ダイキンのエアコンを使っていたら、ある日突然オレンジ色のランプがチカチカと点滅…。
「ストリーマおそうじ」という見慣れない表示に、「え、もしかして故障?」と焦ってしまいますよね。
私もお店でお客様から「このオレンジの点滅、どうしたらいいの?」とよくご質問をいただきます。
でも、ご安心ください。それは故障のサインではなく、ダイキンが誇る独自の空気清浄技術「ストリーマ」の「お手入れ時期ですよ」という親切なお知らせなんです。
とはいえ、「そもそもストリーマって何?」という基本的な疑問から、お手入れをしないとどうなるのか、掃除は自分でも簡単にできるのか、など気になる点はたくさんあると思います。
この記事では、そんなダイキンエアコンのストリーマおそうじに関するあらゆる疑問にお答えします。
ストリーマ機能の役割や効果といった基本情報から、放置した場合のリスク、そしてご自身で簡単にできるユニットの掃除方法とランプの消し方(リセット方法)まで、手順を追って丁寧に解説していきます。
この記事を最後まで読んでいただければ、突然のサインにもう慌てることなく、すぐに対処できるようになるはずです!
ダイキンエアコンのストリーマおそうじとは?基本を解説

ダイキン独自の「ストリーマ技術」は、エアコンを快適に使う上でとても便利な機能です。
ここでは、その基本的な仕組みや効果、日常的な使い方から、お手入れをしないとどうなるかまで、基本的な知識を一緒に見ていきましょう。
ダイキンエアコンのストリーマとは?
ダイキンエアコンに搭載されている「ストリーマ」とは、プラズマ放電の一種を利用して、空気中の成分を分解する独自の技術のことです。
エアコンが吸い込んだ空気に対して、ストリーマユニットという部品から高速の電子を放出します。この電子が空気中の酸素や窒素と合体することで、さまざまな物質を酸化分解する力を持つ活性種が生成される、というのが基本的な仕組みですね。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、要するに、エアコン内部で空気をキレイにするための強力な分解パワーを生み出す装置、と考えると分かりやすいと思います。
この技術は、エアコン内部を清潔に保つ「内部クリーン」機能や、お部屋の空気を清浄する機能の中核を担っています。
私がお店でお客様にご説明するときも、「エアコン自体が内部をクリーンに保とうとする、賢い機能なんですよ」とお伝えすることが多いですね。
そのためストリーマ搭載モデルは、エアコン内部の清潔さを重視する方に特に選ばれている印象です。
ストリーマ機能の驚くべき効果
ストリーマ機能には、私たちが室内で快適に過ごすための嬉しい効果がいくつか期待できます。
最も代表的なのは、カビやニオイの原因菌に作用することです。エアコン内部は湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすい環境ですが、ストリーマを照射することで、その繁殖を抑制する効果が見込めます。
実際に、冷房や除湿運転を停止した後に、自動で内部を乾燥させながらストリーマを照射する「内部クリーン」機能は、多くのお客様から「エアコンからの嫌なニオイが気にならなくなった」というお声をいただきます。
また、空気中に浮遊する花粉や、排気ガスなどの有害物質にも作用するとされています。ただし、これらはすべて大気中の物質を分解するものであり、病気の予防などを保証するものではない点は注意が必要ですね。
あくまで、お部屋の空気を快適に保つためのサポート機能として捉えるのが良いでしょう。
それでも、エアコンを使いながら空気の質にも配慮できるのは、とても大きなメリットだと思います。
ストリーマ機能の基本的な使い方
ストリーマ機能の基本的な使い方ですが、実は多くの場合、私たちは特に意識することなくその恩恵を受けています。
というのも、最近のダイキンエアコンでは、冷房や除湿運転の停止後に、自動で「内部クリーン」運転が始まるように初期設定されているからです。この内部クリーン運転中に、ストリーマが照射され、内部の乾燥と清浄が行われます。
そのため、普段はリモコンの「内部クリーン」設定が「入」または「自動」になっているかを確認しておけば大丈夫です。
また、一部の機種では、お部屋の空気を清浄するための「ストリーマ空気清浄」運転を単独で選べるようになっています。在宅中やお部屋の空気が気になる時に、リモコンのボタン一つで運転できるのでとても便利ですね。
