設定とトラブル解決法

ここからは、すすぎに関する具体的な設定方法や、いざという時のトラブル対処法について解説していきます。
洗濯機を使いこなすための便利な設定や、故障かな?と思ったときに確認したいポイントなどをまとめました。
これらの知識があれば、毎日のお洗濯がさらにスムーズになるはずですし、万が一の時も落ち着いて対応できると思います。
すすぎだけに設定する
「洗い終わったけど、もう少しだけすすぎを追加したい」
「手洗いした衣類を、すすぎと脱水だけ洗濯機に任せたい」
こんなふうに思ったことはありませんか?
多くの洗濯機には、「洗い」「すすぎ」「脱水」の各工程を個別に設定できる機能が搭載されています。これを使えば、「すすぎだけ」を行うことが可能です。
操作方法はメーカーや機種によって多少異なりますが、一般的には以下のような手順で設定できます。
この設定を使えば、例えば、洗剤の香りが少し強く感じた時に追加ですすぎを行ったり、つけ置き洗いしたものをすすいだりするのにとても便利です。
ただし、すすぎだけを行う場合でも、洗濯物の量に応じた水位設定は必要になります。洗濯物が少ないのに水位を高くしすぎると、水が無駄になってしまうので注意してくださいね。
お使いの洗濯機にこうした個別設定機能があるか、ぜひ一度取扱説明書で確認してみてください。この機能を覚えておくと、お洗濯の幅がぐっと広がると思いますよ。
すすぎと脱水だけしたい場合
手洗いやつけ置き洗いをした後の仕上げに、「すすぎと脱水だけ」を洗濯機で行いたいというケースも多いですよね。この設定も、先ほどの「すすぎだけ」の場合とほとんど同じ手順で簡単に行うことができます。
基本的な操作方法は以下の通りです。
この機能は、様々な場面で活躍してくれます。
例えば、泥だらけになったユニフォームをまず手で揉み洗いしてから、仕上げに洗濯機ですすいで脱水する、といった使い方ができます。
また、デリケートな素材のおしゃれ着を、洗剤を入れた水で優しく手洗いした後、洗濯機で丁寧にすすいで軽く脱水するという使い方もおすすめです。
手洗いの手間と、洗濯機のパワーを上手に組み合わせることで、衣類へのダメージを抑えながら、効率的に洗濯を終わらせることができます。
特に、頑固な汚れ物や大切に扱いたい衣類がある場合に、この「すすぎ・脱水」設定は非常に役立つ便利な機能なので、ぜひ活用してみてくださいね。
柔軟剤はすすぎの仕上がりに影響する?
柔軟剤は、すすぎの仕上がりにとても大きな影響を与えます。
正しく使うことで衣類をふんわりと柔らかく仕上げ、静電気を防いだり、良い香りをつけたりする効果がありますが、使い方を間違えると逆効果になってしまうこともあるんです。
最も大切なポイントは、柔軟剤を入れるタイミングです。
柔軟剤は、必ず「最後のすすぎ」の時に投入するようにしてください。洗濯機の柔軟剤自動投入口に入れておけば、最適なタイミングで自動的に投入してくれます。
なぜ最後のすすぎなのでしょうか?
それは、洗剤と柔軟剤の成分に関係があります。
一般的な洗剤の主成分は「陰イオン界面活性剤」で、汚れを落とす働きがあります。一方、柔軟剤の主成分は「陽イオン界面活性剤」で、衣類の繊維をコーティングして柔らかくする働きがあります。
もし、洗いの段階で洗剤と柔軟剤を一緒に入れてしまうと、お互いの成分が打ち消し合ってしまい、洗浄効果も柔軟効果も十分に得られなくなってしまうのです。
また、柔軟剤の使いすぎにも注意が必要です。
規定量以上の柔軟剤を使用すると、衣類に余分な成分が残留してしまい、吸水性が悪くなったり、黒ずみの原因になったりすることがあります。
特にタオルなどは、柔軟剤を使いすぎると水を吸いにくく感じることがあるので、パッケージに記載されている使用量を守ることが大切ですね。
正しく使って、すすぎの仕上がりをワンランクアップさせましょう。
すすぎ中に水が出ないときの原因
すすぎの工程が始まったのに、いつまで経っても水が出てこない…。
そんな時は故障かと慌ててしまいますが、意外と簡単な原因で解決することも多いんです。
修理を依頼する前に、まずは以下の点を確認してみてください。
1. 水道の蛇口が閉まっている
まず最初に確認したいのが、洗濯機につながっている水道の蛇口です。何かの拍子に閉まってしまっていたり、開き方が不十分だったりすることがあります。蛇口が完全に開いているかを確認してみましょう。
2. 給水ホースの接続不良や凍結
蛇口と洗濯機をつなぐ給水ホースが、しっかり接続されているかもチェックポイントです。
また、冬場に多いのがホース内の凍結です。特に屋外に洗濯機を設置している場合は、ホースが凍って水が流れなくなっている可能性があります。
3. 給水弁フィルターの詰まり
給水ホースの接続部分(洗濯機側)には、ゴミやサビなどが洗濯機内に入るのを防ぐための「給水弁フィルター」が付いています。このフィルターが目詰まりすると、水の出が悪くなったり、全く出なくなったりします。
取扱説明書を確認しながら、一度取り外して歯ブラシなどで掃除してみてください。これは意外と見落としがちなポイントなので、定期的なお手入れがおすすめです。
これらの点を確認しても改善しない場合は、洗濯機本体の給水弁やセンサーなどの部品が故障している可能性も考えられます。
その場合は、無理に自分で解決しようとせず、メーカーのサポートセンターや購入した販売店に相談するのが安心ですね。
すすぎが止まるときの対処法
エラー表示も出ていないのに、すすぎの途中で洗濯機が動かなくなってしまう、というトラブルもよく耳にします。
この場合、主な原因として考えられるのが「洗濯物の偏り」です。
洗濯槽の中で洗濯物が片側に寄ってしまうと、脱水時に洗濯槽がうまく回転できず、アンバランスを検知して自動的に停止してしまうのです。
特に、防水性の衣類や、バスタオル、ジーンズなど、水を吸って重くなるものを少量だけ洗った時に起こりやすい現象です。
洗濯機は、この偏りを解消するために、一度給水して洗濯物をほぐし、再度脱水を試みる「自動補正運転」を行います。
しかし、それでも偏りが解消されないと、運転が止まってしまうことがあるんですね。
もし、すすぎの途中で洗濯機が止まってしまったら、以下の手順で対処してみてください。
- 一度、洗濯機の電源を切り、フタを開ける
- 洗濯槽の中の衣類を手でほぐし、均等にならす
- フタを閉めて、再度スタートボタンを押す
ほとんどの場合、これで運転が再開します。
このトラブルを防ぐためには、洗濯物を入れる際に、大きなものと小さなものをバランス良く混ぜて入れるのが効果的です。
また、洗濯ネットを使う場合は、一つのネットに詰め込みすぎず、複数のネットに分けて入れると偏りを防ぎやすくなりますよ。
もし、衣類の偏りを直しても頻繁に止まってしまう場合は、洗濯機が水平に設置されていない可能性や、モーターなどに別の問題が発生している可能性も考えられます。
その際は、専門の業者に点検を依頼することをおすすめします。
総括:洗濯機のすすぎとは
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。