「工事不要で手軽に使える」と注目を集めるタンク式食洗機。でも実際に使ってみると「こんなはずじゃなかった…」と後悔する人が少なくありません。
毎回の給水作業が想像以上に「めんどくさい」と感じるユーザーの声が増えているのです。
5リットルもの水を何度も運ぶ負担、
設置スペースの問題、
そして洗浄容量の少なさ。
これらのデメリットは、日本での食洗機が普及しない理由の一端を担っているのかもしれません。
しかし、諦めるのはまだ早い!
最近では自動給水機能を搭載した進化系モデルも登場し、さらには大きな買い物に踏み切る前にサブスクで試せるサービスも充実してきました。
この記事では、タンク式食洗機との賢い付き合い方、そしてあなたの「めんどくさい」を解消するヒントをご紹介します!
タンク式食洗機が「めんどくさい」と言われる理由

タンク式食洗機は工事不要で手軽に導入できるという大きなメリットがある一方で、「めんどくさい」と感じる点もいくつか指摘されています。
設置してから「こんなはずじゃなかった」とならないために、まずはその具体的な理由を詳しく見ていきましょう。
給水は何で大変?
タンク式食洗機の最大の「めんどくさい」ポイントとして挙げられるのが、やはり毎回の給水作業です。機種によって必要な水の量は異なりますが、一般的には1回の運転で約5リットルもの水をタンクに注ぎ入れる必要があります。これは、2リットルのペットボトル2.5本分に相当します。
多くのモデルでは、本体の上部にある給水口から、付属の計量カップやピッチャーを使って水を注ぎ入れます。この一連の作業が、想像以上に手間と時間がかかると感じる方が多いようです。特に、シンクから食洗機の設置場所まで距離がある場合、水を入れた重い容器を持って何度も往復しなければなりません。
毎回数リットルの水を持ち上げて運ぶのは、特に力の弱い方やご高齢の方にとってはかなりの重労働です。さらに、給水口が本体の高い位置にあるモデルだと、背伸びをしたり、腕を高く上げ続けたりする必要があり、腰や腕への負担も無視できません。水をこぼさないように慎重に注ぐ必要もあり、気を遣う上に時間もかかってしまうのです。
「食洗機で楽をしたかったのに、給水作業で疲れてしまう」という本末転倒な状況に陥る可能性も考えられます。
タンク式のデメリット
給水の手間以外にも、実際にタンク式食洗機を使っている方々が感じるデメリットはいくつか存在します。購入後に後悔しないためにも、これらの点を把握しておくことが大切です。
まず、多くの声が挙がるのが設置スペースの問題です。
工事不要という手軽さはありますが、食洗機本体を置くためのスペースは当然必要になります。特に日本のキッチンスペースは限られていることが多く、コンパクトなモデルを選んだとしても、調理スペースや通路を圧迫してしまう可能性があります。
購入前には設置場所の寸法を正確に測り、本体サイズだけでなく、ドアを開閉するためのスペースや、作業動線を妨げないかも確認することが重要です。
また、排水ホースをシンクまで伸ばす必要があるため、その取り回しも考慮に入れる必要があります。見た目がごちゃごちゃしてしまうのを避けたい場合は、ホースの隠し方なども考えておくと良いでしょう。
次に、洗浄容量が比較的少ないという点もデメリットとして挙げられます。
タンク式はコンパクトさを重視したモデルが多いため、一度に洗える食器の量が分岐水栓式に比べて少ない傾向にあります。
一人暮らしや二人暮らしであれば問題ないかもしれませんが、家族の人数が多い場合や、調理器具なども含めて一度にまとめて洗いたい場合には、容量不足を感じる可能性があります。
その結果、一日に何度も食洗機を運転させることになり、かえって手間が増えてしまうことも考えられます。
さらに、運転音の問題も無視できません。
特に古いモデルや安価なモデルの場合、洗浄中や乾燥中のモーター音や水音が気になることがあります。ワンルームマンションや、リビングとキッチンが一体になっているような間取りの場合、テレビの音が聞こえにくくなったり、就寝中に音が気になって眠れなくなったりする可能性もあります。
