使わなくなった炊飯器を手にして、粗大ゴミで出せるかどうか今まさに迷ってはいませんか?
実は、炊飯器の処分方法はサイズや自治体のルールによって大きく変わってきます。小さなモデルなら不燃ごみとして処分できたり、状態が良ければ下取りサービスを利用してお得に買い替えができたりするんです。
さらに、自治体によっては回収ボックスを利用した処分 無料の方法もあります。
でも処分費用がどのくらいかかるのか、どの方法が一番お得なのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
家電量販店で働いていると、お客様から炊飯器の処分について相談を受けることがよくあります。正しい処分方法を知らないと、思わぬ費用がかかったり、手続きで困ったりすることもあるんです。
この記事では、炊飯器を安全かつお得に処分するための具体的な方法と費用相場、さらには売却という選択肢まで、あなたの状況に合わせた最適な処分方法をご紹介します。
炊飯器は粗大ゴミ?処分方法を確認

- 炊飯器は粗大ゴミで出せる?
- 不燃ごみとして捨てられるケースも
- 自治体ごとのルールの違いとは
- 炊飯器の処分費用の相場
- 捨てる前に寿命のサインをチェック
- 処分前にリチウム電池の確認を
まずは、炊飯器をゴミとして処分する場合の基本的なルールから見ていきましょう。
一番身近な方法ですが、意外と知らないルールもあるかもしれません。
炊飯器は粗大ゴミで出せる?
多くの方が疑問に思うのが、「炊飯器は粗大ゴミなの?」という点ですよね。
これは、多くの自治体で「イエス」となります。
ただし、どんな炊飯器でも粗大ゴミになるわけではなく、大きさが関係してくるんです。
一般的に、「一番長い辺が30cmを超えるもの」を粗大ゴミとして定義している自治体がほとんどです。最近の炊飯器は機能も豊富で、少し大きめのものが多いですよね。特に5合炊き以上のファミリーサイズだと、奥行きなどが30cmを超えてくることがよくあります。
粗大ゴミとして処分する場合は、事前の申し込みと有料の処理券が必要になるのが基本です。少し手間に感じるかもしれませんが、ルールに従って正しく処分しましょう。
ご自宅の炊飯器が粗大ゴミになるか分からない時は、まずメジャーで一番長い部分を測ってみるのが一番確実ですよ!
自治体例 | 粗大ゴミの基準 | 手数料 |
---|---|---|
東京都世田谷区 | 30cmを超えるもの | 400円 |
横浜市 | 金属製は30cm以上、プラスチック製は50cm以上 | 200円 |
大阪市 | 30cmを超えるもの | 200円 |
粗大ゴミのルールは自治体によって様々です。
ここに挙げたのはあくまで一例なので、処分する前には必ずお住まいの自治体のホームページなどで最新の情報を確認してくださいね。
不燃ごみとして捨てられるケースも
「じゃあ、小さい炊飯器なら粗大ゴミじゃないの?」
その通りなんです。
先ほどお伝えしたように、粗大ゴミの基準はサイズで決まることが多いので、基準より小さい炊飯器は「不燃ごみ」として捨てられる場合がほとんどです。
一人暮らし用の3合炊きなど、コンパクトなモデルをお使いの場合は、不燃ごみとして処分できる可能性が高いですね。自治体によっては「燃えないごみ」や「小さな金属類」といった名称で呼ばれています。
不燃ごみであれば、手数料もかからず、指定の日にゴミ袋に入れて出すだけなので、とても手軽に処分できます。
少し注意が必要なのが、自治体によっては本体と内釜を分けて捨てるように指示があるケースです。例えば、横浜市ではプラスチック製の炊飯器本体は「燃やすごみ」、内釜は「小さな金属類」と、細かく分別ルールが定められています。こうした細かいルールも見逃さないようにしましょう。
粗大ゴミか不燃ごみか、一番の分かれ目はやはりサイズです。
処分費用や手間も変わってくるので、まずはお手元の炊飯器のサイズを測って、自治体の基準と照らし合わせてみてください。
自治体ごとのルールの違いとは
ここまでお話ししてきたように、炊飯器の処分ルールは、お住まいの地域によって本当に様々なんです。「隣の市では不燃ごみだったのに、うちでは粗大ゴミ扱いだった…」なんてことも珍しくありません。
具体的にどのような違いがあるのか、主なポイントをまとめてみました。
サイズ基準の違い
最も大きな違いが、粗大ゴミとなるサイズの基準です。多くの自治体では「一辺が30cm以上」とされていますが、中には横浜市のようにプラスチック製品は「50cm以上」と素材によって基準を変えているところもあります。
