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冷蔵庫掃除のやり方!安全な洗剤と頻度を解説|購入前チェック

買い物から帰って、卵をしまおうと冷蔵庫のドアを開けた瞬間。

ポケットの底にたまった茶色いベタつきや、野菜室の隅で干からびた葉っぱが目に入って、思わず「うわ…」と声が出たことはありませんか?

見なかったことにして、そっと扉を閉めた日。
正直、私にもあります。

冷蔵庫の掃除は、やらなきゃと思いながら、いちばん後回しになりやすい場所かなと思います。

しかも困ったことに、食品を直接置く場所ですから、お風呂やコンロのようにゴシゴシ強い洗剤で…というわけにもいきません。

調べてみると、重曹、アルコール、アルカリ電解水と、いろんな方法が出てきますよね。

とはいえその中には、メーカーが「使わないでください」とはっきり案内しているものも混ざっています。

この記事では、庫内が汚れる理由から、安心して使える洗剤の選び方、失敗しない手順、場所ごとの頻度の目安まで、順番にお話ししていきますね。

読み終わるころには、今日どこから手をつければいいかが、きっとはっきりしているはずです。

この記事のポイント
  • 中性洗剤が基本になる理由
  • 庫内掃除の手順と時短のコツ
  • 使ってはいけない洗剤と道具
  • 場所別の掃除頻度の目安

冷蔵庫の掃除は洗剤選びで決まる

売り場でお客様から相談を受けていて、いちばん多い冷蔵庫の掃除の失敗。
それは「汚れが落ちない」ではありません。

「掃除したら白い部品にヒビが入った」「ドアの内側が変色した」という、あとから直せないタイプの失敗のほうが、実は多いんです。

だからこの章では、道具や手順より先に、洗剤の話をさせてください。
ここさえ押さえてしまえば、あとの作業はぐっと気楽になります。

冷蔵庫の中が汚れてしまう理由

冷たい場所なのに、どうして汚れるんだろう。
そう思ったことはありませんか?

庫内の汚れは、そのほとんどが「食品由来」です。
つまり、私たちが毎日出し入れしている、まさにその食品からこぼれ落ちたもの。

肉や魚のパックからにじんだ汁、しょうゆやドレッシングの垂れ、野菜から出た土や水分。そこに手あかや包装フィルムのホコリが混ざって、少しずつ層になっていきます。

低温だと菌は増えないと思われがちですが、実はゼロにはなりません。冷蔵室の温度帯では活動がゆっくりになるだけで、水分と栄養がそろえばカビもぬめりも育ちます。

とくにドアパッキンのゴムのくぼみは、開け閉めのたびに外の湿った空気が触れる場所。庫内でいちばん先に黒ずんでくるのも、たいていココです。

場所 汚れの正体 基本の対処
ドアポケット 調味料の垂れ、飲み物のこぼれ 外してぬるま湯で洗う
棚(ガラス・樹脂) 食品の汁、油分、手あか 常温に戻してから薄めた中性洗剤
野菜室 土、葉くず、たまった水分 引き出して丸洗いし完全に乾かす
ドアパッキン カビ、食品カス 綿棒とやわらかい歯ブラシ
製氷まわり 水あか、ぬめり 週1回の水洗い
本体の裏側と下 ホコリ、綿ぼこり 掃除機でやさしく吸う

こうして並べてみると、汚れの種類そのものは意外と単純です。
油汚れと水あか、そしてホコリ。この3つで、ほぼ説明がついてしまいます。

ということは、汚れに合わせて何種類も洗剤をそろえる必要はない、ということでもあります。

食品まわりに使える安全な洗剤

では、結局どれを使えばいいのか。

答えはとてもシンプルで、冷蔵庫の掃除は、薄めた台所用中性洗剤で拭き、水拭きと乾拭きで洗剤を残さないのが基本です。アルコールやアルカリ性の洗剤は、メーカーが使わないよう案内しています。