静音性を重視する場合は、製品仕様に記載されている運転音のデシベル(dB)数を確認したり、静音設計を謳っているモデルを選んだりすることをおすすめします。
給水口の位置と使いやすさの関係

先ほどもお伝えしたように、給水口の位置はタンク式食洗機の使い勝手、特に「めんどくささ」を大きく左右する重要なポイントです。購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにも、しっかりと確認しておきましょう。
現在販売されているタンク式食洗機の多くは、本体の上部に給水口が設けられています。このタイプの場合、シンクで汲んだ水を、食洗機本体の高さまで持ち上げて注ぐ必要があります。
食洗機をキッチンカウンターなどの上に設置する場合、給水口はさらに高い位置になります。毎回5リットル近い水をその高さまで持ち上げるのは、想像以上に大変な作業です。
特にシンクから設置場所が離れている場合は、重い水を持って移動する距離も長くなり、負担はさらに増します。水をこぼさないように慎重に注ぐ必要もあり、ストレスを感じる方も少なくありません。
一方で、こうした給水の負担を軽減するために、給水口の位置を工夫したモデルも登場しています。
例えば、本体の下部や前面に給水口が設けられているタイプです。これなら、重い水を高く持ち上げる必要がなく、比較的楽に給水作業を行うことができます。
さらに、給水タンク自体を取り外して、シンクまで運び、直接蛇口から水を入れて本体にセットできるタイプもあります。このタイプであれば、水を運ぶ重さやこぼす心配も大幅に軽減されるでしょう。
このように、給水口の位置や方式によって、給水作業の負担は大きく変わってきます。購入を検討する際には、カタログやウェブサイトで給水口の位置を確認するだけでは不安です。
可能であれば家電量販店などで実機に触れ、自宅のキッチン環境(設置予定場所の高さ、シンクからの距離など)を考慮しながら、どのタイプが自分にとって最も楽に給水できそうか、具体的にシミュレーションしてみることが非常に重要です。
分岐水栓式との違いと比較
食洗機には、タンク式の他に「分岐水栓式」というタイプがあります。どちらのタイプを選ぶかは、住環境やライフスタイルによって大きく変わってくるため、それぞれのメリット・デメリットをしっかり理解しておくことが大切です。
分岐水栓式食洗機は、キッチンの蛇口(水栓)に「分岐水栓」と呼ばれる専用の部品を取り付け、そこからホースで食洗機本体に直接給水する仕組みです。
このタイプの最大のメリットは、給水の手間が一切かからないことです。一度設置してしまえば、洗濯機のように、運転開始ボタンを押すだけで自動的に給水から排水まで行ってくれます。タンク式のように毎回水を汲んで運ぶ必要がないため、「めんどくさい」と感じる給水作業から解放されます。
また、一般的にタンク式よりも本体サイズが大きいモデルが多く、洗浄容量も大きい傾向にあるため、家族が多いご家庭や、鍋・フライパンなどの大きな調理器具もまとめて洗いたい場合に適しています。
一方、分岐水栓式のデメリットとしては、まず分岐水栓の設置工事が必要になる点が挙げられます。
自分で取り付けることも可能ですが、水漏れのリスクなどを考えると、専門業者に依頼するのが一般的です。そのため、本体価格に加えて工事費用がかかり、初期費用がタンク式よりも高くなる傾向があります。
また、賃貸住宅の場合は、壁に穴を開けたり、既存の設備に変更を加えたりすることになるため、大家さんや管理会社の許可が必要不可欠です。物件によっては設置が認められないケースも少なくありません。退去時には、原則として原状回復(元の状態に戻すこと)が求められます。
このように、タンク式と分岐水栓式には、それぞれ一長一短があります。