品目による指定の違い
サイズだけでなく、炊飯器の「種類」で分別を決めている自治体もあります。例えば千葉市では、「一升炊きまでの炊飯器は不燃ごみ」と、炊飯容量で区別しているんです。これは少し珍しいケースかもしれませんね。
手数料の違い
粗大ゴミとして出す場合の手数料も、自治体によって異なります。安いところでは200円、高いところでは500円以上と、意外と差があります。
このように、ルールは本当に自治体次第です。間違った方法で出してしまうと回収してもらえず、二度手間になってしまうことも…。そうならないためにも、処分する前には必ず、お住まいの自治体のホームページやごみ分別アプリなどで、炊飯器の正しい捨て方を確認するようにしてくださいね。
炊飯器の処分費用の相場
炊飯器を処分するとなると、どのくらいの費用がかかるのか気になりますよね。処分方法によって費用は大きく変わってくるので、ご自身の状況に合わせて選ぶのがおすすめです。
主な処分方法と、それぞれの費用相場を一覧にしてみました。
処分方法 | 費用相場 | メリット・デメリット |
---|---|---|
不燃ごみ | 無料(ゴミ袋代のみ) | ◎手軽で費用がかからない △小さいサイズのみ対象 |
粗大ごみ | 200円~1,000円程度 | ◎安価で確実に処分できる △申し込みや搬出の手間がかかる |
家電量販店で引き取り | 550円~2,200円程度 | ◎買い替え時に便利 △処分のみだと割高な場合も |
リサイクルショップ等で売却 | 無料(逆にお金になることも) | ◎処分費用がかからない △状態が良くないと売れない |
不用品回収業者 | 4,000円~ | ◎手間なくスピーディー △費用が最も高額 |
こうして見ると、費用をかけずに処分する方法から、手間をかけない分費用がかかる方法まで、幅広い選択肢があるのがわかりますね。
「安さ」を重視するのか、「手軽さ」を重視するのかで、最適な処分方法は変わってくると思います。
捨てる前に寿命のサインをチェック

「なんだか最近、ご飯がおいしく炊けないな…」と感じたら、それはもしかしたら炊飯器の寿命のサインかもしれません。
処分や買い替えを考える前に、ご自宅の炊飯器が本当に寿命を迎えているのか、一度チェックしてみましょう。
まだ使えるのに捨ててしまうのはもったいないですし、逆に故障のサインに気づかずに使い続けるのは少し心配ですものね。
ご飯がうまく炊けない
一番わかりやすいサインですね。水の量を変えていないのに、ご飯がべちゃっとしたり、逆に芯が残ってしまったりすることが続く場合は、温度を調整するセンサーが劣化している可能性があります。
異音や異臭がする
炊飯中に「ブーン」という普段聞きなれない大きな音がしたり、焦げたような匂いがしたりする場合も要注意です。内部のファンやモーター、ヒーターに異常があるのかもしれません。
電源が入らない、表示がおかしい
コンセントは差さっているのに電源が入らなかったり、液晶の表示がチカチカしたり消えたりする場合も、内部の電気系統が故障しているサインです。
内釜のコーティングが剥がれてきた
内釜のフッ素加工などが剥がれてくると、ご飯がこびりつきやすくなるだけでなく、熱が均一に伝わりにくくなり、炊きムラの原因になります。お手入れの際に傷をつけてしまうこともありますが、長年の使用で自然に劣化することも多いんです。
炊飯器の修理用部品は、メーカーが製造終了から約6年間保有することが一般的です。そのため、購入から6年以上経った炊飯器が故障すると、修理ができない可能性が高くなります。この「6年」というのも、一つの買い替えの目安になるかもしれませんね。
処分前にリチウム電池の確認を
炊飯器を処分する上で、必ず確認していただきたいのがリチウム電池の有無です。
「え、炊飯器に電池なんて入ってるの?」と驚かれる方も多いのですが、実は一部の炊飯器には、停電時などに設定を記憶しておくためのバックアップ用として、リチウム電池が内蔵されていることがあるんです。
このリチウム電池、強い圧力がかかったり傷ついたりすると、発火する危険性があるため、普通の不燃ごみなどと一緒に出すことはできません。
ご自宅の炊飯器にリチウム電池が入っているか確認するには、2つの方法があります。
- 取扱説明書で確認する:「リチウム電池」に関する記載がないかチェックしてみましょう。
- 電源プラグを抜いてみる:プラグを抜いた状態でも、液晶に時計などが表示され続ける場合は、電池が内蔵されている証拠です。
