お風呂掃除の強力な味方として注目される高圧洗浄機ですが、実際のところメリットばかりではありません。
確かにタイルの目地に根を張った頑固なカビや、床にこびりついた黒ずみを水圧だけで吹き飛ばせるのは魅力的ですね。
でも、鏡についた白い水垢には意外と効果が薄かったり、排水口の掃除では注意すべき点があったりと、知っておくべきデメリットもあるんです。
家電量販店で働く私のもとには、「高圧洗浄機を買ったけど思ったより使いこなせない」というお客様の声も届きます。
洗剤は本当に必要ないのか、ケルヒャーとアイリスオーヤマではどちらがお風呂掃除に向いているのか、スチームクリーナーとの違いは何なのか。
さらに、やってはいけないNG行為を知らずに使って、かえってお風呂を傷めてしまったという失敗談も耳にします。
この記事では、高圧洗浄機でお風呂掃除を成功させるための実践的な知識から、あなたに最適なおすすめ機種の選び方まで、現場で培った経験をもとに詳しくお伝えしていきます。
高圧洗浄機を使った風呂掃除の基本とコツ

- 高圧洗浄機で掃除するデメリット
- 頑固なカビを根こそぎ落とす方法
- お風呂の床の黒ずみもきれいに
- 面倒な排水口のぬめりも一掃
- 洗剤は必要?効果的な使い方
- 実は水垢の除去は苦手?
- やってはいけないお風呂掃除のNG行為
まずは、高圧洗浄機をお風呂掃除に使う際の基本的な知識や、気になる効果について見ていきましょう。
とっても便利なアイテムですが、実は知っておきたい注意点もあるんですよ。効果を最大限に引き出すためのコツを、一緒に確認していきましょう。
高圧洗浄機で掃除するデメリット
高圧洗浄機はとってもパワフルで便利な反面、いくつか知っておいてほしいデメリットもあるんです。購入してから「こんなはずじゃなかった…」とならないように、事前にしっかり確認しておきましょう。
一番よく聞かれるのが、「音」の問題ですね。
高圧で水を噴射するため、どうしても大きな音が出てしまいます。特にマンションやアパートなどの集合住宅にお住まいの方は、早朝や深夜の使用は避けるなど、ご近所への配慮が必要になります。最近は静音モデルも増えているので、音が気になる方はそういった製品を選ぶのがおすすめです。
次に、「水はね」です。
勢いよく水が出るので、かなり広範囲に水が飛び散ります。お風呂場なので水浸しになっても問題ないと思いがちですが、脱衣所まで濡れてしまったり、換気扇や照明などの電気系統に水がかかったりしないよう注意が必要です。
掃除を始める前には、ドアをしっかり閉め、電気系統にはビニールでカバーをかけるなどの準備をしておくと安心ですね。
注意したいコスト面
見落としがちなのが、初期費用とランニングコストです。
本体の購入費用はもちろんですが、使用するたびに電気代と水道代がかかります。毎日使うものではありませんが、家計を考えると少し気になるところかもしれません。
ただ、洗剤代が不要になることや、掃除時間が大幅に短縮できることを考えると、一概に高いとは言えないかもしれませんね。
そして、一番注意していただきたいのが、お風呂の素材を傷めてしまう可能性があるという点です。
特に古いタイルや、補修したコーキング部分などに強い水圧を当て続けると、剥がれてしまうことがあります。水圧を調整できるモデルを選び、最初は弱い圧力から試すようにしましょう。
頑固なカビを根こそぎ落とす方法
お風呂掃除で一番の強敵といえば、やっぱり「カビ」じゃないでしょうか。
特に、タイルの目地やゴムパッキンに深く根を張ってしまった黒カビは、ブラシでゴシゴシこすってもなかなか落ちてくれなくて、本当に厄介ですよね。
高圧洗浄機は、そんな頑固なカビに対して絶大な効果を発揮してくれるんです。
その秘密は、強力な水圧にあります。細く鋭い水のジェットが、ブラシでは届かない目地の奥まで入り込み、カビを根元から吹き飛ばしてくれます。力を入れてこする必要がないので、体への負担が少ないのも嬉しいポイントですね。