タンク式は「工事不要」「初期費用が比較的安い」「設置場所の自由度が高い」という手軽さが魅力ですが、「給水の手間」「容量が小さめ」というデメリットがあります。
分岐水栓式は「給排水が自動で手間いらず」「大容量」というメリットがありますが、「設置工事が必要」「初期費用が高い」「賃貸では設置できない場合がある」というデメリットがあります。
どちらのタイプがご自身の住環境、予算、そして「手間」に対する考え方に合っているかを、じっくり比較検討することが重要です。
食洗機が普及しない理由
日本では、食洗機が一般家庭に普及し始めてから久しいですが、欧米諸国と比較すると、その普及率は依然として低い水準にとどまっています。その背景には、日本の住環境や文化、価値観などが複雑に絡み合っていると考えられます。
最も大きな要因の一つとして挙げられるのが、キッチンスペースの問題です。
日本の住宅、特に都市部のマンションやアパートでは、キッチンがコンパクトに設計されていることが多く、食洗機を設置するための十分なスペースを確保するのが難しい場合があります。
特に、ビルトインタイプ(システムキッチンに組み込むタイプ)は導入のハードルが高く、据え置きタイプ(カウンター上などに置くタイプ)であっても、調理スペースを圧迫してしまうことを懸念する声が多く聞かれます。
タンク式食洗機の登場により、設置の自由度は増しましたが、それでもある程度のスペースは必要です。
また、古くから根付いている「手洗い文化」の影響も無視できません。
「食器は自分の手で洗ってこそ、きれいになった実感が湧く」
「大切な食器を機械に任せるのは不安」
といった考えを持つ人も少なくありません。
特に、高価な和食器や繊細なガラス製品、漆器などを食洗機で洗うことに抵抗を感じる方は多いようです。手洗いを丁寧な暮らしの一部と捉える価値観も、食洗機の普及を妨げる一因となっている可能性があります。
さらに、初期費用の高さも普及を妨げる要因の一つです。
食洗機本体の価格は、数万円から十数万円と決して安価ではありません。分岐水栓式の場合は、これに加えて工事費用もかかります。
「便利そうだけど、そこまでお金をかけるのは…」と導入をためらう人もいるでしょう。
加えて、食洗機を使うことによる節水効果や時間節約効果が、まだ十分に消費者に認知されていない側面もあります。電気代がかかることへの懸念や、「手で洗った方が早い」という思い込みも、普及を妨げていると考えられます。
タンク式食洗機は比較的手頃な価格帯のモデルも増えていますが、依然として「贅沢品」「なくても困らないもの」というイメージが根強いのかもしれません。
タンク式食洗機の「めんどくさい」を解消する方法

タンク式食洗機の「めんどくさい」と感じる点は、少しの工夫や選び方次第で、十分に解消できる可能性があります。せっかく導入するなら、ストレスなく快適に使いたいですよね。
ここでは、給水の手間を軽減する具体的なアイデアや、便利な最新機能、そして後悔しないための選び方のポイントなどを詳しくご紹介します。
食器の入れ方にもコツが必要か
食洗機の洗浄能力を最大限に発揮させ、効率よく食器を洗うためには、実は「食器の入れ方」にもちょっとしたコツがあります。これはタンク式に限らず、分岐水栓式など、すべての食洗機に共通する重要なポイントです。
「適当に入れても大丈夫」と思っていると、洗い残しが発生したり、思ったよりも食器が入らなかったりすることがあります。
まず最も基本的なことは、食器同士が重なり合わないように、適切な間隔を空けて配置することです。ノズルから噴射される水流が、すべての食器の汚れた面にしっかりと当たるように意識しましょう。
汚れが特にひどい面は、水流が直接当たりやすい庫内の中心方向や、ノズルの方向に向けるのが効果的です。
お椀やコップ、深皿などは、そのまま上向きに置くと内部に水が溜まってしまい、すすぎや乾燥が不十分になる原因となります。必ず伏せるか、斜めにして、水が自然に流れ落ちるように配置しましょう。