もしリチウム電池が内蔵されていた場合、基本的には取り外して、家電量販店などに設置されている「小型充電式電池リサイクルボックス」に入れる必要があります。ただし、炊飯器の内部に組み込まれていて、簡単には取り外せないモデルも多いです。その場合は無理に分解せず、粗大ゴミとして出すか、自治体の指示に従って処分してください。安全に関わることなので、慎重な対応をお願いしますね。
粗大ゴミ以外の炊飯器のお得な捨て方

- 炊飯器の処分を無料で行う方法
- 小型家電の回収ボックスを利用する
- 買い替えなら下取りがお得
- リサイクルショップで売却する
- フリマアプリで高く売るコツ
- 不用品回収業者に依頼するメリット
「粗大ゴミに出すのは手続きがちょっと面倒…」「まだ使えるのにもったいないな」と感じる方もいらっしゃると思います。
ここからは、ゴミとして捨てる以外の、もっとお得に炊飯器を手放す方法をご紹介しますね。
炊飯器の処分を無料で行う方法
どうせなら、費用をかけずに処分したいですよね。
実は、炊飯器の状態が良ければ無料で手放す方法がいくつかあるんです。
知人・友人に譲る
一番シンプルで、お互いに嬉しい方法かもしれません。
これから一人暮らしを始めるご友人や、ちょうど炊飯器が壊れて困っていた親戚など、周りに必要としている人がいないか声をかけてみてはいかがでしょうか?
私も引っ越しの時にまだ新しかった炊飯器を友人に譲ったことがあるのですが、すごく喜んでもらえて嬉しかったですよ!
地域の情報サイトなどを利用する
「ジモティー」のような、地域の人同士で不用品の譲り合いができるサービスを利用するのも一つの手です。無料で出品すれば、近所で必要としている人が見つかる可能性があります。直接の受け渡しなら梱包の手間もかからないのが良い点ですね。
ただし、個人間のやり取りになるので、待ち合わせの約束を守ってもらえなかったりするケースも稀にあるようです。その点は少し注意が必要かもしれません。
まだ十分に使える炊飯器なら、ゴミとして捨ててしまう前に、ぜひ誰かに使ってもらう選択肢を考えてみてください。
小型家電の回収ボックスを利用する
「譲る相手もいないし、でも無料で処分したい…」そんな時に便利なのが、「小型家電回収ボックス」です。
これは「小型家電リサイクル法」という法律に基づいて、市役所や公民館、一部のスーパーや家電量販店などに設置されています。
炊飯器には鉄やアルミ、銅といった貴重な資源が含まれているため、それらをリサイクルするために回収しているんですね。
このボックスに不要になった炊飯器を入れるだけで、無料で処分が完了します。予約も不要で、施設の開いている時間ならいつでも持ち込める手軽さが嬉しいポイントです。
とても便利な回収ボックスですが、一つだけ注意点があります。それは、ボックスの投入口のサイズです。一般的に「30cm × 15cm」程度の大きさのものが多く、ファミリー向けの大きな炊飯器だと、残念ながら入らない場合があります。持ち込む前にお住まいの自治体のホームページなどで、回収ボックスの投入口のサイズを確認しておくことをおすすめします。無理やり押し込むのは故障の原因になるので、絶対にやめましょう。
環境にも優しく、お財布にも優しい処分方法なので、サイズが合う炊飯器であればぜひ活用したいですね。
買い替えなら下取りがお得
新しい炊飯器の購入を考えているなら、家電量販店の下取りサービスを利用するのが、最も楽でお得な方法だと思います。
新しい商品を購入することを条件に、古い炊飯器を引き取ってもらえるサービスです。お店によって内容は様々ですが、主に以下のようなメリットがあります。
- 処分の手間が省ける:新しい炊飯器の配達時に、古いものを同時に回収してくれるので、自分でゴミに出す手間がありません。
- 購入代金が割引になる:下取りに出すことで、新しい炊飯器の価格から数千円値引きしてくれるキャンペーンを行っているお店も多いです。
- 壊れていてもOKな場合が多い:下取りはリサイクルが目的なので、壊れて動かない炊飯器でも引き取ってもらえることがほとんどです。
家電量販店で働いていると、この下取りサービスを相談されるお客様は本当に多いですね。
特に、大きくて重い炊飯器からの買い替えだと、自分で運び出すのは結構大変なので、回収までしてもらえるのは大きな魅力みたいです。
店舗例 | サービス内容 | 注意点 |
---|---|---|
ビックカメラ | 有料リサイクル券購入で、新品から値引き | 実質的な値引き額は要確認 |
