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窓のゴムパッキンのカビ取りにおすすめの方法と効果的な洗剤選び!

窓掃除

窓のゴムパッキンに黒い点々が出てきて、何度拭いてもなかなか取れないと悩んでいませんか?

結露しやすい窓辺は、気がつくと黒カビがびっしり生えてしまうことも珍しくありませんよね。
実は、普通のスプレータイプの洗剤だけでは、垂直な窓枠のカビには十分な効果が発揮できないことが多いんです。

私も家電量販店で働いていて、お客様から窓のカビについてのご相談を本当によくいただくのですが、多くの方が洗剤選びや使い方の工夫で驚くほど効果に差が出ることを知らないままなんですね。

窓のゴムパッキンのカビ取りにおすすめなのは、まず液だれしないジェルタイプの塩素系漂白剤を選ぶこと、そして手持ちの洗剤を最大限活かす湿布法などのテクニックを知ることです。

この記事では、家電量販店の現場で実際にお客様に提案している効果的なカビ取り方法から、カビを再発させないための予防策、さらにどうしても落ちない場合の対処法まで、窓のゴムパッキンのカビ取りに本当におすすめできる情報を、家電スタッフの視点も交えながらわかりやすくお伝えしていきます!

この記事のポイント
  • 根深い黒カビを落とす洗剤選びと正しい手順
  • ジェル洗剤と湿布法を使い分けるの技
  • 結露とカビ再発を防ぐ家電の活用法
  • 落ちない汚れのパッキン交換目安と費用
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窓のゴムパッキンのカビ取りにおすすめの方法と洗剤

クリーン家電ガイド:イメージ

窓辺は結露しやすく、気がつくと黒カビがびっしり、なんてことも珍しくありませんよね。特にゴムパッキンのカビは、ただ洗剤をかけて流すだけではなかなか太刀打ちできないのが厄介なところです。

ここでは、私が家電量販店員として、そして一人の主婦として実践している、本当に効果的な洗剤の選び方と、洗剤の能力を最大限に引き出すテクニックを詳しくご紹介していきますね。

ジェルタイプは最強のカビ除去アイテム

窓のゴムパッキンのカビ取りにおいて、私が自信を持っておすすめするのが「ジェルタイプ」の塩素系漂白剤です。お客様から「スプレータイプのカビ取り剤を使っているけど全然落ちない」と相談されたとき、まず最初にご提案するのがこのタイプなんですよ。

なぜスプレータイプでは落ちにくいのか、その理由は「重力」にあります。

一般的な泡スプレーは、垂直な窓枠に吹き付けると、数分もしないうちに液が垂れて流れてしまいますよね。カビ取り剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウムがカビの色素を分解するには、ある程度の「接触時間」が必要不可欠なんです。液がすぐに流れてしまっては、せっかくの成分も効果を発揮できません。

その点、ジェルタイプは粘度が高く、塗った場所にピタッと張り付いて留まってくれます。これにより、薬剤がゴムパッキンの奥深くまでじっくりと浸透し、頑固なカビを根元から分解することができるんです。これは、商品を選ぶ上で非常に重要なポイントになります。

特に、最近のジェル洗剤は進化していて、ただ固いだけでなく、塗る時は伸びが良く、止まるとピタッと密着するという性質を持っているものも多いんです。

具体的に店頭でもよく話題に上がるのが、ジョンソン「カビキラーPRO 最強ジェル」UYEKI「カビトルデスPRO」といった製品です。これらは一度使うと手放せなくなる方が多いですね。

ジェルタイプのおすすめポイント

  • カビキラーPRO 最強ジェル
    ペン型のような容器で、サッシの細かい溝にもピンポイントで塗りやすいのが特徴です。手を汚さずにサッと塗れるので、手軽さを求める方におすすめですね。特に忙しい方には、準備いらずですぐ使える点が喜ばれています。
  • カビトルデスPRO
    ジェルの中に赤い樹脂ビーズが入っていて、液自体がピンク色に見えるのが最大の特徴です。「どこに塗ったか」「洗い流し忘れていないか」が一目で分かるので、透明なジェルだと見えにくいというお悩みの方にぴったりです。また、防カビ効果も期待できるのが嬉しいですよね。

これらの製品は、塗布してから15分から30分ほど放置することで効果を発揮します。お店でお客様とお話ししていると、「もっと長く置いた方が効く気がして」と半日ほど放置される方もいらっしゃるのですが、これは素材を傷める可能性があるので注意が必要です。

各メーカーが推奨する時間を守ることが、ゴムパッキンを長持ちさせる秘訣ですよ。正しい道具を選べば、あんなに苦労していたカビ取りが嘘のように楽になります。

片栗粉とハイターを使う際の注意点

クリーン家電ガイド:イメージ

インターネット上の裏技やSNSなどで、「キッチンハイターと片栗粉を混ぜて自家製ジェルを作る」という方法を見かけたことはありませんか?

