洗濯機の買い替えを考えていると「乾燥機能付きの洗濯機(一体型)と、洗濯機と乾燥機を別々に買うのってどっちがいいんだろう?」と悩みませんか?
特に、洗濯機と乾燥機を別にするという選択肢は、設置スペースや電気代、そもそもどんな機種を選べばいいのか、分からないことも多いですよね。
私も家電量販店で働いていると、お客様から同じような質問をよくいただきます。それぞれのご家庭のライフスタイルによって最適な答えは違うのですが、判断するためのポイントがいくつかあるんです。
この記事では、洗濯機と乾燥機を別々に置く場合のメリットやデメリット、気になる電気代や設置の注意点について詳しく解説していきます。
さらに、一人暮らしの場合の考え方や、おすすめのメーカー、具体的な機種の組み合わせまで、分かりやすくご紹介しますね。
洗濯機と乾燥機を別にするメリットとデメリット

洗濯機と乾燥機を別にするか、それとも一体型を選ぶか、これは本当に悩ましい問題ですよね。
ここでは、それぞれのメリットとデメリットを分かりやすく整理しながら、どちらがご自身のライフスタイルに合っているかを一緒に考えていきましょう。
洗濯機と乾燥機を別にするメリットとデメリット
まず、洗濯機と乾燥機を別々に置くスタイルから見ていきましょう。このスタイルの一番の魅力は、何と言ってもそれぞれの性能を最大限に引き出せることだと思います。
洗濯機と乾燥機を別にするメリット
洗濯機は洗濯のプロ、乾燥機は乾燥のプロとして設計されているので、専門性が高いのが特徴です。
例えば、ガス式の乾燥機を選べば、パワフルな温風で洗濯物をふわふわに、しかも短時間で乾かすことができます。これは電気式の乾燥機能ではなかなか真似できない仕上がりで、タオルを使ったときの幸福感が全然違うんですよ。
また、洗濯と乾燥を同時に進められるのも大きなメリットですね。
1回目の洗濯をしながら、すでに洗い終わったものを乾燥機にかける、といった効率的な使い方ができるので、洗濯物が多いご家庭ではかなりの時間短縮につながるのではないでしょうか。
さらに、故障したときのリスク分散ができる点も嬉しいポイントです。
一体型だと乾燥機能だけが壊れても、洗濯機ごと修理に出したり、最悪の場合は買い替えたりする必要があります。でも、別々なら壊れた方だけを修理・交換すれば済むので、長期的に見るとコストを抑えられる可能性があります。
洗濯機と乾燥機を別にするデメリット
一方で、やはり一番のネックになるのは設置スペースの問題です。
洗濯機と乾燥機の両方を置くための広いスペースが必要になりますし、機種によっては専用の設置台も必要になるので、購入前にしっかりと採寸しておくことが大切ですね。
また、洗濯が終わるたびに、濡れて重くなった洗濯物を洗濯機から取り出して乾燥機に移し替える手間が発生します。
この「ひと手間」が面倒に感じてしまう方も少なくないかもしれません。特に忙しい毎日の中では、少しでも家事の負担は減らしたいですからね。
初期費用が高くなる傾向があるのもデメリットの一つです。
洗濯機と乾燥機、それぞれを購入する必要があるので、高性能な一体型洗濯乾燥機が1台買えてしまうくらいの金額になることもあります。
乾燥機と洗濯機が一体型のメリットとデメリット
次に、洗濯から乾燥までを1台でこなしてくれる一体型洗濯乾燥機について見ていきましょう。最近の主流はこちらのタイプかもしれませんね。
一体型のメリット
一体型の最大のメリットは、何と言ってもその手軽さです。洗濯物を入れたら、あとはボタン一つで乾燥まで全自動。洗濯物を移し替える手間が一切ないので、家事の時間を大幅に短縮できます。
夜寝る前にセットしておけば、朝には乾いた洗濯物が出来上がっている、なんていう生活も夢ではありません。
設置スペースが洗濯機1台分で済むのも、日本の住宅事情を考えると非常に大きなメリットと言えます。脱衣所が狭い場合や、他に収納スペースを確保したい場合でも、スッキリと設置できるのは嬉しいですよね。
デザイン性の高いモデルが多いのも特徴で、スタイリッシュなドラム式洗濯乾燥機などは、置いてあるだけで洗面所がおしゃれな空間になると思います。
一体型のデメリット
便利な一体型ですが、デメリットもいくつかあります。
まず、洗濯と乾燥を同時に行うことはできません。洗濯が終わるまで次の洗濯物を入れられないので、洗濯物が多い日は一日中洗濯機が稼働しっぱなし、なんてこともあり得ます。
また、乾燥容量が洗濯容量よりも少なく設定されているモデルがほとんどです。
例えば、洗濯容量12kgのモデルでも、乾燥容量は6kgや7kgだったりします。そのため、洗濯物をたくさん詰め込みすぎると、生乾きになったり、乾燥に時間がかかりすぎてしまったりすることがあります。
