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洗濯機の掃除は回すだけ!カビ対策に効く正しい頻度とクリーナー選び

洗濯機の豆知識

最近、洗濯物から嫌な臭いがしたり、黒いワカメみたいなものが付いていたりしませんか?
実はそれ、洗濯機の中に潜むカビや雑菌が原因かもしれません。

でも大丈夫、洗濯機の掃除は洗濯槽クリーナーを入れて回すだけで、驚くほど簡単にできるんです。

ただ、塩素系と酸素系のクリーナーの違いや、縦型とドラム式で掃除のやり方が違うこと、ご存知でしたか?
正しい方法を知らないと、せっかくの掃除も効果半減どころか、かえって洗濯機を傷めてしまうこともあるんです。

店頭でも「どのクリーナーを選べばいいの」「回すだけで本当にキレイになるの」といった質問をたくさんいただきます。

この記事では、洗濯機を回すだけでできる掃除の効果的なやり方から、クリーナーの選び方、縦型とドラム式それぞれの正しい手順、掃除後のトラブル対処法、さらには日常的な予防メンテナンスまで、家電のプロとして皆さんにしっかりお伝えしていきますね!

この記事のポイント
  • 「回すだけ」の洗濯機掃除の効果と限界
  • 塩素系・酸素系クリーナーの正しい選び方
  • 縦型・ドラム式それぞれの掃除のコツ
  • 掃除後のカビ予防と最新機種の便利機能
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洗濯機を回すだけの掃除|効果と正しいやり方

クリーン家電ガイド:イメージ

SNSや口コミで「洗濯機 掃除 回すだけ」ってよく見かけますよね。
店頭でも「ボタンひとつで本当にキレイになるの?」って、お客様からよくご質問いただくんです。

「回すだけ」の掃除は、洗濯槽クリーナーを入れて「槽洗浄コース」をスタートするだけという手軽さが魅力で、忙しい方にも大人気なんです。でもその効果や正しいやり方、クリーナーの選び方って、意外と知らないことも多いんじゃないでしょうか?

このセクションでは、その「回すだけ」掃除の基本的な知識と、洗濯機のタイプ別(縦型・ドラム式)の正しい手順について、一緒に見ていきましょう。

「回すだけ」掃除の驚きの効果とは?

「回すだけ」と聞くと、「本当にそれだけで効果があるの?」って思いますよね。
でもこれ、想像以上にスゴイんです。

まず、なぜ洗濯槽の掃除が必要かというと、洗濯機の槽の裏側って私たちが見えないところで大変なことになっているからなんです。

見えない裏側はカビだらけ?

洗濯機の中は、「洗剤の溶け残り」「衣類から出た皮脂汚れ」「湿気」という、カビや雑菌が大好きな要素が三拍子そろっています。特に黒カビは湿気が大好きなので、洗濯槽の裏側は格好の住処なんですね。

店頭でも、「最近、洗濯物に黒いピロピロした“ワカメ”みたいなのが付くようになったんです…」というご相談、本当によくいただきます。それ、まさに洗濯槽の裏側にびっしり生えた黒カビが剥がれ落ちてきたサインなんです。

その黒カビや雑菌を放っておくと、せっかく洗った洗濯物から嫌な生乾き臭がしたり、アレルギーの原因になったりすることも…。考えただけでもちょっとゾッとしますよね。

クリーナーが隅々まで届く効果

そこで「回すだけ」掃除の出番です。
市販の洗濯槽クリーナーを使って槽洗浄コースで運転すると、クリーナーの有効成分が水と一緒に洗濯槽の隅々、あの見えない裏側までしっかり行き渡ります。

そして、化学の力でカビや雑菌を分解したり、こびりついた汚れを剥がし取ったりしてくれるんです。まさに「回すだけ」で、手の届かない場所を徹底的にお掃除してくれる、頼もしい味方なんですね。

「回すだけ」掃除の主な効果

  • 黒カビの除去:洗濯槽の裏側に潜む黒カビを分解・除去します。
  • 雑菌の除菌:生乾き臭の原因となる雑菌を殺菌します。
  • 汚れの剥離:洗剤カスや皮脂汚れを浮かせて剥がします。

これだけの効果が、ボタン一つで得られるのは嬉しいポイントですよね。

もちろん「限界」もあります

ただ、ここで正直にお伝えしないといけないのが、「回すだけ」掃除にも限界はあるということです。

例えば、ドラム式洗濯機のドアについているゴムパッキンの裏側や溝。ここは水が溜まりやすくカビの温床ですが、槽洗浄の水流だけでは汚れが落ち切りにくい代表的な場所です。こういう場所は、残念ながら「回すだけ」では完璧にはならず、手作業での拭き掃除が必要になってきます。

また、洗剤の投入口に固まった洗剤カスや、何年も掃除をしていなくて汚れが層のように厚くなっている場合、1回の洗浄では落としきれないこともあります。

過信は禁物!

