毎日の掃除でお世話になっているコードレス掃除機が、ある日突然吸わなくなってしまったという経験はありませんか?
特に東芝のコードレス掃除機をお使いの方の中には、音だけはするのにゴミが全然吸い込まれないという困った状況に遭遇したことがある方も多いのではないでしょうか。
スティック掃除機の魅力は手軽さですが、だからこそちょっとした不調でも日々の掃除に大きな支障をきたしてしまいますよね。
お手入れサインが点滅しているのに消えない、フィルター掃除をしたばかりなのに吸引力が戻らない、そんなお悩みを抱えている方も少なくないでしょう。
実は、東芝コードレス掃除機が吸わなくなる原因の多くは、ちょっとしたコツを知っていれば自分で解決できるものなんです。修理に出す前に試せる対処法がたくさんあることを、多くの方がご存じないのが現状です。
この記事では、東芝コードレス掃除機の吸引力が低下する具体的な原因から、実際に試せる解決方法まで、わかりやすく丁寧にご紹介していきます。
東芝コードレス掃除機が吸わない時の原因と解決方法

東芝のコードレス掃除機で吸引力に問題が生じた時、まず確認すべきポイントがいくつかあります。
多くの場合、基本的なメンテナンス不足や部品の詰まりが原因となっているため、適切な対処法を知っていれば自分で解決できることが多いんです。
ここでは、吸引力低下の根本的な原因から、具体的な改善方法まで詳しくご説明していきます。
吸い込まない原因と対処法
東芝のコードレス掃除機で吸引力が弱くなったり、全く吸わなくなったりする場合、まず最初に確認していただきたいのがダストカップの状態です。多くの場合、ダストカップがゴミでいっぱいになっていることが原因なんですね。
私も家電量販店で勤務していますが、お客様からの相談で一番多いのがこのパターンです。ダストカップがゴミでいっぱいになると、新しいゴミを吸い込むスペースがなくなり、結果として吸引力が著しく低下してしまいます。
次に確認していただきたいのが、各接続部分です。
伸縮延長管と本体の接続部分、床ブラシと延長管の接続部分にゆるみがないか点検してください。接続が不完全だと、その隙間から空気が漏れて吸引力が落ちてしまうんです。
また、水などの液体や湿ったゴミを吸い込んでしまった場合も吸引力低下の原因となります。
東芝の掃除機は乾いたゴミ専用ですので、湿ったゴミを吸い込むとフィルターが目詰まりを起こしてしまいます。
電源関係でも注意点があります。
延長コードを使用していたり、他の家電製品と同じコンセントを使用していると、電源電圧が下がって吸引力が弱くなることがあるんです。定格15A以上のコンセントを単独で使用することをおすすめします。
お手入れサインが消えない時の対処

東芝のコードレス掃除機では、お手入れが必要な時期になるとお手入れサインが点滅して知らせてくれます。ただしダストカップを空にしてフィルターを清掃しても、このサインが消えない場合があるんですね。
このような状況では、本体風路やホース、延長管にゴミが詰まっている可能性が高いと考えられます。
特に見落としがちなのがホース内部の詰まりです。
外見上は問題なく見えても、内部に髪の毛や糸くずが絡まって空気の流れを妨げていることがあります。
お手入れサインが正常に動作しているかどうかは簡単にテストできます。
ホース先端を約10秒間密閉してみてください。正常な場合はこの状態でお手入れサインが点滅するはずです。点滅しない場合はセンサー部分に問題がある可能性があります。
砂ゴミや土ボコリなどの粉ゴミは分離ネットに目詰まりしやすいため、ダストカップがいっぱいになる前にお手入れサインが点滅することもあります。
逆に風を通しやすい綿ゴミなどは、ダストカップがいっぱいになってもサインが点滅しない場合があるんです。
フィルターやダストカップのお手入れを行った後は、各部品が十分に乾燥してから本体にセットしてください。湿った状態で使用すると雑菌が繁殖して排気のにおいの原因となってしまいます。
本体風路やホースにゴミが詰まる

