自動で床をきれいにしてくれるルンバ、本当に便利で今や欠かせない存在ですよね。
でも、使っていると「あれ、なんだかルンバの音がうるさいかも？」と感じる瞬間はありませんか？
特に、静かな夜中や在宅勤務中にルンバを稼働させると、その音が気になってしまう…なんてことも。
アパートやマンションにお住まいの方は、フローリングに響く音がご近所迷惑になっていないか心配になるかもしれません。
「エラー音の一覧を見て原因を特定したい」
「便利なサイレントモードの設定方法が知りたい」
など、お悩みは尽きないと思います。
この記事では家電量販店で働く私が、お客様からよくご相談いただくルンバの音に関する問題について、原因から具体的な対策まで分かりやすく解説していきます。
ルンバの音がうるさい原因を状況別に解説
- なぜルンバから突然音が鳴る？
- ガガガ、キュルキュルという異音の原因
- デュアルアクションブラシが原因？
- フローリングだと音が響きやすい？
- 在宅勤務中の稼働音は気になる？
- アパートやマンションでの騒音問題
ルンバがうるさいと感じる原因は、実は一つではありません。ホコリの詰まりといった単純なものから、部品の劣化、お部屋の環境まで、さまざまな要因が考えられます。
まずはご自身のルンバがどの状況に当てはまるのか、一緒に原因を探っていきましょう。原因が分かれば、正しい対策が見えてきますよ。
なぜルンバから突然音が鳴る？
「掃除を始めていないのに、急にルンバが音を立てて動き出した！」という経験はありませんか？
スケジュール設定をしていないのに勝手に動き出すと、びっくりしてしまいますよね。特に深夜だと、故障かと心配になるかもしれません。この現象、実は故障ではないことが多いんです。
原因として考えられるのが、「バーチャルウォール」の赤外線通信です。
バーチャルウォールは、ルンバに入ってほしくない場所を設定する便利なアクセサリーですが、テレビのリモコンなど、他の赤外線に干渉して誤作動を起こすことがあります。
もし心当たりがあれば、バーチャルウォールの置き場所を変えてみたり、一度電池を抜いてみたりすると改善される場合があります。
また、最近のモデルではWi-Fiの接続状況が不安定なときに、再接続を試みて短い音を出すこともあります。
もう一つは、ルンバが充電ステーションにしっかり接続されていないケースです。
接触が悪いと、充電を開始したり停止したりを繰り返し、そのたびに音が鳴ることがあります。ホームベースとルンバ本体の接続部分を綺麗に拭いて、カチッと音がするまでしっかりはまっているか確認してみてください。
それでも解決しない場合は、アプリの設定で意図しないスケジュールが入っていないかも、念のため確認してみることをおすすめします。
ガガガ、キュルキュルという異音の原因
掃除中に聞こえる「ガガガ」や「キュルキュル」といった普段と違う音は、ルンバからのSOSサインかもしれません。
これらの異音の多くは、ブラシや車輪にゴミや髪の毛が絡まっていることが原因なんです。
特に「キュルキュル」という高い音は、壁際のゴミをかき出すエッジクリーニングブラシの軸に髪の毛が絡みついていることが多いですね。
「ガガガ」という大きな音の場合は、メインのデュアルアクションブラシや、前輪・後輪の車輪に何か固いものが挟まっていたり、ゴミが固まってしまってスムーズに回転できなくなっていたりする可能性が考えられます。
私もお客様から「すごい音がするんです！」とご相談を受け、裏返してみたらブラシに輪ゴムががっちり絡まっていた…なんてことがありました。
お手入れは少し面倒に感じるかもしれませんが、月に一度でもいいので、ルンバを裏返してブラシや車輪をチェックしてみてください。
ブラシは取り外して、軸の部分までしっかり掃除するのがポイントです。ほとんどの場合、これだけで異音はすっきり解消されますよ。
もしお手入れをしても音がやまない場合は、部品が摩耗したり変形したりしている可能性も考えられます。その際は部品の交換を検討してみましょう。
まずはルンバを裏返して、回転する部分をくまなくチェックしてみてくださいね。
デュアルアクションブラシが原因？
ルンバの吸引力の要ともいえる、2本のゴム製「デュアルアクションブラシ」。これが時として騒音の原因になることがあるんです。
ポチップ
このブラシは、カーペットの奥のゴミまでしっかりかき出すために、とてもパワフルに作られています。そのため、特定の種類のフローリングやクッションフロアとの相性によっては、「ゴゴゴ」「ドドド」という低い振動音や大きな稼働音として感じられることがあります。
これは故障ではなく、ブラシが床をしっかりと捉えている証拠でもあるので、清掃性能に問題はありません。