「家にあるもので安く済むなら試してみたい」と思われる方も多いですし、実際に店頭でも「あれってどうなんですか?専用の洗剤を買わなくてもいいですか?」と聞かれることがあります。

結論から申し上げますと、家電量販店員としても、個人的にも、この方法はあまり積極的にはおすすめしていません。

もちろん、塩素系漂白剤を片栗粉でペースト状にすれば、確かに液だれは防げますし、物理的にはジェルに近い状態を作ることができます。コストもかからず、すぐに実践できる点では魅力的かもしれません。しかし、いくつかのリスクが潜んでいることを知っておいていただきたいのです。

まず一番のリスクは、片栗粉が固まってしまうことです。乾燥するとカチカチになり、ゴムパッキンの隙間やサッシのレールの細かい部分に入り込んで、洗い流すのが非常に大変になります。

お湯で流せばある程度は溶けますが、窓辺で大量のお湯を使うのは難しい場合も多いですよね。もし拭き残しがあると、その片栗粉自体が新たなカビの栄養源になってしまい、逆効果になりかねません。カビを取るつもりが、カビのエサを撒いてしまったら元も子もないですよね。

自家製ペーストのデメリット

  • 片栗粉の粒子がサッシの隙間に詰まり、掃除の手間が増える可能性がある。
  • 分量の調整が難しく、粘度が緩すぎると垂れるし、硬すぎると塗りにくい。
  • メーカー推奨の使用方法ではないため、万が一ゴムパッキンが変色したり劣化したりしても自己責任となる。

市販のジェルタイプ洗剤は、最初から最適な粘度に調整されており、洗い流しやすさも考慮して設計されています。数百円から千円程度の出費にはなりますが、掃除にかかる手間やリスク、そして確実な効果を考えると、専用の商品を使う方が結果的にコストパフォーマンスが良いと私は思います。

「安物買いの銭失い」にならないよう、やはり化学の力で作られた専用品に頼るのが一番の近道ではないでしょうか。

もし「どうしても今すぐやりたいけれど、専用ジェルがない」という緊急時であれば止めはしませんが、後の処理が大変になる可能性があることは覚悟しておいてくださいね。

基本的には、安全で確実な専用品の利用をおすすめします。

カビキラーとラップで行う湿布法の手順

「専用のジェルを買うほどではないけれど、手持ちのカビキラーでなんとかしたい」という方におすすめなのが、私たちの間でも定番の「湿布法(シップ法)」です。これは、液だれしやすい泡スプレーや液体漂白剤の効果を劇的に高めるテクニックなんですよ。

原理はとてもシンプルです。薬剤を塗布した上からキッチンペーパーなどで覆い、さらにラップで密封することで、薬剤の乾燥を防ぎつつ、ゴムパッキンに常に高濃度の薬剤を密着させ続けるというものです。

これをすることで、普通の泡スプレーでもジェルタイプに近い浸透力を生み出すことができます。お風呂場のパッキン掃除でもよく使われる技ですが、窓枠にも非常に有効なんです。

具体的な手順を一緒に見ていきましょう。
まずは、窓枠のホコリや水分をしっかりと拭き取ってください。水分が残っていると薬剤が薄まってしまい、効果が半減してしまいます。

湿布法の実践ステップ

  1. こよりを作る
    キッチンペーパーやティッシュをパッキンの幅に合わせて細長く裂き、こより状にします。これで薬剤をしっかり保持できるようにします。
  2. 薬剤を浸透させる
    パッキンにこよりを当て、その上からカビキラーなどの塩素系漂白剤をスプレーします。こより全体がひたひたになるように十分な量をかけてください。足りないと効果が出にくいので、思い切って使いましょう。
  3. ラップでパックする
    薬剤が乾かないように、上からラップを貼り付けて密閉します。これで「湿布」の完成です。空気が入らないようにピタッと貼るのがコツです。
  4. 放置して浸透させる
    そのまま15分から30分程度放置します。汚れがひどい場合は様子を見ながら時間を調整しますが、ゴムの劣化を防ぐため長時間の放置は避けましょう。