「回すだけ」は非常に効果的ですが、万能ではありません。特に汚れが溜まりやすい場所(ゴムパッキンなど)は、別途お手入れが必要です。

「回すだけで完璧!」と油断せず、定期的なお掃除と日常のちょっとしたケアを組み合わせることが大切なんですね。

塩素系と酸素系、どちらを選ぶ?

「クリーナーを買いに行ったけど、種類が多すぎてどれを選べばいいかわからない!」というのも、お客様からいただく“あるある”なお悩みです。

洗濯槽クリーナーは、大きく分けて「塩素系」「酸素系」の2種類があります。これはもう、どっちが良い・悪いではなく、「目的」と「ご家庭の洗濯機」に合わせて使い分けるのが正解なんです。

強力な殺菌力!「塩素系クリーナー」

塩素系は、主成分が「次亜塩素酸ナトリウム」。キッチンハイターなどの漂白剤と同じ成分ですね。特徴は、なんといってもその強力な殺菌力と漂白・分解力です。

カビや雑菌を根こそぎ殺菌して、汚れを「溶かして」洗い流してくれます。短時間で効果が出やすく、嫌なニオイの元にも強力にアタックしてくれますね。

「ツン」とした特有の臭いがありますが、それだけ強力だという証拠でもあります。ドラム式洗濯機は、この塩素系(液体タイプ)が推奨されていることが多いですね。

よく見るのは、ジョンソンの「洗たく槽カビキラー」などです。
こういった製品は、防サビ剤も配合されているのでステンレス槽にも安心して使えるのがポイントです。

汚れがゴッソリ!「酸素系クリーナー」

酸素系は、「過炭酸ナトリウム」が主成分。オキシクリーンなどもこの仲間ですね。
特徴は、発泡パワーで汚れを「剥がし取る」こと。

お湯(40~50℃)と反応してシュワシュワと泡立ち、その力でこびりついたカビや洗剤カスを物理的に剥がし落とします。実際に掃除中に槽の中を覗くと、あの「黒いワカメ」が大量に浮いてくるのが見えるので、「掃除した!」という達成感がすごいんです。

塩素系のようなツンとした臭いが少なく、環境にも比較的やさしいと言われています。ただ、除菌力という点では塩素系に一歩譲る面もありますね。

メーカー純正品という選択肢も

迷った時は、お使いの洗濯機メーカーが出している「純正クリーナー」を使うのも一つの手です。例えば、パナソニックは縦型用(N-W1)とドラム式用(N-W2)、日立も(SK-1)といった専用クリーナーを出しています。

これらは自社の洗濯機でテストされているので、相性ピッタリで安心感がありますよね。私たち家電店員も、お客様に「迷ったらまず純正品を」とご案内することは多いです。

比較表で見る「塩素系 vs 酸素系」

どっちを選ぶか迷う方のために、特徴を簡単な比較表にまとめてみました。

種類 塩素系 酸素系
主成分 次亜塩素酸ナトリウム 過炭酸ナトリウム
汚れの落とし方 溶かして分解(化学的) 発泡して剥がす(物理的)
得意なこと 殺菌、除菌、消臭 目に見えるカビ・汚れの剥離
臭い ツンとした塩素臭あり 比較的マイルド
おすすめの洗濯機 ドラム式、縦型 縦型(ドラム式は非対応品多し)
メリット ・殺菌力が最強
・短時間で済む
・冷水でも効果あり
・汚れが目に見えて取れる
・環境にやさしい
・つけ置きで効果アップ
デメリット ・臭いがきつい
・酸性タイプと混ぜると危険
・衣類に付くと色落ちの恐れ
・殺菌力は塩素系に劣る
・お湯(40~50℃)が必要
・ドラム式では泡立ちすぎ注意