運転時間は機種によって異なりますが、電気代は1時間あたり1円未満のモデルがほとんどです。消費電力をあまり気にせずに使えるのも嬉しいポイントではないでしょうか。
詳しい操作方法は機種によって少しずつ違うので、お手元の取扱説明書を確認してみることをおすすめします。
掃除しないとどうなる?故障の原因に
ストリーマユニットのお手入れをせずに放置してしまうと、いくつかの問題が起こる可能性があります。
まず、ストリーマ機能そのものの効果が低下してしまいます。ユニットにホコリがびっしり付着すると、ストリーマ放電が正常に行われなくなり、本来の分解能力を発揮できなくなるんです。せっかくのクリーン機能が十分に働かないのは、とてももったいないですよね。
また、ホコリが原因で「シュー」という放電音が大きくなったり、最悪の場合、ユニットが故障してしまったりすることも考えられます。
さらに、ストリーマユニットだけでなく、その周辺にもホコリが溜まりやすくなります。これがカビや雑菌の温床となり、エアコンから不快なニオイが吹き出してくる原因にもなりかねません。
エアコン内部の清潔を保つための機能が、逆効果になってしまう可能性があるということです。
定期的なお手入れは、エアコンの性能を維持し、長く快適に使い続けるために不可欠な作業と言えます。
ストリーマユニットはつけっぱなしでOK?
「ストリーマ機能って、つけっぱなしにしておいても大丈夫なの?」というご質問をいただくことがあります。
結論から言うと、つけっぱなしで問題ありません。むしろ、そのように使われることを想定して設計されています。先ほどもお伝えしたとおり、内部クリーン機能は冷房・除湿運転後に自動で動作しますし、空気清浄運転も必要に応じて長時間運転することが可能です。
気になる電気代ですが、ストリーマ機能単体での消費電力は非常に小さいのが特徴です。
例えば、ダイキンの最新モデル「うるさらX(Rシリーズ)」の場合、ストリーマ空気清浄運転時の消費電力はごくわずかで、1時間あたりの電気代の目安も1円未満とされています。
これなら、電気代を気にすることなく、いつでもお部屋の空気を快適に保てますね。
ただし、エアコンのフィルターがひどく汚れている状態で運転を続けると、空気の吸い込み効率が落ちてしまい、余計な電力を消費することにつながります。ストリーマユニットのお手入れと合わせて、フィルターの定期的な清掃も忘れないようにすることが、省エネの観点からも大切です。
ストリーマユニットの購入方法と費用
ストリーマユニットは消耗品ですので、お手入れをしても汚れが落ちなくなったり、破損してしまったりした場合は、新しいものに交換する必要があります。
交換用のストリーマユニットは、主に以下の方法で購入できます。
私としては、やはり安心なダイキンの公式オンラインストア「ダイキンパーツコム」か、お近くの家電量販店での購入をおすすめします。
特に家電量販店なら、エアコンの型番を伝えれば、適合するユニットを間違いなく探してもらえます。
費用については、ユニットの種類にもよりますが、おおむね3,000円から5,000円程度が相場です。
購入する際は、お使いのエアコンの型番を必ず確認してください。型番は、エアコン本体の下側や側面にあるシールに記載されています。
型番が分からないと、間違った商品を購入してしまう可能性があるので注意が必要ですね。
ダイキンエアコンのストリーマおそうじランプ点滅時の対処法

エアコンの「ストリーマおそうじ」ランプがオレンジ色に点滅し始めると少し驚いてしまいますよね。でもこれは故障のサインではなく、「お手入れの時期ですよ」というエアコンからのお知らせなんです。
ここからは、ランプが点滅した際の具体的な対処法を手順に沿って詳しく解説していきます。
オレンジ色に点滅!おそうじサインの意味
エアコン本体のランプがオレンジ色に点滅し、「ストリーマおそうじ」の表示が出た場合、それはストリーマユニットのお手入れ時期を知らせるサインです。
これは、エアコンの運転積算時間が約1,800時間に達すると、自動的に点灯するようになっています。
あくまで時間の経過を基にしたお知らせなので、ユニットが実際にどれくらい汚れているかに関わらず表示されます。ですから、「まだキレイに見えるのに」と感じる場合でも、このサインが出たらお手入れをするのが基本です。
故障ではないので、慌てる必要は全くありませんよ。