この方法の最大のメリットは、安価な液体漂白剤でも高い効果が得られるコストパフォーマンスの良さです。広範囲にカビが生えてしまっている場合、高価なジェルを大量に使うのはお財布に痛いですが、この方法ならキッチンハイターなどでも代用可能です。広い掃き出し窓など、ジェルだと何本も必要になりそうな場所には特におすすめですね。

ただし、注意点もあります。

ラップで密閉している間は、成分が揮発しにくいとはいえ、外すときに一気に塩素のにおいが広がることがあります。作業中は必ず換気扇を回し、窓を開けて空気の通り道を確保してくださいね。

また、マスキングテープなどで養生しすぎると、いざ窓を開けようとしたときにテープが邪魔で開かない、なんていう失敗談もよく聞きますので、作業動線の確保も忘れずに行いましょう。

100均グッズを活用した手軽な掃除術

最近の100円ショップの掃除グッズコーナーは本当に充実していますよね。
私も仕事帰りにダイソーやセリアによく立ち寄るのですが、「これも100円で買えるの?」と驚くような便利なアイテムがたくさんあります。

窓のゴムパッキン掃除にも使える優秀なグッズをいくつかご紹介します。

まずおすすめなのが、「隙間用ブラシ」「サッシ用ブラシ」です。
歯ブラシでも代用は可能ですが、100均で売られている専用ブラシは、毛先の硬さや角度がサッシの溝に合わせて絶妙に設計されているものが多いんです。

特に、先端が斜めにカットされているものや、ブラシ自体が細くなっているものは、パッキンの隅に溜まったホコリを掻き出すのに最適です。また、ペットボトルの口に取り付けて水洗いできるタイプのブラシは、最後に薬剤を洗い流すときに水場が近くにない窓辺でも大活躍しますよ。

次に欠かせないのが「マスキングテープ」です。
これは掃除道具ではありませんが、カビ取り剤を使う前の「養生」に非常に便利です。

塩素系漂白剤は強力なので、もしアルミサッシの塗装部分や壁紙、フローリングに垂れてしまうと、変色や脱色の原因になります。心配な部分にマスキングテープを貼っておけば、安心して作業に集中できますよね。

最近では、カビが生えるのを防ぐために、掃除後にあらかじめパッキン部分に「防カビマスキングテープ」を貼っておくという予防法も人気です。

アイテム名 活用シーン おすすめポイント
ペットボトル用ブラシ 水洗いの仕上げ ホースが届かない場所でも手軽に水で洗い流せる。水量の調節もしやすい。
マスキングテープ 養生・予防 薬剤による変色防止や、掃除後の汚れ防止に。剥がす時も跡が残りにくい。
精密綿棒 細かい角の掃除 通常の綿棒より細く、パッキンの隅のカビに届く。薬剤の微調整にも便利。

これらは消耗品ですので、気兼ねなく使い捨てできるのも100均グッズの魅力ですよね。
高い道具を揃える必要はありません。身近なアイテムを賢く使って、効率よくお掃除を進めていきましょう。

特に、掃除が終わった後に汚れたブラシをそのまま捨てられる手軽さは、忙しい主婦にとっては大きなメリットだと思います。

劇落ちくんでこする前に知るべきリスク

「汚れ落としといえばメラミンスポンジ!」というイメージをお持ちの方も多いと思います。

「劇落ちくん」などのメラミンスポンジは、水だけで汚れが落ちる魔法のようなアイテムですが、実は窓のゴムパッキン掃除にはあまりおすすめできません。店頭でお客様とお話ししていても、ここを誤解されている方が非常に多いんです。

メラミンスポンジの原理は、硬い樹脂の網目で汚れを「削り落とす」というものです。つまり、非常に細かいサンドペーパーでこすっているのと同じことなんですね。

ガラスや陶器のような硬い素材には非常に有効ですが、ゴムパッキンのような柔らかい素材に使ってしまうと、表面に目に見えない細かい傷をつけてしまうことになります。

この「細かい傷」が、実はカビにとって絶好の隠れ家になってしまうのです。

傷ついた表面は凹凸ができ、そこに水分や汚れが溜まりやすくなります。その結果、一時的にはキレイになったように見えても、以前よりもカビが生えやすく、しかも落ちにくい状態を作ってしまうという悪循環に陥ってしまうんです。