結論としては、強力に除菌・消臭したいなら「塩素系」。目に見える汚れをゴッソリ取りたいなら「酸素系」、という使い分けがいいと思いますよ。

縦型洗濯機のお掃除のやり方

では、具体的なお掃除の手順を見ていきましょう。まずは「縦型洗濯機」からです。

縦型洗濯機は、槽の底までたっぷり水を張れるのが特徴ですね。この特徴を活かして、クリーナーをしっかり溶かし、「つけ置き」するのが効果的なんです。

準備するもの

  • 洗濯槽クリーナー(塩素系または酸素系)
  • (酸素系の場合)40~50℃のお湯
  • (あれば)ゴミすくいネット

お掃除の手順

ここでは、汚れがゴッソリ取れると人気の「酸素系クリーナー」を使った方法をご紹介しますね。

  1. クリーナーとお湯を入れる
    まず、洗濯槽に何も入っていないことを確認します。次に、お風呂の残り湯(入浴剤入りはNGです!)や給湯器のお湯(50℃くらいまで)を、高水位まで一気に入れます。そこへ酸素系クリーナーを規定量(製品の指示に従ってくださいね)投入します。
  2. 「洗い」コースで攪拌する
    クリーナーがしっかり溶けるように、「洗い」コースだけで5~10分ほど運転します。ここでしっかり混ぜるのがポイントです。
  3. 数時間「つけ置き」する
    運転を停止し、そのまま2~3時間(製品によっては6時間ほど)つけ置きします。この時間で、酸素パワーがじわじわと汚れを浮き上がらせてくれるんです。
  4. 浮いてきたゴミをすくう
    つけ置き後、槽の中を覗いてみてください。おそらく、あの「黒いワカメ」がプカプカと浮いているはずです…。このゴミを、ゴミすくいネットなどでできるだけ取り除きます。
    ※このひと手間で、掃除後のゴミ残りをかなり防げるんですよ!
  5. 標準コースで運転する
    ゴミをすくったら、そのまま「標準コース(洗い→すすぎ→脱水)」を1サイクル運転します。
  6. 仕上げの確認
    運転終了後、槽の内部や糸くずフィルターを確認します。まだゴミが残っているようなら、もう一度「すすぎ」だけ運転したり、糸くずフィルターをキレイに掃除したりしてください。

縦型掃除のポイント

縦型は、「お湯」と「つけ置き」がキーワードです。特に酸素系クリーナーは、水温が低いと効果が半減してしまうので、できるだけ40~50℃のお湯を用意してあげてください。お風呂の残り湯フィルター(パナソニックの「風呂水吸水ホース」など)があると便利ですよね。

塩素系を使う場合は、つけ置きが不要な製品も多いので、もっと手軽にできますよ。その場合は冷水でもOKです。

ドラム式洗濯機のお掃除のやり方

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お次は「ドラム式洗濯機」ですね。ドラム式は縦型とは構造がまったく違うので、お掃除の方法も注意点も変わってきます。

最大の特徴は、「使用する水の量が少ない」こと。これが掃除の仕方に大きく影響するんです。

ドラム式のお掃除で絶対注意してほしいこと

これは声を大にして言いたいのですが、ドラム式洗濯機に、縦型用の「酸素系クリーナー(粉末)」を安易に使わないでください!

なぜかというと、ドラム式は少ない水で洗浄するため、粉末の酸素系クリーナーを入れると異常に泡立ちすぎてしまうことがあるんです。泡がセンサーに付いたり、機械の外に溢れ出したりして、「エラーで停止しました」というお客様、店頭でも結構いらっしゃいます…。

ドラム式には「塩素系(液体)」が基本!

ドラム式洗濯機の「槽洗浄コース」は、基本的に泡立ちの少ない「塩素系の液体クリーナー」を使うことを前提に設計されています。

パナソニックや日立などのメーカーも、ドラム式には自社の塩素系純正クリーナーを推奨していますね。もし酸素系を使いたい場合は、必ず「ドラム式対応」と書かれた、泡立ちが抑えられた製品を選んでください。

お掃除の手順(槽洗浄コース)

ドラム式のお掃除は、縦型よりシンプルです。

  1. クリーナーを投入する
    塩素系の液体クリーナー(またはドラム式対応のクリーナー)を、規定量そのまま洗濯槽に投入します。(製品によっては洗剤投入口から入れるタイプもあります)
  2. 「槽洗浄コース」で運転する
    洗濯機のフタを閉め、「槽洗浄コース」を選んでスタートボタンを押します。コースがない場合は、お使いの洗濯機の説明書で推奨されている方法を確認してくださいね。
  3. 終了を待つだけ
    あとは、洗浄が終わるのを待つだけです。「回すだけ」の言葉通り、本当に手軽ですよね。

忘れないで!「ゴムパッキン」の拭き掃除

ドラム式のお掃除は、槽洗浄が終わってからがもう一つの本番です。

それは、ドアの「ゴムパッキン」の拭き掃除。ここの溝や裏側は、槽洗浄の水流が届きにくく、水や洗剤カスが溜まって黒カビの温床になりやすいんです。

槽洗浄が終わったら、乾いた布や使い古しの歯ブラシなどで、パッキンの溝を優しく拭き上げてください。ここをキレイにしておくだけで、カビ予防の効果が格段にアップしますよ。

重曹やオキシクリーンは使える?