「そろそろ内部のチェックをお願いしますね」という、エアコンからの親切なメッセージと受け取って、お手入れのきっかけにしましょう。
このサインを無視して使い続けると、ストリーマ機能が低下する可能性があるので、早めに対応することをおすすめします。
ストリーマユニットの簡単な掃除方法
ストリーマユニットの掃除は、実はそれほど難しくありません。以下の手順で進めていきましょう。
この「完全に乾かす」という点が、とても大切なポイントです。水分が残ったまま取り付けると、故障や感電の原因になりかねません。
お手入れ自体はシンプルですが、焦らず丁寧に行うことが重要ですね。
意外と簡単!ストリーマの外し方
「ユニットを外すのが難しそう」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。ダイキンのエアコンは、メンテナンスのしやすさも考えて設計されています。
まず、エアコンの電源を切り、前面パネルを開けます。パネルは、左右のくぼみに指をかけて手前に引くと「カチッ」と音がして開くタイプがほとんどです。
パネルを開けると、フィルターが見えますね。その奥、または横に、青色や黒色で少し形状の違う部品があるはずです。それがストリーマユニットです。
ユニットには、指でつまめるように突起(ツマミ)が付いています。そのツマミをしっかりと持って、まっすぐ手前に引き抜くだけで、スッと取り外すことができます。
特別な工具は一切必要ありません。初めての時は少し戸惑うかもしれませんが、一度やってみれば「こんなに簡単だったんだ」と感じると思います。
もし場所が分かりにくい場合は、取扱説明書に図解で示されているので、そちらも参考にしてみてください。無理な力を加えると破損の原因になるので、ゆっくり優しく扱うのがコツですよ。
ランプ点滅の消し方とリセット方法
ストリーマユニットの掃除が終わり、完全に乾かして元の場所に取り付けたら、最後にランプ点滅のリセット作業を行います。これをしないと、いつまでもお知らせランプが点滅したままになってしまうんです。
リセット方法は、機種によって少し異なりますが、主に2つのパターンがあります。
最近のモデルでは、リモコンで操作するタイプが主流ですね。
例えば、2024年・2025年モデルの「うるさらX」や「risora」では、リモコンの「メニュー」ボタンから設定画面に入り、「ストリーマおそうじサイン」を選んでリセットする方式が採用されています。
詳しい方法は必ず取扱説明書で確認してください。
これで、次のお手入れ時期(約1,800時間後)まで、ランプが点灯することはなくなります。
汚れてないのに点滅する原因と対策
「ランプが点滅したからユニットを見てみたけど、全然汚れてない。これって故障?」というご質問も、お店で時々お受けします。
これは故障ではありませんので、安心してください。
先述のように、このおそうじサインは、実際の汚れ具合をセンサーで検知しているわけではなく、エアコンの運転時間が一定(約1,800時間)に達したことを知らせるタイマー機能なんです。
そのため、使用環境によっては、ユニットがほとんど汚れていないように見える場合でも、時間経過によってランプが点滅します。
「汚れてないから、まだお手入れしなくてもいいかな?」と思うかもしれませんが、目に見えない細かなホコリが付着している可能性もあります。
何より、このサインを消すためにはリセット作業が必要です。
対策としては、「サインが点灯したら、汚れ具合にかかわらず一度お手入れをしてリセットする」と覚えておくのが一番ですね。
お手入れといっても、サッと水洗いして乾かす程度で十分な場合もあります。定期的なメンテナンスの習慣をつける良い機会だと捉えるのが良いのではないでしょうか。
点滅が消えない時の最終チェック項目
お手入れをして、リセット操作もしたのに、なぜかオレンジ色の点滅が消えない…。
そんな時は、慌てずに以下の項目を一つずつチェックしてみてください。
これらのことを試してもランプの点滅が消えない場合は、ストリーマユニット自体の故障や、エアコン本体の基板などに問題が発生している可能性が考えられます。
その際は、無理に自分で解決しようとせず、ダイキンの相談窓口や購入した販売店、または専門の業者に点検を依頼することをおすすめします。
総括:ダイキンエアコンのストリーマおそうじのポイント
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。