一度傷ついてしまったゴムの表面は、もう元には戻りません。

ゴムパッキンへの使用リスク

  • 素材の劣化
    ゴムの表面を削ることで、パッキン自体の寿命を縮め、ひび割れや弾力低下の原因になります。
  • カビの再発促進
    微細な傷にカビの菌糸が入り込みやすくなり、掃除の頻度を上げる結果になります。
  • コーティングの剥離
    防カビ加工などが施されている場合、それごと削り落としてしまう可能性があります。

ですので、ゴムパッキンのカビに対しては「物理的にこすって落とす」のではなく、「化学的に分解して落とす」アプローチが正解です。

メラミンスポンジは、窓ガラスの汚れや網戸の汚れには便利ですが、パッキンには使わないようにしましょう。
もしどうしてもこすり洗いが必要な場合は、柔らかいスポンジや古布などで優しく拭き取る程度に留めておくのが、パッキンを長くきれいに保つコツですよ。

道具は適材適所、正しい使い方を守ってこそ効果を発揮するものです。

窓のゴムパッキンのカビ取りでおすすめの予防と対策

クリーン家電ガイド:イメージ

ここまでカビを除去する方法をお伝えしてきましたが、実はもっと大切なことがあります。
それは「カビが生えない環境を作ること」です。せっかく苦労してキレイにしても、またすぐに黒くなってしまっては心が折れてしまいますよね。

ここからは、家電量販店員としての知識を活かし、カビの根本原因である結露の対策や、便利な家電を使った予防術についてお話ししていきます。日々のちょっとした習慣と便利なツールで、カビ知らずの窓辺を目指しましょう。

何度やっても取れない黒カビの原因

「いろいろ試したけど、どうしてもこの黒い点だけが消えないんです…」という悲痛な叫びをよく耳にします。

なぜ、そこまで頑固なのでしょうか。
それは表面の汚れではなく、カビがゴムパッキンの素材そのものに入り込んでしまっているからなんです。

ゴムパッキン(専門的にはグレイジングチャンネルやビートと呼ばれます)は、柔らかさを保つために微細な隙間がある構造をしています。

カビ、特にクラドスポリウムなどの黒カビは、条件が揃うと菌糸(植物でいう根っこ)を伸ばし、その隙間を利用して素材の奥深くまで侵入していきます。

私たちが表面に見ている黒い色は、カビが生成したメラニン色素なのですが、これがゴムの内部構造にまで染み込んでしまっている状態、いわば「入れ墨」のような状態になっているのです。

こうなると、表面をどれだけブラシでこすっても、菌糸の根本までは届きません。表面の汚れは取れても、ゴムの内側に色素が残っているため、薄黒いシミのように見え続けてしまうのです。これが「何度やっても取れない」の正体です。

お客様にはよく「布に染み込んだインクのようなもの」と例えてご説明するのですが、表面を拭いても落ちないのはそのためなんですね。

カビが好む条件

カビは以下の3つの条件が揃うと爆発的に増殖します。

  • 湿度:70%以上(結露した窓辺は湿度100%近くなります)
  • 温度:20〜30度(冬場の暖房が効いた室内は快適です)
  • 栄養:ホコリ、手垢、結露に含まれる汚れなど

特に冬場の窓辺は、外気との温度差で結露が発生しやすく、常に水分がある状態になりがちです。この環境を放置することが、取れない黒カビを育てる最大の要因になってしまいます。

だからこそ、除去剤で今のカビをリセットした後は、これ以上菌糸を深く潜らせないための「環境コントロール」が非常に重要になってくるのです。放置すればするほど、カビは奥へ奥へと進んでいきますので、早めの対処が肝心ですよ。

スチームクリーナーの効果的な活用法

カビ対策としてよくお問い合わせいただくのが「スチームクリーナー」です。アイリスオーヤマやケルヒャーなどの製品が有名ですよね。

「100度の蒸気でカビを焼き殺せるんじゃないか」と期待されるお気持ち、とてもよく分かります。実際、スチームクリーナーはカビ対策に有効なツールですが、その役割を正しく理解しておくことが大切です。

まず知っておいていただきたいのは、スチームクリーナーには「漂白効果はない」ということです。高温の蒸気を当てることで、カビの菌そのものを死滅(殺菌)させることはできますが、すでにゴムの中に沈着してしまった黒い色素を白く戻すことはできません。

ですから、「真っ黒なカビをスチームだけで真っ白にしたい」という目的で使うと、少し期待外れになってしまうかもしれません。この点をご理解いただいた上で活用するのがポイントです。