「専用クリーナーじゃなくて、家にある重曹やオキシクリーンで代用できませんか?」というご質問も、ナチュラル志向のお客様からよくいただきます。

結論から言うと、「目的によりますが、専用品ほどの効果は期待しにくい」というのが、私個人の見解です。

重曹やクエン酸の「ナチュラルクリーニング」

重曹は弱アルカリ性で皮脂汚れに、クエン酸は酸性で水垢に効果があります。環境に優しく、手肌にも安心なのは大きなメリットですよね。

ただ、洗濯槽のメインの敵である「黒カビ」を根こそぎ除去する力は、残念ながら専用クリーナーに比べてかなり弱いんです。

「軽い汚れの予防」や「ちょっとした臭い取り」として日常的に使うのは良いと思いますが、何年も掃除していない洗濯槽の本格的なカビ取りには、正直パワー不足かな…と感じます。

万能選手「オキシクリーン」は?

「オキシ漬け」で大人気のオキシクリーン。これは先ほども出た「酸素系クリーナー」の仲間です。ですから、もちろん洗濯槽掃除にも使えます。

縦型洗濯機で、40~50℃のお湯と一緒に使えば、専用の酸素系クリーナーと同じようにゴッソリ汚れを剥がしてくれますよ。

オキシクリーンを使う時の注意点

オキシクリーン(日本版でもアメリカ版でも)は、泡立ちが結構あります。縦型で使う分には問題ないことが多いですが、ドラム式での使用は、やはり泡立ちすぎてエラー停止するリスクがあるので、私はあまりおすすめしていません。

どうしてもドラム式で使いたい場合は、自己責任の上で、量をかなり少なめにするかですね。

「本気でカビを取りたい!」という時は、やはり「塩素系」か「酸素系」の専用クリーナーを選ぶのが、結局は一番確実で早い、というのが私の結論です。

回すだけの洗濯機掃除|頻度やトラブル対処法

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さて、お掃除のやり方がわかったところで、次によく聞かれるのが「どれくらいの頻度でやればいいの?」ということや、「掃除したのにトラブルが…」というお悩みです。

せっかくお掃除するなら、効果的に、そしてトラブルなく終えたいですよね。
ここでは、そんな「回すだけ」掃除の「その後」について、詳しく解説していきます。

理想の掃除頻度はどれくらい?

メーカーや専門家が推奨しているのは、ズバリ「月に1回」です。

「え、そんなに!?」って思われるかもしれませんが、カビや雑菌は、湿気と栄養(汚れ)があれば、2~3週間もあればどんどん繁殖してしまうんです。だから、1ヶ月もすれば目には見えなくても槽の裏側は結構汚れている可能性が高いんですね。

最低でも「2ヶ月に1回」は実施していただきたいです。これ以上間隔が空いてしまうと、汚れが蓄積しすぎて、1回の「回すだけ」掃除では取りきれなくなってしまうかもしれません。

お掃除頻度の目安

  • 理想:月1回
    常に清潔な状態をキープでき、カビや臭いの発生をしっかり防げます。「毎月1日は槽洗浄の日」など、ルールを決めると忘れにくいですよ。
  • 最低ライン:2ヶ月に1回
    忙しい方でも、ここが限界ラインです。これ以上放置すると、汚れが固着して落ちにくくなります。
  • 状況に応じて調整:
    ・洗濯回数がとても多いご家庭(大家族、スポーツをするお子さんがいるなど)
    ・部屋干しが多く、生乾き臭が気になりやすい
    ・梅雨時など、湿気が特に多い季節
    こういった場合は、月1回以上のペースでお掃除してもいいと思います。

逆に、一人暮らしで洗濯は週に1~2回、という方なら2ヶ月に1回でも大丈夫かもしれません。ご家庭の状況に合わせて調整してみてくださいね。

掃除後に黒いゴミが…対処法は?

