ルンバを使っていると「どうしてこんなに髪の毛が残るの？」「ブラシに髪の毛が絡まってお手入れが大変…」と感じることはありませんか？
私も家電量販店で働いているので、お客様からルンバの髪の毛に関するお悩みをよく伺います。特に、長い髪の毛やペットの毛があるご家庭では、ルンバのメンテナンスが悩みの種になっていることも多いですよね。
でも、ちょっとしたコツやモデル選びで、そのお悩みはかなり解消できるんです。
ルンバが髪の毛を吸わない、絡まるといった問題には、フィルターの目詰まりやブラシの構造など、いくつかの理由が考えられます。また、カーペットに絡みついた手強い髪の毛をどう掃除すればいいのか、知りたい方もいるのではないでしょうか？
この記事では、ルンバと髪の毛の問題に焦点を当て、なぜ髪の毛がうまく掃除できないのかという原因から、具体的なお手入れ方法、そして髪の毛の掃除に強い最新ルンバの選び方まで、分かりやすく解説していきます。
ルンバに髪の毛が絡まる原因と簡単な掃除方法
「うちのルンバ、なんだか最近髪の毛を吸ってくれない…」と感じたら、まずはその原因を探ってみましょう。
ここでは、ルンバが髪の毛をうまく掃除できない理由と、パーツごとの簡単な掃除方法について、一緒に見ていきたいと思います。原因が分かれば、対策も立てやすくなりますよ。
ルンバが髪の毛を吸わない主な理由
ルンバが髪の毛をうまく吸い取れない時、考えられる理由はいくつかあります。
一番よくあるのは、ダスト容器がいっぱいになっているケースですね。
当たり前のことに聞こえるかもしれませんが、意外と見落としがちなんです。ダスト容器が満杯だと、それ以上ゴミを吸い込むことができなくなるため、髪の毛やホコリが床に残ってしまいます。
次に考えられるのが、フィルターの目詰まりです。
ルンバのフィルターは、吸い込んだ空気から細かいチリやホコリをキャッチする大切なパーツですが、ここにホコリがびっしり詰まっていると空気の流れが悪くなり、吸引力がガクンと落ちてしまいます。特に髪の毛のような軽いゴミは、吸引力が弱いと取りこぼしやすくなるんですね。
フィルターは定期的にゴミを叩き落としたり、水洗い可能なモデルであれば洗浄したりすることが大切です。
そして、見逃せないのがブラシの状態です。
メインのブラシや壁際を掃除するエッジクリーニングブラシに髪の毛や糸くずが大量に絡まっていると、ブラシの回転が妨げられてしまい、ゴミをかき集める力が弱まります。
結果として、床の髪の毛をうまく拾えなくなってしまうんです。
このように、ルンバが髪の毛を吸わない原因は一つだけではないことが多いので、定期的なメンテナンスがとても重要になります。
なぜルンバに髪の毛が絡まるのか
（毛ブラシ）
ブラシ（ゴム製）
ブラシ
そもそも、どうしてルンバのブラシにはあんなに髪の毛が絡まってしまうのでしょうか？
その理由は、ルンバの掃除の仕組みにあります。
ルンバは、床のゴミをブラシでかき込んで、それを吸引口に送り込むという方法で掃除をしています。
特に、旧モデルに多かった毛のブラシ（ブリストルブラシ）は、一本一本の毛がカーペットの繊維の奥からゴミをかき出すのに効果的でしたが、その分、髪の毛やペットの毛を文字通り「絡め取って」しまいやすいという弱点がありました。
最近のモデルでは、この問題を解決するためにゴム製の「デュアルアクションブラシ」が主流になっています。このブラシは毛がないため、髪の毛が絡まりにくいのが大きな特徴です。
しかし、全く絡まらないというわけではありません。
特に長い髪の毛は、ブラシの軸の部分や、ブラシの両端にある軸受け部分に巻き付いてしまうことがあります。これは、ブラシが高速で回転する遠心力によって、髪の毛が端に追いやられてしまうために起こる現象なんです。
また、壁際のゴミを掃除するエッジクリーニングブラシも、3本のアームが回転する構造上、髪の毛を引っ掛けて巻き込みやすいパーツです。
このように、ルンバのブラシはゴミを効率的に集めるために工夫された形をしていますが、その構造が髪の毛を絡ませる原因にもなっている、と言えるかもしれませんね。
ローラーの髪の毛はこまめな掃除が必要
ルンバの性能を最大限に引き出すためには、メインブラシであるローラー部分のこまめな掃除が欠かせません。
先ほどもお伝えしたように、最近のモデルに搭載されているゴム製の「デュアルアクションブラシ」は、従来の毛ブラシに比べて格段に髪の毛が絡まりにくくなりました。
