毎日使う洗濯機から突然大きなモーター音が聞こえてくると、びっくりしますよね。
「もしかして故障したのかな?」「修理にはいくらかかるんだろう」と、不安に思う方も多いのではないでしょうか。
洗濯機の音がうるさくなったと感じる原因は、実は一つではありません。洗濯物の入れすぎといった簡単なものから、部品の劣化が関係している本格的なものまで様々なんです。
私も家電量販店で働いているので、お客様からモーター音に関するご相談をよくいただきます。急に音が大きくなると、特に集合住宅にお住まいの方は近隣への影響も気になるところだと思います。
この記事では、洗濯機のモーター音がうるさくなったときに考えられる原因と、ご家庭でできる対処法について、分かりやすく解説していきます。
修理や買い替えを検討する際のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
洗濯機のモーター音がうるさくなったときの原因

洗濯機のモーター音が急にうるさくなったと感じたとき、まず考えられる原因を突き止めることが大切です。原因によってはご自身で簡単に対処できるケースもありますし、故障の前兆を示しているサインかもしれません。
ここでは、音がうるさくなる主な原因について、一緒に見ていきましょう。
洗濯機が急にうるさくなった主な原因
洗濯機の音が急に大きくなった場合、いくつかの原因が考えられます。
一番多いのは、洗濯物の入れすぎや、中で衣類が偏ってしまっているケースですね。特に防水性の衣類や大きなタオルなどを洗うと、脱水時にうまく水が抜けず、バランスが崩れて大きな音や振動が発生しやすくなります。
次に、洗濯機が水平に設置されていない可能性も考えられます。引越しや模様替えで洗濯機を動かした後に音が気になり始めたら、設置状態を確認してみてください。多くの洗濯機には、水平かどうかを確認するための水準器が付いていますし、足の高さを調整してぐらつきをなくすことで、音はかなり改善されることが多いですよ。
また、意外と見落としがちなのが、排水フィルターや糸くずフィルターの詰まりです。フィルターが詰まると水の流れが悪くなり、モーターに負担がかかって異音の原因になることがあります。定期的にお掃除するのがおすすめです。
洗濯機が壊れる前兆の音とは
いつもと違う音が聞こえてきたら、それは洗濯機からのSOSサインかもしれません。特に注意したい「壊れる前兆の音」がいくつかあります。
いつもと違う音が聞こえてきたら、それは洗濯機からのSOSサインかもしれません。特に注意したい「壊れる前兆の音」がいくつかあります。
例えば、「ガリガリ」「ジャリジャリ」といった何かを削るような音は、洗濯槽の中にヘアピンや小銭などの異物が入り込んでいる可能性が高いです。放置すると内部の部品を傷つけてしまうので、早めに取り除く必要があります。
また、脱水時に「キーキー」という金属が擦れるような音がする場合、ベルトの劣化やモーター自体の不具合が考えられます。ベルトが緩んだり切れたりすると、洗濯槽がうまく回転しなくなってしまいます。
最も注意が必要なのは、「ゴー」「ゴロゴロ」という低く響くような音です。これは洗濯槽の軸を支えるベアリングという部品が摩耗・破損している可能性を示しています。この状態を放置すると、最終的には洗濯槽が回らなくなり、修理費用も高額になりがちなので、早めに専門業者に相談することをおすすめします。
ドラム式洗濯機の音がうるさい場合
ドラム式洗濯機は、縦型に比べて構造が複雑なため、特有の原因で音が大きくなることがあります。
まず確認したいのが「輸送用固定ボルト」です。これは輸送中の振動でドラムが動かないように固定するためのボルトで、設置時に必ず取り外す必要があります。もしこれを付けたまま運転してしまうと、ものすごい振動と騒音が発生します。引っ越したばかりで音が気になる方は、一度確認してみてくださいね。
また、ドラム式は衣類をたたき洗いするため、洗濯物の量が少なすぎると逆に衣類がうまく持ち上がらず、アンバランスになって音が出ることがあります。
構造的な特徴として、ドラムを支えるサスペンションの劣化も原因の一つです。長年使用していると、このサスペンションがへたってしまい、脱水時の振動を吸収しきれずに大きな音につながることがあるんです。これは部品の交換が必要になるケースですね。
縦型洗濯機の音がうるさい場合
縦型洗濯機の場合、比較的シンプルな構造ですが、やはり特有の異音の原因があります。
洗濯槽の底にある「パルセーター」という回転翼に、靴下やハンカチなどの小さな洗濯物が挟まってしまうことがあります。すると「カラカラ」「カチカチ」といった音が発生します。パルセーターはネジを外せば自分で取り外せる機種も多いので、説明書を確認しながら異物を取り除けるか試してみるのも一つの手です。