「よし、槽洗浄が終わった!キレイになったはず!」と思って、次に洗濯物を回したら…
「ギャー!また黒いワカメが出てる!」

これも“あるある”なトラブルで、お客様が焦ってお店に駆け込んでくるケースの一つです。
「掃除したのに、余計ひどくなった!」って。

でも、安心してください。これは掃除が失敗したわけではありません

なぜ、掃除後なのにゴミが出るの?

これは、槽洗浄で剥がれた大量のカビや汚れが、1回のすすぎや排水で「取りきれなかった」のが原因です。特に、何年も掃除していなかった洗濯機を初めて酸素系クリーナーなどで掃除すると、想像を絶する量の汚れが剥がれ落ちることがあります。

それらが排水されずに槽の壁に貼り付いたり、排水経路の途中に残ったりして、次回の洗濯時に水流でまた出てきてしまうんですね。

「黒いゴミ」が出てきた時の緊急対処法

  1. 見えるゴミは取り除く:まずは槽の底や壁に残っているゴミを、ティッシュやゴミすくいネットでできる限り取り除きます。
  2. 糸くずフィルターを掃除する:糸くずフィルター(ゴミ取りネット)にも、大量のゴミが溜まっているはずです。ここをしっかり水洗いしてください。
  3. もう一度「空回し」する:クリーナーはもう入れなくて大丈夫です。高水位で「標準コース」または「すすぎ→排水」を1~2回、空のまま運転してください。

これで、残っていたゴミのほとんどは排出されるはずです。

それでもまだ出てくる場合は、汚れが相当頑固だった証拠です。日を改めて、今度は「塩素系クリーナー」でダメ押し洗浄をするのも効果的ですよ。

終わらない汚れの最終手段

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「クリーナーで何度も掃除しても、まだ臭いが取れない…」
「黒いゴミがいつまでも出続ける…」

そんな時は、もう「回すだけ」掃除の限界を超えているのかもしれません。その場合は、次の2つの「最終手段」を検討することになります。

最終手段1:プロの分解クリーニング

文字通り、専門の業者さんに依頼して、洗濯機を分解して徹底的に洗浄してもらうサービスです。

洗濯槽を丸ごと取り外して、裏側も高圧洗浄機や専用ブラシでピカピカにしてくれます。自力では絶対に不可能なレベルまでキレイになるので、その効果は絶大です。

ただし、費用がそれなりにかかるのがネックですね。

分解クリーニングの費用目安(※要確認)

あくまで一般的な目安ですが、

  • 縦型洗濯機:約1万円~2万円
  • ドラム式洗濯機:約2万円~3万円以上

ドラム式は構造が複雑で、分解・組立に専門知識と時間がかかるため、どうしても高額になりがちです。

注意点として、メーカーや機種によっては「分解クリーニング非対応」となっている場合もあります。必ず、信頼できる専門業者や、メーカー公式のサービスに事前に相談してくださいね。

とはいえ、下記の「くらしのマーケット」なら、業界お値打ち価格で引き受けてくれることが多いのでおススメですね。

くらしのマーケット

最終手段2:思い切って「買い替え」

私たち家電店員としては、こちらの選択肢も現実的なご提案になります。

特に、お使いの洗濯機が購入から8年~10年以上経過している場合は、買い替えも視野に入れてみてください。

理由は2つあります。
1つは、古い機種に高額なクリーニング費用(特にドラム式なら3万円近く)をかけるのが、果たしてコストパフォーマンス的に良いか?という問題。
もう1つは、古い機種は部品の保有期間(メーカーが修理部品を持っている期間)が過ぎていて、万が一クリーニングや使用中に故障しても「修理不可」となるリスクがあるからです。

最新の洗濯機は、省エネ・節水性能も格段にアップしていますし、次にご紹介する「自動おそうじ機能」も充実しています。長い目で見れば、買い替えた方がトータルで快適&お得になるケースも多いんですよ。

掃除後の日常予防メンテナンス

「回すだけ」掃除でせっかくキレイにした洗濯槽、どうせならその状態を一日でも長くキープしたいですよね!

