緑色のボトルが目印のウタマロクリーナーは、多くのご家庭でお風呂掃除の定番アイテムになっていますよね。手肌に優しくて汚れ落ちも良いと評判ですが、実際にどこまで効果があるのか気になりませんか?
浴槽や床の日常的な汚れには便利なウタマロですが、頑固な黒カビや鏡のウロコ状水垢には効くのでしょうか?
またハイターなどの塩素系漂白剤と一緒に使っても安全なのか、混ぜるな危険の表示が気になって不安に感じている方も多いと思います。
さらに、せっかくウタマロで掃除をしても、こする作業が大変だったり、時間がかかったりすることにストレスを感じていませんか?
店頭でも本当によくお客様から質問をいただくのですが、ウタマロクリーナーには得意な汚れと苦手な汚れがあり、他の洗剤やお掃除家電と上手に使い分けることで、もっと効率的にお風呂をキレイに保つことができるんです。
この記事では、ウタマロクリーナーの正しい使い方や安全性、オキシクリーンとの使い分け、そして電動バスポリッシャーやスチームクリーナーなどの家電を活用して掃除を楽にする方法まで、詳しくご紹介していきます。
毎日のバスタイムをもっと快適にするヒントが見つかるはずですよ!
ウタマロを使った風呂掃除の基本と安全性

ウタマロは、手肌に優しくて汚れ落ちも良いので私も自宅で愛用しているんです。
ただ、お風呂掃除といえば「カビ」や「ぬめり」も気になるところ。そうなると、今度は「ハイター(塩素系漂白剤)」の出番かな?と考えると思うんですが…。
このセクションでは、皆さんが一番心配されている「ウタマロとハイターを一緒に使っても大丈夫?」という安全性の疑問から、ウタマロクリーナーの得意分野まで、家電店員ならではの視点も交えて詳しく解説していきますね。
ウタマロとハイターは混ぜると危険?
まず結論から。
ウタマロクリーナー(中性)とハイター(塩素系・アルカリ性)は、化学的には混ぜても有毒な塩素ガスは発生しません。
これ、店頭でもお客様から本当によく聞かれる質問なんです。
「『混ぜるな危険』って書いてあるけど、ウタマロもダメなの?」って。
「混ぜるな危険」の警告表示は、有毒な塩素ガスが発生する組み合わせを示しています。その危険な組み合わせとは、「塩素系」の洗剤と「酸性」の洗剤なんです。
ハイター(強力カビハイターなど)は「塩素系(アルカリ性)」です。そして、ウタマロクリーナーの液性は「中性」です。化学的に「塩素系(アルカリ性)」と「中性」の組み合わせでは、あの危険な塩素ガスが発生する化学反応は起こらないんですね。
「混ぜるな危険」で本当に怖い組み合わせ
一番危険なのは、ハイターなどの「塩素系」漂白剤と、トイレ用洗剤の「サンポール」や、水垢落としに使う「クエン酸」「お酢」などの「酸性タイプ」を混ぜてしまうことです。
これを混ぜると、化学反応で本当に危険な高濃度の塩素ガスが発生します。目や喉の粘膜を激しく刺激して、呼吸困難を引き起こす可能性もあり、命に関わる重大な事故につながります。絶対に、絶対に混ぜないでくださいね。
「じゃあ、ガスが出ないなら混ぜて使ってもいいんだ!」と思うかもしれませんが、私はその使い方は推奨していません。
その理由は2つあります。
理由1:他の洗剤との「混同リスク」
まず、お風呂場には色々な洗剤がありますよね。例えば、ウタマロ(中性)の他に、頑固な水垢用に「クエン酸スプレー(酸性)」を置いているご家庭もあるかもしれません。
もし、「ウタマロは大丈夫」と覚えてしまったことで、うっかりそのクエン酸スプレーとハイターを混ぜてしまったら…と考えると、やっぱり怖いんです。掃除に夢中になっていると、ボトルの確認も疎かになりがちですから。