私がお客様におすすめしている使い方は、まずカビが気になる部分に高圧洗浄機を少し離れた位置から当てて、大まかなカビを吹き飛ばす方法です。その後、特に頑固な部分には、ノズルの先端を少し近づけて集中的に噴射します。すると、面白いように黒い汚れが流れ落ちていくんですよ。
カビ取り掃除のコツ
ポイントは、「下から上へ」ではなく「上から下へ」向かって洗浄していくことです。
天井に近い壁から始めて、徐々に床の方へ汚れを洗い流していくと、キレイになった場所を再び汚すことなく、効率的に作業を進めることができます。
これまでカビ取り剤のツンとした臭いが苦手だった方や、薬剤を使うことに抵抗があった方には、水だけでここまでキレイになるのかと驚かれることも多いです。
ただし、長年放置されて色素沈着してしまったカビの「跡」を完全に消すのは難しい場合もあります。それでも、表面のカビ菌はしっかり除去できるので、その後のカビの発生を抑える効果は十分に期待できますよ。
高圧洗浄機を使えば、今まで諦めていた場所のカビもすっきり落とせるかもしれません。大掃除の時だけでなく、年に数回、定期的に高圧洗浄機でカビを除去しておけば、日々の掃除がぐっと楽になると思います。
お風呂の床の黒ずみもきれいに
お風呂の床って、気づくと黒ずんでいたり、ピンク色のぬめりが発生していたりしませんか?
皮脂汚れや石鹸カスが原因で発生するこれらの汚れは、見た目も不衛生ですし、滑りやすくなるので危険でもあります。この床の汚れに対しても、高圧洗浄機はとっても効果的なんです。
床の掃除で高圧洗浄機が活躍する理由は、広範囲を短時間で洗浄できる点にあります。
床全体の黒ずみをブラシでこすって落とすのは、結構な時間と労力がかかりますよね。特に、滑り止めのために凹凸のあるデザインになっている床材は、溝に汚れが入り込んでしまって、手作業では完全にキレイにするのが難しいこともあります。
高圧洗浄機なら、強力な水流が床全体の汚れをムラなく一気に洗い流してくれます。凹凸のある床の溝に入り込んだ汚れも、水の力でかき出してくれるので、まるで新品のようなスッキリとした見た目を取り戻すことができますよ。
床掃除の手順
使い方はとても簡単です。
まず、排水口のゴミ受けなどを掃除して、水がスムーズに流れるように準備します。次に、床全体を高圧洗浄機で濡らし、汚れを浮かせるようなイメージで洗浄していきます。円を描くようにノズルを動かすと、効率よく汚れを落とせます。
特に黒ずみがひどい場所は、少し長めに水を当ててみてください。ゴシゴシこすらなくても、水圧だけで汚れが剥がれ落ちていくのが分かるはずです。掃除が終わった後は、床に残った水分をスクイージーなどで取り除いておくと、カビの発生予防にも繋がります。
ただし注意点もあります。
先述のように、水圧が強すぎると床材を傷めてしまう可能性があります。特にユニットバスの床材はデリケートなものもあるので、必ず目立たない場所で試してから、全体の掃除を始めるようにしてくださいね。
床がキレイになると、お風呂場全体がパッと明るい印象になります。日々の掃除では落としきれない汚れも、高圧洗浄機を使えばリセットできるので、ぜひ試してみてほしいです。
面倒な排水口のぬめりも一掃
お風呂掃除の中でも、特に気が進まない場所といえば「排水口」ではないでしょうか。
髪の毛や石鹸カス、皮脂などが混ざり合ってできる、あのぬるっとした汚れは、触るのもためらわれますよね。掃除を先延ばしにしていると、嫌な臭いの原因になったり、水の流れが悪くなったりしてしまいます。
そんな憂鬱な排水口の掃除も、高圧洗浄機があれば、直接触れることなく、あっという間にキレイにできるんです。強力な水流が、ゴミ受けやトラップの部品にこびりついたぬめりやヘドロ汚れを、一気に吹き飛ばしてくれます。
歯ブラシなどを使わないと届かないような、細かい網目の部分も、水の力でスッキリ洗浄できるのは、とても嬉しいポイントだと思います。
排水口掃除の具体的な手順
まず、排水口のフタやヘアキャッチャーなど、取り外せる部品をすべて外します。外した部品は、お風呂の床に並べて、高圧洗浄機で一気に洗浄しましょう。
