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洗濯機の蛇口を開けっ放しは危険?水道代と水漏れリスクを解説

洗濯機 蛇口 開けっ放し1 洗濯機のマメ知識

洗濯機の蛇口、洗濯が終わった後どうしていますか?
もしかして、ずっと開けっ放しにしていたりしませんか?

実は家電量販店でお客様とお話ししていると「え、閉めるものなの?」と驚かれることが意外と多いんです。

毎日使うものだからこそ、ついそのままにしてしまいがちですよね。でも、その習慣が思わぬ水道代の高騰や、ご近所トラブルに繋がる可能性もあるんです。

特にマンションやアパートにお住まいの場合、水漏れは自分だけの問題では済まないこともあります。

じゃあ、毎回閉めるべきなの?
予約運転の時はどうしたらいいの?
蛇口が固くて閉まらない時は?

そんな洗濯機の蛇口にまつわる様々な疑問が浮かんできますよね。

この記事では、洗濯機の蛇口を開けっ放しにすることでどんなことが起こりうるのか、そしてどう対策すれば安心して洗濯機を使えるのかを、一緒に見ていきたいと思います。

この記事のポイント
  • 蛇口を開けっ放しにするリスク
  • 万が一の時の水道代の目安
  • 正しい蛇口の扱い方
  • 安心して洗濯機を使うための対策

洗濯機の蛇口を開けっ放しにする危険性

クリーン家電ガイド:イメージ

洗濯機の蛇口を開けっ放しにすることについて、多くの方が「今まで大丈夫だったから」と思っているかもしれませんね。

ここでは、その「大丈夫」がいつか大きなトラブルに繋がるかもしれない、具体的な危険性について一つずつ解説していきます。

普段あまり意識しない部分だからこそ、どんなリスクがあるのか知っておくことが大切ですよ。

開けっ放しがダメと言われる本当の理由

洗濯機の蛇口を開けっ放しにしてはいけない一番の理由は、給水ホースや蛇口の接続部分に常に水圧がかかり続けてしまうからなんです。

洗濯機は運転中に自動で給水と止水を繰り返しますよね。その止水の際、水の流れが急にせき止められることで「ウォーターハンマー現象」という強い衝撃圧が発生することがあります。

これは水道管が「ガン!」と音を立てる現象で、耳にしたことがある方もいるかもしれません。

蛇口が開いたままだと、この衝撃が給水ホースや内部のパッキンにダイレクトに伝わり続けます。これを何年も繰り返すことで、ゴムや樹脂でできた部品は少しずつ劣化が進んでいくんです。

普段は目にしない部分なので劣化に気づきにくく、ある日突然ホースが抜けたり、亀裂が入ったりして水漏れに繋がるケースが少なくありません。

気になる水道代はどれくらい高くなる?

蛇口を開けっぱなしにしているだけでは、洗濯機が動いていない限り水は流れないので、すぐに水道代が上がるわけではありません。

問題は、先ほどお伝えしたようにホースの劣化などが原因で水漏れが発生してしまった場合です。

もし給水ホースが完全に外れて水が噴き出し続けたと仮定すると、水道代は驚くほどの金額になる可能性があります。

一般的な家庭用水道(口径20mm)の場合、1分間に約20リットルもの水が流れると言われています。

水道使用量・料金比較
経過時間 漏水量(目安) 水道料金(目安)
10分間 200リットル 約48円
1時間 1,200リットル 約288円
8時間(外出中) 9,600リットル 約2,304円
24時間(丸1日) 28,800リットル 約6,912円
10分間
漏水量(目安)
200リットル
水道料金(目安)
約48円
1時間
漏水量(目安)
1,200リットル
水道料金(目安)
約288円
8時間(外出中)
漏水量(目安)
9,600リットル
水道料金(目安)
約2,304円
24時間(丸1日)
漏水量(目安)
28,800リットル
水道料金(目安)
約6,912円
※東京都水道局の料金(1Lあたり0.24円)を参考に算出。自治体により料金は異なります。

このように、わずかな時間でも気づかなければ数千円、数万円の水道代になってしまう恐れがあります。

これが水道代という目に見える一番わかりやすいリスクかもしれませんね。

10年開けっ放しで起こりうる故障とは

「うちは10年以上開けっ放しだけど、何も起きていないよ」という方もいらっしゃると思います。

ですが、それは運が良かっただけかもしれません。
10年間、常に水圧がかかり続けた給水ホースやパッキンは、見た目以上に劣化が進んでいる可能性が高いです。

ゴム製品は時間と共に弾力性を失い、硬化してもろくなります。
特に、洗濯機を動かした時の振動や、ウォーターハンマー現象によるダメージが蓄積されると、本当にささいなきっかけで破損してしまうことがあるんです。