また、箸やスプーン、フォークなどのカトラリー類は、専用のバスケットに入れるのが一般的ですが、この際も、柄の部分を下にするなどして、汚れが付着している先端部分に水流が当たりやすいように工夫すると良いでしょう。
注意したいのが、プラスチック製の軽い容器などです。
洗浄中の強い水圧で庫内で飛ばされてしまい、他の食器にぶつかったり、ひっくり返って水が溜まったりすることがあります。軽い容器は、重い食器の間に挟んだり、上から他の食器で軽く押さえたりするなどして、動かないように固定する工夫が必要です。
また、大きな鍋やフライパン、まな板などを入れると、それだけで庫内のスペースが埋まってしまい、他の食器を入れるスペースがなくなってしまうことがあります。無理に詰め込もうとすると、かえって水流を妨げてしまい、全体の洗浄力が低下する可能性もあります。
大きな調理器具は、無理に入れずに手洗いするか、他の食器とは別に、複数回に分けて洗うようにしましょう。
最初は少し戸惑うかもしれませんが、何度か使っていくうちに、ご自身の持っている食器の種類や量に合わせて、最も効率的で、きれいに洗える食器の配置パターンが自然とわかってくるはずです。
多くの食洗機の取扱説明書には、推奨される食器の入れ方が図解入りで詳しく説明されていますので、まずはそれを参考に試してみることをお勧めします。
正しい入れ方をマスターすれば、洗浄効果が高まるだけでなく、より多くの食器を一度に洗えるようになり、食洗機のメリットを最大限に享受できるようになります。
後悔しない機種の選び方
タンク式食洗機は、手軽に導入できる一方で、選び方を間違えると「給水が思ったより大変」「キッチンが狭くなった」「思ったほど食器が入らない」といった後悔につながる可能性があります。
そうならないために、購入前にチェックしておきたい重要なポイントをいくつかご紹介します。
まず最重要ポイントとも言えるのが、「給水のしやすさ」です。
繰り返しになりますが、タンク式食洗機の最大のハードルは給水作業です。給水口が本体のどの位置にあるのか(上部、下部、前面など)、タンクが取り外せるタイプなのかを必ず確認しましょう。
自宅のキッチンのどこに設置する予定で、シンクからの距離はどれくらいか、自分の身長や体力で無理なく給水できるのはどのタイプかを具体的にイメージすることが大切です。
可能であれば、家電量販店などで実際に給水動作を試してみることを強くお勧めします。
次に重要なのが、「本体サイズと設置スペース」の確認です。
タンク式は分岐水栓式に比べてコンパクトなモデルが多いですが、それでもある程度の設置面積は必要です。設置したい場所(キッチンカウンターの上、シンク横、ワゴンなど)の幅、奥行き、高さをメジャーで正確に測定し、購入したいモデルが収まるかどうかを確認しましょう。
この際、本体サイズだけでなく、ドアを開閉するためのスペース(前開きか、上開きかなど)や、背面の排気・排水ホースのためのスペースも考慮に入れる必要があります。圧迫感なく設置でき、調理などの作業動線を妨げないかも重要なチェックポイントです。
「洗浄容量」も忘れずに確認しましょう。
タンク式食洗機には、一人暮らし向けのコンパクトなものから、3~4人家族向けの比較的大容量なものまで、様々なサイズがあります。「〇人分」という表記はあくまで目安なので、普段使っている食器の種類や大きさ、一度に洗いたい量などを考慮して、余裕を持った容量のモデルを選ぶのがおすすめです。
特に、深さのある丼や大皿、調理器具などをよく使う場合は、庫内の高さやレイアウトも確認しておくと良いでしょう。
その他にも、「洗浄力」や「乾燥機能」の性能はどうか(高温洗浄、強力水流、送風乾燥、ヒーター乾燥など)、「運転音」は静か(静音設計、dB表示)か、「省エネ性能」は高いか(節水・節電モードの有無)なども比較検討したいポイントです。
デザインや色、操作パネルの使いやすさなども、毎日使うものだからこそ、こだわりたい部分かもしれません。
