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冷蔵庫マットは必要?後悔しない床保護の選び方|注意点まとめ

新しい冷蔵庫の搬入日が決まって、設置スペースの採寸まで終えたころ。
ふと「そういえば、冷蔵庫の下って何か敷くんだっけ?」と手が止まりませんでしたか?

冷蔵庫のマットが必要かどうかで迷っているなら、先に結論だけお伝えしますね。
全員に必須ではないけれど、賃貸や新築なら敷いておく価値は十分にあります。

この質問、売り場でも本当によく受けます。
搬入の前日になって慌てて買いに来る人もいれば、5年使ってから「やっぱり敷けばよかった」と相談に来る人もいて、迷うのはあなただけではありません。

しかも厄介なのが、「敷かなくて後悔した」という声と、「敷いたせいで後悔した」という声が、同じくらいあることなんです。

床を守るはずのマットが、数年後に床を汚す原因になってしまう。
ちょっと意外ではありませんか?

ここでは、敷いたほうがいい人と敷かなくていい人の線引きから、賃貸の退去時にマットが本当に効いてくる場面、そして失敗しやすいポイントまで、順番にお話ししていきます。

読み終わるころには、あなたのお部屋にマットが要るかどうか、自分で判断できるようになっているはずです。

この記事のポイント
  • 必要な人と不要な人の判断基準
  • 賃貸の原状回復で効いてくる場面
  • 後悔しやすい失敗のパターン
  • 素材とサイズの選び方

冷蔵庫マットは必要かどうかの答え

まずは、いちばん知りたいところから片づけてしまいましょう。

マットの役割や選び方を先に読んでも、「で、うちは要るの?」がはっきりしないと落ち着きませんよね。

ここでは、住まいの条件から必要度を切り分けていきます。

敷いたほうが安心な人の条件

結論から言うと、冷蔵庫マットは全員に必要なものではありませんが、賃貸や新築で床のへこみや水漏れ跡が心配なら、敷いておく価値が十分にある床保護グッズです。

判断を分けるのは「床材がやわらかいか」と「その床を自分がどれくらい守りたいか」の2つ。

冷蔵庫は本体だけで70〜100kg前後、中身を入れれば100kgを超えることも珍しくありません。その重さが、たった4点の脚に集中します。

とくに賃貸で多いクッションフロア(塩ビ製の床シート)は、弾力がある反面、重い物を長く置くと跡が残りやすい床材です。新築の無垢フローリングも、見た目は硬そうでも表面はやわらかく、意外と跡が付きます。

イメージしやすいように、ざっくり計算してみますね。
100kgの冷蔵庫を4本の脚で支えると、単純計算で1点あたり25kg。その脚の接地面は数センチ角しかありません。

つまり、狭い面積に大人ひとりぶんに近い重さが、何年もかけっぱなしになっているということ。

跡が付かないほうが不思議、という気もしてきませんか?

住まいと床の条件 マットの必要度 理由
賃貸でクッションフロア 高い 跡が付きやすく、水濡れのシミも残りやすい
新築や無垢フローリング 高い 表面がやわらかく、湿気にも弱い
床暖房のあるキッチン 中くらい 耐熱表示のあるマットなら床を守れる
持ち家で数年以内に買い替え予定 中くらい 入れ替え時の引きずり傷を防げる
タイルや土間コンクリート 低い へこみの心配がほとんどない

もうひとつ、見落とされがちな条件があります。
それは「引っ越す可能性があるかどうか」。

数年で退去するお部屋なら、床の状態はいずれ人の目で確認されます。逆に、持ち家で20年住むつもりなら、多少の跡は自分だけが知っていればいい話とも言えます。

冷蔵庫マットがいらない人

反対に、無理に敷かなくていいケースもあります。
環境によってはマットがマイナスに働くこともあるからです。

まず、キッチンの床がタイルや石目調の硬い仕上げなら、へこみの心配はほぼありません。土間コンクリートに近い床も同じです。

次に、すでに何年も同じ場所に冷蔵庫を置いていて、床に跡が付いているお部屋。
今からマットを敷いても、すでにできた跡が戻るわけではありません。この場合は、マット代よりも、冷蔵庫の下と裏側をきれいに掃除するほうが効果的かと思います。