理由2:洗浄目的が違い、効果が上がらない
そもそも、この二つの洗剤は得意分野が全く違います。
- ウタマロ(中性):皮脂汚れ、湯アカ、軽い水アカなど、日常的な汚れを落とすのが得意。
- ハイター(塩素系):ゴムパッキンの黒カビやピンクぬめりなど、「菌・カビ」を化学的に分解・殺菌するのが得意。
これらを混ぜても、お互いの良いところが合わさって洗浄力がアップする!…なんてことは期待できないんです。むしろ、それぞれの効果が薄まってしまう可能性も。これはもったいないですよね。
ですから、「汚れの種類」に合わせて、それぞれを個別に、適切なタイミングで使うのが、安全面でも効果の面でも一番賢い方法だと私は思います。
ウタマロで浴槽や床を掃除するやり方
ウタマロクリーナーって、中性なのに本当に汚れ落ちが良いから、浴室の日常掃除にピッタリですよね。私もお風呂掃除のスタメンとして愛用しています。
ウタマロが得意なのは、浴槽のフチについてザラザラする「皮脂汚れ(酸性の汚れ)」や、蛇口や鏡についたばかりの軽い「水アカ(アルカリ性の汚れ)」です。液性が「中性」なので、酸性の汚れもアルカリ性の汚れも、どちらにも対応できるのが強みですね。
基本的な使い方はとてもシンプルです。
- 浴槽全体や壁、床など、汚れが気になる場所にシュシュッとスプレーします。
- スポンジで泡立てながら、優しくこすり洗いします。
- 最後に、シャワーの水で洗剤残りがないように、しっかり洗い流します。
たったこれだけです。
ウタマロの嬉しいポイント
私がウタマロを気に入っている理由は、やっぱりその「使いやすさ」です。
- 中性で手肌に優しい: 洗浄力が高い洗剤って、手が荒れやすいものが多いですが、ウタマロは中性なので手荒れのリスクが低いのが嬉しいです。(とはいえ、お掃除の際はゴム手袋の着用をおすすめします!)
- ツンとしない香り: 塩素系洗剤のようなツンとした刺激臭がなく、爽やかなグリーンハーブの香りなので、お掃除中も快適ですよね。
- 泡立ちの良さ: スプレーしてスポンジでこすると、モコモコと泡立つので「洗ってる感」があって、広い浴槽も効率よく洗える気がします。
ウタマロクリーナーは、基本的にはこのように「スプレーしてこする」ことで汚れを落とす洗剤です。
ただ、浴槽の広い面や、壁全体を毎日こするのは、結構な手間と時間がかかりますよね…。
特に浴槽のカーブしたところとか、意外と力が入れにくかったりしませんか?
この「こする作業」が、ウタマロ掃除の唯一のネックというか、ちょっと大変な部分かな、と私は感じています。この点については、後ほど「家電で楽にする方法」で詳しくお話ししますね。
鏡の水垢はウタマロパックで落とす
お風呂の鏡につく、あの「ウロコ状」の白い汚れ…。
本当に厄介ですよね。
あれは水道水に含まれるカルシウムなどが固まった、頑固な「水アカ(アルカリ性)」です。
こういった固まりかけた水アカには、ウタマロクリーナーを使った「シートパック」が効果的なんです。
やり方は簡単ですよ。
- まず、鏡の水アカ汚れにウタマロクリーナーを直接スプレーします。
- その上から、キッチンペーパーを貼り付けます。洗剤液が垂れてしまうのを防ぐためですね。
- ペーパーの上からもう一度スプレーして、洗剤をしっかり浸透させます。
- そのまま5分から10分程度放置します。
- 時間が経ったらペーパーを剥がし、スポンジや使い古しの歯ブラシなどで軽くこすり落とします。
- 最後に水でしっかり洗い流し、乾いたマイクロファイバークロスなどで拭き上げると、ピカピカになりますよ。
なぜ「パック」で汚れが落ちるの?