インターネット上の口コミやレビューを参考にしたり、メーカーのウェブサイトで詳細なスペックを比較したりしながら、ご自身の優先順位に合わせて、最適な一台を見つけてください。
給水の手間を減らすアイデア3選
タンク式食洗機の給水、もっと楽に!3つのアイデア
アイデア1:大きな給水容器
付属より大きい容器(ジャグ等)で往復減。持ち運べる重さで、注ぎやすいものを選びましょう。
アイデア2:浄水器等を活用
浄水器やウォーターサーバーから直接給水。伸びる蛇口なら往復不要に。コスト増の可能性も。
アイデア3:給水ホースを自作
(自己責任)
DIYで蛇口と食洗機をホース接続。給水は楽になるが、水漏れリスクや賃貸での注意点あり。
タンク式食洗機の最大のネックであり、「めんどくさい」と感じる最大の原因である給水作業。この負担を少しでも軽減するための、今日から試せる具体的なアイデアを3つご紹介します。
これらの工夫を取り入れることで、タンク式食洗機との付き合い方がより快適になるかもしれません。
アイデア1
大きめの給水容器を使う多くのタンク式食洗機には、1.5~2リットル程度の専用ピッチャーが付属していますが、5リットルの水を満たすためには、これを使って3~4回もシンクと食洗機の間を往復する必要があります。この往復回数を減らすために、より容量の大きい給水容器を用意するのが効果的です。例えば、ホームセンターや100円ショップなどで手に入る3リットルや5リットルのウォータージャグ(キャンプ用などの蛇口付きのもの)を使えば、1~2回の往復で給水を完了させることができます。ただし、水の量が増えれば当然重くなりますので、ご自身が無理なく持ち運べる重さの容器を選ぶことが大切です。また、給水口にスムーズに水を注げるように、注ぎ口が細くなっているオイルジョッキ(本来は自動車整備用など)や、園芸用の水差しなどを活用するのも良いアイデアです。
アイデア2
ウォーターサーバーや浄水器を活用するもしご自宅にウォーターサーバーや、蛇口直結型の浄水器、あるいはシンク下に設置するタイプの浄水器などがあれば、そこから直接食洗機に給水するという方法もあります。特に、蛇口が伸びるタイプの浄水器であれば、食洗機の設置場所までホースを伸ばして直接給水できる可能性があり、シンクとの往復の手間を完全に省くことができます。ウォーターサーバーの場合も、サーバーの設置場所が食洗機の近くにあれば、重い水を運ぶ距離を短縮できます。ただし、浄水器の水やウォーターサーバーの水を使う場合、水道水よりもコストがかかる可能性がある点には留意が必要です。
アイデア3
給水ホースを自作・活用する(自己責任)これは少し上級者向けの方法になりますが、DIYが得意な方は、ホームセンターなどで適切な長さ・太さのホースと接続部品を購入し、キッチンの蛇口から食洗機の給水口まで直接つなぐ給水システムを自作しているケースもあります。これにより、給水の手間を大幅に省くことができます。しかし、この方法はメーカーが推奨している使い方ではなく、接続部分からの水漏れや、ホースの劣化による破損などのリスクも伴います。また、賃貸住宅の場合は、蛇口の形状によっては取り付けが難しかったり、原状回復の問題が生じたりする可能性もあります。もしこの方法を試す場合は、あくまで自己責任のもと、水漏れ対策などを十分に行った上で実施するようにしてください。
これらのアイデアを参考に、ご自身の環境やライフスタイルに合った方法で、少しでも給水の負担を減らし、タンク式食洗機をより便利に活用してみてください。
自動給水機能付きモデルの登場
タンク式食洗機の最大の課題である「給水の手間」を根本的に解決するために、メーカー各社も様々な工夫を凝らした製品を開発しています。
特に注目したいのが、「自動給水」に対応したモデルの登場です。
これにより、タンク式のメリットである「工事不要」と、分岐水栓式のメリットである「手間いらず」を両立できる可能性が出てきました。
代表的なのが、「2WAYタイプ」と呼ばれる食洗機です。