本体風路やホースの詰まりは、東芝コードレス掃除機の吸引力低下で最も厄介な問題の一つです。外からは見えない部分での詰まりのため、原因を特定するのに時間がかかることが多いんですね。
ホースの詰まりを確認する方法として、東芝が推奨している方法があります。
本体からホースを外して、単三の乾電池2個をホースの口(本体差し込み口の方)に入れ、ホースを左右に軽く振りながら上から下へゴミを落とす方法です。
詰まったゴミが乾電池と一緒に出てくれば、詰まりが解消されたことになります。
ただし、この方法でも取れない頑固な詰まりの場合は、使い古しの割りばしや細い棒を使って慎重に取り除く必要があります。
伸縮延長管の詰まりも見落としがちなポイントです。
特に毛足の長いカーペットを掃除した後は、髪の毛や繊維が延長管内部に絡まりやすくなります。延長管は取り外しができますので、定期的に点検することをおすすめします。
本体風路の詰まりは、主にダストカップと本体の接続部分で発生します。
ダストカップを取り外した際に、接続部分に異物がないか確認してください。小さなゴミでも、この部分に挟まると大きな影響を与えることがあります。
フィルター掃除の正しい手順
東芝コードレス掃除機のフィルター掃除は、吸引力を維持するために欠かせないメンテナンスです。適切な手順で行わないと、フィルターを傷めてしまう可能性があるので注意が必要なんです。
まずフィルター掃除のタイミングですが、お手入れサインが点滅した時はもちろん、使用頻度に応じて定期的に行うことが大切です。毎日使用される場合は週に1回程度、週に数回の使用であれば2週間に1回程度を目安にしてください。
フィルターの取り外しは必ず電源を切ってから行います。
ダストカップを本体から取り外し、左右のボタンを押しながらフィルターをはずしてください。この際、フィルターを無理に引っ張らないよう注意が必要です。
清掃方法については、手のひらで数回たたいてちりを落とす方法が基本です。
ここで注意していただきたいのが、お手入れブラシは使わないということです。ブラシを使うとフィルターが破れる原因となってしまいます。
汚れがひどい場合は水洗いも可能ですが、押し洗いにとどめてください。ゴシゴシこすったり、ねじったりするとフィルターが破損してしまいます。
水洗い後は陰干しで完全に乾燥させてから本体に取り付けてください。
排気清浄フィルター交換で吸引力回復

排気清浄フィルターは、東芝コードレス掃除機の中でも特に見落としがちなメンテナンス箇所です。トルネオシリーズではダストカップの上部に位置しているため、存在自体を忘れてしまう方も多いんですね。
私の経験では、排気清浄フィルターのお手入れを1年以上していないお客様も珍しくありません。しかし、ここが汚れていると目詰まりして吸引力が大幅に低下してしまうんです。
排気清浄フィルターには、クリーンフィルターとプリーツフィルターの2つの部品があります。
まずクリーンフィルターを取り外し、手のひらで軽くたたいてちりを落としてください。プリーツフィルターも同様にたたいてゴミを落とします。
汚れが気になる場合はクリーンフィルターの水洗いも可能です。
容器に水をため、つけ置きするとゴミが落ちやすくなります。ただしプリーツフィルターは水洗い不可の場合が多いので、取扱説明書で確認してください。
フィルターの交換時期の目安は、水洗いしても汚れが落ちなくなったり、フィルター自体が破れたりした時です。また、においが取れなくなった場合も交換のサインと考えてください。
新品の排気清浄フィルターに交換すると、驚くほど吸引力が回復することがあります。
スティック掃除機が吸わない
東芝のスティック型コードレス掃除機で吸引力が低下する原因は、従来のキャニスター型掃除機とは異なる特徴があります。最も大きな違いは、バッテリーの状態が吸引力に直接影響することです。
充電が不十分な状態ではモーターの回転数が低下し、結果として吸引力も弱くなってしまいます。充電ランプが点灯または点滅していることを確認し、消灯するまで充電を完了させることが重要です。
また、スティック型は本体が軽量化されているため、フィルターの目詰まりの影響をより強く受けやすいという特徴があります。少しの汚れでも吸引力に大きく影響するため、こまめなお手入れが必要なんですね。
運転モードも吸引力に関係します。
東芝のスティック掃除機には複数の運転モードが搭載されており、省エネモードでは吸引力が控えめになります。掃除する場所やゴミの状況に応じて、適切な運転モードを選択してください。
床ブラシの高さ調整も見落としがちなポイントです。
カーペットの毛足の長さに合わせて適切に調整しないと、効率的な掃除ができません。フローリングとカーペットでは最適な設定が異なりますので、掃除する床材に合わせて調整することをおすすめします。
東芝コードレス掃除機が音だけで吸わない時のチェック項目

