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洗濯機がダメなマークの見分け方と対処法!衣類を守る洗濯表示ガイド

洗濯機のマメ知識

お気に入りのセーターやブラウスを洗濯したら、驚くほど縮んでしまった経験はありませんか?
実はそれ、衣類のタグに記されている洗濯マークを見落としていたことが原因かもしれません。

洗濯したらダメなマークは、衣類を守るための大切なサインですが、記号が複雑で分かりづらいと感じる方も多いはずです。

洗濯マーク一覧を眺めても、どれが重要なのか、本当に洗濯機で洗えないものはどう判断すればいいのか迷ってしまいますよね?

特に、タンブル乾燥とは何なのか、手洗いマークなら家で洗えるのかといった疑問を持つ方は少なくありません。

実は家電量販店で働いていると、お客様から洗濯機の使い方についての相談を受けることも多く、その中でも「洗濯禁止マークがある服はどうすればいいの」という質問は本当によくいただきます。

もし洗濯したらどうなるのか不安を感じながらも、つい洗ってしまって後悔した経験は誰にでもあるのではないでしょうか。

この記事では、洗濯表示の基本から、洗濯機で洗えない衣類の正しい対処法、クリーニングに出すべきタイミング、そして日々のケア方法まで、分かりやすく丁寧に解説していきます。

大切なお洋服を長く着続けるために、今日から使える実践的な知識をお届けしますね!

この記事のポイント
  • 洗濯で失敗しないためのマークの見分け方
  • 乾燥機にかけてはいけない衣類の見極め
  • 洗濯表示に合わせた正しいお手入れ方法
  • デリケートな衣類を長持ちさせるコツ

洗濯機で洗うとダメなマークの基本

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 覚えておきたい洗濯マーク一覧
  • これが洗濯したらダメなマーク
  • 乾燥機がダメなマークも要チェック
  • タンブル乾燥とは何?
  • 無理に洗濯したらどうなる?
  • 5つの基本記号を覚えよう
  • 数字や線の意味も理解しよう

洗濯表示って、なんだか暗号みたいで覚えるのが大変そう…と感じる方も多いかもしれませんね。

でも、基本的なポイントさえ押さえてしまえば、お洋服を傷めることなく、いつでもキレイな状態で着ることができるようになりますよ。

この章では、まずこれだけは覚えておきたい!というマークの基本について、一緒に見ていきましょう。

覚えておきたい洗濯マーク一覧

衣類のタグには、お洗濯の方法を示すたくさんのマークが並んでいますよね。2016年12月から国際規格に合わせた新しい表示に変わったので、昔の表示と今の表示が混在していて、少しややこしいかもしれません。

まずは、基本となる5つの記号と、それぞれの意味を把握することから始めるのがおすすめです。これさえ覚えておけば、大まかな取り扱い方がわかるので、とても便利ですよ。

基本記号意味内容
家庭洗濯洗濯機や手洗いなど、家庭で水洗いできるかどうかを示します。
漂白塩素系や酸素系の漂白剤が使えるかどうかを示します。
乾燥タンブル乾燥(乾燥機)や自然乾燥(つり干し、平干しなど)の方法を示します。
アイロン仕上げアイロンが使えるか、また、かける際の適切な温度を示します。
商業クリーニングクリーニング店でのドライクリーニングやウェットクリーニングの種類を示します。