また、蛇口の内部にあるコマパッキンという部品も劣化します。
これが劣化すると、蛇口を閉めても水がポタポタと止まらないといった症状が出てきます。

長期間開けっ放しにしていると、いざ閉めようとした時に初めて水漏れに気づく、なんてことも考えられますね。

突然の水漏れ!マンションでの悲劇

戸建て住宅でも水漏れは大変ですが、マンションやアパートなどの集合住宅では、さらに深刻な事態に発展する可能性があります。

もし外出中に水漏れが起きて、自室が水浸しになってしまったら…。

フローリングや家電製品がダメになるだけでなく、その水が階下まで達してしまうと、下の階の住民の方の家財道具にまで被害を与えてしまうことになります。

そうなると、ご自身の部屋の修繕費だけでなく、階下の部屋の原状回復費用や、汚してしまった家財道具の損害賠償を請求される可能性が出てきます。

多くの場合、火災保険などに付帯している「個人賠償責任保険」でカバーできることが多いですが、保険を使うことになれば精神的な負担も大きいですよね。

ご近所付き合いにも影響が出てしまうかもしれません。「うちは大丈夫」と思っていても、万が一の事態を想像してみることも大切です。

冬場に起こりやすい凍結による破裂リスク

特に寒い地域にお住まいの方や、洗濯機を屋外やベランダ、北向きの寒い場所に設置している場合に注意したいのが「凍結」です。

蛇口を開けっ放しにしていると、給水ホースの中に水が残ったままになります。

外気温が氷点下になると、このホース内の水が凍って膨張し、給水ホースを破裂させてしまうことがあるんです。

また、蛇口本体が凍結して破損するケースもあります。

凍結した直後は水が氷になっているので水漏れは起きませんが、気温が上がって氷が溶けた途端に、破裂した箇所から水が勢いよく噴き出してきます。

冬の朝、洗濯をしようとしたら脱衣所が水浸しになっていた、という話も実際に聞くことがありますので、特に冬場は注意が必要ですね。

開けっ放しでも大丈夫なケースはあるの?

ここまで開けっ放しにするリスクについてお話ししてきましたが、「じゃあ絶対に毎回閉めないといけないの?」と思うかもしれませんね。

実は、最近の住宅では水漏れ対策がされた設備が付いている場合もあります。それは「オートストッパー(自動止水機能)付き水栓」と呼ばれる蛇口です。

このタイプの蛇口は、万が一給水ホースが抜けてしまっても、瞬時に水の供給をストップしてくれる優れものです。蛇口の先端に突起があり、ホースが接続されることで弁が開く仕組みになっています。

ご自宅の蛇口がこのタイプかどうかを確認するには、給水ホースを一度外してみてください(※必ず水道の元栓を閉めてから作業してくださいね)。

蛇口の先端にポッチのような突起があれば、オートストッパー付きです。この蛇口であれば、ホースが抜けた際の水漏れリスクは大幅に軽減されると言えます。

ただし、オートストッパーはあくまでホースが「抜けた」場合に作動するものです。ホース自体の亀裂や、接続部分のパッキン劣化による水漏れには対応できないので、過信は禁物です。

やはり、洗濯機を使っていない時は蛇口を閉めておくのが最も安全な方法だと思います。

洗濯機の蛇口を開けっ放しにしない対策

クリーン家電ガイド:イメージ

ここまで、蛇口を開けっ放しにすることの危険性について見てきました。
「やっぱり閉めた方がいいんだな」と感じていただけたのではないでしょうか。

ここからは、具体的にどうすれば安全に洗濯機を使えるのか、今日からできる簡単な対策や豆知識をご紹介していきますね。

みんなの開けっ放しにしてる割合は?

実際のところ、どれくらいの人が蛇口を開けっ放しにしているのでしょうか。

私がお店でお客様とお話しする中での感覚ですが、「毎回閉めている」という方は少数派で、多くの方が「開けっ放しにしている」または「意識したことがなかった」と答える印象です。