フィルターの掃除が少し面倒な点も挙げられますね。
乾燥機能を使うと、どうしてもホコリがフィルターに溜まります。この掃除を怠ると乾燥効率が落ちてしまうので、毎回のお手入れが推奨されていますが、これが意外と手間なんです。
洗濯機と乾燥機を別で設置するときの置き方と注意点
洗濯機と乾燥機を別々に置くと決めたら、次に考えなければならないのが「どうやって置くか」ですよね。設置場所の確保は、このスタイルを選ぶ上で最も重要なポイントになります。
一般的な置き方は、洗濯機の上に専用のラックやスタンドを使って乾燥機を設置する縦置きスタイルです。この方法なら、省スペースで設置できるので、多くのご家庭で採用されています。ただし、乾燥機の高さが出るので、身長によっては洗濯物の出し入れが少し大変になるかもしれません。
もし設置スペースに余裕があるなら、洗濯機と乾燥機を横に並べて置く方法もあります。この場合、高さが出ないので作業がしやすく、見た目もスッキリしますね。
どちらの置き方を選ぶにしても、必ず確認してほしいのが設置スペースの寸法です。本体サイズだけでなく、扉の開閉スペースや、作業するための動線もしっかり確保できるか、メジャーで測っておきましょう。特に、防水パンの中に設置する場合は、パンの内寸に収まるかどうかの確認が必須です。
また、乾燥機の種類によっては、排気ダクトの設置が必要になる場合があります。湿気を含んだ空気を屋外に排出するためのものなので、壁に穴を開ける工事が必要になることも。賃貸住宅の場合は、大家さんや管理会社に事前に確認を取ることを忘れないようにしてくださいね。
洗濯機と乾燥機を別にした場合の電気代
「洗濯機と乾燥機を別々にしたら、電気代が高くなるんじゃない?」と心配される方も多いかもしれません。実際のところ、どうなのでしょうか?
これは選ぶ乾燥機の種類によって大きく変わってきます。現在、家庭用の衣類乾燥機には、大きく分けて「電気式」と「ガス式」の2種類があります。
電気式の乾燥機は、ヒーターで空気を温めて乾燥させる仕組みです。設置が比較的簡単なのがメリットですが、一般的にガス式に比べて乾燥に時間がかかり、電気代も高くなる傾向があります。
一方、ガス式の乾燥機は、ガスのパワフルな火力で一気に乾かすので、乾燥時間が短く、ランニングコストも電気式より安く済むことが多いです。公式サイトの情報によると、1回の乾燥にかかるコストは電気式の半分以下というデータもあります。ただし、設置にはガス栓が必要になるなど、初期費用や工事の手間がかかる場合があります。
参考までに、一体型の洗濯乾燥機(ヒートポンプ式)と、縦型洗濯機+ガス乾燥機の組み合わせで比較してみましょう。
このように、単純な光熱費だけを見ると、最新の省エネ性能が高い一体型洗濯乾燥機の方が安くなるケースもあります。
ただ、ガス乾燥機の「仕上がりの良さ」と「時短効果」は、光熱費だけでは測れない大きな価値がある、と私は思います。
一人暮らしで洗濯機と乾燥機を別にするのは?
一人暮らしの場合、洗濯機と乾燥機を別々にするのは、正直なところあまり現実的ではないかもしれません。
一番の理由は、やはり設置スペースの問題です。ワンルームや1Kのお部屋だと、洗濯機置き場もコンパクトに設計されていることが多く、2台分のスペースを確保するのは難しい場合がほとんどです。
また、一人暮らしだと洗濯物の量もそれほど多くないため、洗濯と乾燥を同時に行うメリットも感じにくいかもしれません。洗濯から乾燥まで全自動で終わらせてくれる一体型の方が、生活スタイルに合っていることが多いのではないでしょうか。
ただ、もし設置スペースに余裕があって、「洗濯物の仕上がりにはこだわりたい!」という方であれば、もちろん選択肢としてアリだと思います。例えば、コンパクトな縦型洗濯機と、小型の衣類乾燥機を組み合わせるという方法もあります。
最近では、工事不要で置けるコンパクトな衣類乾燥機も販売されています。これなら、洗濯機とは別の場所に置くことも可能です。例えば、普段はクローゼットにしまっておいて、使うときだけベランダに出す、といった使い方もできますね。
一人暮らしの場合は、ご自身のライフスタイルやお部屋の状況をよく考えて、本当に2台必要かどうかを判断することが大切です。
洗濯機と乾燥機を別々に揃える方法

さて、ここからは実際に洗濯機と乾燥機を別々に揃える場合、どんな選択肢があるのか、具体的なメーカーや機種に触れながら見ていきましょう。
組み合わせを考えるのも、家電選びの楽しみの一つですよね。
洗濯機と乾燥機を別々にしたときの値段
まず気になるのが、お値段ですよね。
洗濯機と乾燥機を別々に購入する場合、一体型の洗濯乾燥機と比べて総額はどのくらいになるのでしょうか?