そして、冷蔵庫の下を月に一度は掃除したい、という掃除好きの人。
マットがあると冷蔵庫を動かす手間が増えるので、かえってストレスになることがあります。

小型冷蔵庫なら少し話が変わります

150L以下のワンドアタイプは、本体重量が30kg前後と軽め。床へのへこみリスクはぐっと下がります。

ただし、小型機は本体の下に脚がむき出しになっているものが多く、動かしたときの引きずり傷は起きやすいところ。へこみ対策としてよりも、傷対策として考えるといいかもしれません。

それから、床にすでに保護シートやフロアタイルを重ね張りしているお部屋。二重に敷くと段差ができて、かえって不安定になることがあります。

つまり、必要かどうかは冷蔵庫のスペックではなく、お部屋の床と、あなたの暮らし方で決まるということ。

ここまでで「うちは敷いたほうがよさそう」と感じたなら、次はマットが実際に何を守ってくれるのかを見ていきましょう。

冷蔵庫の下に敷くマットの役割

「床を守るもの」と一言で言っても、守っている相手はひとつではありません。

実は、多くの人が思い浮かべる「へこみ防止」よりも、もっと深刻なトラブルをブロックしてくれているケースがあります。

ここを知っておくと、マット選びの基準も変わってきます。

床のへこみと傷を防ぐ力

いちばん分かりやすい役割が、重さを受け止めて床のへこみと傷を防ぐことです。
硬い板を1枚はさむことで、脚4点に集中していた荷重を面で分散してくれます。

ただ、現場の感覚で言うと、床がいちばん傷つくのはじっと置いている間ではありません。

設置するとき、そして動かすときです。

搬入で少し引きずったり、掃除のためにキャスターで転がしたりする一瞬に、細長い線傷ができてしまう。この「動かした瞬間の傷」は、へこみと違って明らかに新しい傷に見えるので、退去時にも目立ちます。

床材そのものが弱い場合は、メーカー側も注意を促しています。
パナソニックは冷蔵庫の設置について、じゅうたんやたたみ、塩化ビニール製など変形や変色のおそれがある床では、床材の上に補強用の板を敷くよう案内しています。

【出典】パナソニック「【冷蔵庫の設置方法】設置場所と搬入する時の注意点!」

メーカーが「板を敷いて」と書いているということは、床を守るためだけでなく、冷蔵庫を水平で安定した状態に保つためでもあります。

ぐらついた設置は振動や運転音が大きくなる原因にもなるので、音が気になる人ほど足元の安定は大事なところ。

振動そのものを抑える方法が気になる人は、防振ゴムやかさ上げ台の効果を検証した記事も参考になると思います。

水漏れやサビ跡から床を守る

そしてここが本命。
冷蔵庫マットの本当の価値は、へこみ防止よりも「水と汚れから床を守ること」にあります。

冷蔵庫の足元は、思っている以上に水と縁がある場所です。
自動製氷の給水タンクをうっかりこぼす、扉を開けたときの結露が垂れる、背面や下部の受け皿からじわりと湿気が出る。

どれも大量の水ではありませんが、少量が長期間くり返されるのがやっかいなんです。

その水分が床材の継ぎ目から染み込むと、フローリングは黒く変色し、金属部品に接した箇所はサビ跡になります。しかも冷蔵庫の下は目に入らないので、気づくのは数年後の引っ越し当日。

ペットボトルを取り出すときにこぼした一口ぶんの水も、冷蔵庫の下へ流れ込めば、拭かれないまま何日も残ります。

夏場なら、そこににおいが乗ることも。

床の表面をコーティングしているワックスや塗装は、水そのものには強くても、長時間の湿りには勝てません。ここが、冷蔵庫の足元がほかの場所と決定的に違うところです。

と同時に、マットのあるなしで差が出るいちばん大きなポイントです。

マットは水を止めますが、放置は止められません

防水性のあるマットを敷いていても、こぼれた水がマットと床のすき間に入り込めば、密閉されて乾きにくい状態になります。水をこぼしたときは、マットの上を拭いて終わりにせず、冷蔵庫を少し引き出して下まで確認しておくと安心です。

ちなみに、この「少量の水が長く残る」という構図は、洗濯機の足元でもまったく同じ。防水パンのない置き場で床をどう守るかは、洗濯機の直置きと床の守り方を整理した記事にまとめています。

賃貸の原状回復はどう扱われる?