衣類のタグには、基本的にこの5つの記号が左から順番に並んでいます。まずはこの「形」が何を表しているのかを覚えるだけで、ぐっと分かりやすくなると思います。

それぞれのマークに、さらに細かい指示(温度や強さなど)が付加記号として加わることで、その衣類に最も適したお手入れ方法がわかる仕組みになっているんです。

これが洗濯したらダメなマーク

クリーン家電ガイド:イメージ

では、本題の「洗濯機で洗ったらダメなマーク」についてです。これはとてもシンプルで、洗濯桶のマークに大きく「×」印がついているものが、それに当たります。

このマークは「家庭での洗濯処理はできない」という意味です。つまり、洗濯機で洗うことはもちろん、手洗いもできない、ということなんですね。

なぜ家庭で洗濯できないのかというと、主に素材の特性が関係しています。

水洗い不可の主な素材

ウール、カシミヤ、シルク、レーヨンなどのデリケートな天然繊維や再生繊維は、水に濡れることで縮んだり、風合いが大きく損なわれたりする可能性があります。

また、革製品や、芯地を多く使ったジャケット、特殊な加工が施された衣類なども、水洗いには向いていません。

「ちょっとくらいなら大丈夫かな?」と思って無理に洗ってしまうと、お気に入りだったお洋服が二度と着られない状態になってしまうことも…。

お客様からも「お気に入りのセーターが、まるで子供服みたいに縮んでしまった…」なんて、悲しいお話を聞くことがあるんです。そうならないためにも、この「桶に×」マークがあったら、家庭でのお洗濯は避けるようにしてくださいね。

このマークが付いている衣類は、水を使わない特殊な方法で洗う必要があるので、専門のクリーニング店にお任せするのが正解です。

乾燥機がダメなマークも要チェック

クリーン家電ガイド:イメージ

お洗濯と同じくらい注意が必要なのが、乾燥機の使い方です。特に、最近の洗濯乾燥機はとても性能が良いので、ついつい何でも乾燥機にかけたくなってしまいますよね。

しかし、衣類によっては熱に非常に弱いものがあり、乾燥機を使うことで大きなダメージを受けてしまうことがあるんです。

乾燥機が使えるかどうかを見分けるマークは、四角形の中に円が描かれた「タンブル乾燥」のマークです。このマークに「×」印が付いていたら、家庭用の洗濯乾燥機やコインランドリーの乾燥機は使用できません

この「タンブル乾燥禁止」マークが付いている衣類は、熱によって縮んだり、生地が傷んだり、型崩れしたりする可能性が非常に高いことを示しています。

例えば、Tシャツなどによくあるプリント部分が溶けてしまったり、レースやビーズなどの装飾が傷ついたりする原因にもなります。

乾燥機が苦手な素材

ウールやシルクなどの天然繊維はもちろん、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維でも、薄手のものや繊細なデザインのものは熱に弱いことが多いです。また、しわ加工やプリーツ加工が施されている衣類も、乾燥機の熱で加工が取れてしまうことがあるので注意が必要ですね。

洗濯表示をしっかり確認して、タンブル乾燥が禁止されている衣類は、必ず自然乾燥で乾かすようにしましょう。

タンブル乾燥とは何?

先ほどから出てきている「タンブル乾燥」という言葉ですが、具体的にどのような乾燥方法かご存知でしょうか?

タンブル乾燥とは、「衣類を回転させながら温風をあてて乾かす」方法のことです。家庭用のドラム式洗濯乾燥機や、コインランドリーにある大型の乾燥機がこれにあたります。

衣類を叩きつけたり、持ち上げて落としたりしながら温風を当てることで、繊維の間に空気が入り、短時間でふんわりと乾かすことができるのが大きなメリットです。

天候に左右されずに洗濯物を乾かせるので、梅雨の時期や忙しい毎日には本当に助かりますよね。

一方で、その仕組み上、どうしても衣類には負担がかかってしまいます。

タンブル乾燥のデメリット
タンブル乾燥のデメリット
縮みやすい
特にウールや綿などの天然繊維は、熱と物理的な力で縮みやすいです。
生地が傷みやすい
衣類同士がこすれたり、ドラムに叩きつけられたりすることで、繊維が傷つき、毛玉や毛羽立ちの原因になります。
型崩れしやすい
回転による力で、衣類の形が崩れてしまうことがあります。

このように、タンブル乾燥は便利な反面、衣類にとっては少し過酷な環境なんです。
だからこそ、アパレルメーカーは「このお洋服はタンブル乾燥のダメージには耐えられませんよ」という印として、「タンブル乾燥禁止」のマークを付けている、というわけですね。

無理に洗濯したらどうなる?

「洗濯禁止」や「タンブル乾燥禁止」のマークがついている衣類を、「一回くらいなら大丈夫だろう」と、つい洗濯・乾燥してしまうと、どうなってしまうのでしょうか?