これは選ぶ機種のグレードによって大きく変わりますが、一つの目安として、以下のような価格帯で考えておくと良いかもしれません。
- 洗濯機(縦型・8kgクラス): 5万円~10万円
- 衣類乾燥機(電気式・5kgクラス): 5万円~8万円
- 衣類乾燥機(ガス式・5kgクラス): 10万円~15万円(設置費用別途)
つまり、電気式の組み合わせであれば、合計で10万円~18万円ほど。ガス式の組み合わせだと、20万円を超えることも珍しくありません。
一方で、一体型の洗濯乾燥機は、ドラム式のエントリーモデルなら15万円前後から、高機能なモデルになると30万円以上するものもあります。
こうして見ると、必ずしも「別々の方が高い」とは言い切れないことが分かりますね。
特に、シンプルな機能の洗濯機と電気式乾燥機の組み合わせであれば、一体型のエントリーモデルよりも安く揃えることが可能です。
ご自身の予算に合わせて、最適な組み合わせを検討してみてください。
洗濯機単体としてのおすすめメーカー
洗濯機を単体で選ぶなら、やはり国内メーカーの信頼性は高いですね。特に「洗浄力」にこだわりたいなら、以下のメーカーがおすすめです。
パナソニック(Panasonic)
パナソニックの洗濯機は、「泡洗浄」が有名です。洗剤をしっかりと泡立ててから衣類に浸透させるので、繊維の奥の汚れまでスッキリ落としてくれます。
泥汚れや皮脂汚れが多いご家庭には、特におすすめしたいメーカーです。操作パネルもシンプルで使いやすいと評判ですよ。
日立(HITACHI)
日立と言えば「ナイアガラビート洗浄」。大流量のシャワーと、衣類をしっかり動かすビートウィング(回転羽根)で、ガンコな汚れもきれいに洗い上げます。
特に、黄ばみを抑える効果が高いと言われているので、白いシャツなどをよく着る方には嬉しいポイントではないでしょうか。
東芝(TOSHIBA)
東芝の洗濯機は、静音性の高さに定評があります。DDモーターという独自の技術で、運転中の音を抑えてくれるので、夜間や早朝に洗濯することが多い方、集合住宅にお住まいの方にぴったりです。
また、ナノサイズの泡で洗浄力を高める「ウルトラファインバブル洗浄」も人気ですね。
乾燥機単体としてのおすすめメーカー
次に衣類乾燥機です。こちらは選択肢が限られてきますが、長年の実績があるメーカーが強いです。
パナソニック(Panasonic)
電気式の衣類乾燥機では、パナソニックが定番中の定番です。ラインナップも豊富で、容量や機能に合わせて選べます。
ふんわりと仕上げてくれる「ツイン2温風」機能を搭載したモデルが人気で、ヒーターと吹き出し口をそれぞれ2カ所に設けることで、ムラなく効率的に乾かしてくれます。
日立(HITACHI)
日立も電気式の衣類乾燥機を製造しています。特徴的なのは、乾燥の仕上げに「風アイロン」機能を搭載したモデルがあることです。
高速風を衣類に吹き付けることで、シワを伸ばしながら乾燥させるので、アイロンがけの手間を減らしたい方におすすめです。
リンナイ(Rinnai)
ガス式の衣類乾燥機と言えば、リンナイの「乾太くん」が圧倒的な人気を誇ります。私もお客様から「一度使ったら手放せない」という声を何度も聞きました。
ガスのパワフルな温風で、5kgの洗濯物を約52分という短時間で乾燥させることができます。仕上がりも天日干しのようにふんわりとしていて、タオルの柔らかさは格別です。
洗濯機と乾燥機を別々で購入するならこれがおすすめ
では、最後に具体的なおすすめの組み合わせをいくつかご紹介しますね。
あくまで一例として、ご自身のライフスタイルに合うか想像しながら見てみてください。
組み合わせ例1:AI搭載でかしこく洗濯!最新パナソニックセット
洗濯機: パナソニック インバーター全自動洗濯機 NA-FA12V5
乾燥機: パナソニック 電気衣類乾燥機 NH-D605
洗浄力に定評のあるパナソニックの最新モデルの組み合わせです。
洗濯機はAIエコナビが進化して、汚れの量や質を見分けてさらに効率的に洗ってくれるようになりました。乾燥機も省エネ性能がアップし、衣類にやさしい新コースが追加されています。
メーカーを揃えることでデザインの統一感も出て、操作もスムーズですよ。洗濯12kgの大容量なので、ご家族の多いご家庭にぴったりです。
組み合わせ例2:静音性と究極の時短!最新東芝&リンナイセット
洗濯機: 東芝 ZABOON AW-12DPB5
乾燥機: リンナイ 乾太くん RDT-93
夜間の洗濯が多いご家庭には、静音性がさらに向上した東芝の最新モデルがおすすめです。「ウルトラファインバブル洗浄W」がパワーアップして、ガンコな汚れにも強くなりました。
そして乾燥機は、リンナイの最新「乾太くん」です。2025年モデルではスマホ連携機能が搭載され、外出先から乾燥の仕上がり時間を確認できるようになり、さらに便利になりました。
まさに究極の時短と仕上がりを求める方への組み合わせですね。
総括:洗濯機と乾燥機を別にする選択肢
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。