洗濯機を回していたはずなのに、いつの間にか運転が止まっていて困った経験はありませんか?
エラー表示があれば対処しやすいのですが、何のお知らせもなく静かになっていると「もしかして故障?」と不安になりますよね。
洗濯機が途中で止まる原因は、洗濯物の入れすぎや排水口の詰まりなど、実はちょっとしたことで解決できるケースも多いんです。
給水や排水がうまくいかない時や、すすぎや脱水の工程で止まってしまうのにも、それぞれ理由が考えられます。
この記事では、洗濯機が途中で止まるさまざまな原因と、ご家庭で簡単にできる対処法を分かりやすく解説していきます。故障を疑って修理を依頼する前に、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
洗濯機が途中で止まる主な原因とすぐできる対処法

まずは、故障と判断する前に確認しておきたい、よくある原因から見ていきましょう。「なんだ、こんなことだったのか」と、意外と簡単なことで解決するケースも多いんですよ。
一つひとつ、ご自宅の洗濯機と見比べながらチェックしてみてくださいね。
エラー表示なしで洗濯機が途中で止まる
エラー表示が出ずに洗濯機が止まる場合、いくつかの原因が考えられます。
一番に確認したいのは、洗濯機のフタやドアがきちんと閉まっているかです。最近の洗濯機は安全のために、フタが少しでも開いていると運転が止まる仕組みになっているんです。「カチッ」と音がするまで、もう一度しっかり閉め直してみてください。
また、洗濯機本体が傾いて設置されていると、内蔵されている安全装置が作動して運転を停止することがあります。
特に脱水時は大きく振動するので、傾きが原因で止まりやすいんです。洗濯機がガタガタしないか、四隅を軽く押して確認してみることをおすすめします。もし不安定な場合は、脚の高さを調整して水平になるように設置し直しましょう。
これらの点を確認しても動かない場合は、洗濯機の一時的な不具合も考えられます。一度電源を切り、コンセントを抜いて数分待ってから再度運転を試してみてください。これだけで、何事もなかったかのように動き出すこともありますよ。
洗濯物の入れすぎや偏りが原因かも
洗濯物を一度にたくさん洗いたい気持ちはよく分かりますが、入れすぎは洗濯機が止まる大きな原因の一つなんです。洗濯物の量が多すぎると、洗濯槽がうまく回転できずにモーターに負担がかかり、保護機能が働いて運転を停止させてしまいます。
特に、水を含むと重くなるタオルやジーンズを大量に入れる時は注意が必要ですね。 洗濯物の量は、洗濯槽の7〜8割程度を目安にするのがおすすめです。
また、洗濯物の「偏り」も、特に脱水工程で止まる原因になります。
大きな洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎたり、防水性の衣類を洗ったりすると、洗濯槽の中で重さのバランスが崩れてしまうんです。 洗濯機は、この偏りを検知すると、異常な振動による故障を防ぐために自動で運転を停止します。
最近の洗濯機は本当に賢くて、どんどん進化しているんですよ。
例えば、日立の最新モデル「ビートウォッシュ BW-X120M」に搭載されている「AIお洗濯」機能がすごいんです。
これは、洗濯物の量や質、洗剤の種類までAIが自動で判断して、最適な洗い方をしてくれる機能です。洗い方や水量を細かく調整してくれるので、衣類の絡まりや偏りを抑えながら賢く洗ってくれるんですね。
それでも偏りが解消されない場合は、一度フタを開けて、中の洗濯物を手でほぐしてバランスを整えてから再スタートしてみてください。 これだけで、スムーズに脱水まで進むことがよくありますよ。
給水が途中で止まる時のチェック点
「洗い」の工程で洗濯機が止まってしまう場合、水がうまく供給されていない可能性があります。
まず最初に確認してほしいのは、水道の蛇口がしっかり開いているかです。引っ越しの後や、家の水道工事の後などに、うっかり蛇口を閉めたままだったというお話は、家電量販店でも意外とよく聞きます。
蛇口が開いているのに水の出が悪い場合は、給水ホースの接続部分にある「給水フィルター」が詰まっているのかもしれません。水道水に含まれる細かなゴミやサビが、このフィルターに溜まってしまうことがあるんです。
給水フィルターの掃除は、まず水道の蛇口を閉めてから、洗濯機側の給水ホースを取り外します。フィルターは小さな網状になっているので、歯ブラシなどを使って優しく汚れを取り除いてあげてください。
掃除が終わったら、ホースを元通りにしっかり接続し、蛇口を開けて水漏れがないか確認してから運転を再開しましょう。
お風呂の残り湯を使って洗濯している場合は、給水ポンプのフィルターが詰まっている可能性も考えられます。こちらも定期的なお掃除が大切ですね。