ウェブ上のアンケートなどを見ても、開けっ放しにしている人が半数以上を占めることが多いようです。

これは、全自動洗濯機が普及し、洗濯のプロセスが自動化されたことで、蛇口を操作するという意識が薄れてしまったのが大きな理由かもしれませんね。

みんなが開けっ放しにしているから大丈夫、というわけでは決してありませんが、もし今まで開けっ放しにしていたとしても、自分だけではなかったということです。

この記事をきっかけに、今日から習慣を変えていけば大丈夫ですよ。

洗濯機の蛇口を毎回閉めるメリット

洗濯機蛇口を閉めるメリット
メリット分野 具体的な効果・内容
水漏れリスク
根本解消
蛇口が閉まっていれば、給水ホースやパッキンに不要な水圧がかからなくなるため、水漏れのリスクを根本から無くすことができます。これまでお話ししてきた水漏れトラブルを完全に防げるのが最大のメリットです。
部品の
長寿命化
不要な水圧から解放されることで、給水ホース、パッキン、洗濯機内部の部品劣化を遅らせることができます。結果的に洗濯機周りの部品が長持ちし、交換頻度を減らすことで維持費用の削減にも繋がります。
配管システム
保護
ウォーターハンマー現象による水道管へのダメージを防ぐことができます。家全体の配管を守ることになるため、長期的に見ると大きな修繕費用を回避でき、とても経済的な効果があります。
精神的
安心感
「もしかしたら水漏れするかも」という心配から完全に解放される精神的な安心感は非常に大きなメリットです。外出時や就寝時の不安がなくなり、日常生活の質の向上に繋がります。
水漏れリスク根本解消
蛇口が閉まっていれば、給水ホースやパッキンに不要な水圧がかからなくなるため、水漏れのリスクを根本から無くすことができます。これまでお話ししてきた水漏れトラブルを完全に防げるのが最大のメリットです。
部品の長寿命化
不要な水圧から解放されることで、給水ホース、パッキン、洗濯機内部の部品劣化を遅らせることができます。結果的に洗濯機周りの部品が長持ちし、交換頻度を減らすことで維持費用の削減にも繋がります。
配管システム保護
ウォーターハンマー現象による水道管へのダメージを防ぐことができます。家全体の配管を守ることになるため、長期的に見ると大きな修繕費用を回避でき、とても経済的な効果があります。
精神的安心感
「もしかしたら水漏れするかも」という心配から完全に解放される精神的な安心感は非常に大きなメリットです。外出時や就寝時の不安がなくなり、日常生活の質の向上に繋がります。

洗濯機を使わない時に蛇口を閉める習慣をつけることには、たくさんのメリットがあります。

まず、これまでお話ししてきた水漏れのリスクを根本から無くせるのが最大のメリットです。
蛇口が閉まっていれば、給水ホースやパッキンに不要な水圧がかからなくなるため、部品の劣化を遅らせることができます。結果的に、洗濯機周りの部品が長持ちすることにも繋がりますね。

また、ウォーターハンマー現象による水道管へのダメージも防ぐことができます。
家全体の配管を守ることにもなるので、長い目で見るととても経済的と言えるのではないでしょうか。

そして何より、「もしかしたら水漏れするかも」という心配から解放される精神的な安心感は大きいと思います。
ほんのひと手間ですが、得られるメリットはたくさんあるんです。

蛇口はどのくらい開けるのが正解?

では、洗濯をする時、蛇口はどのくらい開けるのが適切なのでしょうか。

「水圧が強い方が、汚れがよく落ちそう」と考えて、蛇口を全開にしている方もいるかもしれませんね。

実は、蛇口を全開にする必要は全くありません。むしろ、全開にすると給水時の勢いが強くなりすぎて、ウォーターハンマー現象が起きやすくなる可能性があります。

推奨されているのは、蛇口を全開の状態から、少し(半回転ほど)戻したくらいの開度です。こうすることで、給水スピードはほとんど変わらないまま、部品への負担を和らげることができます。

もし蛇口が固くて調整が難しい場合は、完全に閉まった状態から90度くらい開けるだけでも十分な水量は確保できますよ。

「全開にしない」と覚えておくだけでも、ずいぶん違うと思います。

洗濯が終わった後の蛇口を閉めるタイミング

蛇口を閉める習慣をつける上で、意外と悩むのが「いつ閉めるか」というタイミングですよね。

一番のおすすめは、「洗濯物を取り出したら、その流れで蛇口を閉める」という一連の動作として習慣化してしまうことです。

「洗濯物を干し終わったら閉める」など、他の作業と結びつけても良いかもしれません。
とにかく、洗濯が終わった後に必ず行う動作とセットで覚えてしまうのが、忘れずに続けるコツです。

また、小さなお子さんがいるご家庭では、お子さんが誤って蛇口に触ってしまう可能性も考えて、洗濯が終わったらすぐに閉める習慣をつけておくと、より安心ですね。

ご自身の生活スタイルに合わせて、一番忘れにくいタイミングを見つけてみてください。

予約運転の時はどうすればいい?