賃貸にお住まいなら、いちばん気になるのは退去時の請求ですよね。
ここは誤解されやすいので、少し丁寧にお話しします。

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、家具や家電を置いたことによる床のへこみや設置跡は、通常の使い方で生じる損耗として整理されています。

つまり、へこみだけを理由に借主が全額を負担する、という考え方にはなっていません。

【出典】国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について

ここだけ聞くと「じゃあマットは要らないのでは?」と思いますよね。
でも、話には続きがあります。

ガイドラインでは、こぼした液体を放置してできたシミや、手入れを怠ったことによる床の傷みは、借主の負担になりうる例として扱われています。冷蔵庫の下にできたサビ跡や、水濡れを放置した黒ずみは、まさにこちら側に入りやすいわけです。

守られるのは「へこみ」、責任を問われやすいのは「水とサビ」。
この線引きを知ると、マットの選び方が変わってきます。

葵のワンポイントアドバイス

店頭で「床がへこむのが怖くて」と相談されたとき、私はいつも「へこみより、こぼした水のほうが怖いですよ」とお伝えしています。へこみは話し合いの余地がありますが、変色やサビは写真に残るので、説明がむずかしくなりがちなんです。

なお、同じく国土交通省がまとめた参考資料には、床のへこみを防ぐために家具の下へマット等を敷くよう入居者にお願いしている管理会社もある、と紹介されています。
ただし、それをしていないことが必ずしも管理の落ち度になるわけではない、とも書かれています。

【出典】国土交通省「『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に関する参考資料」

この一文がすべてを言い表しているかなと思います。

マットは義務ではないけれど、床をいたわる工夫として推奨されている。だからこそ、敷くか敷かないかを自分で選べばいい、というわけです。

冷蔵庫マットで後悔する理由

ここまで読むと「じゃあ敷いておこう」となりそうですが、少し待ってください。
冒頭でお話しした「敷いたせいで後悔した」という声には、はっきりした理由があります。

ここを知らずに安いマットを選ぶと、床を守るつもりが逆効果になってしまうので、先に共有させてください。

床に貼り付いて跡が残る

いちばん多い後悔が、マットが床に貼り付いてしまうケースです。
数年後にはがそうとしたら、べったりくっついて跡が残った…という話は、決して珍しくありません。

原因になりやすいのが、やわらかい塩ビ(PVC)製やゴム製のマット。
やわらかさを出すために配合されている成分が、時間と重みと湿気の影響でにじみ出て、床の表面と反応してしまうことがあります。

とくに、色の濃いゴムマットは色移りのリスクも。
フローリングに黒っぽいシミが移ると、ワックスをかけ直しても消えないことが多く、床材の張り替えに発展することさえあります。

床を守るはずが、床の張り替えになる皮肉

数百円の節約のつもりで選んだやわらかいマットが、退去時に数万円の請求につながることがあります。マットの下は空気が通らず、熱もこもりやすい環境。素材選びだけは、価格ではなく性質で決めるのが安全です。