排水が途中で止まるなら排水口を確認
すすぎや脱水の工程に進む前に洗濯機が止まる場合、排水がスムーズに行われていないことが原因かもしれません。洗濯機内部の水が排出されないと、次の工程に進めない仕組みになっているんです。
この場合、チェックするポイントは3つあります。
排水フィルターの詰まり
多くの洗濯機には、糸くずや髪の毛などをキャッチするための「排水フィルター」が付いています。このフィルターが詰まると、排水の流れが悪くなり、エラーや運転停止の原因になります。
特にドラム式洗濯機は、本体の前面下部にあることが多いですね。フィルターを取り外して、溜まったゴミを取り除き、水洗いしてキレイにしましょう。定期的にお手入れすることで、排水トラブルを未然に防げますよ。
排水ホースの問題
排水ホースが折れ曲がっていたり、何かの下敷きになっていたりすると、水の通り道が塞がれてしまいます。
また、ホースの先端が排水口の奥深くまで入りすぎていると、排水が逆流してうまく流れないこともあります。ホースがまっすぐスムーズに排水口につながっているか、一度確認してみてください。
排水口の詰まり
長年お掃除していないと、排水口自体に糸くずや洗剤カスがヘドロ状になって溜まり、詰まりの原因になります。ここは見落としがちなポイントですが、とても重要です。
排水口のカバーや部品を外し、中の汚れをブラシなどでかき出してお掃除しましょう。市販のパイプクリーナーを使うのも効果的だと思います。
すすぎや脱水が途中で止まるのはなぜ?
すすぎや脱水の工程で洗濯機が止まってしまう場合、その多くは洗濯物の偏りが原因です。
先ほどもお伝えしたように、洗濯物が洗濯槽の中で片寄ってしまうと、高速回転する脱水時に大きな振動が発生します。これを放置すると、洗濯機本体の故障や水漏れにつながる恐れがあるため、安全装置が働いて運転を止めるんですね。
特に、以下のようなケースで偏りが起きやすいので注意が必要です。
- 大きなバスタオルやシーツを1枚だけで洗う
- 防水性の高いレインコートやアウトドアウェアを洗う
- 洗濯ネットに衣類を詰め込みすぎる
対処法としては、一度運転を止め、フタを開けて中の洗濯物を手で均等に広げ直すのが一番です。大きな洗濯物と一緒に、他のタオルなどを数枚入れてバランスを取るのも良い方法ですね。
また、洗剤の入れすぎで泡が大量に発生した場合も、泡がセンサーに影響したり、排水を妨げたりして、すすぎや脱水がうまくいかずに止まることがあります。
洗剤は、記載されている適量を守って使うことが大切です。
ドラム式洗濯機が乾燥の途中で止まる場合
ドラム式洗濯機で乾燥機能を使っている時に途中で止まってしまう場合、主な原因はフィルターの詰まりです。
乾燥運転では、衣類から出た糸くずやホコリが湿った空気と一緒に排出されます。このホコリをキャッチするのが「乾燥フィルター」です。
この乾燥フィルターが目詰まりすると、温かい風がうまく循環しなくなり、乾燥効率が著しく低下します。その結果、衣類がなかなか乾かず、規定の時間を超えても乾燥が終わらないために、異常と判断して運転を停止してしまうんです。
パナソニックの「スゴ落ち泡洗浄」シリーズの最新モデル「NA-LX129DL」などには、フィルターのお手入れ時期を知らせてくれる機能も搭載されていますが、基本的には乾燥機能を使うたびにお掃除するのが理想ですね。
乾燥フィルターは、ドラム式洗濯機のドアを開けた上部や手前についていることが多いです。フィルターを取り出して、ティッシュなどでホコリを優しく拭き取ってください。汚れがひどい場合は、水洗いすることも可能です。
フィルターをキレイに保つことが、乾燥機能を快適に使うための最大のポイントと言えるでしょう。
途中で止まる洗濯機は故障?修理と寿命のサイン

いろいろ試してみても洗濯機が途中で止まる症状が改善しない場合は、残念ながら故障の可能性も考えられます。
ここでは、故障のサインや洗濯機の寿命、修理を依頼する前に最終確認したいことについて、詳しく解説していきますね。
エラーが出て洗濯機が途中で止まる時の対処法
エラー表示が出て止まる場合は、その内容を確認することで原因を特定しやすくなります。
エラーコードはメーカーや機種によって異なりますが、取扱説明書やメーカーの公式サイトで調べることができますよ。
ここでは、代表的なメーカーのエラー表示例をいくつかご紹介します。
もし、これらの対処法を試しても同じエラーが繰り返し表示される場合は、センサーや基板、モーターといった内部部品の故障が考えられます。
その際は、無理に自分で解決しようとせず、専門の業者に相談するのが賢明です。
何度も止まるのは故障の前兆サイン?
