お風呂上がり、ふと見た排水溝から髪の毛が顔を出していたり、なんだか流れが悪くなってきたなと感じたこと、ありませんか?
ユニットバスの排水溝って、毎日使う場所だからこそ本当に汚れやすくて、気づいたときには嫌な臭いやぬめりに悩まされることも多いですよね。
排水溝が詰まる原因は髪の毛だけだと思われがちですが、実は石鹸カスや皮脂汚れ、そしてカビや雑菌が複雑に絡み合っているんです。これを放置すると、頑固なつまりになってしまって、市販のパイプクリーナーでも太刀打ちできなくなることも。
だからこそ、日々のちょっとしたお手入れと、正しい掃除方法を知っておくことがとても大切なんですね。
この記事では、ユニットバスの排水溝掃除の基本から、嫌な臭いやぬめりの取り方、詰まり予防のコツ、そしておすすめの洗剤や便利グッズまで、家電のプロ目線も交えながら詳しくご紹介していきます。
毎日のお風呂タイムを快適にするために、ぜひ参考にしてみてくださいね!
ユニットバスの排水溝掃除の基本

ここでは、まず排水溝掃除の基本となる「なぜ汚れるのか」「どう対処すればいいのか」という基本的な部分を一緒に見ていきましょう。
原因がわかると、掃除のポイントも見えてきますよ。
排水溝のつまり原因は髪の毛?
「排水溝のつまり」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはやっぱり「髪の毛」じゃないでしょうか。実際、店頭でお客様から浴室関連のご相談を受けるときも、「髪の毛が詰まって流れにくくて…」というお悩みは本当に多いんです。
特にお風呂は家族みんなが使いますし、髪の長い方がいるご家庭では、毎日かなりの量が流れていきますよね。それが排水溝の目皿や、その奥の排水トラップに絡みついて、水の流れを悪くしてしまうんです。
でも、実は原因は髪の毛だけじゃないんですよね。
もう一つの大きな原因は、「石鹸カス」や「皮脂汚れ」です。
シャンプーやボディソープの残りカス、体から出た皮脂や垢(あか)が、排水と一緒に流れていきます。これらが冷たい水で冷やされて固まったり、排水溝の内部に少しずつ蓄積したりするんです。
そして一番厄介なのが、これらの汚れが組み合わさることなんです。
汚れの「悪循環」にご注意!
流れ込んだ髪の毛に、石鹸カスや皮脂汚れがベットリと絡みつきます。そこにまた新しい髪の毛が引っかかり、さらに汚れが蓄積して…。
この「汚れのミルフィーユ」状態が、カチカチの硬い「つまり」の原因になってしまうんです。こうなると、市販のパイプクリーナーだけではなかなか解消できなくなってしまうので、早めの対処が本当に大切ですね。
排水の流れが少し悪くなったかな?と感じたら、それはもう「つまり」の初期サインかもしれません。
本格的に流れなくなる前に、ぜひお手入れを始めてみてください。
嫌な臭いやぬめりの取り方
排水溝を開けたときの、あの「モワッ」とくる嫌な臭い…本当に気分が滅入りますよね。流れは悪くないのに臭いだけが気になる、というケースも多いと思います。
この臭いの主な原因は「ぬめり」です。
排水溝のフタや目皿、排水トラップのあたりがヌルヌルしていませんか?
あのぬめりの正体は、雑菌やカビが繁殖してできた「バイオフィルム」というものなんです。
髪の毛や石鹸カス、皮脂汚れは、これらの雑菌にとって大好物の「エサ」です。ユニットバスは湿度も温度も高くなりがちなので、放っておくと雑菌がどんどん増殖して、ぬめりと悪臭を発生させてしまうんですね。
このぬめりと臭いを取るには、やっぱり物理的にこすり洗いするのが一番です。
基本的なぬめり掃除の手順
- ゴム手袋を装着します。(これは必須ですね!)
- 排水溝のフタや目皿、取り外せる排水トラップのパーツを外します。
- まずは目に見える髪の毛や大きなゴミを取り除きます。
- 使い古しの歯ブラシや、浴室用ブラシに「バスマジックリン」などの中性洗剤をつけて、各パーツや排水溝の内部をゴシゴシこすります。
- 細かい部分や奥まった場所は、歯ブラシがやっぱり便利ですね。
- 最後に、シャワーで洗剤と汚れをしっかり洗い流します。
お掃除を楽にする「家電」もあります
この「ゴシゴシこする」作業、結構大変じゃないですか?