拍子抜けしましたか?
でも、これがいちばん確実な方法なんです。

シャープは冷蔵庫のお手入れについて、ぬるま湯か薄めた台所用中性洗剤を使い、洗剤を使ったら必ず拭き取ること、水拭きのときはふきんをかたく絞ることを案内しています。

原液のまま使ったり拭き取りが不十分だと、プラスチック部分が割れる原因になるとも明記されています。

【出典】シャープ「ドア表面、ドアパッキン、庫内のお手入れ」

日立も同じように、汚れが落ちにくいときは台所用中性洗剤をぬるま湯で薄めて布に含ませ、水滴が残ったら乾いた布で拭き取るよう案内しています。

メーカーが違っても、言っていることはほとんど同じなんですね。

つまり冷蔵庫の洗剤選びは、「よく落ちるかどうか」より「拭き残しても安全かどうか」で決めるのが正解ということ。

食品が触れる面ですから、洗剤が少し残ったくらいでは困らないものを選んでおきたいですよね。台所用の中性洗剤は、そもそも食器を洗ったあとにすすぐことが前提の製品なので、この点でとても心強い存在です。

薄め方の目安

ぬるま湯500mlに対して、台所用中性洗剤を数滴。指でこすってわずかにぬるつく程度で十分です。

泡立てる必要はありません。泡が多いほど、あとの水拭きの回数が増えてしまいます。

汚れの性質ごとに洗剤を使い分ける考え方そのものは、火まわりの掃除でも同じです。
焦げつきや油汚れへの向き合い方は、加熱調理まわりの汚れを種類別に落とす手順をまとめた記事でも詳しく触れています。

冷蔵庫に使わないほうがいい洗剤

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

掃除の情報を集めていると、重曹スプレーやアルコール除菌スプレー、アルカリ電解水といった名前をよく見かけます。

手軽で、いかにも効きそうですよね。

ところが冷蔵庫に関しては、メーカー側が明確に避けるよう案内しているものが含まれています。

シャープは庫内の壁や部品の変色・変形・傷付き・割れの原因になるとして、アルコール、みがき粉、粉石けん、たわし全般、シンナーやベンジンなどの有機溶剤を使わないよう案内しています。

日立も、中性以外のアルカリ性・弱アルカリ性の台所用洗剤は、塗装面やプラスチック、ガラス面を傷つけたり変色させるおそれがあるとしています。

冷蔵庫の庫内に使わないほうがいいもの

アルコール除菌スプレー
樹脂部品を白く曇らせたり、ひび割れの引き金になることがあります。

重曹・セスキ・アルカリ電解水
アルカリ性のため、塗装やプラスチックを傷める心配があります。

塩素系漂白剤
変色に加えて、ニオイが庫内にこもりやすくなります。

研磨剤入りスポンジ・たわし
細かい傷が入り、そこに汚れが入り込んで落ちにくくなります。

意外だったのは、アルコールではないでしょうか。まな板や保存容器に使っている流れで、つい庫内にもシュッとしたくなりますよね。

私も、除菌したい気持ちはとてもよく分かります。
ただ、樹脂は種類によってアルコールへの耐性がまちまちで、うっすら白くなってから気づく…というのがいちばん切ないパターンなんです。

葵のワンポイントアドバイス

「掃除したら割れてしまって」というご相談で持ち込まれる部品は、野菜室のケースやドアポケットが多いです。原液を直接かけて、そのまま乾かしてしまったケースがほとんど。洗剤は薄めて、必ず拭き取る。この2つだけで、かなり防げます。

どうしても除菌までしたい場合は、洗剤の力に頼るのではなく、外せる部品を取り外してしっかり洗い、完全に乾かすほうが確実です。

水分を残さないことが、そのまま菌やカビ対策になります。

冷蔵庫の中掃除で失敗しない手順

使う洗剤が決まったら、次は「じゃあ実際、どこから手をつけるの?」という話ですよね。

冷蔵庫の中掃除は、段取りさえ間違えなければ、思っているほど大仕事ではありません。全部を一度に片づけようとしないことが、続けるコツかなと思います。

掃除の前にやっておきたい準備

まず選びたいのは、タイミング。
食材がいちばん少ない日を狙うのが、圧倒的にラクです。

買い出しの前日や、週末の買い物に出かける直前。
中身が少なければ、食品の避難先に悩まなくてすみます。

  • 保冷バッグか発泡スチロールの箱
    取り出した食品を一時的に入れておきます。保冷剤を1〜2個入れておくと安心です。
  • やわらかい布を2〜3枚
    洗剤用、水拭き用、乾拭き用に分けておくと、途中で洗いに行く手間が減ります。
  • 綿棒とやわらかい歯ブラシ
    パッキンの溝や、棚のふちの細い隙間に使います。
  • ゴミ袋
    賞味期限切れの調味料を見つけたときのために、手元に置いておきます。