これは、残念ながら取り返しのつかない事態につながることがほとんどです。素材によって起こるトラブルは様々ですが、代表的な失敗例をいくつかご紹介します。

よくある洗濯の失敗例
よくある洗濯の失敗例
縮み
ウールやカシミヤのセーター、レーヨン素材のブラウスなどは、水に濡れて繊維が絡まり、驚くほど縮んでしまうことがあります。一度縮んでしまうと、元に戻すのは非常に困難です。
型崩れ・シワ
ジャケットの肩パッドがずれたり、芯地がよれたりして、全体のシルエットが崩れてしまいます。また、レーヨンやキュプラなどは、一度ついたシワがなかなか取れなくなります。
色落ち・色移り
デリケートな染料を使っている衣類は、水洗いで色が流れ出てしまい、他の衣類に色が移ってしまうことがあります。特に、色の濃い衣類は注意が必要ですね。
風合いの変化
シルクのなめらかな光沢が失われたり、ウールのふんわり感がなくなってゴワゴワになったりします。撥水加工などの特殊な機能が失われてしまうこともあります。

このように、洗濯表示を無視してしまうと、衣類の寿命を大きく縮めてしまうことになりかねません。お気に入りの一着を長く大切に着るためにも、マークの指示は必ず守るようにしたいですね。

5つの基本記号を覚えよう

先ほど、洗濯表示には5つの基本記号があるとご紹介しましたね。ここでは、それぞれの記号が具体的に何を意味しているのか、表にまとめながらもう少し詳しく見ていきましょう。

記号の「形」が何のお手入れを示しているのかを覚えるのが、混乱しないためのポイントですよ。

マーク1マーク2マーク3主な見方・ポイント
ご家庭で水洗いできるかを示す、一番基本のマークですね。桶に大きく×が付いていたら、おうちでは洗えません。
中の数字は「この温度までなら大丈夫ですよ」という上限温度、そして下にある横線は「洗濯の強さ」を表しています。
線が1本なら「優しく」、2本なら「もっと優しく」洗ってあげてくださいね。
衣類を真っ白にしたい時や、シミを落としたい時に使う漂白剤のマークです。
シンプルな三角形なら、塩素系も酸素系もどちらも使えてパワフル。三角形に斜線が2本入っているものは、色柄物にも使いやすい酸素系漂白剤だけが使えます。
×が付いていたら、漂白剤は使わないでくださいね。
乾かし方全般を示すマークです。四角の中に丸があれば「タンブル乾燥」、つまり乾燥機が使えることを示します。
丸の中の点で温度(2つは高温、1つは低温)が変わります。四角の中に線だけが描かれている場合は「自然乾燥」です。
縦の線ならハンガーにかける「つり干し」、横の線なら平らな場所に広げる「平干し」が推奨されています。
見たまま、アイロンのかけ方ですね。中の点の数が温度設定の目安です。
点が多いほど高温(3つで200℃まで)でかけられます。逆に点が1つなら低温(110℃まで)で、スチームは使わない方が良い場合が多いです。
×が付いていたら、アイロンがけは避けたほうが安心です。
これは私たちというより、クリーニング屋さんが見るための専門的なマークです。
円の中にPやFといったアルファベットが書かれています。
家庭では洗えない大切な衣類にこのマークがあれば、「プロにお願いできますよ」というサインだと覚えておくと良いでしょう。

このように、5つの基本記号の意味と、それに付随するちょっとしたルールを覚えるだけで、洗濯表示がぐっと読みやすくなると思いませんか?

最初はタグと見比べるのが少し大変かもしれませんが、慣れてくるとお洋服の個性がわかるようで、なんだか楽しくなってきますよ。

数字や線の意味も理解しよう

基本記号に加えて、さらに細かいお手入れ方法を示しているのが、数字や横線などの「付加記号」です。これらを理解できると、より衣類に優しくお洗濯できるようになりますよ。

洗濯桶の中の数字は「液温の上限」

クリーン家電ガイド:イメージ

洗濯桶のマークの中に書かれている「40」や「30」といった数字。これは、洗濯する際の水の温度の上限を示しています。「40」と書かれていれば、「40℃以下のお湯または水で洗ってください」という意味になります。

一般的に、水温が高いほうが皮脂汚れなどは落ちやすいのですが、表示されている温度を超えてしまうと、色落ちや生地の劣化につながることがあるので注意が必要です。

洗濯桶の下の横線は「洗濯の強さ」

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洗濯桶の下に引かれている横線は、洗濯機で洗う際の「水流の強さ」を表しています。