カビ対策は「掃除」と同じくらい「予防」が大切なんです。
というか、むしろ「予防」の方が大切かもしれません。

難しいことは何もありません。
今日からできる簡単な予防策を4つご紹介します。

カビを寄せ付けない!4つの日常習慣

  1. 洗濯機のフタは「開けっ放し」が正解!
    洗濯が終わったら、フタ(ドラム式ならドア)は必ず開けておきましょう。中をしっかり乾燥させて湿気を逃がす、これが一番のカビ予防です。
    (※小さなお子様やペットがいるご家庭は、中に入らないよう十分お気をつけください!)
  2. 洗濯物は「洗濯カゴ」へ
    脱いだ衣類を、洗濯槽の中に直接ためていませんか?これはカビに「エサ(皮脂汚れ)と湿気を与える」最悪の行為です…。洗濯物は通気性の良い洗濯カゴに入れましょう。
  3. 洗剤・柔軟剤は「適量」を守る
    「たくさん入れた方がキレイになりそう」と、つい多めに入れてしまいがちですが、逆効果です。溶け残った洗剤は、カビの格好のエサになります。必ず規定量を守ってください。
  4. 「糸くずフィルター」は毎回掃除
    ここもカビの温床です。洗濯のたびに溜まったゴミを捨てて、サッと水洗いする習慣をつけましょう。

これらを実践するだけで、カビの繁殖スピードは格段に遅くなりますよ。

最近は、パナソニックや日立、東芝の上位機種に搭載されている「洗剤・柔軟剤 自動投入」機能も、入れすぎ防止に一役買っていて、すごくおすすめです。

最新洗濯機の自動おそうじ機能

最後は、私たち家電店員の本領発揮です(笑)
「そもそも、こんな面倒な掃除をしなくていい洗濯機が欲しい!」という方へ、最新機種のすごい機能をご紹介しますね。

最近の洗濯機は、「自動おそうじ機能」が搭載されているモデルが本当に増えました。
これは毎回の洗濯の「すすぎ水」などを利用して、ついでに洗濯槽の裏側も自動で洗い流してくれるという夢のような機能なんです。

メーカーによって呼び方や仕組みが少しずつ違います。

パナソニック「自動槽洗浄」

すすぎの水を溜めた後、脱水時の遠心力で水を槽の裏側に勢いよく噴射して、洗剤カスの付着を抑えます。オフにすることもできますが、毎回使うのがおすすめです。

日立「自動おそうじ」

これも、最後のすすぎ水を使って槽を高速回転させ、水のシャワーで汚れを洗い流す機能ですね。「ビートウォッシュ」シリーズなどに搭載されています。

東芝「自動槽乾燥」(カビプロテクト)

ドラム式(ZABOON)に搭載されている機能で、洗濯終了後にヒーターや送風で槽内を自動で乾燥させ、カビの発生そのものを抑え込もうというアプローチです。これは賢いですよね。

シャープ「穴なし槽」

これは「機能」というより「構造」なんですが、シャープの縦型洗濯機は、洗濯槽に穴が開いていない「穴なし槽」が有名です。そもそも槽の外側に水や汚れが入り込みにくい構造なので、黒カビの発生率が圧倒的に低いんです。これは大きな強みですね。

「自動おそうじ」があっても、掃除ゼロにはならない!

ここで一つ、大事な注意点です。これらの「自動おそうじ機能」は、あくまで「汚れを付きにくくする」ための予防機能です。

「この機能があるから、洗濯槽クリーナーでの掃除は一生不要!」というわけでは、残念ながらありません…

自動おそうじ機能を使っていても、やはり半年に1回、少なくとも年に1回は、市販の洗濯槽クリーナーを使った「回すだけ」の念入り掃除をしていただくことを、メーカーも推奨しています。

とはいえ、月1回だった掃除が半年に1回で済むようになるなら、ものすごく楽になりますよね。これが最新機種の大きなメリットだと思います。

回すだけの掃除で洗濯機を清潔に

回すだけの洗濯機掃除という手軽な方法について詳しく見てきましたが、いかがでしたでしょうか?

「回すだけ」と言っても、クリーナーの選び方や、縦型・ドラム式といった洗濯機のタイプによって、効果的なやり方が全然違うことがお分かりいただけたかと思います。

塩素系でしっかり殺菌するもよし、酸素系で汚れが取れる達成感を味わうもよし。ご自身の目的に合った方法で、まずは「月1回」の定期的なお掃除を習慣にしてみてください。

そして、自動おそうじ機能のような便利な家電に頼りつつも、最後は「フタを開けて乾燥させる」「フィルターをこまめに掃除する」といった、日々の小さな予防メンテナンスが最強のカビ対策になります。

せっかくお洗濯するなら、清潔な洗濯機で、毎日気持ちよく洗い上げたいですよね。

この記事が、皆さんの快適な「お洗濯ライフ」のお役に立てたら、家電店員としてこんなに嬉しいことはありません。

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