所要時間は、全体をやるなら30分から1時間くらい。まとまった時間が取れないときは、「今日はドアポケットだけ」と区切ってしまってかまいません。

一段ずつ進めるのがおすすめ

庫内を全部空にしてから始めると、食品が常温にさらされる時間が長くなります。上の棚から一段ずつ、出す・洗う・戻すを繰り返すほうが安全です。

夏場はとくに、食品を出しっぱなしにする時間を短くしたいところ。冷凍室のものは最後にまわしましょう。

電源については、短時間の拭き掃除なら入れたままで問題ありません。
長時間かかりそうなときや、裏側まで動かすときはプラグを抜くことになりますが、抜いたあとすぐに入れ直すのは避けたい動作です。

プラグの抜き差しは取扱説明書の確認を

再び電源を入れるまでの待ち時間は機種によって異なります。すぐに差し直すと、圧縮機に負担がかかることがあります。

抜く必要があるかどうかも含めて、お手持ちの取扱説明書を一度見ておくと安心です。

棚やケースを外して洗うときのコツ

外せる部品は、外して洗ったほうが断然きれいになります。
ただ、ここに小さな落とし穴があります。

冷えたガラス棚をいきなりお湯につけると、急な温度差で割れることがあるんです。取り出したらしばらく置いて、常温に戻してから洗いはじめてください。

洗うときは、やわらかいスポンジと薄めた中性洗剤で。ふちの溝や、棚を支える金具のまわりは汚れが残りやすいので、指の腹でなぞりながら確認するといいかなと思います。

そして最後のすすぎは、少し多いかなと思うくらい丁寧に。ここで洗剤を残さないことが、部品を長持ちさせる分かれ目になります。

洗い終わったら、乾いた布で水気を拭き取ってから戻します。濡れたまま戻すと、その水分がそのままカビの栄養になってしまいます。

取り外し方が分からない部品を、力ずくで引っ張るのはやめておきましょう。無理に外した爪が折れると、そのまま戻せなくなります。

庫内の拭き上げと乾かし方

部品を洗っているあいだに、庫内の壁を拭いていきます。
ここは順番がすべて。

上から下へ。これだけ守れば、二度拭きの手間がほとんどなくなります。
天井、奥の壁、側面、そして底面の順に進めてください。

布はかたく絞ります。
しずくが垂れるほど濡れていると、冷気の吹き出し口や部品の隙間に水が入り込んでしまうことがあるからです。

拭き方は、洗剤拭き、水拭き、乾拭きの3ステップ。
面倒に感じるかもしれませんが、この乾拭きの一手間が、ニオイの残りかたを大きく変えます。

冷気の吹き出し口まわりは、綿棒でやさしく。センサーや小さな部品があるので、強くこすらないようにしてください。

庫内が終わったら、ドアの外側もついでに拭いておくとすっきりします。取っ手は手あかが集まる場所なので、水拭きだけでも見違えます。

日立の冷蔵庫R-S42BMを正面から撮影した様子。ドアにマグネットでタオルや温度計が貼り付けてある
ドアにタオルや温度計を貼りっぱなしにしていると、外したときの跡でちょっと驚きます。

マグネットで留めているものは、掃除のたびに一度外してみてください。貼りっぱなしの下だけ色が違う、というのはよくある話です。

見落としやすい場所のお手入れ方法

棚と壁がきれいになると、庫内はかなり見違えます。
ところが、ニオイや衛生面で本当に効いてくるのは、じつはここから先。

普段は目に入らない、でも確実に汚れている3つの場所を見ていきましょう。

ドアパッキンの黒ずみを落とすには

ドアのゴムパッキン、最後にじっくり見たのはいつでしょうか?