私もあまり好きじゃなくて…(笑)
そんな時に便利なのが、「電動お掃除ブラシ」なんです。
最近は、色々なメーカーからUSB充電式で使えるパワフルな電動ブラシがたくさん出ています。アタッチメントを付け替えて、浴槽から床、そしてこの排水溝周りまで、力を入れずに手早く掃除できるのが嬉しいポイントです。
私もお店でよくお客様にご紹介するんですが、「これ買ってからお風呂掃除が苦じゃなくなった」というお声をいただくと、とても嬉しくなりますね。特に排水溝のパーツの細かい溝とか、手でこするのが面倒な部分には最適だと思いますよ。
もちろん、定期的に「カビキラー」などの塩素系漂白剤を使って、雑菌ごと強力に除菌するのも効果的です。その場合は必ず換気をしっかりしてくださいね。
排水溝の奥のカビ対策
目に見える部分のぬめりを取っても、まだなんだか臭う…。そんな時は、排水溝の「奥」、つまり排水トラップのさらに先、排水管の中でカビが発生しているかもしれません。
ユニットバスの排水溝は、浴槽からの排水と洗い場からの排水が合流していることが多いですよね。構造が複雑になっている分、汚れが溜まりやすく、カビの温床にもなりやすいんです。
まず、排水トラップ(水を溜めて下水の臭いが上がってくるのを防いでいる部分)を、外せる範囲で外して掃除してみましょう。ただし、この分解作業、結構難しいタイプのものもあります。取扱説明書を確認したり、無理に力をかけてパーツを壊したりしないように、くれぐれも注意してくださいね。
パーツを外したら、ブラシが届く範囲でカビ取り剤(塩素系漂白剤)を使います。スプレータイプよりも、ジェルタイプの「パイプユニッシュ」のようなものを使うと、液が垂れずにカビにしっかり密着してくれるのでおすすめです。
塩素系洗剤を使うときの重要なお願い
これはもうご存知の方も多いと思いますが、本当に大切なので何度でも言いたいです。
「酸性タイプ」の製品(お酢やクエン酸など)と混ざると、有毒なガスが発生して本当に危険です!絶対に同時に使ったり、前後で連続して使ったりしないでください。
そして、必ず窓を開けるか、換気扇を「強」で回して、しっかり換気しながら作業してくださいね。ゴム手袋と、できればメガネ(ゴーグル)も着けて、目や皮膚を守ることも忘れないでください。
カビ対策は「乾燥」が命です
カビは「湿気」が大好きです。なので、お掃除が終わった後、そして毎日のお風呂上がりの後に、いかに浴室を早く乾燥させるかがカビ対策の最大のポイントになります。
ここで活躍するのが「浴室乾燥機」ですね。お風呂上がりに浴室乾燥の「乾燥」モードや「換気」モードをしっかり使うことで、カビの発生をかなり抑えることができるんです。
うちのお店でも、「浴室乾燥機を新しくしたら、カビが減った!」というお話、よく伺います。電気代が気になるかもしれませんが、後で大変なカビ掃除をする手間を考えたら、私は積極的に使うことをおすすめしたいですね。
掃除に便利な道具を紹介

排水溝掃除って、正直「やる気」が必要ですよね…。
そのやる気を少しでも後押ししてくれるのが、「便利な道具」たちだと思います。
私が実際に使ってみたり、お客様から「これ良かったよ」と教えてもらったりした道具をいくつかご紹介しますね。
① 使い古しの歯ブラシ
これはもう定番中の定番ですね。排水溝のフタの裏側、目皿の細かい溝、排水トラップの複雑な形の部分…。新品の立派な掃除用ブラシよりも、ヘッドが小さくて毛先が柔らかい歯ブラシが小回りが利いて使いやすいんです。惜しげなく使って、終わったらそのままポイできるのも衛生的で良いですよね。
② ゴム手袋(長めのタイプ)
排水溝掃除には必須です。特に、ぬめりや髪の毛を直接触るのは、いくら自分や家族のものとはいえ抵抗がありますよね…。手首までしっかり覆ってくれる、少し長めのタイプを選ぶと、水や洗剤が入り込みにくくて安心です。
③ ワイヤータイプのパイプクリーナー
これは、排水管の「奥」が詰まってしまった時に活躍するアイテムです。ホームセンターなどで手に入りますね。長いワイヤーの先にブラシや掴むための爪が付いていて、排水管のS字カーブの先まで届かせることができます。ただし、これも無理に押し込むと排水管を傷つける可能性があるので、慎重に使ってくださいね。
高圧洗浄機は使ってもいい?