その後、排水口の内部(排水トラップ)にもノズルを向けて、内壁にこびりついた汚れを洗い流します。これだけで、今まで時間をかけて掃除していたのが嘘のように、ピカピカになりますよ。
ただし、ここでも注意点が一つあります。それは、排水管の奥に向かって、長時間、強い水圧を直接噴射し続けないことです。
排水管を傷めてしまったり、勢いよく流れた汚れが、かえって奥で詰まりの原因になったりする可能性もゼロではありません。排水口内部の掃除は、あくまで手の届く範囲の汚れを落とすイメージで、サッと行うのがコツです。
お客様からも、「排水口の掃除が本当に楽になった!」というお声をよくいただきます。汚れに直接触れなくて済むので、精神的な負担が全然違うそうですよ。この快適さを一度味わうと、もう手作業には戻れないかもしれませんね。
高圧洗浄機を使えば、あの嫌な排水口掃除から解放されます。定期的に洗浄しておけば、汚れが溜まりにくくなり、清潔な状態をキープしやすくなるので、ぜひ活用してみてください。
洗剤は必要?効果的な使い方

「高圧洗浄機ってお水だけで掃除するイメージだけど、洗剤は使わなくても大丈夫なの?」というご質問を、店頭でもよくいただきます。
結論から言うと、基本的なお風呂の汚れであれば、洗剤を使わなくても水圧だけで十分にキレイにできるんです。
これまでお話ししてきたカビや床の黒ずみ、排水口のぬめりなどは、高圧洗浄機の物理的な力(水圧)で吹き飛ばすことができる汚れです。洗剤を使わないので、肌が弱い方や小さなお子様がいるご家庭でも安心して使えるのは、大きなメリットですよね。また、洗剤を洗い流すための水を大量に使う必要がないので、結果的に節水にも繋がります。
しかし、全ての汚れが水だけで落ちるわけではありません。
例えば、皮脂汚れが長年蓄積して固まってしまったような、頑固な油性の汚れに対しては、水だけでは少し力不足な場合があります。そんな時は、洗剤を併用することで、より洗浄効果を高めることができます。
洗剤を使う場合の注意点
もし洗剤を使う場合は、いくつかポイントがあります。
まず、高圧洗浄機本体の洗浄剤タンクやホースを使って洗剤を散布する場合は、必ず「中性洗剤」を使用してください。酸性やアルカリ性の洗剤は、本体内部の部品を傷めてしまい、故障の原因になる可能性があるからです。
また、多くの高圧洗浄機は、洗剤を低圧で散布し、その後に高圧の水で洗い流すという使い方をします。いきなり高圧で洗剤を吹き付けるわけではないんですね。
洗浄したい場所に洗剤を吹き付けて、少し時間をおいて汚れを分解させてから、高圧水で一気に洗い流すのが効果的です。
別売りの「フォームノズル」というアクセサリーを使うと、きめ細かい泡で洗剤を吹き付けることができ、洗剤が汚れに密着しやすくなるのでおすすめですよ。
基本は水だけで十分キレイになりますが、汚れの種類や程度に応じて洗剤をうまく活用することで、プロのような仕上がりを目指すことができます。まずは水だけで試してみて、それでも落ちない頑固な汚れがあった場合に、中性洗剤の使用を検討するのが良いと思います。
実は水垢の除去は苦手?
高圧洗浄機があれば、お風呂のどんな汚れもピカピカになる!と思いがちですが、実は、高圧洗浄機には苦手な汚れが一つあります。
それが、鏡や蛇口、シャワーヘッドなどに白くこびりつく「水垢」です。
「え、あの強力な水圧でもダメなの?」と驚かれるかもしれませんね。水垢は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムといったミネラル成分が、乾燥して固まったものです。
これは、泥やカビのように表面に付着している汚れとは違い、化学的に素材の表面に固着してしまっている状態なんです。そのため、いくら強い水圧を当てても、物理的に剥がし取ることが非常に難しいんですね。
高圧洗浄機で水垢を落とそうとすると、効果がないばかりか、ノズルを近づけすぎて鏡やメッキを傷つけてしまう危険性もあります。この点は、購入前にぜひ知っておいていただきたい大切なポイントです。
水垢を落とすには?