溝を指でなぞってみると、黒っぽいものがついてくることがあります。
ここは外気と庫内の温度差で結露しやすく、そこへ食品カスが入り込むため、カビにとってはかなり居心地のいい場所なんです。

落とし方は、薄めた中性洗剤を含ませた綿棒で、溝に沿ってやさしくなぞるだけ。範囲が広いときは、やわらかい歯ブラシに持ち替えます。

力を入れてこするのは避けてください。パッキンは伸びたり変形したりすると元に戻らず、ドアの密閉が甘くなってしまいます。

拭き終わったら、乾いた布で水気を完全に取ります。ここに水分が残ると、翌週にはまた同じ黒ずみが顔を出します。

パッキンは電気代にも関わります

汚れやゴミが挟まったままだと、ドアがわずかに浮いて冷気が逃げることがあります。閉まりが甘いと感じたら、まず溝の掃除から。

掃除しても密閉が戻らない場合は、パッキン自体の劣化かもしれません。メーカーや販売店に相談してみてください。

製氷機の給水タンクと氷のニオイ

「なんだか氷が変なニオイがする」
これも、相談としてよく耳にする悩みです。

原因の多くは、氷そのものではなく給水タンクにあります。水が入りっぱなしのタンクは、庫内でいちばん水あかとぬめりが出やすい場所だからです。

パナソニックは、自動製氷機の給水タンクや浄水フィルターについて、週に1回のお手入れが必要だと案内しています。

お手入れ不足が続くと水あかやフィルターの目詰まり、氷のニオイの原因になるとのこと。浄水フィルターの交換は約3年が目安とされています。

【出典】パナソニック「自動製氷機のお手入れ」

週1回と聞くと、少し多く感じるかもしれません。
とはいえ実際の作業は、タンクを外して水洗いし、水気を拭くだけ。慣れれば2分ほどで終わります。

日立の冷蔵庫R-S42BMの製氷室を開け、自動製氷でできた氷がたくさん入っている状態
氷はたっぷりできていますが、味とニオイを決めているのは奥の給水タンクのほうだったりします。

貯氷ケースは、氷をすべて捨ててから水洗いします。古い氷を残したまま新しい氷を足していくと、ニオイが移りやすくなります。

製氷皿の内部や水の通り道は、クエン酸を溶かした水で製氷する方法が案内されている機種もあります。ただし対応は機種によって違うので、必ず取扱説明書を確認してから行ってくださいね。

冷蔵庫の裏側と下にたまるホコリ

最後は、いちばん忘れられている場所。
本体の裏側と下です。

冷蔵庫は、庫内から取り出した熱を側面や背面から逃がしています。そのまわりがホコリで覆われると、熱が抜けにくくなり、冷やすために余計な電力を使うことになります。

日立の冷蔵庫R-S42BMの本体下部とフローリングの接地部分を近くから撮影した様子
長年そのまま置いていた我が家の足元。床のへこみはありませんが、隙間の汚れはこのとおりです。

掃除の頻度は、年に1〜2回で十分です。掃除機のノズルで、下の隙間と背面のホコリをやさしく吸い取ります。

ノズルが届かないときは、割り箸に薄い布を巻きつけたものが便利です。奥まで差し込んで、手前に引き出すように動かします。

本体を動かすときの注意

冷蔵庫はとても重く、無理に引き出すと床を傷めたり、腰を痛めたりします。動かす前に必ず電源プラグを抜き、給水タンクの水も抜いておきましょう。

背面には放熱用の配管があります。強くこすったり、水をかけたりしないでください。心配なときは、手前から吸える範囲だけで十分です。

ちなみに、背面下部にある蒸発皿(除霜水の受け皿)は、機種によって取り外せないものが多い部分です。触れる構造かどうかは取扱説明書で確認して、無理はしないでおきましょう。

冷蔵庫の掃除頻度と汚れを防ぐ工夫

ここまでの掃除を、毎回フルコースでやろうとすると、たぶん続きません。

大事なのは、場所ごとに「どのくらいの間隔でいいのか」を知っておくこと。
頻度が分かれば、心の負担がずいぶん軽くなります。

場所 頻度の目安 ひとこと
こぼれた汚れ 気づいたその日 乾く前ならぬるま湯だけで落ちる
給水タンク・浄水フィルター 週1回 メーカーが明記している頻度
外装・取っ手 週1回 水拭きだけで十分
棚・ドアポケット・野菜室 月1回 一段ずつ分けてもよい
ドアパッキン 月1回 黒ずみは早いほど落ちやすい
貯氷ケース 3か月に1回 古い氷は思い切って捨てる
製氷皿・水の通り道 年1〜2回 取扱説明書の指示に従う
本体の裏側と下 年1〜2回 放熱スペースの確保も兼ねて