これは、基本的にはタンク式として、手動で給水して使用できるのですが、別売りの専用給水ホースを用意すれば、キッチンの蛇口(多くの場合、分岐水栓の設置が必要)に接続して、自動給水・自動排水を行うことも可能になるというものです。
このタイプであれば、
「今は賃貸だからタンク式として使いたいけど、将来引っ越したら分岐水栓式として使いたい」
「とりあえずタンク式で試してみて、やっぱり給水が面倒になったら自動給水化したい」
といったニーズに応えることができます。
設置環境やライフスタイルの変化に合わせて、使い方を選べる柔軟性が魅力です。
さらに、シロカなどのメーカーからは、分岐水栓への接続すら不要な、新しいタイプの自動給水機能を搭載したモデルも登場しています。
これは、食洗機本体とは別に用意したバケツなどの容器に水を溜めておけば、そこから本体が自動で水を吸い上げて給水するという仕組みです。この方式であれば、重いタンクを持ち上げて給水口に注ぐ必要がなく、床に置いたバケツに水を入れるだけで済むため、給水の負担を大幅に軽減できます。
特に、キッチンカウンターの上に食洗機を置くスペースがない場合や、力の弱い方にとっては非常に便利な機能と言えるでしょう。
これらの進化系のタンク式(あるいはタンク式としても使える)食洗機を選べば、「給水がめんどくさい」というタンク式最大の悩みを、効果的に、あるいは完全に解決できる可能性があります。
価格は通常のタンク式よりも高くなる傾向がありますが、毎日の手間から解放されるメリットを考えれば、十分に検討する価値があると言えるでしょう。
サブスク利用という選択

「タンク式食洗機、便利そうだけど、本当に自分に合うか不安…」
「買ってから後悔したくない…」
「初期費用を抑えたい…」
そんな風に考えている方にとって、有力な選択肢となるのが、家電のサブスクリプションサービス(レンタル)の利用です。
最近では、様々な家電を手軽にレンタルできるサービスが増えており、タンク式食洗機もその対象となっていることが多くあります。
サブスクを利用する最大のメリットは、購入するよりもはるかに安い月額料金で、タンク式食洗機を実際に自宅で試すことができる点です。
数ヶ月単位のレンタルプランが用意されていることが多く、その期間中に、給水のしやすさ、本体のサイズ感、運転音、洗浄力、乾燥能力などを、ご自身の生活環境の中でじっくりと確認することができます。
「給水作業は思ったより大変じゃなかった」
「このサイズならキッチンに置ける」
「やっぱり運転音が気になる」
など、実際に使ってみなければわからない点を、購入前に把握できるのは大きな利点です。
もしレンタル期間中に使ってみて、「これは便利!手放せない!」と感じれば、そのままレンタルを継続したり、あるいはレンタル品を買い取ることができるプランを用意しているサービスもあります。
逆に、「やっぱり自分には合わなかった」「給水がどうしても面倒…」と感じた場合は、レンタル期間終了後に返却すれば、無駄な出費を最小限に抑えることができます。
購入した場合のように、使わなくなった食洗機の置き場所に困ったり、処分に手間がかかったりすることもありません。
特に、一人暮らしで今後ライフスタイルが変わる可能性がある方、転勤などで引っ越しの頻度が高い方、あるいは「とりあえず最新の家電を試してみたい」という方にとって、家電のサブスクリプションサービスは非常に合理的な選択肢となり得ます。
様々なメーカーの機種をレンタルできる場合もあるので、比較検討したい場合にも役立ちます。
初期投資を抑えつつ、タンク式食洗機のある生活を体験してみたい方は、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。
総括:食洗機 タンク式 めんどくさい問題を解決するために
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。