一度だけでなく、洗濯のたびに何度も途中で止まるようなら、それは洗濯機からのSOSサインかもしれません。
特に、以下のような症状が伴う場合は、故障の可能性が高いと考えられます。
これらの症状が見られる場合は、自分で対処するのは難しいことが多いです。
安全のためにも、購入した販売店やメーカーのサポートセンターに連絡して、点検や修理を依頼しましょう。
洗濯機の寿命は何年くらいなのか
家電製品には、安全上支障なく使用できる標準的な期間として「設計上の標準使用期間」が定められています。
洗濯機の場合、多くのメーカーで「7年」と設定されています。
もちろん、使い方や環境によってこれより長く使えることもありますが、一般的に洗濯機の寿命は7年から10年くらいが目安と言われています。
また、修理を検討する上で知っておきたいのが「補修用性能部品の保有期間」です。
これは、製品の機能を維持するために必要な部品を、メーカーが保有している期間のことで、洗濯機は製造打ち切り後「6年」としているメーカーが多いです。
この期間を過ぎてしまうと、修理に必要な部品がなくて対応できない、というケースも出てきます。
使用年数が7年を超えていて、修理に高額な費用がかかるようであれば、最新の省エネ性能が高いモデルに買い替えた方が、長期的に見てお得になることもあります。
洗濯機が途中で止まるのを再開させる方法
洗濯機が途中で止まってしまった時、まずは慌てずに運転を再開できるか試してみましょう。
一番簡単な方法は、一度「電源」ボタンを押してオフにし、もう一度「電源」を入れ直してから「スタート」ボタンを押すことです。軽微なエラーであれば、この操作だけでリセットされて再び動き出すことがあります。
それでもダメな場合は、電源プラグをコンセントから一度抜いてみてください。そのまま5分ほど待ってから、再度プラグを差し込んで運転を試します。
これは「リセット」と呼ばれる操作で、洗濯機のコンピューターに溜まった一時的なエラー情報を解消する効果が期待できます。
ただし、これらの操作を試す前には、必ず洗濯槽の中に水が溜まっていないかを確認してください。水が溜まったままだと、電源を入れ直した際にドアが開いて水が溢れ出てしまう危険性があります。
もし水が残っている場合は、排水フィルター部分から手動で排水するなどの応急処置が必要になります。詳しい方法は、お使いの洗濯機の取扱説明書で確認してくださいね。
修理を依頼する前に試しておきたいこと
専門業者に修理を依頼する前に、ご自身で最終確認しておきたいことがいくつかあります。これをチェックしておくだけで、不要な出費を抑えられるかもしれません。
取扱説明書の再確認
もう一度、お使いの洗濯機の取扱説明書をじっくり読んでみてください。「故障かな?と思ったら」といったページに、今回のような症状の対処法が詳しく書かれていることが多いです。エラー表示が出ている場合は、そのコードの意味も必ず確認しましょう。
メーカー公式サイトのチェック
各メーカーの公式サイトには、よくある質問(FAQ)や、機種ごとのサポート情報が掲載されています。チャット形式で質問に答えてくれるサービスを提供しているメーカーもありますので、活用してみるのも良いと思います。
保証期間の確認
購入してからどのくらい経っているか、保証期間内であるかを確認しましょう。メーカー保証は通常1年ですが、販売店によっては5年などの長期保証に加入している場合もあります。保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性が高いので、保証書を探して連絡先に問い合わせてみてください。
これらの確認をしても解決しない場合に、初めて修理の依頼を検討するのがスムーズな流れですね。
総括:洗濯機が途中で止まる問題のポイント
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。