洗濯機の買い替えを考えたとき「せっかくなら大きい容量のものを」と思う方は多いのではないでしょうか?
確かに大容量の洗濯機は、まとめ洗いができて家事の時短に繋がるなど魅力的なポイントがたくさんありますよね。
でも、お店でお客様とお話ししていると「本当にうちに必要なのかな?」「容量が大きい洗濯機のデメリットって何だろう?」と悩んでいる方も少なくないんです。
実際に、大きい容量の洗濯機には水道代が高くなる可能性や、本体サイズが大きくて設置場所に困るといったデメリットも存在します。
ご家庭の状況を考えずに選んでしまうと、後悔することにもなりかねません。
この記事では家電量販店で働く私が、容量が大きい洗濯機のデメリットと、そのデメリットを上回る上手な選び方について詳しく解説していきますね。
容量が大きい洗濯機のデメリット【購入前に知るべきこと】

まずは、容量が大きい洗濯機を選ぶ際に知っておきたいデメリットについて見ていきましょう。
「大きい方が何かと便利そう」というイメージだけで選んでしまうと、後から「こんなはずじゃなかった…」なんてことも。
ここで紹介するポイントをしっかり押さえて、ご自身のライフスタイルに合っているかを確認してみてくださいね。
洗濯機の容量オーバーで起こるトラブル
意外に思われるかもしれませんが、洗濯機の容量が大きすぎても、逆に小さすぎて洗濯物を詰め込みすぎてもトラブルの原因になることがあるんです。
特に容量オーバー、つまり洗濯物を詰め込みすぎるケースはよく耳にします。
洗濯物を入れすぎてしまうと、まず洗浄力が著しく低下してしまいます。洗濯槽の中で衣類がうまく撹拌されず、水や洗剤が全体に行き渡らないため、汚れがしっかり落ちないんですね。
せっかく洗濯したのに、なんだかスッキリしない…なんてことにもなりかねません。
さらに、衣類同士が強く擦れ合うことで、生地が傷んだり、シワがひどくついたりする原因にもなります。
脱水がうまくいかずに、洗濯機がエラーで止まってしまうこともありますし、最悪の場合、モーターに過剰な負荷がかかって故障に繋がる可能性も考えられます。
洗濯機を長く大切に使うためにも、容量を守って洗濯することはとても大切です。
水道代は高くなる?10kgと12kgで比較
「洗濯機の容量が大きくなると、水道代も電気代も高くなるんじゃない?」これはお客様から本当によく聞かれる質問です。
確かに、一度に使う水の量は増える傾向にありますが、最近の洗濯機はとても省エネ性能が優れているんですよ。
例えば、同じメーカーのモデルで洗濯容量10kgと12kgの縦型洗濯機を比較してみましょう。
メーカー/型番 | 洗濯容量 | 標準使用水量(定格) |
---|---|---|
日立 ビートウォッシュ BW-X120K | 12kg | 約123L |
日立 ビートウォッシュ BW-X100K | 10kg | 約103L |
このように見ると、やはり12kgの方が一度に使う水の量は多くなりますね。
ただ、重要なのは洗濯の回数です。
例えば、これまで10kgの洗濯機で毎日2回洗濯していたご家庭が、12kgの洗濯機で1回にまとめられるようになった場合を考えてみましょう。
トータルで使う水の量は、むしろ少なくなる可能性があるんです。
- 10kgで2回洗濯する場合: 103L × 2回 = 206L
- 12kgで1回洗濯する場合: 123L × 1回 = 123L
もちろん、これはあくまで一例です。
毎回満タンで洗濯するわけではないですし、洗濯物の量に合わせて水量を自動で調整してくれる「ecoモード」のような機能を使えば、さらに節水が期待できます。
容量が大きくなるからといって、一概に水道代が高くなるとは限らない、ということですね。
本体サイズが大きく置き場所に困ることも
大容量の洗濯機を選ぶ際に、最も注意していただきたいのが本体のサイズです。容量が大きくなれば、当然ながら本体も大きくなります。
「せっかく買ったのに、防水パンに収まらない」
「搬入経路が狭くて家に運び込めない」
といったトラブルは、実は少なくありません。
特にドラム式洗濯機は、縦型洗濯機に比べて奥行きが大きいモデルが多いので注意が必要です。
購入前には、必ず以下の3点を確認してください。
- 設置スペースの寸法(幅・奥行き・高さ)
- 防水パンの内寸
- 搬入経路(玄関、廊下、階段、ドアの幅など)
蛇口の高さや排水口の位置も重要です。
本体の寸法だけでなく、蓋を開けたときの高さや、ホースの取り回しも考慮して、十分にスペースが確保できるかを確認しましょう。
メジャーで測るのが少し面倒に感じるかもしれませんが、この一手間が後悔しないための大切なポイントになります。
もし不安な場合は、家電量販店の下見サービスなどを利用するのもおすすめですよ。
少量の洗濯には不向きで効率が悪い場合も
大容量の洗濯機は、まとめ洗いには強い一方で、少量の洗濯物を洗うのは少し苦手なんです。
例えば、12kgの大きな洗濯機で、お子様の体操服1枚だけを急いで洗いたい、といったケースを考えてみてください。
大きな洗濯槽で少量の衣類を洗うと、水や洗剤が効率的に使われず、無駄が多くなってしまう可能性があります。洗濯物がうまく撹拌されずに、逆に洗浄力が落ちてしまうことも考えられますね。
もちろん、最近の洗濯機は洗濯物の量を検知して、自動で水量や時間を調整してくれる賢い機能が付いています。ですから、そこまで神経質になる必要はないかもしれません。
ただ、日常的に少量の洗濯物をこまめに洗うことが多いというライフスタイルの方であれば、大きすぎる洗濯機は宝の持ち腐れになってしまう可能性もあります。
ご自身の洗濯の頻度や、一度に洗う洗濯物の量を思い返してみて、本当に大容量が必要かを検討することが大切ですね。
大きい容量の洗濯機のデメリットを上回る選び方

ここまで、容量が大きい洗濯機のデメリットについてお話ししてきました。
少し不安に感じてしまったかもしれませんが、ご安心ください。ご家庭の状況に合わせて正しく選べば、デメリットを上回るたくさんのメリットを実感できるはずです。
ここからは、後悔しないための具体的な選び方のポイントを一緒に見ていきましょう。
3人家族や4人家族なら何キロが最適?