洗濯表示の線の意味
線なし
通常の強さで洗えます。
横線1本
弱い水流で洗う必要があります。(洗濯機の「ソフトコース」や「手洗いコース」など)
横線2本
非常に弱い水流で洗う必要があります。(洗濯機の「おしゃれ着コース」など、最も優しいコース)

線が多ければ多いほど、「もっと優しく扱ってね」という衣類からのサインだと考えると、覚えやすいかもしれませんね。

レースや薄手の生地、型崩れしやすい衣類などには、この横線が付いていることが多いです。洗濯機で洗う際は、この線の数に合わせてコースを選ぶことが、衣類を長持ちさせる秘訣なんです。

洗濯機がダメなマークの衣類の対処法

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  • 洗濯禁止マークの衣類はどうする?
  • 手洗いマークなら家で洗える?
  • 洗濯機で洗えないものはクリーニングへ
  • ドライコースは水洗いと同じ?
  • おしゃれ着洗剤の選び方
  • クリーニングに出す時の注意点
  • 事前のひと工夫で汚れを防ぐ

「このマーク、家では洗えないんだ…」と分かったとき、どうしたらいいか迷ってしまいますよね。でも、正しい対処法さえ知っていれば、慌てる必要はありません。

この章では、洗濯機で洗えない衣類とどう向き合っていけばいいのか、具体的なケア方法について詳しく解説していきますね。

洗濯禁止マークの衣類はどうする?

洗濯桶に「×」がついた、いわゆる「水洗い不可」のマークがある衣類。これは、先ほどもお伝えしたように、家庭での水洗いができないことを意味しています。

では、汚れてしまったらどうすれば良いのでしょうか?

答えはとてもシンプルで、「クリーニング店にお願いする」のが基本となります。

クリーニング店では、水を使わずに「有機溶剤」という特殊な液体で衣類を洗う「ドライクリーニング」という方法があります。この方法なら、水に弱いデリケートな素材でも、縮ませたり型崩れさせたりすることなく、汚れをきれいに落とすことができるんです。

特に、皮脂や油といった「油性」の汚れを落とすのが得意なので、スーツのエリ汚れや、コートについたファンデーションの汚れなどもすっきりしますよ。

ちなみに、クリーニングの表示には「P」や「F」といったアルファベットが書かれた円のマークがありますが、これは使用する溶剤の種類を示す専門家向けのサインです。私たちは「このマークがあればドライクリーニングができるんだな」と理解しておけば十分です。

大切な衣類を長く着るためにも、水洗い不可のマークがあったら無理に自分で洗おうとせず、プロの技術を頼るのが一番安心で確実な方法ですね。

手洗いマークなら家で洗える?

洗濯桶のマークの中に、「×」ではなく「手」の絵が描かれているマークがあります。これはその名の通り、「手洗いならできますよ」という印です。

このマークがある衣類は、「洗濯機でぐるぐる回すほどの力には耐えられないけれど、優しく手で洗う分には問題ない」という少しデリケートな素材でできています。

「手洗いって、なんだか面倒そう…」と感じるかもしれませんが、コツさえつかめば意外と簡単なんですよ。

手洗いの基本手順
手洗いの基本手順
1
洗面器などにぬるま湯(表示されている温度以下)を張り、おしゃれ着用の中性洗剤を溶かします。
2
衣類をたたんで洗剤液に浸し、手のひらで優しく押したり持ち上げたりを繰り返す「押し洗い」をします。こするのは生地を傷めるのでNGです。
3
洗い終わったら、軽くたたんで洗濯ネットに入れ、洗濯機で30秒ほどごく短く脱水します。
4
きれいな水に入れ替えた洗面器で、押し洗いと同じ要領で優しくすすぎます。泡が出なくなるまで2~3回繰り返しましょう。
5
再度、洗濯機で短く脱水するか、乾いた大きなバスタオルで挟んで水気を取ります。
6
形を整えて、洗濯表示に合った方法(つり干しや平干しなど)で干します。

また、最近の洗濯機には「おうちクリーニングコース」や「手洗いコース」といった、手洗いに近い非常に優しい水流で洗えるコースが搭載されていることが多いです。

このコースを使えば、手洗いマークの衣類も洗濯機で手軽にお手入れできる場合があるので、とても便利だと思います。

洗濯機で洗えないものはクリーニングへ

先述のように、「桶に×」マークがついている衣類は、クリーニングに出すのが基本です。それ以外にも、「これは家で洗うより、プロにお願いした方がいいな」という衣類はいくつかあります。