この点で強いのが、硬いポリカーボネート製の板タイプ。丸まらず、成分がにじみ出る心配も少ないので、長期間敷きっぱなしにする前提なら第一候補になります。

湿気とホコリで逆に汚れる

もうひとつの後悔が、マットの下がホコリと湿気の溜まり場になってしまうこと。

冷蔵庫の下は、もともと空気が動きにくい場所です。そこへマットを1枚敷くと、床とマットの間にわずかなすき間ができて、ホコリが入り込み、湿気が抜けにくくなります。

放っておけばカビの温床になりますし、暗くて暖かいすき間は虫にとっても居心地のいい場所。

「敷いたから安心」と5年間まったく動かさなかった結果、マットの下だけカビていた、という話も聞きます。

もうひとつ、あまり気持ちのいい話ではありませんが、暗くて暖かく、人の手が入らないすき間は虫にとって理想的な環境です。

冷蔵庫の背面はモーターの熱でほんのり暖かく、下には食べこぼしの粉が落ちている。マットの端が浮いていると、そこが入口になってしまいます。

だからこそ、選ぶときは「敷いたあと、自分がどれくらいの頻度で動かせるか」まで想像しておきたいところです。

洗濯機置き場に設置された日立ビートウォッシュ BW-X100M をふたを閉じた状態で斜め上から撮影した写真
給水ホースやコンセントが背面に集まると、足元はいっそう動かしにくくなります。冷蔵庫も事情はそっくりです。

対策はシンプルで、年に1回だけでいいので冷蔵庫を前に引き出して、マットの下を拭くこと。年末の大掃除やエアコンの季節の切り替え時など、思い出しやすいタイミングに紐づけておくと続きます。

「動かすのが大変で…」という人は、床を全面覆わないタイプを選ぶ手もあります。この違いについては、後ほど具体的な商品と一緒にお話ししますね。

後悔しない冷蔵庫下マットの選び方

後悔のパターンが見えたところで、いよいよ選び方です。

じつは、失敗の原因はほとんどが「素材」と「サイズ」の2つに集約されます。逆に言えば、この2つさえ外さなければ、大きく後悔することはありません。

素材と厚みで見分ける基準

迷ったら、厚さ2mm前後のポリカーボネート製を選んでおけばまず間違いありません。硬さ、透明度、耐熱性のバランスがよく、長期間敷きっぱなしにする使い方に向いています。

素材ごとの性格を、ざっくり整理しておきます。

素材 得意なこと 気をつけたいこと
ポリカーボネート 硬くて割れにくく、荷重を面で受ける。透明で目立たない やや価格が高め。硬いので床が波打っていると密着しにくい
PVC(塩ビ) 安価でカットしやすく、丸めて持ち帰れる 巻きグセが残りやすい。長期間の使用で床に貼り付くことがある
ゴム・EVA クッション性があり、振動を吸収しやすい 色移りのリスク。湿気がこもりやすい
段ボールや新聞紙での代用 その場しのぎにはなる 湿気を吸って傷みやすく、虫やカビの原因に。おすすめしません

厚みは、薄すぎると荷重が分散されず、厚すぎると段差ができて冷蔵庫が不安定になります。2mm前後が扱いやすい目安です。

床暖房のあるキッチンなら、耐熱の表示があるかどうかも必ず確認を。
ポリカーボネート製には耐熱120℃をうたう商品が多く、床暖房対応と明記されているものを選べば安心です。

もうひとつ、キッチンという場所柄、抗菌や防カビの加工があると気持ちが軽くなります。とくに、マットの下をこまめに掃除する自信がない人には効いてくる要素かなと思います。

意外と効いてくるのが、透明度です。
せっかく気に入った床材を選んだのに、足元だけ乳白色の板が見えていると、キッチン全体の印象が変わってしまいます。

透明タイプなら床の木目がそのまま見えるので、敷いていること自体を忘れるくらい自然になじみます。新築やリフォーム直後で床にこだわった人ほど、ここは妥協しないほうが満足度が高いかなと思います。