それでも、使っているうちに少しずつ髪の毛が巻き付いてしまうのは避けられません。
お手入れを怠って髪の毛が溜まってしまうと、ブラシの回転がスムーズでなくなり、ゴミをかき込む力が弱まってしまいます。最悪の場合、ブラシが回転しなくなり、エラーで停止してしまうこともあるんです。
そうなる前に、定期的にお手入れする習慣をつけたいですよね。
掃除方法はとても簡単です。
まず、ルンバ本体を裏返して、ブラシを固定しているカバーを外します。
そして、2本のローラーブラシを取り出してください。
ローラーに巻き付いた髪の毛は、手で簡単につまんで取り除けることが多いです。
もし、ブラシの溝や端の軸受け部分に髪の毛が食い込んでしまっている場合は、付属のお手入れツールや、ピンセット、先の細いハサミなどを使うと取りやすいですよ。
特に、ブラシの両端は髪の毛が固まりやすいポイントなので、念入りにチェックすることをおすすめします。
このひと手間をかけるだけで、ルンバの掃除能力を維持できるので、ぜひ実践してみてください。
タイヤに絡まる髪の毛の取り方
メインブラシだけでなく、ルンバのタイヤ（ホイール）にも髪の毛は絡まります。
特に、左右にある大きな駆動輪は、床を力強く走行するために凹凸のあるゴムでできているので、床に落ちている髪の毛を巻き込みやすいんです。ここに髪の毛が絡まると、走行性能が落ちてしまったり、段差を乗り越えられなくなったりする原因になります。
タイヤの髪の毛を取り除くには、まずルンバを裏返して、タイヤを手で回しながら絡まった髪の毛をチェックします。多くの場合、ピンセットを使えば、巻き付いた髪の毛を引き抜くことができます。
もし、髪の毛がタイヤの軸の奥深くまで入り込んでしまっている場合は、少し手間がかかるかもしれません。その際は、カッターナイフなどで慎重に切れ目を入れてから、ピンセットで少しずつ引き出すと良いでしょう。
ただし、タイヤ自体を傷つけないように注意が必要です。
また、意外と見落としがちなのが、前輪の小さなキャスターです。
このキャスターも、360度自由に回転する仕組みのため、軸の部分に髪の毛やホコリが溜まりやすい場所なんです。
キャスターは、手でぐっと引き抜くと簡単に取り外せるモデルが多いので、取り外してから軸に絡まった髪の毛をきれいに取り除いてあげましょう。
タイヤ周りをきれいにしておくと、ルンバの動きがスムーズになり、掃除残しも減ると思います。
意外と知らないカーペットの髪の毛を取るコツ
フローリングの髪の毛は比較的簡単に掃除できますが、カーペットや絨毯に絡みついた髪の毛は、ルンバでも一度で取りきれないことがありますよね。
繊維の奥に入り込んでしまった髪の毛は、なかなかの強敵です。そんな時は、ルンバを動かす前にちょっとした下準備をするのがおすすめです。
私がお客様にもよくお伝えする方法で、とても効果的なのがゴム手袋を使う方法です。
炊事用のゴム手袋をはめて、カーペットの表面を一定方向に撫でるだけで、静電気とゴムの摩擦力で、面白いように髪の毛が集まってきます。
集まった髪の毛を掃除機で吸ったり、手でつまんで捨てたりすれば、ルンバの負担を大きく減らすことができます。
もう一つ、ペットボトルを使った裏技もあります。
空のペットボトルの側面に、カッターで数本、浅い切り込みを入れます。そして、その切り込みのエッジ部分でカーペットを軽くこすると、髪の毛が引っかかって集まってくるんです。
これは、カーペット専用のブラシと同じような原理ですね。
これらの方法は、特に髪の毛が気になる場所だけでも良いので、試してみる価値はあると思います。
ルンバが掃除しやすい環境を整えてあげることで、結果的に掃除の質がぐっと上がりますし、ルンバ本体のブラシに絡まる毛の量も減らすことができるので、一石二鳥ですよ。
髪の毛が絡まないロボット掃除機の特徴
「もう、ルンバの髪の毛掃除はこりごり！」と感じているなら、次に選ぶロボット掃除機は、髪の毛が絡まない工夫がされているモデルを選びたいですよね。
最近のロボット掃除機には、髪の毛対策が施されたものが増えてきています。
最大の特徴は、やはりメインブラシの素材と形状です。
ブラシ（ゴム製）
カッター機能
先述のように、アイロボット社のルンバでは、ゴム製の「デュアルアクションブラシ」がその代表例です。2本のブラシが逆回転することで、髪の毛を中央に集めて吸引するため、絡まりにくく、もし絡まっても取り除きやすいのがメリットです。
他社のメーカーでも、ブラシに毛を使わないラバー素材のものを採用する傾向が強まっています。