たまに「ケルヒャーみたいな高圧洗浄機で、排水溝を一気にキレイにしたい!」というご相談を受けることがあります。お気持ちはすごく分かるんですが、私はユニットバスの排水溝にはあまりおすすめしていません。
水圧が強すぎると、排水トラップのパーツが外れたり、破損したりする危険があるんです。それに、防水パンの隙間から水が漏れて、階下への水漏れの原因になる可能性もゼロではありません…。高圧洗浄機は、どちらかというと戸建てのお家の「外」の排水管などに使うのが向いていると思いますね。
最近は100円ショップでも、排水溝掃除専用の細いブラシや、髪の毛をキャッチするシールなど、便利なアイテムがたくさん揃っています。まずはそういう手軽なものから試してみるのも良いと思いますよ。
おすすめの洗剤はこれ
お店の洗剤コーナーに行くと、本当にたくさんの種類があって、どれを選べばいいか迷ってしまいますよね。
「ユニットバスの排水溝」と言っても、汚れの種類は一つじゃありません。汚れに合わせた洗剤を選ぶのが、効率よくお掃除するコツなんです。
汚れを大きく分けると、こんな感じですね。
- ぬめり・カビ・臭い:雑菌が原因の汚れ
- ピンク色のヌルヌル:ロドトルラという酵母菌(これもカビの仲間です)
- 石鹸カス・皮脂汚れ:酸性の汚れ
これらに合わせて、洗剤の「液性」を使い分けるのがポイントです。
| 洗剤の種類 | 液性 | 得意な汚れ | 代表的な商品例 |
|---|---|---|---|
| 塩素系漂白剤 | アルカリ性 | カビ、ぬめり、除菌 | カビキラー、パイプユニッシュ |
| 酸素系漂白剤 | 弱アルカリ性 | 皮脂汚れ、ぬめり | オキシクリーン(粉末) |
| 中性洗剤 | 中性 | 軽い皮脂汚れ、石鹸カス | バスマジックリン |
| 重曹・セスキ | 弱アルカリ性 | 皮脂汚れ、軽いぬめり | (ナチュラルクリーニング) |
基本的には、一番強力なのが「塩素系」です。
カビやぬめりを根本から除菌・漂白してくれます。
排水溝の奥の汚れには、液体やジェルタイプのパイプクリーナーが届きやすいですね。
ただし、先ほどもお伝えした通り、取り扱いには十分な注意が必要です。
「塩素系の強い臭いが苦手…」という方には、「酸素系漂白剤」もおすすめです。
オキシクリーンなどが有名ですね。
粉末タイプをお湯(40~50℃くらい)で溶かして泡立て、排水溝のパーツを「オキシ漬け」したり、排水溝に流し込んだりして使います。塩素系ほどの即効性はありませんが、発泡する力で汚れを浮かせてくれるんです。
重曹やセスキ炭酸ソーダは、皮脂汚れのような「酸性」の汚れを中和して落とすのが得意です。環境に優しいお掃除をしたい方に人気ですね。ただ、カビを殺菌する力は弱いので、頑固なカビにはやっぱり塩素系が必要になることが多いかな、と思います。
洗剤メーカーの公式サイトには、安全な使い方や詳しい掃除方法がたくさん載っています。使用前には必ず確認してくださいね。
(出典:花王株式会社「キッチン泡ハイターとキッチンハイターの使い方完全ガイド!」)
ユニットバス排水溝の掃除と予防法

さて、排水溝の基本的な掃除方法がわかったところで、次にお話ししたいのは「予防」です。
正直なところ、お掃除ってやっぱり面倒ですよね…(笑)
だからこそ、いかに「掃除を楽にするか」「掃除の頻度を減らせるか」が大事だと思うんです。
ここでは、日々のちょっとした工夫や予防策についてご紹介しますね。
簡単な掃除の頻度はどれくらい?