※あくまで一般的な目安です。使う人数や自炊の頻度、水の種類によっても変わります。

こうして見ると、毎週やることは意外と少ないと思いませんか?
週1回のタンク洗いと外装拭き、そしてこぼしたその日の拭き取り。ここだけ習慣にできれば、月1回の掃除がぐっとラクになります。

そして、掃除の回数そのものを減らす方法もあります。
それが、詰め込みすぎない収納です。

資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、冷蔵庫に物を詰め込みすぎないことが節電につながると案内されています。ぎゅうぎゅうに詰めた場合と半分にした場合の比較で、年間で電気43.84kWhの省エネになるという試算も示されています(一定の条件下での目安の数値です)。

【出典】資源エネルギー庁 省エネポータルサイト「キッチン」

すき間は掃除の味方でもあります

中身が見渡せる状態なら、こぼれた汁にその日のうちに気づけます。奥で干からびる食材も減ります。

節電と掃除のラクさが同時に手に入るので、収納の見直しは費用対効果がとても高い一手かなと思います。

まとめ買いをするご家庭の詰め方については、まとめ買い前提で庫内の使い分けを整理した記事も参考になるかと思います。

買う前に確かめたい掃除グッズと収納用品

掃除グッズ売り場に行くと、冷蔵庫用をうたう商品がずらりと並んでいます。
ただ、ここまで読んでいただいた方ならもうお分かりのとおり、必要なものはそう多くありません。

買う前に確かめてほしいのは、たった2点です。

ひとつは液性が中性かどうか
もうひとつは拭き取りが1回で済むかどうか
この2つを満たさない商品は、冷蔵庫の中では出番がないと考えてかまいません。

そのうえで、私が現場で説明するときによく引き合いに出すものを挙げておきますね。

まず洗剤は、特別なものを買い足す必要がありません。
台所にある食器用の中性洗剤で十分です。

たとえば花王の「キュキュット クリア除菌」は、スポンジやまな板の除菌にも使える食器用洗剤で、液性は中性。冷蔵庫の庫内には、これをぬるま湯で薄めて使います。

ボトルが小さめのタイプを選ぶと、掃除用に少量を取り分けるときに扱いやすいかと思います。

逆に、同じシリーズでも泡スプレータイプは泡切れの分だけ水拭きの回数が増えるので、庫内には薄めて使えるボトルのほうが向いています。

次に布。
ここは少しだけこだわる価値があります。

レックの「激落ちくん クロス お徳用 10枚入」のようなマイクロファイバークロスは、洗剤なしの水拭きでも油分やホコリをからめ取ってくれます。吸水性が高いので、乾拭きの仕上がりも早いです。

10枚入りのようなまとめ買いタイプが便利なのは、洗剤用・水拭き用・乾拭き用と色や置き場所で分けられるから。途中で洗いに行かなくてよくなるので、掃除の中断が減ります。

ただし柔軟剤を使って洗うと吸水性が落ちるので、そこだけ気をつけてください。

掃除のあとのニオイ対策としては、置き型の脱臭剤が手軽です。
エステーの「脱臭炭 冷蔵庫用」は、備長炭と活性炭を使った定番の脱臭剤で、有効期間は約3〜5か月が目安とされています。

ゼリー状の炭が小さくなることで交換時期が目で分かるので、「いつ替えたか忘れた」が起きにくいのが助かるところ。

ただし脱臭剤はあくまで補助で、汚れそのものを消してくれるわけではありません。掃除を済ませてから置くほうが、効果を実感しやすいと思います。

最後に、汚れの発生自体を減らす収納用品を。
イノマタ化学の「冷蔵庫ロングトレー」は、奥行きのある庫内でも手前に引き出して使える細長いトレーです。

調味料や小さな容器をこのトレーにまとめておけば、汚れたときはトレーごと外して洗うだけ。

棚板を直接ゴシゴシしなくてよくなるので、月1回の掃除がかなり短くなります。奥のデッドスペースが使えるようになるのも、地味にうれしいところ。

向いているのは、庫内の奥に何があるか把握できていない人。
逆に、もともと収納量が少なくて棚が見渡せているお宅なら、無理に足す必要はないかなと思います。

葵のワンポイントアドバイス

掃除グッズを買い足すより先に、まず「置き場所を決める」ほうが効きます。クロスと綿棒を冷蔵庫の近くの引き出しに入れておくだけで、こぼしたその日に拭ける確率がぐんと上がります。