さらに、一部の上位モデルには「自動毛がらみカッター機能」が搭載されているものもあります。
これは、ブラシに絡まった髪の毛を、内蔵されたカッターが自動でカットしてくれるという画期的な機能です。
お手入れの手間を極限まで減らしたいという方には、とても魅力的な機能だと思います。
また、基本的な吸引力の高さも重要なポイントです。
吸引力が強ければ、髪の毛がブラシに絡まる前に、素早く吸い込んでしまうことができますからね。
ロボット掃除機を選ぶ際は、ブラシの構造やメンテナンス機能、そして吸引力の3つのポイントに注目すると、髪の毛のお悩みが少ないモデルに出会えるのではないでしょうか。
髪の毛の掃除に強いルンバの選び方とおすすめ
さて、ここからは実際に髪の毛の掃除に強いルンバはどのモデルなのか、具体的な選び方とおすすめの機種についてお話ししていきたいと思います。
ルンバと一口に言っても、たくさんのシリーズがあって迷ってしまいますよね。それぞれの特徴を理解して、ご自身のライフスタイルに合った一台を見つけるお手伝いができれば嬉しいです。
デュアルアクションブラシは髪の毛に最適
髪の毛の掃除という観点からルンバを選ぶ上で、絶対に外せないのが「デュアルアクションブラシ」の存在です。
これは、アイロボット社独自の技術で、2本のゴム製ブラシで構成されています。
1本目のブラシが床に落ちている髪の毛やゴミを浮き上がらせ、そして2本目のブラシが逆方向に回転しながら、それらを確実にかき込んで吸引口へと送り込む仕組みになっています。
この連携プレーが、フローリングはもちろん、カーペットの奥に入り込んだ髪の毛まで、パワフルに取り除く秘訣なんです。
最大のメリットは、やはり髪の毛が圧倒的に絡まりにくいこと。
従来の毛のブラシだと、掃除が終わるたびにハサミで髪の毛を切って…という作業が必要でしたが、このゴム製ブラシならその手間が大幅に軽減されます。
私も自宅で使っていますが、お手入れはたまにブラシの端に巻き付いた髪の毛をチェックする程度で済むので、本当に楽になりました。
このデュアルアクションブラシは、現在販売されているほとんどのルンバシリーズ（エントリーモデルのi2から、上位モデルのjシリーズまで）に標準搭載されています。
ですから、これから新しくルンバを購入するのであれば、どのモデルを選んでも、基本的な髪の毛への強さは備わっていると考えて良いと思います。
その上で、お部屋の広さや求める機能によって、最適なシリーズを選んでいくのがおすすめです。
髪の毛に強いルンバj7の実力
もし、予算に少し余裕があって、より高性能なモデルを求めているのであれば、「ルンバ Combo j7+」は非常に有力な候補になると思います。
このモデルは、髪の毛の掃除において、とても頼りになる存在です。
もちろん、髪の毛が絡まりにくい「デュアルアクションブラシ」を搭載しています。
それに加えて、j7シリーズは吸引力が非常にパワフルなので、床に落ちた髪の毛をブラシに絡まる前に素早く吸い込んでくれるんです。
特にカーペットの上を走行する際は、自動で吸引力を最大限に引き上げる「カーペットブースト機能」が働くため、繊維の奥の髪の毛もしっかりとかき出してくれます。
さらに、j7シリーズの賢いところは、カメラとAIによる障害物回避能力の高さです。
床に落ちているコードやスリッパ、ペットの排泄物などを認識して、賢く避けて掃除を続けてくれます。
これにより、掃除が途中で止まってしまうトラブルが少なく、最後までしっかりと部屋中をきれいにしてくれるという安心感がありますね。
そして、「ルンバ Combo j7+」の最大の特徴は、ゴミの吸引だけでなく、水拭きも一台でこなしてくれる点です。
しかも、カーペットを検知すると、自動でモップパッドを天面に持ち上げて収納する「パッドリフティングシステム」を搭載しているので、カーペットを濡らす心配がありません。
吸引で髪の毛やホコリを取り除き、その後に水拭きで床のベタつきや皮脂汚れを拭き取ることで、フローリングが本当にさっぱりしますよ。
お掃除の手間を徹底的に省きたい方には、まさに至れり尽くせりの一台と言えるのではないでしょうか。
コスパ重視ならルンバi2の髪の毛性能
「高機能なモデルは魅力的だけど、もう少し価格を抑えたい」という方には、「ルンバ i2」がおすすめです。
このモデルは、ルンバシリーズの中ではエントリーモデルに位置づけられていますが、髪の毛の掃除に必要な基本性能はしっかりと押さえています。