ここで少し解説なんですが、ウタマロクリーナーは汚れを化学的に「溶かす」タイプの洗剤というよりは、界面活性剤の力で汚れを「浮かせて」「ふやかす」タイプなんです。
だから、洗剤液がすぐに垂れてしまうと、汚れをふやかす時間が足りません。キッチンペーパーでパックしてあげることで、洗剤が汚れに留まる時間を長くして、しっかりふやかせるから、落ちやすくなるんですね。
ウタマロは「中性」なので、比較的長めにパックしても鏡のコーティングなどを傷めるリスクが低いのも、安心して使える嬉しいポイントです。(ただし、長時間の放置は推奨されていないので、放置時間は守ってくださいね!)
このウタマロパック、蛇口まわりの白いくすみにも使えます。
ただ、正直に言いますと…。何年もかけてガッチガチに固まってしまった、石のように硬いウロコ水垢は、ウタマロパックと手作業のスポンジだけでは、完全に落としきるのは難しい場合もあります。
あれはもう「汚れ」というより「ミネラルの層」なので、ある程度の「研磨力」が必要になってくるんですよね。
ウタマロの限界点と黒ずみへの効果

ウタマロクリーナーは本当に万能選手なんですが、やっぱり「得意なこと」と「苦手なこと」があります。ここを理解しておかないと、「ウタマロ使ったのに落ちない!」とガッカリしてしまうかもしれません。
私が考えるウタマロ掃除のデメリット、というか「限界」は主に2つです。
- 「こする」労力が前提であること
先ほどからお話ししている通り、ウタマロは汚れを「浮かせる」洗剤なので、最終的にはスポンジやブラシで「こする」という物理的な力が必要です。スプレーして流すだけでOK、というわけにはいかないんですね。 - 頑固すぎる汚れには力不足なこと
鏡のウロコ水垢もそうですが、ガチガチに固着した汚れや、素材に深く根を張った汚れを落とす力は、中性洗剤であるウタマロにはありません。
そして、よくご質問いただく「黒ずみへの効果」についてです。
お風呂の「黒ずみ」と言っても、実は2種類あるんです。
- 皮脂や湯アカが原因の黒ずみ
床の凸凹したところに溜まった皮脂汚れが、ホコリなどと混じって黒ずんで見える場合があります。こういった「汚れ」が原因の黒ずみには、ウタマロクリーナーは効果が期待できます。 - ゴムパッキンなどに発生した「黒カビ」
そして、もう一つがゴムパッキンやタイルの目地に深く根を張ってしまった「黒カビ」による黒ずみです。
ウタマロは「黒カビ」の色素を落とせません
ここが重要なポイントなんですが、ウタマロクリーナーは「黒カビ」の黒ずみ(色素)を落とすことはできません。
なぜなら、ウタマロはあくまで「中性」の「洗浄剤」であって、「漂白剤」ではないからです。カビの菌糸が作り出した黒い色素を化学的に分解して「漂白」する力はないんですね。
この黒カビの色素を落とせるのは、やっぱりハイター(強力カビハイターなど)の「塩素系漂白剤」の役割なんです。
ウタマロは「日常の汚れ落とし」、ハイターは「カビの漂白・殺菌」と、役割をしっかり分けて考えることが大切ですね。
オキシクリーンとの使い分け
ウタマロと並んで人気なのが、「オキシクリーン」ですよね。
こちらは「酸素系漂白剤」で、主成分は過炭酸ナトリウムです。
塩素系漂白剤(ハイター)と違って、ツンとした刺激臭がなく、色柄物(衣類の場合)にも使えるのが特徴で、漂白・除菌・消臭効果があります。私もキッチンの布巾の除菌などによく使っています。
このオキシクリーン、お風呂掃除でも大活躍するんですよ。ウタマロとの使い分けは、こんなイメージが分かりやすいと思います。