「いったい、どれくらいの頻度で掃除すればいいの?」
これは、お店でも本当によくいただくご質問です。
もちろん、ご家族の人数やお風呂の使い方によって最適な頻度は変わってくるんですが、一般的な「目安」として、私がおすすめしているのはこんな感じです。
おすすめのお掃除頻度(目安)
- 毎日(お風呂上がりに):目皿にたまった「髪の毛」を取り除く。
- 週に1回:目皿や排水トラップ(外せる範囲)を取り外し、「中性洗剤」とブラシでこすり洗いする。
- 月に1回:液体・ジェルタイプの「パイプクリーナー」(塩素系など)を使って、排水管の「奥」のぬめりやカビをリセットする。
一番のポイントは、やっぱり「髪の毛を“毎日”取り除く」こと、これに尽きると思います。
髪の毛さえなければ、石鹸カスや皮脂汚れが絡みつく「芯」がなくなります。それだけで、ぬめりやつまりの発生を劇的に遅らせることができるんですよ。
「毎日なんて無理!」と思われるかもしれませんが、お風呂上がりの「ついで」にティッシュでサッと取るだけなら、10秒もかかりません。この「10秒」を習慣にできるかどうかで、週末のお掃除の手間が全然違ってくるんです。
週1回のこすり洗いも、「汚れがこびりつく前」にリセットするイメージですね。汚れが軽いうちなら、中性洗剤でササッとこするだけですぐにキレイになります。これが2週間、1ヶ月と経つと、頑固なぬめりやカビになってしまって、強力な洗剤や力仕事が必要になってしまうんです。
もちろん、これはあくまで「目安」です。
例えば、お一人暮らしであまりお風呂を使わない方ならもう少し頻度を落としてもいいかもしれませんし、逆にご家族が多いなら週2回くらいこすり洗いした方が快適かもしれません。ご自身のライフスタイルに合わせて、無理のない「お掃除ルーティン」を見つけてみてくださいね。
髪の毛を簡単に取るコツ
「毎日の髪の毛取りが大事なのはわかったけど、それが一番イヤ…」というお声も、よーくわかります。あのヌルッとした髪の毛の塊、素手では絶対に触りたくないですよね。
私も色々試してきたんですが、やっぱり一番手軽なのは「ティッシュペーパー」や「トイレットペーパー」で掴んで、そのままポイ、ですね。
直接触れずに済みますし、そのままゴミ箱に捨てられます。
ただ、ユニットバスの目皿って、複雑な形をしていたり、髪の毛が細かく絡みついていたりして、ティッシュだけでは取りきれないこともありますよね。
そんな時に試していただきたいのが、「粘着テープ」(ガムテープやコロコロのスペアなど)です。ペタペタと目皿に押し付けると、細かい髪の毛まできれいにくっつけて取ることができるんです。
これは結構スッキリ取れて、気持ちいいですよ。
乾いていれば「掃除機」もアリ?