冷蔵庫の掃除に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 冷蔵庫の掃除に重曹を使ってもいいですか?

A. 庫内には避けたほうが安心です。重曹は弱アルカリ性で、メーカーはアルカリ性の洗剤について塗装面やプラスチックを傷めるおそれがあると案内しています。

汚れ落ちを期待して使いたくなる場面もありますが、冷蔵庫に関しては薄めた台所用中性洗剤で十分に落ちます。どうしても落ちない汚れは、時間を置いてふやかしてから拭き取ってみてください。

Q2. 掃除のときに電源プラグは抜くべきでしょうか?

A. 短時間の拭き掃除であれば、入れたままで問題ありません。庫内の温度が上がりすぎないほうが、食品にとっても安全です。

本体を動かして裏側を掃除するときや、長時間かかるときは抜いてください。ただし再び差し込むまでの待ち時間は機種によって違うので、取扱説明書で確認しておくと安心です。

Q3. 掃除してもニオイが取れないときはどうすればいいですか?

A. まず疑いたいのは、ドアパッキンの溝と製氷まわり、そして野菜室の底です。この3か所は拭き残しが起きやすく、ニオイの発生源として見落とされがちです。

それでも残る場合は、食品の保存方法を見直してみてください。ラップだけの保存を密閉容器に変えるだけで、ニオイ移りがかなり減ります。脱臭剤は、その仕上げとして使うのがおすすめです。

Q4. 引っ越しや買い替えの前は、どこまで掃除すればいいですか?

A. 食品と水をすべて抜き、庫内を乾かしておくのが基本です。給水タンクと製氷皿の水も忘れずに抜いてください。

電源を切ったあとは霜や除霜水が出るため、前日までに電源を抜いて水気を拭き取っておくと当日があわてずにすみます。詳しい手順は、機種ごとの取扱説明書や運送業者の案内も合わせて確認しておくと安心です。

安全な洗剤と習慣で保つきれいな冷蔵庫

最後に、この記事の内容を表で振り返っておきますね。

テーマ 覚えておきたいポイント
汚れの正体 ほとんどが食品由来。油汚れ・水あか・ホコリの3種類でほぼ説明がつく。
使う洗剤 ぬるま湯で薄めた台所用中性洗剤。落とす力より拭き残しの安全性で選ぶ。
避けたいもの アルコール、重曹などのアルカリ性、塩素系、研磨剤入りの道具。
手順 上から下へ、洗剤拭き・水拭き・乾拭きの3ステップ。一段ずつ進める。
見落とし場所 ドアパッキンの溝、給水タンク、本体の裏側と下。
頻度 タンクと外装は週1回、庫内は月1回、裏側は年1〜2回が目安。
予防 詰め込みすぎない収納。トレーを使えば汚れてもまとめて洗える。

冷蔵庫の掃除は、強い洗剤で一気に片づけるものではありません。

食品を置く場所だからこそ、拭き残しても困らないものを選んで、こまめに手を入れる。遠回りに見えて、これがいちばん早くて安全な道かなと思います。

今日できることは、たったひとつで十分です。
台所の中性洗剤をぬるま湯で薄めて、いちばん気になっているドアポケットを一段だけ、外して洗ってみてください。

手を入れた場所が、はっきり変わります。
その手ごたえがあれば、来週は野菜室、その次はパッキン、と自然に続いていくはずです。

なお、掃除をしても冷えが戻らない、動作音が大きくなったと感じる場合は、本体そのものの寿命が近いのかもしれません。

買い替えを考えはじめたときは、容量別に冷蔵庫の選び方を整理した記事ものぞいてみてくださいね。

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