一番のポイントは、上位モデルと同じ「デュアルアクションブラシ」を搭載していることです。
これにより、髪の毛の絡まりにくさと、パワフルなかき出し性能は、価格が上のモデルと比べても遜色がありません。フローリングやカーペットに落ちた髪の毛を、きちんと掃除してくれる実力を持っています。
また、掃除した場所とまだ掃除していない場所を判断しながら、直線的に効率よく動くナビゲーションシステムも備えています。部屋の隅々まで無駄なく掃除してくれるので、掃除残しが少ないのも嬉しいポイントですね。
もちろん、jシリーズのようなカメラを使った障害物回避機能や、自動でゴミを収集してくれるクリーンベース（自動ゴミ収集機）への対応（i2は非対応）といった機能はありません。掃除が終わったら、自分でダスト容器のゴミを捨てる必要があります。
しかし、「ロボット掃除機の基本であるゴミの吸引、特に髪の毛の掃除をしっかりやってくれれば十分」と考える方にとっては、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢だと思います。
初めてロボット掃除機を使う方や、シンプルな機能を求める方には、まさにぴったりの一台です。
ルンバコンボは髪の毛に効果的？
最近、お客様からよく質問されるのが「吸引と水拭きが一緒になったコンボモデルって、髪の毛の掃除にはどうなの？」という点です。
結論から言うと、ルンバのコンボシリーズは髪の毛の掃除にとても効果的だと考えられます。その理由は、吸引と水拭きを同時に行うことで、掃除の質が格段に上がるからです。
まず、前方の吸引口とデュアルアクションブラシが、床の髪の毛やホコリ、ペットの毛などをパワフルに吸い取ります。
そして、その後を通過するモップパッドが、吸引だけでは取りきれなかったミクロレベルのハウスダストや、床の皮脂汚れ、ベタつきを拭き取ってくれるんです。
特にフローリングの床では、この効果を実感しやすいと思います。
静電気で床に張り付いているような細い髪の毛も、湿ったモップが絡め取るようにきれいにしてくれます。掃除が終わった後の床を素足で歩くと、そのさっぱり感の違いに驚くかもしれません。
現在販売されている主なコンボモデルには、先ほど紹介した最上位モデルの「ルンバ Combo j9+」や「ルンバ Combo j7+」、そしてよりお求めやすい価格帯の「ルンバ Combo i5+」などがあります。
どのモデルも、カーペットを濡らさないようにモップを自動でリフトアップしたり、進入禁止にしたりする賢い機能を備えています。
髪の毛掃除と床の拭き掃除、両方を一台で済ませたいというニーズに、しっかりと応えてくれるシリーズですね。
髪の毛におすすめのロボット掃除機はこれ
これまで色々な対策やモデルをご紹介してきましたが、「もう髪の毛の掃除で絶対に悩みたくない！」と本気で考えているなら、現行最強モデルへの投資が一番の近道かもしれません。
そんな方に、私が自信を持っておすすめするのが、ルンバのフラッグシップモデル「ルンバ Combo j9+」です。
このモデルが「最強」と言われる理由は、髪の毛掃除に関するあらゆるストレスを解消してくれる機能が満載だからなんです。
まず、基本となる「デュアルアクションブラシ」と、ルンバ史上最もパワフルな吸引力で、髪の毛がブラシに絡まる隙を与えず、根こそぎ吸い込んでくれます。カーペットの上では自動で吸引力がさらにアップするので、繊維の奥の髪の毛まで逃しません。
そして、感動するのがクリーンベース（自動ゴミ収集・給水ステーション）の賢さです。
掃除が終わると、本体のゴミを自動で収集してくれるだけでなく、モップ用の水まで自動で補充してくれます。
つまり、私たちはたまったゴミや髪の毛を見ることなく、数ヶ月に一度紙パックを捨てるだけでいいんです。この「何もしなくていい」という体験は、一度味わうと元には戻れないくらい快適ですよ。
もちろん、吸引と水拭きが1台で完結し、賢い障害物回避機能も備えています。
価格は確かに高価ですが、日々の掃除やメンテナンスにかかる時間と手間を考えれば、それ以上の価値を提供してくれる一台だと思います。髪の毛のお悩みを根本から解決したいなら、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
総括：ルンバの髪の毛問題を解決するポイント
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。