これはちょっと裏ワザ的ですが…。お風呂に入る前など、排水溝周りが完全に乾いている状態であれば、「掃除機」で吸い取ってしまう、というお客様もいらっしゃいました。なるほど!と思いますよね。
もちろん、水気やぬめりが残っている状態で使うのは、掃除機の故障の原因になるので絶対にダメですよ!もし試すなら、乾いた状態の目皿の「表面」の髪の毛やホコリを、ハンディクリーナーなどでサッと吸う程度にしてくださいね。
パナソニックの「ハンディスティック掃除機(MC-SB33Jなど)」みたいに、軽くてサッと取り出せるタイプの掃除機があると、こういう「ついで掃除」にも便利かもしれませんね。
最近は、目皿に「貼るだけ」のシールタイプや、かぶせるだけのネットタイプの髪の毛キャッチャーもたくさん売られています。あれなら、たまった髪の毛をシートごと剥がして捨てるだけなので、一番簡単かもしれません。
100円ショップなどでも色々な種類が出ているので、ご自宅の排水溝のサイズに合うものを探してみるのも楽しいと思いますよ。
排水溝のつまり予防策
お掃除の方法がわかっても、やっぱり一番は「詰まらせない」ことですよね。
日々の習慣で、排水溝のつまりを予防する方法はいくつかあります。
とにかく「髪の毛」を流さない
もう何度もお話ししていますが、これが本当に一番大事です。先ほどご紹介したような「髪の毛キャッチャー」や「ネット」を目皿に設置するのが、最も効果的な予防策だと思います。
ネットタイプは毎日交換するのが理想ですが、それが面倒なら、ステンレス製などの「かぶせるタイプ」のヘアキャッチャーもおすすめです。プラスチック製のものよりぬめりやカビが発生しにくく、お掃除も楽ですよ。
固形石鹸より「液体ソープ」を選ぶ
これは意外に思われるかもしれません。昔ながらの固形石鹸、私も好きなんですが、実は「石鹸カス」として排水溝に残りやすいんです。特に水温が低いと、溶け残った石鹸が白く固まって、髪の毛や皮脂と混ざってつまりの原因になりがちです。
その点、ボディソープやシャンプーなどの「液体ソープ」は、水に溶けやすいので、石鹸カスとして残りにくい、というメリットがあります。もし、排水溝の白い固まり汚れに悩んでいるなら、液体タイプに変えてみるのも一つの手ですね。
定期的に「パイプクリーナー」を使う
「詰まってから」ではなく、「詰まる前」に使うのがポイントです。月に1回、予防的な意味合いでパイプクリーナー(液体タイプ)を流しておくと、排水管の内部に付着し始めたぬめりや汚れをリセットできます。
「最近、流れが悪いかも?」と感じる前に、カレンダーに「パイプクリーナーの日」と書いておくのも良いかもしれませんね。
こうした小さな予防策の積み重ねが、あのイヤ~な「排水溝つまり」から解放してくれる一番の近道だと思いますよ。
臭いを防ぐ日々の習慣
つまりは無いのに、なぜか臭ってくる…。
その原因は、カビや雑菌の繁殖、もしくは「排水トラップ」の問題かもしれません。
排水溝には通常、「排水トラップ」という構造があって、「封水(ふうすい)」と呼ばれる水が常に溜まるようになっています。この水が「フタ」の役割をして、下水管からの悪臭や虫が上がってくるのを防いでくれているんですね。
でも、長期間家を空けたりして水が蒸発してしまったり、何かの拍子でこの封水がなくなってしまうと、あの下水臭が逆流してきてしまうんです。
お風呂上がりの「ひと手間」が効きます
臭いを防ぐために、私がお風呂上がりに習慣にしていることをご紹介しますね。
- 髪の毛を取り除きます。(これはもう、お約束ですね)
- シャワー(できれば50℃くらいのお湯)で、洗い場全体と排水溝周りをサーッと流します。
→ これだけで、壁や床に飛び散った石鹸カスや皮脂汚れを洗い流せて、カビ予防にもなります。 - 最後に、排水溝に「コップ1杯」の水を流します。
→ これで排水トラップの封水をしっかり確保できます。 - そして、換気扇をオン!
これだけです。
これなら、毎日続けられそうじゃないですか?
「24時間換気」は止めないで!
最近のユニットバスには、「24時間換気」機能が付いた浴室乾燥機や換気扇が設置されていることが多いです。私もお店でご案内するとき、「このボタン、止めてもいいの?」とよく聞かれます。
お答えは、「基本的には止めないでください!」です。
浴室は、お風呂に入っていない時間も湿気がこもりがちです。24時間、弱い力で空気を入れ替え続けることで、浴室全体の湿度を下げ、カビや雑菌が繁殖しにくい環境をキープしてくれるんです。これが、結果的に排水溝の臭い予防にもつながります。
「電気代がもったいない」と感じるかもしれませんが、微弱運転なので、電気代は本当にわずかなんです。それよりも、カビだらけになってから強力な洗剤で掃除したり、最悪の場合リフォームになったりする方が、ずっと大きな出費になってしまいますよね。
「24時間換気」は、カビと臭いを防ぐための、とっても優秀な「家電」機能なんです。
ぜひ活用してくださいね。
掃除を楽にする便利グッズ

ここまで、お掃除や予防法についてお話ししてきましたが、「やっぱり、もっと楽したい!」というのが本音ですよね(笑)
わかります!