では、頑固な水垢はどうすればいいのでしょうか?
水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性の性質を持つもので中和させて溶かすのが効果的です。
具体的には、「クエン酸」を使うのが一般的ですね。クエン酸を水に溶かしてスプレーボトルに入れ、水垢が気になる場所に吹きかけて、キッチンペーパーなどでパックをしてしばらく時間をおきます。その後、スポンジなどでこすると、軽い水垢であればキレイに落とすことができます。
高圧洗浄機は「万能」というわけではなく、得意な汚れと不得意な汚れがある、ということです。
カビやぬめりなどの「物理的に落とせる汚れ」は高圧洗浄機に任せて、水垢などの「化学的に落とす汚れ」はクエン酸などの洗剤に任せる、というように、汚れの種類によって掃除方法を使い分けるのが、賢いお風呂掃除のコツだと思います。
「高圧洗浄機を買ったのに鏡のウロコが取れない!」というお声は、意外と多いんです。水垢の性質を知っておけば、がっかりすることもありませんし、より効率的にお掃除ができますよね。
やってはいけないお風呂掃除のNG行為

パワフルで便利な高圧洗浄機ですが、使い方を間違えると、お風呂場を傷つけたり、思わぬ事故につながったりする可能性もあります。
安全で効果的にお掃除するために、絶対にやってはいけないNG行為をいくつかご紹介しますね。
洗剤の混ぜ合わせに注意!
「混ぜるな危険」と表示されている塩素系のカビ取り剤と、クエン酸などの酸性タイプの洗剤を混ぜて使用するのは絶対にやめてください。
これは高圧洗浄機を使うかどうかにかかわらず、お風呂掃除の基本ですが、有毒なガスが発生して大変危険です。高圧洗浄機で洗剤を使用する場合は、前述のとおり、安全な中性洗剤を選ぶようにしましょう。
これらのNG行為を避けるだけで、高圧洗浄機をより安全に、そして長く愛用することができます。使う前には、少し面倒でも取扱説明書に目を通しておくことをおすすめします。
風呂掃除に最適な高圧洗浄機の選び方

- 定番ケルヒャー製品の特徴と比較
- 人気のアイリスオーヤマ製品を解説
- 便利なコードレスタイプの選び方
- スチームクリーナーとの違いとは?
- 風呂掃除向け高圧洗浄機おすすめ機種3選
さて、高圧洗浄機の基本がわかったところで、次はいよいよ製品選びです。
たくさんの種類があって迷ってしまいますが、お風呂掃除にぴったりの一台を見つけるためのポイントを、一緒にチェックしていきましょう。
メーカーごとの特徴や、便利な機能に注目すると、自分に合った製品が見えてきますよ。
定番ケルヒャー製品の特徴と比較
高圧洗浄機といえば、黄色と黒のカラーリングでおなじみの「ケルヒャー」を思い浮かべる方が多いんじゃないでしょうか。ドイツ生まれのケルヒャーは、高圧洗浄機のパイオニアとも言えるブランドで、その性能と品質には定評があります。
私がお店でお客様とお話ししていても、やはりケルヒャーの知名度と信頼性は抜群だと感じます。「どうせ買うなら、しっかりしたメーカーのものがいい」と選ばれる方がとても多いですね。
ケルヒャー製品の大きな特徴は、なんといってもそのパワフルな洗浄力です。業務用で培った技術が家庭用モデルにも活かされており、頑固な汚れをしっかり落としたいという方には、まずおすすめするブランドです。
また、製品ラインナップが非常に豊富なのも魅力の一つです。初心者向けのコンパクトなモデルから、本格的な機能を備えたハイエンドモデルまで、用途や予算に合わせて選ぶことができます。
お風呂掃除で使うことを考えると、特に注目したいのが「静音モデル」です。
例えば「K3 サイレント」や「K MINI」といったモデルは、従来品に比べて動作音が格段に抑えられているので、集合住宅でも使いやすいと評判ですよ。
豊富なアクセサリーも魅力
ケルヒャーのもう一つの強みは、多彩なアクセサリーが揃っていることです。汚れに合わせてノズルを交換したり、ブラシを取り付けたりすることで、より効率的にお掃除ができます。
最初は基本的なセットで購入して、後から必要に応じてアクセサリーを買い足していく、という楽しみ方ができるのもケルヒャーならではですね。