私であれば、以下のようなものはクリーニング店にお願いすることをおすすめします。

クリーニングがおすすめの衣類
クリーニングがおすすめの衣類
スーツ、ジャケット、コート類
芯地や肩パッドが多く使われており、型崩れしやすいため。
フォーマルなドレスやワンピース
繊細な装飾や複雑なデザインのものは、家庭での洗濯はリスクが高いです。
革、毛皮、合成皮革製品
専門的な知識と技術が必要な特殊素材。
着物や浴衣などの和服
素材も構造も特殊なので、専門のクリーニングが必要です。
しわ加工やプリーツ加工が施された衣類
家庭で洗うと、せっかくの加工が取れてしまう可能性があります。

また、洗濯表示上は家庭で洗えることになっていても、「シミがひどい」「自分でお手入れする自信がない」「高価なものなので失敗したくない」といった場合も、無理せずクリーニング店に相談するのが良いでしょう。

料金はかかりますが、お気に入りの衣類を台無しにしてしまうリスクを考えれば、結果的に安心につながると思います。

ドライコースは水洗いと同じ?

洗濯機についている「ドライコース」や「おしゃれ着コース」。この名前から、「ドライクリーニングと同じことができるのでは?」と思われる方が非常に多いんですね。

しかし、これは大きな誤解なので、ぜひ覚えておいてください。

洗濯機の「ドライコース」は、あくまで「水洗い」の一種です。

水を使い、洗剤を溶かして、非常に優しい水流で洗うコースのことを指します。一方、クリーニング店の「ドライクリーニング」は、水を使わずに有機溶剤で洗います。この二つは、全くの別物なんです。

そのため、「水洗い不可(桶に×)」のマークがついている衣類を、洗濯機のドライコースで洗うことはできません。これをやってしまうと結局は水で洗っていることになるので、衣類が縮んだり傷んだりする原因になってしまいます。

「ドライ」という言葉が同じなので、紛らわしいですよね。
洗濯機のドライコースは、「ドライクリーニングに出すようなデリケートな衣類を、水洗いできる範囲で優しく洗うコース」と理解していただくのが良いと思います。

この違いをしっかり理解しておくだけで、お洗濯の失敗をぐっと減らすことができますよ。

おしゃれ着洗剤の選び方

クリーン家電ガイド:イメージ

デリケートな衣類を家庭で洗う際に、もう一つ大切なのが「洗剤選び」です。

普段使いの洗濯洗剤で洗ってしまうと、洗浄力が強すぎて生地を傷めたり、色落ちさせたりする原因になることがあります。手洗いやドライコースで洗うときには、必ず「おしゃれ着用洗剤」を使いましょう。

おしゃれ着用洗剤の多くは、液性が「中性」です。
一般的な洗濯洗剤は「弱アルカリ性」が多く、皮脂や泥汚れに強いのが特徴ですが、その分、ウールやシルクなどの動物性繊維(タンパク質)にはダメージを与えやすい性質があります。

その点、中性洗剤は洗浄力こそ穏やかですが、繊維への負担が少ないため、デリケートな衣類の風合いを守りながら優しく洗い上げてくれます。

蛍光増白剤にも注意

もう一つチェックしてほしいのが、「蛍光増白剤」の有無です。
これは、白いものをより白く見せるための染料の一種で、多くの粉末洗剤や一部の液体洗剤に含まれています。

白いワイシャツなどには効果的ですが、きなりやパステルカラーなどの淡い色の衣類に使うと、本来の色合いが白っぽく変わってしまうことがあります。

大切な衣類の色合いを守るためにも、淡い色の衣類を洗う際は、「蛍光増白剤無配合」や「蛍光剤フリー」と書かれた洗剤を選ぶのがおすすめです。おしゃれ着用洗剤は、このタイプが多いので安心ですね。