掃除機の音は正常に聞こえるのに、実際にはゴミが吸い込まれていないという症状は、特定の部品や機能に問題が生じている可能性があります。
この現象には複数の原因が考えられるため、系統的にチェックしていくことが重要です。
こちらでは、音だけで吸わない症状に特化した診断方法と解決策をご紹介します。
トルネオシリーズで音だけで吸わない症状
東芝のトルネオシリーズで「音だけはするのに吸わない」という症状は、実際によくある困った問題なんです。普段とは違う大きな回転音がしているにも関わらず、ゴミが全く吸い込まれない状態になります。
この症状の特徴として、空回りしているような印象を受けることが挙げられます。
また、いつもより軽い感じの空気が抜けるような音が聞こえることもあります。音はしっかりと聞こえるため、一見すると掃除機が正常に動作しているように思えてしまうんですね。
最も多い原因は、サイクロン部分の問題です。
サイクロンが正常に回転していない状態では、ゴミと空気を分離する機能が働かないため、吸引したゴミがダストカップに到達しません。この場合、モーターは正常に動作しているため音は出るのですが、実際の吸引効果は得られません。
また、内部の気密性に問題がある場合も同様の症状が現れます。
どこかで空気漏れが発生していると、モーターが頑張って動いているにも関わらず、十分な吸引力を生み出せない状況になってしまいます。
この症状が現れた場合は、まずダストカップやフィルター類を一度全て取り外し、再度正しく取り付け直してみてください。接続不良が原因の場合はこの作業だけで改善することがあります。
サイクロンが回転していない時の対処方法

サイクロンが回転していない状態は、東芝トルネオシリーズで時々発生する問題です。サイクロンの回転は、ゴミと空気を効率的に分離するために非常に重要な機能なんですね。
まず確認していただきたいのがダストカップ内の状況です。
ホコリが非常に多い環境で使用した後にこの症状が現れることが多いんです。微細なホコリがサイクロン内部に蓄積し、回転を妨げている可能性があります。
ダストカップを取り外して、内部をよく観察してみてください。
サイクロン部分に異物が挟まっていたり、ホコリが固まって付着していたりしないか確認します。軽いホコリであれば、ブラシで優しく取り除くことができます。
分離ネットの状態も重要なチェックポイントです。
分離ネットが正しく取り付けられていないと、サイクロンの気流が乱れて正常な回転ができません。取り付け位置や向きに間違いがないか、再度確認してください。
それでも改善しない場合は、サイクロン部分の内部清掃が必要になることがあります。
ただし分解が必要な作業については、保証期間内であれば販売店やメーカーに相談することをおすすめします。無理に分解すると、かえって故障の原因となってしまう場合があります。
バッテリー劣化による吸引力低下の見分け方
バッテリーの劣化は、吸引力低下の隠れた原因の一つです。
バッテリーが劣化すると、フル充電しても十分な電力を供給できなくなり、結果としてモーターの回転数が低下してしまいます。
バッテリー劣化の初期症状として運転時間の短縮があります。
以前と同じ充電時間なのに掃除できる時間が明らかに短くなった場合は、バッテリーの劣化を疑ってみてください。
もう一つの見分け方は運転開始時の吸引力です。
バッテリーが劣化していると、運転開始直後から吸引力が弱く感じられることがあります。正常なバッテリーであれば、充電直後は最大の吸引力を発揮するはずです。
充電ランプの挙動も参考になります。
充電完了を示すランプが点灯しているにも関わらず実際の運転時間が短い場合は、バッテリーの容量が低下していると考えられます。
東芝のコードレス掃除機では、バッテリー交換が修理扱いとなる機種が多いんです。そのため、バッテリー劣化が疑われる場合は、早めに販売店やメーカーに相談することをおすすめします。
交換費用は高額になることがありますが、吸引力の回復には効果的です。
床ブラシの回転部の確認