デメリットを挙げるとすれば、高性能な分、他のメーカーに比べて価格が少し高めに設定されている点でしょうか。それでも、その洗浄力と耐久性を考えれば、十分に価格に見合った価値があると私は思います。
長く使える信頼の一台を選びたい、という方には、ケルヒャーは間違いのない選択肢だと言えるでしょう。
人気のアイリスオーヤマ製品を解説
「ケルヒャーもいいけど、もう少し手軽に始められるものはないかな?」という方に人気なのが、「アイリスオーヤマ」の高圧洗浄機です。日本のメーカーならではの、使いやすさとリーズナブルな価格設定で、近年すごく人気が高まっています。
アイリスオーヤマ製品の最大の魅力は、なんといってもそのコストパフォーマンスの高さですね。パワフルな洗浄力を持ちながらも、比較的手に取りやすい価格帯のモデルが多いので、「高圧洗浄機を試してみたい」という初心者の方にぴったりです。
私も、初めて高圧洗浄機を購入されるお客様には、よくアイリスオーヤマの製品をおすすめしています。
特に、お風呂掃除で使う場合に注目したいのが「タンク式」のモデルです。これは、本体に水を溜めるタンクが付いているタイプで、近くに水道の蛇口がなくても使えるのが最大のメリット。
お風呂場に限らず、タンクに水を汲んで運べばどこでも高圧洗浄ができます。この手軽さはアイリスオーヤマならではの嬉しいポイントですね。
また、多くのモデルがコンパクトで軽量に設計されているのも特徴です。収納場所に困りにくく、女性でも持ち運びがしやすいので、準備や後片付けのハードルがぐっと下がります。
せっかく買っても、出すのが億劫になって使わなくなってしまったら、もったいないですもんね。
もちろん、洗浄力に関しても家庭で使うには十分なパワーを備えています。
水圧の強さで言えばケルヒャーの上位モデルに軍配が上がるかもしれませんが、お風呂のカビや床の黒ずみを落とす程度であれば、全く問題なく活躍してくれますよ。
初めての一台として、また、手軽さを重視したい方にとって、アイリスオーヤマは非常に魅力的な選択肢だと思います。
便利なコードレスタイプの選び方
最近、家電全般で主流になってきているのが「コードレス」タイプですが、実は高圧洗浄機にもコードレスモデルがあるんです。電源コードや水道ホースの取り回しを気にせず使えるので、その手軽さから注目を集めています。
コードレスタイプの最大のメリットは、なんといってもその準備の手軽さと取り回しの良さです。コンセントを探したり、長いホースを繋いだりする必要がないので、「ちょっと気になったから掃除しよう」という時に、サッと取り出してすぐに使えるのが嬉しいですよね。
特にお風呂場のような限られたスペースでは、コードが邪魔にならず、スムーズに作業できるので非常に便利です。
給水方法も、バケツなどに溜めた水を吸い上げて使う「自吸式」がほとんどなので、水道の蛇口がない場所でも問題ありません。コンパクトで軽量なモデルが多く、まさに「手軽さ」を追求した高圧洗浄機だと言えます。
コードレスタイプの注意点
一方で、デメリットも理解しておく必要があります。一番の課題は「バッテリーの持続時間」です。
モデルにもよりますが、連続で使用できる時間は15分〜30分程度のものが多く、お風呂場全体をじっくり掃除したい場合には、途中でバッテリーが切れてしまう可能性もあります。予備のバッテリーを用意するなどの対策が必要になるかもしれません。
また、コード式に比べると、どうしてもパワー(水圧)が控えめになる傾向があります。
お風呂の日常的な汚れを落とすには十分ですが、何年も蓄積したような非常に頑固な汚れに対しては、少し物足りなさを感じる場面もあるかもしれません。
コードレスタイプを選ぶ際は、自分がどんな使い方をしたいかをイメージすることが大切です。
「広範囲を長時間、パワフルに掃除したい」という方にはコード式のほうが向いていますが、「準備の手間を省いて、気になった時にサッと手軽に使いたい」という方には、コードレスタイプは最高のパートナーになってくれるはずです。
スチームクリーナーとの違いとは?