洗濯機の容量を選ぶとき、一番の目安になるのが家族の人数です。
一般的に、1日に出る洗濯物の量は「1人あたり約1.5kg」と言われています。これを基に計算すると、ご家庭に合った容量が見えてきますよ。
家族の人数 | 1日の洗濯物量の目安 | おすすめの洗濯容量 |
---|---|---|
|
約1.5kg | 5kg〜7kg |
|
約3.0kg | 7kg〜8kg |
|
約4.5kg | 8kg〜10kg |
|
約6.0kg | 10kg〜12kg |
|
約7.5kg〜 | 12kg〜 |
例えば、3人家族なら「1.5kg × 3人 = 4.5kg」が1日の洗濯物量の目安です。
この場合、毎日洗濯するなら7kg程度でも間に合いますが、週末にまとめ洗いをしたり、シーツなどの大物を洗ったりすることを考えると、少し余裕のある8kg~10kgがおすすめですね。
4人家族であれば、10kg以上の容量があると安心です。
特にお子様が小さいご家庭や、スポーツをしているお子様がいるご家庭は、洗濯物が多くなりがちなので、12kgといった大容量タイプを選ぶと、心にも時間にもゆとりが生まれると思います。
これはあくまで目安なので、ご自身のライフスタイルに合わせて最適な容量を選んでくださいね。
毛布やシーツも余裕で洗える安心感
大容量洗濯機の最大の魅力は、なんといっても毛布やシーツなどの大物が家で手軽に洗えることではないでしょうか。
これまではコインランドリーに持って行っていたという方も多いと思います。
時間も手間もかかりますし、結構大変ですよね。
容量が10kg以上ある洗濯機なら、シングルの毛布はもちろん、機種によってはダブルサイズの毛布や薄手の掛け布団まで洗えるようになります。
季節の変わり目に寝具をまとめて洗濯したり、お子様がおねしょをしてしまったときにサッと洗えたりするのは、本当に嬉しいポイントです。
ただし、注意点もあります。
洗える毛布のサイズや素材は、洗濯機の機種によって異なります。洗濯機の取扱説明書や、蓋の裏に貼ってあるシールなどを必ず確認してください。
また、毛布を洗う際には、くるくると丸めて洗濯ネットに入れるのがおすすめです。型崩れを防ぎ、洗濯槽の中で片寄ってしまうのを防いでくれますよ。
洗濯の回数が減り家事の時短に繋がる
容量の大きい洗濯機を選ぶことで得られる、もう一つの大きなメリットが「家事の時短」です。
これまで毎日2回、3回と洗濯機を回していたのが、1回で済むようになれば、その分の時間を他の家事や自分の時間にあてることができますよね。
洗濯という家事は、スイッチを押すだけではありません。洗濯物を干して、取り込んで、たたんで、収納するまでが一連の流れです。
この回数が半分になるだけでも、心身の負担はかなり軽くなるのではないでしょうか。
特に共働きのご家庭や、小さなお子様がいて毎日忙しいという方にとっては、この時短効果は非常に大きいと思います。
「水道代が…」というデメリットの項目でも触れましたが、洗濯の回数が減ることで、結果的に水道代や電気代の節約に繋がるケースも少なくありません。
初期投資は少し高くなるかもしれませんが、長い目で見れば、時間的にも経済的にもメリットがあると言えるかもしれませんね。
洗濯機の寿命は容量で変わるのか
「大きい洗濯機は、機能が複雑そうだし、壊れやすいんじゃない?」と心配される方もいらっしゃいます。
結論から言うと、洗濯機の容量の大小が、直接的に寿命を左右するということは基本的にありません。
洗濯機の寿命は、使用頻度や使い方、メンテナンスの状況によって変わってきますが、一般的には設計上の標準使用期間である「7年~10年」が目安とされています。
これは、メーカーが修理用の部品を保有している期間に基づいています。
むしろ、ご家庭の洗濯物の量に対して容量が小さすぎる洗濯機を無理に使っている方が、モーターに負担がかかり、寿命を縮めてしまう可能性があります。
先ほどもお伝えしたように、洗濯物を詰め込みすぎる「容量オーバー」は、故障の大きな原因の一つです。
ご家庭の洗濯物の量に合った、少し余裕のある容量の洗濯機を選ぶことが、結果的に洗濯機を長持ちさせることに繋がるんですね。
定期的に洗濯槽の洗浄をしたり、糸くずフィルターを掃除したりといった、日々のメンテナンスも忘れないようにしましょう。
総括:容量が大きい洗濯機のデメリットと選び方
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。