ただ、どうしても音が気になる…という方もいらっしゃいますよね。
この音は、ブラシ自体が床面と接触することで発生します。もし長年使っている場合は、ブラシが摩耗して硬くなっていたり、傷がついていたりすることで音が大きくなっている可能性も考えられます。
一度ブラシを取り外してみて、傷や裂け目がないか確認してみてください。もしブラシが劣化しているようであれば、新しいものに交換するだけで、驚くほど音が静かになることがありますよ。
また、ブラシの軸に髪の毛やペットの毛が巻き付いていると、正常な回転を妨げて異音の原因になることも。ブラシのお手入れは、キャップを外して中のゴミまでしっかり取り除くのがおすすめです。
ゴム製のブラシは、従来の毛のブラシに比べてお手入れが簡単なのが嬉しいポイントですよね。それでも、軸の部分には意外と髪の毛が溜まりやすいので、定期的なチェックをお願いします！
フローリングだと音が響きやすい？
「カーペットの部屋では気にならなかったのに、フローリングの部屋だとルンバの音がすごく響く…」と感じたことはありませんか？
それは気のせいではありません。実際に、フローリングのような硬い床材は、カーペットなどの柔らかい床材に比べて音が反響しやすく、稼働音が大きく聞こえがちなんです。
ルンバ本体が動くモーター音や吸引音、そしてブラシが床に当たる音などが、硬い床で反射して増幅されてしまうんですね。
対策としては、日中に掃除時間を設定するのが一番ですが、もし夜間に使いたい場合は、ラグやカーペットを敷いている部屋で使うようにすると、音をかなり吸収してくれます。
また、意外と見落としがちなのが、床に置かれた障害物です。
ルンバが家具の脚や散らかったおもちゃにぶつかる「ゴン！」という音も、フローリングだと結構響きます。ルンバを動かす前に、床の上をさっと片付けてあげるだけでも、不要な衝突音を減らすことができますよ。
最近のルンバは、カメラやセンサーで障害物を賢く避けてくれるモデルも増えていますが、それでも床がすっきりしている方が、ルンバもスムーズに、そして静かに掃除をしてくれます。
在宅勤務中の稼働音は気になる？
最近は在宅勤務をされる方が増えて、日中もお家にいる時間が長くなりましたよね。
そうなると気になってくるのが、日中の生活音。
私もお店で、「家で仕事をしていると、ルンバの音が気になって集中できないんです」というお話をよく聞きます。
確かに、オンライン会議中や、集中して作業したいときにルンバが動き出すと、モーター音や吸引音が気になってしまうのは無理もないと思います。
ルンバの稼働音は、一般的な掃除機に比べれば静かだと言われていますが、それでも無音ではありません。静かな環境だと、60dB前後の音は意外と大きく聞こえるものなんです。
そんな在宅ワーカーの方にぜひ活用してほしいのが、ルンバのスケジュール機能やエリア設定機能です。
例えば、「仕事部屋には入らないように設定する」「お昼休憩で席を外している間にリビングだけ掃除してもらう」といった使い方が、アプリから簡単に設定できます。
マッピング機能付きの上位モデルであれば、部屋ごと、時間ごとに細かく掃除スケジュールを組むことができるので、自分の仕事のスタイルに合わせてルンバを賢く動かすことが可能です。仕事の邪魔にならないだけでなく、家事の負担も減らせて一石二鳥ですよね。
在宅勤務とルンバ、ぜひ上手に共存させてみてください。
アパートやマンションでの騒音問題
アパートやマンションなどの集合住宅にお住まいの場合、ルンバの音がご近所トラブルの原因にならないか、特に気を使いますよね。
実際に、階下の方から「機械音が気になる」と指摘されてしまった、というご相談も残念ながら耳にすることがあります。
ルンバの音で特に注意したいのは、
①稼働中のモーター音や振動
②壁や家具にぶつかる衝突音
の2種類です。
フローリングの床を走行する振動音は、床材の構造によっては階下に響きやすいことがあります。
また、古いモデルだと、壁に「ゴン！」と勢いよくぶつかることがあるため、隣の部屋にまで音が聞こえてしまうことも。
トラブルを避けるために最も大切なのは、やはり稼働させる時間帯に配慮することです。
洗濯機と同じように、深夜や早朝の使用は避けるのがマナーですね。多くの方が活動している平日の日中、特に外出している時間帯にスケジュール設定をしておくのが最も安心です。
ご近所への配慮は忘れずに
たとえ日中であっても、隣の部屋で赤ちゃんが寝ていたり、夜勤の方が休んでいたりする可能性もあります。もし可能であれば、入居の挨拶の際に「日中にロボット掃除機を使うことがあります」と一言伝えておくと、より丁寧な印象になるかもしれません。