サイズの測り方と敷く順番

サイズ選びのコツは、冷蔵庫の本体寸法に、前後左右それぞれ2〜5cmほどの余裕を足すこと。ぴったりを狙うと、少しの位置ずれで脚がマットから落ちてしまいます。

ここで注意したいのが、カタログに載っている「必要設置スペース」の数字をそのまま使わないこと。

あれは放熱のためのすき間を含んだ寸法なので、そのままマットのサイズにすると、必要以上に大きなマットを買うことになります。使うのは本体の幅と奥行きです。

目安としては、200L以下なら60×50cm前後、400〜500Lクラスなら70×70cm前後、600Lクラスなら75×75cm前後を選ぶ人が多い印象です。

ただし同じ容量でも本体幅は機種ごとに違うので、最後は必ず実寸を確認してください。

もうひとつ、奥行きの考え方にもコツがあります。
壁側は数センチのはみ出しがあっても誰も気にしませんが、扉側は毎日目に入る場所。

だから、余裕を持たせるなら奥側に多めに、手前は控えめに。
同じサイズのマットでも、置く位置を少しずらすだけで見た目の印象がずいぶん変わります。

透明タイプなら気にならない人も多いですが、キッチンマットとの取り合わせが気になる人は、この一手間が効いてきます。

敷くのは搬入の前が正解

いちばん失敗が少ないのは、冷蔵庫が届く前に床を掃除して、マットを先に敷いておく方法です。配送業者は設置までしてくれますが、マットの用意までは待ってくれません。

搬入日の朝までに、床を拭いて、マットを広げて、巻きグセを伸ばしておく。この3つを済ませておけば、その日のうちにきれいに収まります。

すでに冷蔵庫が置いてある場合は、後から敷くこともできます。中身をできるだけ減らし、扉側から少しずつ手前に引き出して、床を拭いてからマットを差し込む流れです。

ただ、これは一人だと本当に大変ですし、無理に押すと床に傷を付けてしまいます。できれば二人で、キャスターの向きを確認しながらゆっくり動かしてくださいね。

巻いた状態で届くマットは、平らな場所で数日広げておくと落ち着きます。
冷蔵庫を乗せてしまえば重みで平らになりますが、端が浮いたままだと足を引っかけることがあるので、設置前にできるだけ伸ばしておくのがおすすめです。

店頭でよく聞かれる定番マット

ここからは、実際に手に取りやすい商品を2つ。
どちらも考え方がまったく違うので、あなたのお部屋に合うほうを選んでもらえたらと思います。

1つ目は、全面をしっかり覆う板タイプの定番、エレコムの「冷蔵庫マット」です。

厚さ2mmのポリカーボネート製で、透明度が高く、フローリングの上に敷いてもほとんど主張しません。

4つ角が丸くカットされているので、掃除機をかけるときに引っかかりにくいのもうれしいところ。耐熱温度は120℃で、床暖房のあるキッチンにも対応しています。

この商品の強みは、サイズ展開の細かさです。200L以下向けのXSサイズから、幅86cmの大型機に対応するLLサイズまで用意されているので、「もう一回り小さいのがあれば」というよくある悩みが起きにくい。

冷蔵庫マットは大きすぎると端が浮き、小さすぎると脚が落ちるので、選択肢の多さがそのまま失敗しにくさにつながります。

向いているのは、賃貸や新築で床を面として守りたい人、そして水はねや結露のシミまで防いでおきたい人。

反対に、冷蔵庫の下を毎月掃除したい人や、床が波打っている古いお部屋では、硬い板が浮いてしまうことがあるので少し相性が悪いかもしれません。

お手入れは、年に一度引き出して固く絞った布で拭く程度で十分です。

2つ目は、発想がまったく逆のタイプ。
ニトリの「抗菌冷蔵庫マット」です。

こちらは幅13×奥行62cmの細長い板が2枚組になっていて、冷蔵庫の脚が乗るラインにだけ敷いて使います。床の大部分は覆わないので、湿気がこもりにくく、掃除機のノズルも入りやすい。

先ほどお話しした「マットの下がカビた」という後悔を、構造そのもので避けにいく設計です。

素材は抗菌ポリカーボネートで、抗菌製品技術協議会(SIAA)の認定を受けたもの。耐熱120℃で床暖房にも対応し、2枚合わせて約450gと軽いので、女性ひとりでも扱いやすい重さです。