家電店員としても、便利グッズや時短家電には目がありません。
実は、排水溝掃除を「楽」にしてくれるアイテムも、他にも色々とあるんです。
置くだけ・吊るすだけの「ぬめり防止剤」
ピンクのぬめりやカビの発生を「予防」してくれるアイテムです。排水溝の目皿の上や、排水トラップの中に置いておくだけで、除菌効果のある成分が少しずつ溶け出して、ぬめりの発生を抑えてくれます。
ただし、これは「今ある汚れ」を落とすものではありません。一度キレイに掃除した「後」に使うのがポイントですね。効果は1~2ヶ月くらい続くものが多いようです。
お掃除しやすい「排水溝カバー」
元々ついているプラスチック製の目皿やフタって、溝が多くて掃除しにくくないですか?あれを、ステンレス製などのシンプルで洗いやすいカバーに買い替えてしまう、というのも賢い手です。
ステンレスは元々ぬめりやカビが付きにくい素材ですし、形がシンプルなら、サッとスポンジで洗うだけでキレイになります。髪の毛も中央に集まりやすい形状になっているものが多くて、捨てるのも楽になりますよ。
やっぱり頼れる「電動お掃除ブラシ」
もう一度登場しちゃいますが、それだけおすすめなんです(笑)
特に、「週1回のこすり洗い」が面倒で、ついつい後回しにしてしまう…という方にこそ、試していただきたいですね。電動ブラシがあれば、「ゴシゴシ」という力のいる作業が、「サーッとなぞるだけ」に変わります。
他にも例えば「ブラック・アンド・デッカー」の電動ブラシなど、パワフルで使いやすいものが増えています。家電量販店のお掃除家電コーナーでも、デモ機を置いているところが多いので、ぜひ一度、その「楽さ」を体感してみてほしいですね。
「これなら私でも続けられそう」って、きっと感じると思いますよ。
ユニットバス排水溝の掃除まとめ
お疲れ様でした!
ユニットバスの排水溝掃除について、原因から対策、予防法まで、色々とお話ししてきました。
排水溝の汚れは、「髪の毛」「石鹸カス・皮脂」「カビ・雑菌」が組み合わさった、とっても手ごわい相手です。
でも、それぞれの汚れの性質を知って、それに合った道具や洗剤、そして「家電」の力を上手に使えばお掃除はもっと楽になるはずです。
一番大切なのは、やっぱり「汚れをためない」こと、そして「無理なく続けられる」ことだと思います。
- お風呂上がりに「髪の毛」を取る。(10秒でOK!)
- 週に1回は「こすり洗い」。(電動ブラシで楽してもOK!)
- 月に1回は「パイプクリーナー」でリセット。
- 毎日「換気扇」を回して、しっかり乾燥させる。
全部を完璧にやろうとすると疲れちゃいますから、まずは「これならできそう」と思うことから、一つでも取り入れてみていただけたら嬉しいです。
もし、どうしても詰まりが取れなかったら…
色々試しても水の流れが改善しない、市販のパイプクリーナーを使ってもゴボゴボと音がする…という場合は、排水管の奥深くで、かなり頑固なつまりが発生している可能性があります。
そうなってしまったら、ご自身で無理に解決しようとしないでください。ワイヤーを無理に押し込んで排水管を傷つけたり、薬品を使いすぎて配管を痛めたりすると、もっと大変なことになってしまいます。
「これは手に負えないかも」と感じたら、速やかに「専門の水道業者さん」に相談してくださいね。プロの道具と技術で、しっかり原因を突き止めて解決してくれるはずです。早めの相談が、結果的に被害を最小限に抑えることにつながりますからね。
その点で、低料金の割に良い仕事をしてくれる「くらしのマーケット」が私のお気に入りです。
毎日使うお風呂場だからこそ、排水溝までスッキリきれいに保って、快適なバスタイムを過ごしたいですよね。
この記事が、あなたの毎日のお掃除のヒントになればとても嬉しいです!