また、最近のルンバは静音性が向上しているだけでなく、センサーの精度が上がって壁にぶつかる前に減速する「ソフトタッチバンパー機能」が搭載されているので、衝突音はかなり軽減されています。
もし古いモデルの音が気になる場合は、買い替えを検討するのも一つの手かもしれませんね。
うるさいルンバの音を静かにする対策
- まずはエラー音一覧で原因を特定
- うるさい音への対策
- 便利なサイレントモードの設定方法
- メッセージの音量を下げることはできる？
- 根本的にルンバの音を消す方法はある？
- 夜中の使用を快適にするためのヒント
さて、ここまでルンバがうるさく感じてしまう原因について見てきました。ここからは、いよいよ具体的な対策についてお話ししていきます。
お手入れからアプリの便利な機能まで、すぐに試せる方法がたくさんありますので、ぜひご自身のライフスタイルに合った対策を見つけて、快適なルンバライフを送ってくださいね。
まずはエラー音一覧で原因を特定
ルンバは、何かトラブルが起きたとき、ただ止まってしまうのではなく、エラー音やメッセージで私たちに状況を教えてくれます。
「エラー1、ルンバを別の場所に移動してからCLEANボタンを押してください」のように、音声で具体的に知らせてくれることもあれば、短いメロディ音やビープ音が鳴ることもあります。
普段と違う音がしたら、まずは慌てずにどんな音が鳴っているか、本体のランプがどのように点滅しているかを確認しましょう。
原因を特定するのに役立つ、代表的なエラー音と内容をまとめてみました。
| エラー音/メッセージ | 推定される原因 | 主な対処法 |
|---|---|---|
| 「エラー1」 | 本体が段差などで乗り上げ、車輪が浮いている | 平らな場所に置き直して再開する |
| 「エラー2」 | メインブラシ（デュアルアクションブラシ）が回転できない | ブラシに絡まったゴミを取り除く |
| 「エラー5」 | 左右の車輪（後輪）が回転できない | 車輪にゴミが挟まっていないか確認する |
| 「エラー6」 | 段差センサーが汚れている、または真っ暗な場所にいる | 本体底面のセンサーを拭く、部屋を明るくする |
| 「エラー8」 | ダスト容器のフィルターが詰まっている、または吸引口の異常 | フィルターの清掃、ダスト容器のゴミを捨てる |
| 「エラー9」 | バンパーが汚れている、または押されたままになっている | バンパーの隙間のゴミを取り、軽く叩いてみる |
| 充電エラー（ビープ音と特定の点滅） | 充電端子の接触不良やバッテリーの異常 | 本体とホームベースの端子を拭く、バッテリーを装着し直す |
ここに挙げたのはほんの一部です。iRobot Homeアプリを使っていると、スマートフォンに直接エラー内容と対処法が表示されるのでとても便利ですよ。
公式サイトにも詳しいエラーコード一覧があるので、ブックマークしておくと安心です。
異音の原因が分からず不安な時は、まず公式情報を確認するのが解決への近道ですね。
うるさい音への対策
ルンバの音がうるさいと感じた時に試してほしい、基本的な対策は「徹底的なメンテナンス」です。
先ほどもお伝えしたように、異音のほとんどはゴミの詰まりが原因です。特に以下の3つのポイントは定期的にチェックする習慣をつけましょう。
これらのお手入れをするだけで、稼働音はかなり静かになるはずです。
それでも音が気になる場合は、家具の配置を工夫するのも効果的です。ルンバがスムーズに動けるように、床の上のコード類や小物を片付け、椅子の脚などの障害物を減らしてあげましょう。
掃除の効率が上がることで稼働時間が短くなり、結果的に騒音を感じる時間も短縮されます。
また、フローリングの音が響くのが気になる場合は、ホームセンターなどで手に入る防音マットやコルクマットをルンバの基地（ホームベース）の下に敷くのもおすすめです。基地に戻るときの振動や、充電中のわずかな作動音を軽減してくれますよ。
少しの工夫で、ルンバとの暮らしがもっと快適になると思います。
便利なサイレントモードの設定方法
「夜、寝ている間に掃除を済ませたいけど、エラー音や完了音で起きたくない…」
「スケジュール設定はしているけど、急な来客で静かにしておきたい」
そんな時にとっても便利なのが「サイレントモード（おやすみモード）」です。
この機能は、iRobot Homeアプリから簡単に設定できます。
サイレントモードを設定した時間帯は、スケジュールされていた清掃が自動的にキャンセルされ、ルンバ本体のライトも消灯し、エラー音や完了音などのすべての音が鳴らなくなります。
まさに、ルンバを完全に「おやすみ」させる機能ですね。