- ウタマロクリーナー:浴槽や床、鏡などの「部分洗い」「日常洗い」に。
- オキシクリーン:月に1回、浴槽やバス小物をまとめてキレイにする「まるごとリセット洗い」に。
特に私がおすすめしたいのが、給湯器の「追い焚き」機能を活用した「オキシ漬け」です。
これは、お風呂の配管(風呂釜)掃除も一緒にできてしまう、まさに家電連携テクニックなんです。
家電(給湯器)を使った「オキシ漬け」の方法
月に1度のスペシャルケアとして、ぜひ試してみてください。
- まず、浴槽の排水口に栓をして、お風呂のイス、洗面器、浴槽のフタ、お子さんのおもちゃなど、キレイにしたいバス小物を全部浴槽の中に入れます。
- 40℃〜50℃くらいのお湯を、追い焚き口(お湯が出てくるところ)が完全に隠れる位置までためます。(オキシクリーンは高温で最も効果を発揮するんです)
- オキシクリーンを適量(浴槽のサイズによりますが、付属スプーン10杯程度が目安です)投入し、よくかき混ぜて溶かします。
- 【最重要!】ここで、給湯器の「追い焚き」ボタンを押して、5分ほど運転させます。
- 追い焚きを停止させ、そのまま20分〜最大6時間ほど放置します。(6時間を超えると洗浄液の効果がなくなるので注意です)
- 時間が来たら排水し、浴槽や小物をシャワーでよくすすぎます。汚れが浮き上がっているので、スポンジで軽くこするだけでツルツルになりますよ。
- 【仕上げも大事!】最後に、配管内に残った洗浄液や汚れを排出するため、もう一度追い焚き口の上まで水をため、5分ほど「追い焚き」運転(すすぎ)を行います。
この方法、ただの「つけ置き」じゃないんです。追い焚き運転をすることで、洗剤液が風呂釜の配管内部を強制的に循環して、配管内に溜まった皮脂汚れや湯アカを剥がし取ってくれるんです。これぞ家電の活用術ですよね!
※注意:オキシクリーンは酸素を発生させ続けるので、水筒などのフタは必ず開けて漬け込んでくださいね。
ウタマロの風呂掃除を家電で楽にする方法

さて、ここまではウタマロクリーナーの基本的な使い方や、他の洗剤との使い分けについてお話ししてきました。
ウタマロは本当に優秀な洗剤なんですけど、やっぱり「こするのが面倒…」「頑固な水垢やカビは落とせない…」という限界もありますよね。
ここからは、家電量販店で働く私ならではの視点で、ウタマロ掃除の「面倒」や「限界」を、最新の家電の力でどうやって解決していくか、具体的な方法をご紹介したいと思います!
手ごわい水垢には電動ポリッシャー
ウタマロパックをしても、鏡や浴槽の水垢を手でゴシゴシこするの…本当に疲れませんか?
特に鏡のウロコ汚れなんて、力を入れてもなかなか落ちないし、腕はパンパンになるし…。
均一に力を入れ続けるのも難しいですよね。
浴槽の広い面や、手の届きにくい壁の上の方、天井なんかも大変です。
この「こする」という物理的な重労働を、家電の「高速回転」で自動化してくれるのが、「電動バスポリッシャー(電動風呂掃除機)」なんです。
使い方は簡単。
- まず、浴槽や鏡にウタマロクリーナーをスプレーします。
- あとは、手でスポンジを持ってこする代わりに、電動バスポリッシャーの電源を入れて、ウィーンと当てるだけ。
これだけで、力を一切入れることなく、毎分300〜400回転といった高速回転するブラシが、水アカや湯アカを効率的に掻き出してくれるんです。本当に楽ですよ。
スティックタイプ(柄が長いタイプ)を選べば、腰を曲げずに浴槽の底や床を掃除できますし、手を伸ばせば天井の掃除も簡単にできます。これ、お店でお客様にご案内すると、「こんなに楽になると思わなかった!」「もっと早く買えばよかった」と、一番喜ばれる家電の一つですね。