また、長年の使用でモーターの動力を洗濯槽に伝えるクラッチやギアが摩耗し、「ガタガタ」「ウィーン」といった異音が発生することもあります。特に洗い始めや脱水への切り替え時に音がする場合は、駆動部分に問題がある可能性が考えられます。
先ほどもお伝えしたように、洗濯機本体が水平に設置されていない場合も、特に脱水時に本体が大きく揺れて壁に当たるなど、騒音の原因になります。設置場所の床が不安定でないかも合わせて確認してみてください。
「ウィーン」というモーター音の正体
洗濯機から聞こえる「ウィーン」という音は、多くの場合、モーターが回転している音そのものです。そのため、ある程度の音がするのは正常な動作の範囲内と言えます。
しかし、以前よりも明らかに音が大きくなったり、甲高い音に変わったりした場合は注意が必要です。これはモーター内部の部品が摩耗していたり、潤滑油が切れていたりするサインかもしれません。モーターに過剰な負荷がかかっている状態とも考えられます。
例えば、洗濯物を詰め込みすぎた状態で運転を続けると、モーターは通常以上の力で洗濯槽を回そうとするため、うなるような大きな「ウィーン」音が発生しやすくなります。
この音が断続的に続いたり、焦げ臭いような匂いが伴ったりする場合は、モーターが故障する一歩手前の可能性もあります。運転を中止して、専門の業者に点検を依頼するのが賢明だと思います。
「ゴーゴー」という異音の正体
脱水時などに「ゴーゴー」「ゴロゴロ」と地響きのような低い音が聞こえる場合、最も考えられる原因は、洗濯槽の回転軸を支えている「ベアリング」という部品の故障です。
ベアリングは、洗濯槽がスムーズに高速回転するために欠かせない部品ですが、長年の使用や、パッキンの劣化による水漏れが原因でサビや摩耗が進んでしまいます。そうなると、回転が滑らかに行われなくなり、「ゴーゴー」という大きな異音が発生するんです。
この音は、使い始めは小さくても、時間が経つにつれてどんどん大きくなっていく傾向があります。お店でも「最初は気にならなかったけど、最近は飛行機みたいな音がする」とご相談に来られるお客様がいらっしゃいますね。
ベアリングの交換は、洗濯機をほぼ全分解する必要があるため、修理費用が高額になることが多いです。使用年数によっては、修理するよりも新しいモデルに買い替えた方が、結果的に経済的というケースも少なくありません。
うるさくなった洗濯機のモーター音への対処法

洗濯機のモーター音がうるさくなったと感じても、すぐに故障と決めつけるのは早いかもしれません。ご自身で対処できることもありますし、メーカーごとの特徴を知っておくと、よりスムーズに対応できます。
ここでは、具体的な対処法や修理、買い替えの判断基準について解説していきますね。
まずは自分でできる簡単な確認事項
専門業者に連絡する前に、まずはご自身でいくつか確認できることがあります。
• 水準器の気泡が円の中心にあるか確認
• 脚の高さ調整でバランスを整える
• 大きな洗濯ネットの使い過ぎに注意
• 防水性シートは他の洗濯物と一緒に
• 糸くずフィルターのゴミ除去
• 取扱説明書で位置と方法を確認
これらの基本的な点を確認するだけで、問題が解決することも少なくないんですよ。
脱水時の回転音が特にうるさい場合
洗濯の工程の中でも、特に脱水時は洗濯槽が高速で回転するため、音が大きくなりやすいタイミングです。
脱水時の音が特に気になる場合、やはり一番の原因は洗濯物の偏りです。洗濯槽の中で衣類が片側に寄ってしまうと、回転の軸がブレてしまい、「ガタガタ」「ガンガン」という大きな音と振動が発生します。
最近の洗濯機は、偏りを検知すると自動で注水してほぐす機能が付いているものも多いですが、それでも解消されない場合は、一度手動で均等に広げてあげると良いでしょう。
もし、洗濯物の量に関係なく、常に脱水時に「ゴーゴー」という音が響くようであれば、先述のようにベアリングが劣化している可能性が高いです。
また、ドラム式洗濯機の場合は、本体の振動を吸収するためのサスペンションが劣化していることも考えられます。
長年使っている洗濯機で、以前より明らかに揺れが大きくなったと感じる場合は、部品の寿命かもしれません。
日立製洗濯機の音が大きくなったとき
日立の洗濯機は、「ビートウォッシュ」や「ビッグドラム」といった人気シリーズがありますよね。パワフルな洗浄力が魅力ですが、音が気になったときにはいくつか特徴的なポイントがあります。
お店でお客様から伺う話では、ビートウォッシュの場合、衣類をしっかりかくはんする分、洗濯物の量や種類によっては運転音が大きく感じられることがあるようです。特に、脱水に移る際のモーターの切り替え音などが気になるという声もありますね。