東芝コードレス掃除機の床ブラシ回転部は、効率的な掃除のために重要な役割を果たしています。この部分が正常に動作していないと、カーペットや絨毯の奥のゴミを掻き出すことができません。
床ブラシの回転部に最も多い問題は、髪の毛や糸くずの絡まりです。
特に長い髪の毛はブラシの軸に巻き付いてしまい回転を妨げる原因となります。定期的にチェックして絡まったゴミを取り除くことが必要です。
絡まったゴミの除去には、ピンセットやデザインナイフが有効です。髪の毛や糸くずは密度が高く、奥まった部分にあるため、素手では取り除きにくいことが多いんです。
ピンセットでほぐしながら作業を進め、頑固に絡みついている場合はカッターで切れ目を入れて除去してください。
床ブラシの回転音も判断材料になります。
正常な状態では滑らかで一定の回転音が聞こえるはずです。ガリガリという異音や断続的な音が聞こえる場合は、内部に異物が挟まっている可能性があります。
電気的な問題の場合もあります。
東芝トルネオシリーズでは、床ブラシ内部にリミットスイッチが搭載されており、この部品が故障すると回転が停止します。清掃しても回転しない場合は、リミットスイッチの交換が必要になることがあります。
延長管や本体接続部の点検方法
延長管と本体の接続部分は、吸引力に大きく影響する重要なポイントです。接続が不完全だと、その隙間から空気が漏れて、せっかくの吸引力が無駄になってしまいます。
まず、接続部分のロック機構が正しく作動しているか確認してください。
東芝のコードレス掃除機では、カチッという音がして確実にロックされるまで挿し込む必要があります。中途半端な接続状態では使用中に外れてしまう危険性もあります。
接続部分のパッキンやゴム部品の状態も重要です。
これらの部品が劣化していると気密性が保てなくなります。パッキンにひび割れや変形がないか目視で確認してみてください。
延長管内部のゴミ詰まりも見落としがちな問題です。
特に伸縮部分はゴミが挟まりやすい構造になっています。延長管を最大まで伸ばした状態で、内部を懐中電灯で照らして確認してみてください。
接続部分の清掃も定期的に行うことをおすすめします。
ホコリや細かいゴミが蓄積すると正常な接続を妨げる原因となります。乾いた布で優しく拭き取り、清潔な状態を保ってください。
ダストステーションとの接続不良を解消

東芝のコードレス掃除機でダストステーション機能を搭載している機種では、本体とダストステーションの接続不良が吸引力低下の原因となることがあります。
ダストステーションとの接続では位置合わせが特に重要です。
本体をダストステーションにセットする際は、接続端子同士が正確に合わさるよう注意深く行ってください。斜めに挿し込んだり力任せに押し込んだりすると、接続部分を傷める原因となります。
接続端子の汚れも接続不良の原因となります。
ダストステーション側と本体側、両方の接続端子を定期的に清掃してください。乾いた綿棒や柔らかい布を使用し、優しく汚れを拭き取ります。
ダストステーション内部のゴミ蓄積状況も確認が必要です。
ダストステーションがゴミでいっぱいになっていると、新しいゴミを受け入れることができず結果として吸引力が低下します。定期的にダストステーション内のゴミを処理してください。
電源関係の問題も影響することがあります。
ダストステーションの電源接続が不安定だと正常な動作ができません。電源コードの接続状況やコンセント自体に問題がないか確認してみてください。
総括:東芝コードレス掃除機が吸わない原因
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。