おすすめ電動バスポリッシャーの例
最近は本当に色々なメーカーから出ています。選ぶポイントは「回転パワー」と「アタッチメントの豊富さ」ですね。
| メーカー(例) | 製品名(例) | 特徴 |
|---|---|---|
| EPEIOS | バスポリッシャー HM115Eなど | パワーが強く、高速モード(約400RPM)があるのが魅力。アタッチメントが豊富なモデルも多く、ウタマロ掃除を丸ごと電動化できます。 |
| ブラック&デッカー | シャボンスクラバープロ BHPC110など | こちらはハンディタイプ。スティックが苦手な、蛇口回りや浴槽の細かいカーブなど、「手持ち」での細かな作業に強いです。 |
| ツインバード | 充電式バスポリッシャー ふろピカッシュEXなど | 国内メーカーの安心感がありますね。スティックとハンディの2WAYで使えるモデルも多く、バランスが良いと思います。 |
※あくまで一例です。ご自宅のお風呂の広さや、どこを一番掃除したいかに合わせて選ぶのがおすすめです。
アタッチメントが豊富なモデルなら、ウタマロをスプレーした後に、広い面は「スポンジ」、床の目地や隅は「コーナーブラシ」と付け替えるだけで、浴室中のお掃除が電動で完了します。これは本当に便利だと思います。
ハイターの代わりはスチームクリーナー
ウタマロでは落とせない「黒カビ」。
これにはハイター(塩素系漂白剤)が効くわけですが…。
「あの塩素のニオイがどうしても苦手で…」
「子供やペットがいるから、強い化学薬品を浴室に撒きたくない」
「掃除した後、しっかり洗い流せているか心配」
こういったお悩み、店頭でも本当によく伺います。
皆さん、効果は分かっていても「できれば使いたくない」というのが本音じゃないでしょうか。
そんなご家庭に、ハイターの「代替」として私がおすすめしている家電が、「スチームクリーナー」です。
これは、ハイターの「化学的な殺菌」を、約100℃の高温スチームによる「物理的な殺菌」で置き換える、という考え方なんです。
メリットは、何と言っても「洗剤を使わない」こと。
- 高温のスチームを噴射するだけで、カビやピンクぬめりの原因菌(ロドトルラ菌)を、根本から熱で死滅させることができます。
- ゴムパッキンやタイルの目地、排水溝の中、蛇口の根元など、まさにハイターを使いたかった箇所にピンポイントで強力なスチームを当てられます。
- 使うのは「水」だけなので、化学薬品のニオイや、洗い残しの心配もありません。
化学薬品を使わずに、熱の力だけで浴室の衛生を保てるというのは、特に小さなお子様やペットがいるご家庭には、本当に嬉しいポイントだと思います。
浴室掃除にはハンディタイプが便利
スチームクリーナーと言えば、ドイツのKarcher (ケルヒャー) が有名ですね。浴室で使うなら、「SC 1 EasyFix」や「SC Mini」のような、手軽に使えるハンディタイプやスティックタイプが便利です。
選ぶ際は、先端に「ノズルブラシ」という細いブラシのアタッチメントが付いているかをチェックしてください。このブラシでカビの部分をこすりながらスチームを噴射すると、汚れを掻き出しながら熱で殺菌できるので、とても効果的ですよ。
カビ予防には浴室換気乾燥機が最強

ハイターや、今ご紹介したスチームクリーナーで黒カビをキレイに落とした!…と喜んでいても、数週間後にはまた同じ場所にうっすらと黒い影が…。
そんな経験、ありませんか?