設定はこれだけです。とても簡単ですよね。
この機能を使えば、就寝中にルンバが勝手に動き出して睡眠を妨げられる心配がなくなります。また、曜日ごとに設定できる場合もあるので、ライフスタイルに合わせて柔軟に活用できます。
ただし注意点として、この時間帯はエラーが起きても音で知らせてくれないため、朝起きたらルンバが部屋の隅で力尽きていた…なんてこともあり得ます。
清掃を確実に実行したい場合は、サイレントモードの時間帯を避けてスケジュールを組むようにしましょう。
メッセージの音量を下げることはできる？
「掃除が終わったときのメロディが、思ったより大きくてびっくりする」
「エラーメッセージの音量をもう少し小さくしたい」
と感じることはありませんか？
私も、初めてルンバを使ったとき、完了音の元気の良さに少し驚いた記憶があります。
結論から言ってしまうと、残念ながら、現在のほとんどのルンバには、起動音や完了音、エラーメッセージなどの音量を個別に調整する機能がありません。
スピーカー部分をテープなどで塞いで音を小さくしようと試みる方もいらっしゃるようですが、これは推奨されている方法ではありませんし、効果も限定的です。
音を鳴らさないようにする方法は、先ほどご紹介した「サイレントモード」を設定することだけ、というのが現状です。
ただ、これはあくまで「全ての音を鳴らさない」設定なので、「音は鳴ってほしいけど、もう少し小さく」という細かなニーズには応えられないのが、少し悩ましいところですよね。
もしかしたら、今後のソフトウェアアップデートで音量調整機能が追加される可能性もゼロではないかもしれません。ユーザーからの要望が多い機能の一つだと思いますので、メーカーさんにはぜひ期待したいところです。
現状では、「ルンバの音はこういうもの」と割り切って、音が鳴っても気にならない時間帯に使う、というのが最も現実的な付き合い方になりそうです。
根本的にルンバの音を消す方法はある？
ルンバの稼働音そのものを、根本的に「消す」つまり無音にすることは可能なのでしょうか？
掃除機である以上、ゴミを吸い込むためのモーターが動いていますので、稼働音を完全にゼロにすることは、残念ながら物理的に不可能です。これはルンバに限らず、すべてのロボット掃除機に言えることですね。
しかし、稼働音を「小さくする」ための方法はいくつかあります。
まず、多くのモデルに搭載されているのが「清掃モード」の選択機能です。
例えば、上位モデルの「ルンバ s9+」などには、「静音モード」「通常モード」「パワーブースト」といったように、吸引力を調整できる機能がついています。
ポチップ
静音モードに設定すれば、吸引力は少し落ちますが、稼働音はかなり抑えられます。普段のちょっとした掃除であれば、静音モードでも十分きれいになりますよ。
また、カーペットの上を掃除するときに自動で吸引力を上げる「カーペットブースト」機能も、アプリからオフに設定することで、大きな音が出るのを防げます。
そして、最も効果的な対策は、やはり自分がいない時間に掃除をしてもらうことです。
スケジュール機能を活用して、出勤中や買い物中など、外出している間に掃除を済ませてしまえば、稼働音に悩まされることはありません。家に帰ってきたら床がピカピカになっている、というのは最高の気分ですよね。
「音を消す」のではなく、「音が気にならない工夫をする」という視点で、ルンバと上手に付き合っていくのが良さそうです。
夜中の使用を快適にするためのヒント
ご家族が寝静まった夜中や、朝早くに掃除を済ませてしまいたい、という方もいらっしゃると思います。
夜間にルンバを使う場合、ご近所への配慮はもちろん、ご家族を起こしてしまわないための工夫も大切になりますよね。
夜中の使用を快適にするためのヒントをいくつかご紹介します。
また、クリーンベース（自動ゴミ収集機）付きのモデルをお使いの方は注意が必要です。
掃除が終わってルンバが基地に戻った後、本体のゴミを吸い上げるクリーンベースの作動音は、掃除中の音よりもかなり大きいです。
この音は10秒ほどで終わりますが、ジェット機のような大きな音がするので、夜中に作動すると確実に目が覚めてしまいます。
アプリの設定で、「指定した時間内は自動ゴミ収集を行わない」という項目があるモデルもありますので、ぜひ確認してみてください。
この設定をしておけば、夜間に掃除が終わってもゴミ収集は行われず、翌朝など指定した時間になってから静かに収集してくれます。
これらの機能を使いこなせば、夜中のルンバもきっと快適に活用できるはずです。
総括：うるさいルンバの音を静かにする対策
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。