では、どのように使うのが正解なのでしょうか。
私は以下の2つのタイミングでの使用をおすすめしています。

  1. 掃除前の予備洗浄として
    カビ取り剤を塗る前に、表面のホコリや油汚れ、泥汚れなどをスチームで浮かせて除去します。こうすることで、薬剤が汚れに邪魔されず、カビに直接作用しやすくなります。温めることで汚れも緩みやすくなりますよ。
  2. 掃除後の仕上げとして
    カビ取り剤で色素を除去した後、最後にスチームを当てることで、目に見えない残留菌を熱で殺菌します。これにより、カビの再発を遅らせる効果が期待できます。

スチームクリーナー選びのコツ

窓掃除に使うなら、ホースが長くて取り回しがしやすいキャニスタータイプか、手軽に使えるハンディタイプがおすすめです。ただし、ハンディタイプはタンク容量が小さく連続使用時間が短いものもあるので、窓の枚数が多いご家庭では注意が必要です。また、スチームを当てた後は水分が残るので、必ず最後に乾拭きをして乾燥させることを忘れないでくださいね。

スチームクリーナーは、カビだけでなく、キッチンの油汚れや床掃除にも使える万能選手です。一台持っておくと家中の掃除が楽になるので、カビ対策を機に導入を検討されるのも良いかもしれませんね。

結露を抑えてカビ再発を防ぐ環境作り

カビとの戦いに終止符を打つには、「結露対策」が避けて通れません。水分さえなければ、カビはこれほど元気に育つことはないからです。

ここでは家電量販店員として、結露対策に役立つ「三種の神器」とも言えるアイテムをご紹介します。

一つ目は、ケルヒャーなどの「窓用バキュームクリーナー」です。
これは電動で窓の水滴を吸い取る機械なのですが、使ったことがあるお客様からは「もっと早く買えばよかった!」と絶賛されることが多いヒット商品です。

雑巾で拭くと水跡が残ったり、何枚も雑巾を絞る手間があったりしますが、これならスーッとなぞるだけで面白いくらい水が取れます。朝の忙しい時間にサッと結露取りをする習慣がつくだけで、カビのリスクは激減します。

二つ目は、「デシカント式除湿機」です。
除湿機にはいくつか種類がありますが、冬の結露対策には絶対に「デシカント式(ゼオライト式)」を選んでください。一般的なコンプレッサー式は冬の低温時だと除湿能力が落ちてしまいますが、デシカント式はヒーターを使うので低温でもガンガン除湿してくれます。

例えばアイリスオーヤマのサーキュレーター付き除湿機などは、乾いた温風を窓に直接当てることで、結露を強制的に乾燥させることができるので非常に効果的です。室温も少し上がるので、寒さ対策にもなりますよ。

三つ目は、森永エンジニアリングの「ウインドーラジエーター」です。
これは窓の下に置く細長いヒーターで、窓際に温かい空気のカーテン(エアカーテン)を作ることで、冷たい外気と室内の暖気が触れるのを防ぎ、結露そのものを発生させないという仕組みです。

「コールドドラフト」と呼ばれる足元の冷えも解消できるので、寝室などにおすすめです。

対策アイテム 役割 おすすめな人
窓用バキュームクリーナー 発生した結露を楽に除去 毎朝の窓拭きが面倒な方、時短したい方
デシカント式除湿機 部屋全体の湿度を下げる 部屋干しもする方、部屋が寒い方
ウインドーラジエーター 結露の発生自体を抑制 掃除の手間をゼロにしたい方、寝室の冷えが気になる方

これらの家電を上手に組み合わせることで、カビが生えにくい快適な環境を作ることができます。

初期投資はかかりますが、毎年のカビ取りの労力を考えれば、十分に価値のある投資だと思いますよ。特に除湿機は洗濯物の乾燥にも使えるので、一年中活躍してくれる心強い味方です。

汚れが落ちない時はパッキン交換を検討

クリーン家電ガイド:イメージ

「ジェル洗剤も試した、湿布法もやった。それでもどうしても黒ずみが消えない…」もしそこまで手を尽くしてもダメな場合は、残念ながらカビによる汚染がゴムの寿命を超えている可能性が高いです。

ゴムパッキン自体が経年劣化で硬化していたり、ひび割れていたりする場合は、掃除ではなく「交換」を検討する時期に来ています。

実は、窓のゴムパッキンは消耗品です。
一般的に10年から15年程度で寿命が来ると言われています。

築10年以上経過している場合、見た目は大丈夫そうでも弾力性が失われ、気密性が下がっていることもあります。この状態で無理に漂白を続けると、さらにゴムがボロボロになってしまう恐れもありますし、隙間風の原因にもなります。