クリーニングに出す時の注意点

クリーニング店を上手に利用することも、大切なお洋服を長持ちさせるための重要なポイントです。

出す際にいくつか気をつけておくと、より満足のいく仕上がりになりますよ。

クリーニングに出す際のポイント
1.
ポケットの中身は空にする
これは基本中の基本ですが、意外と忘れがちです。ティッシュやレシート、小銭などが入ったままだと、洗浄中にトラブルの原因になります。出す前にもう一度、全てのポケットを確認する習慣をつけましょう。
2.
シミや汚れの場所を伝える
「いつ、何をつけてしまったシミなのか」を具体的に伝えることで、クリーニング店の方が最適なシミ抜きの方法を選びやすくなります。ただ預けるだけでなく、衣類の状態をしっかり共有することが大切です。
3.
ほつれやボタンのゆるみを確認
もし取れそうなボタンやほつれがあれば、事前に伝えておきましょう。お店によっては、簡単な修理をサービスでしてくれることもありますし、クリーニング中の紛失トラブルを防ぐことにもつながります。
4.
仕上がり品を受け取ったらすぐに確認
家に持ち帰る前に、お店で仕上がりを確認しましょう。シミがきちんと落ちているか、破損や紛失物はないかなどをチェックします。もし何か問題があれば、その場で伝えた方がスムーズに対応してもらえます。
5.
ビニールカバーは外して保管
クリーニングから戻ってきた衣類にかかっているビニールは、あくまで運搬中のホコリよけです。かけたまま保管すると、湿気がこもってカビや変色の原因になるので、必ず外してからクローゼットにしまいましょう。

事前のひと工夫で汚れを防ぐ

コートやジャケットなど、頻繁に洗うことができない衣類は、そもそも「汚さない」「ニオイをつけない」ように普段から少し気をつけてあげるだけで、きれいな状態を長く保つことができます。

毎回クリーニングに出すのは経済的にも大変ですから、ぜひ日々のケアを取り入れてみてください。

今日からできるデイリーケア
今日からできるデイリーケア
着用後はブラッシングする
洋服ブラシで、繊維の流れに沿って優しくブラッシングするだけで、表面についたホコリや花粉をきれいに落とせます。ウールやカシミヤのコートなどは、これだけで毛玉の予防にもなり、風合いが長持ちしますよ。
風通しの良い場所で休ませる
帰宅後すぐにクローゼットにしまうのではなく、一晩ほど風通しの良い場所に吊るしておきましょう。汗などの湿気を飛ばすことで、ニオイの定着やカビの発生を防ぎます。
消臭・除菌スプレーを活用する
目に見える汚れがなくても、食事のニオイや汗のニオイは意外と付着しています。衣類用の消臭スプレーを軽く吹きかけておくだけで、すっきりとリフレッシュできます。
連続での着用を避ける
お気に入りの一着でも、毎日着るのは避けましょう。1日着たら1〜2日休ませることで、生地の傷みを回復させ、型崩れを防ぐことができます。

ちょっとしたことですが、この積み重ねが衣類の寿命を大きく左右します。ぜひ、習慣にしてみてくださいね。

総括:洗濯機でダメなマーク

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 洗濯表示は家庭洗濯・漂白・乾燥・アイロン・クリーニングの5つの基本記号で構成される
  • 洗濯桶に×印があるマークは家庭での洗濯ができないことを示す
  • 四角に丸と×印のマークはタンブル乾燥機の使用が禁止
  • タンブル乾燥とは衣類を回転させながら温風で乾かす方法のこと
  • 洗濯表示を無視して洗うと縮みや色落ちなど取り返しのつかないことになる
  • 洗濯桶の中の数字は使用する水の温度の上限を表す
  • 洗濯桶の下にある横線は水流の強さを示し線が多いほど優しく洗う必要がある
  • 洗濯禁止マークの衣類は専門のクリーニング店に依頼するのが基本
  • 洗濯桶に手の絵がある手洗いマークは優しく手洗いすれば家庭で洗濯可能
  • 洗濯機のドライコースは水を使った優しい洗い方でドライクリーニングとは全く異なる
  • デリケートな衣類には繊維に優しい中性のおしゃれ着用洗剤を選ぶ
  • クリーニングに出す前にはポケットの中身を確認しシミの場所を伝えると良い
  • 着用後にブラッシングをしたり風通しの良い場所で休ませることで衣類は長持ちする
  • 衣類用の消臭スプレーやスチームアイロンの活用もニオイ対策に有効
  • お気に入りの衣類を長く大切に着るためには洗濯表示の正しい理解が不可欠

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