ヤマダ電機 | まだ使える製品を「買取」 | 製造年やメーカーに条件あり |
ノジマ | 中古市場価格で下取りするサービスあり | WebかLINEでの事前査定が必要 |
買い替えを検討している方は、購入予定のお店のサイトなどで、下取りキャンペーンの詳細をぜひチェックしてみてくださいね。
リサイクルショップで売却する

「まだ新しいし、捨てるのはもったいない…」そんな炊飯器は、リサイクルショップで売却するのも良い方法です。処分費用がかからないどころか、ちょっとしたお小遣いになるかもしれません。
ただし、どんな炊飯器でも買い取ってもらえるわけではありません。お店側も、買い取った後に再販できるもの、という基準で査定します。
一般的に、買い取ってもらいやすい炊飯器には以下のような特徴があります。
- 製造年が新しい:目安として製造から5年以内のものが対象になることが多いです。
- 人気メーカーの製品:象印、タイガー、パナソニックなどの国内大手メーカーは人気があります。
- 状態が良い:傷や汚れが少なく、綺麗な状態であることは重要です。特に内釜の状態はよく見られます。
- 付属品が揃っている:取扱説明書や計量カップ、しゃもじなどが揃っていると査定額が上がりやすいです。
正直なところ、炊飯器は毎日使う家電なので、中古品としての買取価格はそこまで高額にはならないことが多いです。それでも無料で引き取ってもらえるだけでも嬉しいですよね。
持ち込む前に、一度綺麗に掃除をしてから査定に出すのが、少しでも高く買い取ってもらうコツですよ。
フリマアプリで高く売るコツ
リサイクルショップの査定額に納得がいかなかったり、もう少し高く売りたいなと思ったりした場合は、「メルカリ」などのフリマアプリに挑戦してみるのがおすすめです。
フリマアプリの魅力は、なんといっても自分で価格を設定できること。リサイクルショップのように中間マージンがないため、状態の良い人気モデルであれば、リサイクルショップの査定額よりかなり高く売れる可能性があります。
ただ、その分少し手間がかかるのも事実です。フリマアプリで上手に売るためには、いくつかコツがあります。
綺麗な写真を撮る
商品の第一印象は写真で決まります。明るい場所で、本体の正面、上、内側、付属品など、色々な角度から何枚も撮るのがポイントです。傷や汚れがある場合は、隠さずにその部分の写真も正直に載せましょう。
詳しい商品説明を書く
購入を検討している人が知りたい情報を、できるだけ詳しく書きましょう。メーカー名、正確な型番、製造年、使用頻度、炊き上がりの特徴、傷や汚れの状態などを丁寧に記載すると、安心して購入してもらえます。
送料を考慮した価格設定
炊飯器は意外と大きくて重いので、送料が高くなりがちです。販売価格を決める際には、必ず送料がいくらかかるかを調べて、その分を上乗せした価格を設定しないと、手元に残る利益がほとんどなくなってしまうので注意してくださいね。
フリマアプリは、出品からコメントのやり取り、売れた後の梱包や発送まで、全て自分で行う必要があります。そうした手間を楽しめる方には、とてもおすすめの方法です。
不用品回収業者に依頼するメリット
「とにかく早く、手間をかけずに処分したい!」
「引っ越しで、炊飯器以外にも捨てたいものがたくさんある…」
そんな方にとって、最も便利なのが不用品回収業者に依頼する方法です。
費用は他の方法に比べて高くなりますが、それに見合うだけの大きなメリットがあります。
- とにかくスピーディー:連絡したその日のうちに回収に来てくれる業者も多く、急いでいる時には本当に助かります。
- 手間が一切かからない:電話一本で、家の中まで回収に来てくれます。分別や梱包、運び出しも全てお任せできるので、私たちは何もしなくてOKです。
- 他の不用品もまとめて処分できる:炊飯器一点だけでなく、使わなくなった家具や他の家電、衣類などもまとめて回収してもらえます。大掃除や断捨離の際には、絶大な効果を発揮しますね。
とても便利な不用品回収業者ですが、中には法外な料金を請求する悪質な業者も存在します。業者を選ぶ際には、必ず複数の業者から見積もりを取り、料金体系が明確であること、自治体の許可を得ていることなどを確認しましょう。「無料回収」をうたうトラックなどには特に注意が必要です。
費用はかかっても、時間と手間を節約したいという方にとっては、一番ストレスのない処分方法だと言えるでしょう。
総括:炊飯器は粗大ゴミで処分できるか
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。