「DIYで交換できないの?」というご質問もいただきますが、結論から言うと、難易度は少し高めです。ホームセンターやネット通販(モノタロウなど)で、「グレイジングチャンネル」や「ビート」という名称で部材自体は販売されています。価格も数千円程度とそれほど高くありません。

しかし、交換作業には一度窓サッシを分解し、ガラスを枠から外す必要があります。ガラスは非常に重く、万が一割ってしまった時の危険性や、元に戻した時に隙間ができて余計に結露しやすくなるといったリスクを考えると、普段DIYをされない方にはあまりおすすめできません。

特にペアガラスや大型の掃き出し窓は一人での作業は困難ですし、専門的な工具が必要になる場合もあります。ここは無理をせず、プロにお任せするのが安全で確実な選択だと思います。

専門業者に依頼する場合の費用相場

では、プロのサッシ屋さんやガラス屋さんにパッキン交換を依頼した場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。一般的な目安として知っておいていただきたい相場感をお伝えします。

基本的には、「パッキン(ビート)交換」は、窓ガラス1枚あたり1万円から2万円程度が相場と言われています。

ただし、これは標準的なサイズの窓の場合で、大きな掃き出し窓や、特殊なサッシの場合、あるいは2階以上の作業で足場が必要な場合などは、もう少し費用がかかることもあります。

また、1枚だけ頼むと出張費などで割高になることがあるため、家中の窓をまとめて依頼するか、網戸の張り替えや戸車(サッシの下についている車輪)の交換など、他のメンテナンスとセットで頼むのがお得になるケースが多いですね。

費用を抑えるためのポイント

  • 相見積もりを取る
    リフォーム業者や便利屋、サッシ専門店など、複数の業者から見積もりを取りましょう。料金体系は業者によって大きく異なります。
  • 閑散期を狙う
    年末の大掃除シーズン(12月)は予約が埋まりやすく料金も高めになることがあります。春や秋などの過ごしやすい時期に依頼するのがおすすめです。
  • 賃貸の場合は管理会社へ
    賃貸物件にお住まいの場合、パッキンの劣化は経年劣化として貸主負担で交換してもらえる可能性があります。自己判断で業者を呼ぶ前に、必ず管理会社や大家さんに相談してみてくださいね。

数万円の出費は痛いかもしれませんが、交換すれば新品同様の真っ白なパッキンに戻ります。見た目の清潔感はもちろん、気密性が戻ることで冷暖房効率が上がり、結露も減るというメリットもあります。

「もっと早く交換すればよかった」とおっしゃるお客様も多いので、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。カビを見続けるストレスから解放される価値は大きいです。

窓のゴムパッキンのカビ取りおすすめ総括

今回は、窓のゴムパッキンに発生する頑固な黒カビの除去方法から、再発を防ぐための環境作りまで、家電量販店員の視点も交えて詳しくご紹介させていただきました。

最後に改めてポイントを振り返ってみましょう。

まず、カビ取りの基本は「薬剤を留まらせること」です。
垂直な窓枠では液だれしてしまうスプレーではなく、「カビキラーPRO」や「カビトルデスPRO」といったジェルタイプを選ぶのが正解です。

もし手元にある泡スプレーを使うなら、キッチンペーパーとラップを使った「湿布法」で、じっくりと時間をかけて成分を浸透させてください。そして、ゴムを傷つけてカビの温床を作ってしまうメラミンスポンジでのこすり洗いは避けましょう。

また、掃除と同じくらい大切なのが「予防」です。
黒カビの原因となる結露を放置しないために、窓用バキュームクリーナーでこまめに水分を取ったり、デシカント式除湿機ウインドーラジエーターなどの家電を上手に活用して、カビが住みにくい環境を整えてあげてください。

どうしても落ちない古いカビやゴムの劣化が見られる場合は、無理をせず専門業者による交換を検討するのも賢い選択です。

カビのない真っ白な窓辺は、部屋全体を明るく見せてくれますし、何より気持ちが良いものです。
今回ご紹介した方法の中で、ご自身のライフスタイルに合ったものからぜひ試してみてくださいね。

この記事が、皆さんの快適な住まい作りのお役に立てれば本当に嬉しいです!

※本記事で紹介した洗剤の使用にあたっては、必ず製品の裏面に記載された使用上の注意をよく読み、換気を十分に行ってください。また、費用や効果は環境によって異なりますので、最終的な判断はご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。

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