予約運転時の安全対策
対策項目 詳細内容・実施方法
予約運転時の
基本ルール
タイマーを使った予約運転は忙しい毎日の中でとても便利な機能ですが、「長時間開けっ放しで大丈夫?」と心配になる方もいると思います。結論から言うと、予約運転の際は蛇口を開けておく必要があります。この時間帯のリスク管理が重要です。
オートストッパー
付き水栓の活用
予約運転時の安全対策として、オートストッパー付き水栓が非常に役立ちます。ご自宅の蛇口がオートストッパー付きでない場合は、交換を検討するのも一つの手です。工事も比較的簡単で、費用もそれほど高額ではないことが多いので、水道業者やリフォーム会社に相談してみることをおすすめします。
事前点検の
実施
給水ホースの状態を定期的にチェックすることも大切です。ホースにひび割れがないか、接続部分が緩んでいないかなどを、予約運転をする前にさっと確認するだけでも、リスクを大幅に減らすことができます。簡単な目視点検で十分効果があります。
予約運転時の基本ルール
タイマーを使った予約運転は忙しい毎日の中でとても便利な機能ですが、「長時間開けっ放しで大丈夫?」と心配になる方もいると思います。結論から言うと、予約運転の際は蛇口を開けておく必要があります。この時間帯のリスク管理が重要です。
オートストッパー付き水栓の活用
予約運転時の安全対策として、オートストッパー付き水栓が非常に役立ちます。ご自宅の蛇口がオートストッパー付きでない場合は、交換を検討するのも一つの手です。工事も比較的簡単で、費用もそれほど高額ではないことが多いので、水道業者やリフォーム会社に相談してみることをおすすめします。
事前点検の実施
給水ホースの状態を定期的にチェックすることも大切です。ホースにひび割れがないか、接続部分が緩んでいないかなどを、予約運転をする前にさっと確認するだけでも、リスクを大幅に減らすことができます。簡単な目視点検で十分効果があります。

タイマーを使った予約運転は、忙しい毎日の中でとても便利な機能ですよね。
でも、「予約運転の時は、当然蛇口を開けておかないといけないけど、長時間開けっ放しで大丈夫?」と心配になる方もいると思います。

結論から言うと、予約運転の際は蛇口を開けておく必要があります。
この時のために、先ほどご紹介した「オートストッパー付き水栓」が非常に役立ちます。

もしご自宅の蛇口がオートストッパー付きでない場合は、交換を検討するのも一つの手です。
工事も比較的簡単で、費用もそれほど高額ではないことが多いので、水道業者さんやリフォーム会社さんに一度相談してみることをおすすめします。

また、給水ホースの状態を定期的にチェックすることも大切です。
ホースにひび割れがないか、接続部分が緩んでいないかなどを、予約運転をする前にさっと確認するだけでも、リスクを減らすことができますよ。

固くて蛇口が閉まらない時の対処法

久しぶりに蛇口を閉めようとしたら、固くて全く動かない!という経験はありませんか?

長年同じ位置で固定されていると、内部のパッキンが固着したり、水道水に含まれるカルキ成分が固まったりして、蛇口が回りにくくなることがあります。

無理に力を加えると、蛇口や水道管を破損させてしまう危険があるので絶対にやめましょう。

まずは、ゴム手袋をはめたり、乾いたタオルを蛇口に巻き付けたりして、滑らないようにしてゆっくりと力を加えてみてください。

それでも動かない場合は、水道の元栓を閉めた上で、専門の水道業者さんに連絡するのが一番安全で確実な方法です。無理に自分で解決しようとせず、プロにお願いする勇気も大切ですね。

業者さんに来てもらえば、蛇口の状態を点検してもらったり、必要であれば新しいものに交換してもらったりすることもできますよ。

総括:洗濯機の蛇口を開けっ放しにしないための知識

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 蛇口の開けっ放しは給水ホースやパッキンに常に水圧をかける
  • ウォーターハンマー現象が部品の劣化を早める原因になる
  • 水漏れが発生すると水道代が数万円になる可能性がある
  • 10年以上の開けっ放しは部品が限界に近いかもしれない
  • マンションでの水漏れは階下への損害賠償問題に発展しうる
  • 冬場はホース内の水が凍結し破裂するリスクがある
  • オートストッパー付き水栓ならホースが抜けても自動で止水する
  • ただしオートストッパーも万能ではなく過信は禁物
  • 開けっ放しにしている人は意外と多いが決して安全ではない
  • 毎回蛇口を閉めることで水漏れリスクを根本から防げる
  • 蛇口を閉める習慣は部品の長寿命化にも繋がる
  • 洗濯時の蛇口は全開にせず少し戻して使うのが良い
  • 洗濯物を取り出す流れで蛇口を閉めると習慣化しやすい
  • 予約運転時はオートストッパー付き水栓だと安心
  • 蛇口が固くて閉まらない時は無理せず専門業者に相談する

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