向いているのは、床のへこみ対策を最優先しつつ、通気や掃除のしやすさも手放したくない人。

一方で、水をこぼしたときに床全体を守る力はないので、製氷機の給水でうっかりが多い人や、キッチンの床が水はねしやすい間取りの人は、全面タイプのほうが安心です。

設置前に、冷蔵庫の脚の位置と間隔を測っておくことだけは忘れないでください。

ニトリ 抗菌冷蔵庫マット(商品コード8971746)

どちらを選ぶにしても、マットは冷蔵庫本体のサイズが決まってからでないと選べません。まだ買い替えの検討中という人は、容量別に冷蔵庫の選び方をまとめた記事で本体を決めてから、足元の準備に進むとスムーズです。

価格は販売店や時期で動きますし、サイズ展開も入れ替わります。最終的な仕様は、メーカー公式サイトや店頭で最新の情報を確認してから決めてくださいね。

冷蔵庫マットに関するよくある質問(FAQ)

Q1. 冷蔵庫マットは後から敷いても意味がありますか?

A. すでに付いてしまった跡は戻りませんが、これから先の傷や水濡れを防ぐ意味は十分にあります。

作業は、冷蔵庫の中身を減らしてから、二人がかりで少しずつ手前に引き出すのが安全です。床を拭いて乾かしてから敷くと、湿気を閉じ込めずにすみます。

Q2. クッションフロアの端材や100円ショップの商品で代用できますか?

A. サイズが合っていれば代用は可能ですが、素材の性質だけは確認しておきたいところです。

やわらかい塩ビ素材は、長く重さがかかると床に貼り付いたり、色が移ったりすることがあります。段ボールや新聞紙は湿気を吸ってしまうため、代用には向きません。

Q3. マットを敷くと冷蔵庫がぐらつくことはありませんか?

A. 厚さ2mm程度の平らなマットであれば、ぐらつきの原因になることはほとんどありません。

もし設置後に傾きを感じたら、本体の調節脚で水平を取り直してください。不安定なまま使うと、振動や運転音が大きくなることがあります。

Q4. 敷いたマットはどのくらいで交換すればよいですか?

A. 明確な交換時期はありませんが、年に一度点検して、変色や反り、ひび割れが出てきたら替えどきの目安です。

ポリカーボネート製は劣化しにくい素材とされていますので、冷蔵庫を買い替えるタイミングで一緒に新しくする人が多い印象です。

冷蔵庫の床保護で迷わないための整理

最後に、ここまでの内容を表で振り返っておきましょう。
「今の自分はどこを重視すればいいのか」を確認するのに使ってみてください。

テーマ 覚えておきたいポイント
必要かどうか 全員に必須ではない。賃貸のクッションフロア、新築、無垢材なら敷く価値が高い
いらないケース タイルなど硬い床、すでに跡が付いている部屋、下をこまめに掃除したい人
本当の役割 へこみ防止よりも、水漏れや結露によるシミ・サビ跡の防止で効いてくる
賃貸の原状回復 設置によるへこみは通常損耗として整理される。水濡れの放置は借主の負担になりうる
後悔の原因 床への貼り付きと色移り、マット下にたまる湿気とホコリ
素材選び 厚さ2mm前後のポリカーボネート製が基本。床暖房なら耐熱表示を確認
サイズ選び 本体寸法に前後左右2〜5cmの余裕。設置スペースの寸法をそのまま使わない
敷くタイミング 搬入前に床を拭いて敷いておくのがいちばんラク
お手入れ 年に1回は引き出して、マットの下を拭く習慣をつける

冷蔵庫マットは、床のへこみを消してくれる魔法の板ではありません。
けれど、数年後に冷蔵庫を動かしたときの「うわ、これどうしよう…」を減らしてくれる、静かな保険のような存在かなと思います。

まずは、あなたのキッチンの床材を確かめてみてください。

やわらかいクッションフロアや無垢材なら、搬入日までにマットを1枚。
硬いタイルなら、無理に買わずに掃除の手間へ回す。

その判断ができれば、もう後悔する側には回りません。

-冷蔵庫の豆知識