もし異音がする場合、日立の洗濯機は自己診断機能が充実しているモデルが多いです。エラー表示が出ていないかを確認してみてください。例えば、「C4」というエラーはアンバランスを知らせるサインなので、洗濯物の偏りを直すことで解消できます。
最新モデルのドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム BD-STX130KL」などは、低振動技術にも力が入れられていますが、それでも異常な音が続く場合は、モーターや内部部品に問題がある可能性も考えられます。
取扱説明書で対処法を確認し、改善しない場合はサポートセンターに相談するのがおすすめです。
パナソニック製洗濯機の異音への対応
パナソニックの洗濯機は、静音性に定評のあるモデルが多い印象です。ななめドラム洗濯乾燥機などは、夜間でも気兼ねなく使えると人気ですね。
そんなパナソニック製でも、音が大きくなったと感じる場合は、やはり基本的なチェックポイントから確認していくことが大切です。
特に、ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129DL」のようなモデルは、泡の力で優しく洗うため、洗濯水の量が少ないのが特徴です。そのため、洗濯物のバランスが運転音に影響しやすい側面もあります。
お客様からは、「脱水時にカタカタ音がする」というご相談をいただくことがあります。これは、洗濯槽の偏り以外に、本体内部の配線や部品が振動でどこかに接触している可能性も考えられます。
また、パナソニックの洗濯機もエラー表示で状態を知らせてくれる機能があります。「U13」は脱水時のアンバランスエラーです。
頻繁にこのエラーが出るようであれば、洗濯物の入れ方を見直すか、それでも改善しなければサスペンションなどの部品の劣化を疑ってみる必要があります。
修理を依頼する前のチェックリスト
いよいよ修理を依頼しようと決めたら、その前にいくつか準備しておくとスムーズです。
• 型番:_________________
• 製造年月:_____________
• シール貼付場所を確認済み
• 保証期間:___年___月まで
• 販売店延長保証:有/無
• 主要部品保証期間を確認済み
• 発生工程:洗い/すすぎ/脱水
• 音の種類:______________
• 動画録画:済/未
• モーター交換:3~5万円以上
• 買い替え予算:____万円
• 修理上限金額:____万円
• 型番:_________________
• 製造年月:_____________
• シール貼付場所を確認済み
• 保証期間:___年___月まで
• 販売店延長保証:有/無
• 主要部品保証期間を確認済み
• 発生工程:洗い/すすぎ/脱水
• 音の種類:______________
• 動画録画:済/未
• モーター交換:3~5万円以上
• 買い替え予算:____万円
• 修理上限金額:____万円
買い替えを検討するべきタイミング
修理費用が高額になる場合や、洗濯機を長年使っている場合は、買い替えも視野に入れたいところですよね。
一般的に、洗濯機の設計上の標準使用期間は7年程度とされていることが多いです。この期間を大幅に超えている場合、一度修理しても、またすぐに別の箇所が故障してしまう可能性があります。
特に7~10年以上使用している洗濯機で、修理費用が3万円を超えるような見積もりが出た場合は、買い替えを強くおすすめします。
最近の洗濯機は、省エネ性能や節水性能が格段に向上しています。
例えば、今年発売された日立のドラム式洗濯乾燥機「ビッグドラム BD-STX130K」は、シワを伸ばしながら乾かす「風アイロン」機能がさらに進化して、アイロンがけの手間がほとんどいらなくなりました。
AIがお洗濯の状況を細かく判断してくれるので、お任せでもすごく綺麗に仕上がるのが嬉しいポイントです。
パナソニックの最新ななめドラム洗濯乾燥機「NA-LX129DL」もすごいんです。洗剤と柔軟剤に加えて、おしゃれ着洗剤まで自動で投入してくれるようになったので、衣類に合わせて洗剤を入れ替える手間がなくなりました。
水洗いできないものを除菌・消臭できる「ナノイーX」も、帽子やぬいぐるみのケアにとても便利だと思います。
新しい洗濯機にすることで、毎日の電気代や水道代の節約につながることもありますし、何より洗濯が楽になりますよね。
修理費用と新しいモデルの購入費用、そして将来的なランニングコストや利便性を総合的に考えて、ご自身にとって最適な選択をするのが良いと思います。
総括:うるさくなった洗濯機のモーター音について
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。