そうなんです。
ハイターもスチームも、残念ながら「対症療法」でしかありません。
カビは、浴室の「温度(20〜30℃)」「栄養(皮脂や石鹸カス)」そして「高湿度」という3つの条件がそろうと、何度でも復活してしまいます。特に、入浴後のお風呂場はカビにとって天国のような環境なんですね。
この「カビ掃除の無限ループ」から抜け出すために、私が「最強の予防家電」として断言したいのが、「高機能 浴室換気乾燥機」です。
カビの発生条件のうち、私たちがコントロールできるのは「高湿度」だけ。カビの原因である「湿気」を、家電の力で強制的に管理し、カビが繁殖する隙そのものを与えないようにする。これが一番の根本解決策です。
入浴後に「乾燥」モードで運転させるだけで、浴室全体を短時間でカラッと乾かしてくれます。お風呂のフタや壁に残った水滴も乾くので、ウタマロで掃除した後のキレイな状態を長くキープできるんです。
注目!最近の「プラスアルファ」予防機能
最近の浴室換気乾燥機は、ただ乾かすだけじゃない、「アクティブ予防」機能がすごいんです。お店でご案内していても、技術の進歩を感じますね。
- Panasonic(パナソニック):「ナノイー(nanoe)」
乾燥や換気の運転中に、「ナノイー」という微細なイオンを浴室内に放出します。これが、空気中に浮遊しているカビ菌はもちろん、すでに壁などに付着してしまったカビ菌の活動まで抑制してくれるんです。 - TOTO(トートー):「きれい除菌水」
こちらは「三乾王(さんかんおう)」というシリーズの一部モデルに搭載されています。運転終了後に、TOTO独自の「きれい除菌水」を浴室の床や壁にミスト状に噴霧。これがカビの成長を抑え、あのイヤなピンクぬめりの発生も防いでくれます。
お掃除の手間そのものを未来永劫なくすための「予防投資」として、もし浴室のリフォームなどを検討される際には、ぜひ候補に入れてみてほしい家電ですね。
茂木和哉と電動研磨パッドの相性
さて、ウタマロパックでも落ちなかった、あのガチガチの「ウロコ水垢」。
どうしようもないんでしょうか?
そんな時の最終兵器として、「茂木和哉(もてぎかずや)」という強力な研磨剤がありますよね。掃除のプロの方が開発した、まさに水アカ専用のクリーナーです。
これはウタマロ(中性洗剤)とは全く違い、強力な「研磨剤」の力で、固着した水アカや石鹸カスを物理的に「削り落とす」ものです。その効果は絶大ですが、効果を引き出すには、相応の「腕力」と「擦る回数」が必要で、正直かなり疲れます…。
そこで、私がご提案したい「プロレベル」のソリューションが、この茂木和哉と、「電動バスポリッシャー」の「研磨パッド」アタッチメントの組み合わせです。
(※注:茂木和哉は非常に強力なので、必ず目立たない場所で試してから、自己責任の上でご使用くださいね!浴槽の素材(特にFRPや人工大理石)によっては傷がつく可能性もあります。鏡専用の研磨パッドかどうかも確認してください。)
手作業を「電動工具」へアップグレード
これはもう、手作業の「お掃除」というより、家電を使った「電動工具」の世界ですね。
茂木和哉をパッドに少量つけ、電動ポリッシャーのスイッチを入れる。すると、手作業では到底不可能な「毎分300〜400回転」という均一かつ強力な研磨作業が始まります。
これにより、茂木和哉の研磨能力を最大限に引き出し、諦めかけていた鏡のウロコ水垢を、短時間で除去できる可能性があるんです。
先ほどご紹介したEPEIOSのバスポリッシャーなど、パワフルなモデルには「研磨パッド」が付属していることも多いので、もしお持ちなら試してみる価値はあるかもしれません。(くれぐれも素材の確認は慎重に!)
まとめ:ウタマロで賢く風呂掃除
あらためて、ウタマロクリーナーは、手肌に優しく、日常の皮脂汚れや軽い水アカ掃除にとても優秀な洗剤だということが分かりましたね。
大切なのは、ウタマロの「得意なこと」と「苦手なこと」をしっかり理解して、他の洗剤や家電と「使い分ける」ことだと思います。
お風呂掃除の「賢い使い分け」おさらい
- 日常の皮脂・水アカ掃除:ウタマロ(中性) + こするのが面倒なら「電動バスポリッシャー」
- 黒カビ退治:ハイター(塩素系) or 化学薬品が嫌なら「スチームクリーナー」
- 配管ごとリセット洗い:オキシクリーン(酸素系) + 給湯器の「追い焚き」機能
- カビの根本予防:「浴室換気乾燥機」で湿気を断つ!
ウタマロを使ったお風呂掃除も、「電動バスポリッシャー」や「浴室換気乾燥機」といった家電と組み合わせることで、格段に楽に、そして根本的にキレイを保てるようになります。
この記事が、皆さんの毎日のお風呂掃除のヒントになって、バスタイムがもっと快適になるお手伝いができたら嬉しいです。