「お風呂掃除にはスチームクリーナーも良いって聞くけど、高圧洗浄機と何が違うの?」これも、お客様から本当によくいただく質問の一つです。
どちらも汚れを落とす便利な家電ですが、その仕組みと得意なことは全く違うんですよ。ここで、その違いをはっきりさせておきましょう。
一番の大きな違いは、「何を使って汚れを落とすか」です。
この仕組みの違いによって、それぞれが得意とする汚れの種類も変わってきます。
高圧洗浄機 | スチームクリーナー | |
---|---|---|
仕組み | 水の圧力で汚れを吹き飛ばす | 高温スチームで汚れを浮かせる |
得意な汚れ | カビ、苔、泥汚れ、床の黒ずみ | 油汚れ、皮脂汚れ、除菌、消臭 |
苦手な汚れ | 水垢、油汚れ | 水垢、広範囲の泥汚れ |
主な使用場所 | 屋外(外壁、ベランダ)、お風呂場 | 屋内(キッチン、床、お風呂場) |
表を見ていただくと分かるように、高圧洗浄機はカビや床の黒ずみといった、こびりついた汚れを物理的に剥がし取るのが得意です。
一方、スチームクリーナーは、キッチンの油汚れや、皮脂汚れなどを熱で溶かして浮かせるのが得意分野。また、高温のスチームには除菌・消臭効果があるのも大きな特徴です。
お風呂掃除で考えると、タイルの目地のカビや床全体の黒ずみを一気にキレイにしたいなら「高圧洗浄機」、蛇口周りの皮脂汚れや、カビの除菌・予防をしたいなら「スチームクリーナー」が向いている、と言えるかもしれませんね。
両方持っているのが理想的ですが、どちらか一つを選ぶなら落としたい汚れの種類で決めるのが一番です。お風呂場は様々な種類の汚れが混在しているので、それぞれの得意分野を理解して使い分けるのが賢い方法だと思います。
風呂掃除向け高圧洗浄機おすすめ機種3選
ここまで、高圧洗浄機の基本から選び方のポイントまでご紹介してきました。
最後に、これまでの内容を踏まえて、私が「これはお風呂掃除にぴったり!」と自信を持っておすすめできる機種を3つ、厳選してご紹介しますね。
それぞれの特徴を比較して、あなたに最適な一台を見つける参考にしてください。
ケルヒャー 高圧洗浄機 K MINI

「パワフルさは欲しいけど、大きくて重いのはちょっと…」という方に最適なのが、ケルヒャー史上最もコンパクトなモデル「K MINI」です。その小ささからは想像できないほどのパワフルな洗浄力を持ち、お風呂場の隅々まで手軽に持ち運んで使えます。
アクセサリー類をまとめて収納できるので、片付けが簡単なのも嬉しいポイント。まさに日本の住環境にぴったりの一台です。
アイリスオーヤマ タンク式高圧洗浄機 SBT-512N

「お風呂場に水道の蛇口がない」「準備を簡単に済ませたい」という方には、こちらのタンク式が断然おすすめです。水道ホースを繋ぐ必要がなく、タンクに水を入れてコンセントを挿すだけですぐに使えます。
動作音を抑えた静音タイプなので、集合住宅でも気兼ねなく使えるのが大きな魅力。コストパフォーマンスも高く、高圧洗浄機デビューに最適なモデルだと思います。
HiKOKI(ハイコーキ)コードレス高圧洗浄機 AW18DBL

「とにかく手軽さ重視!コードの煩わしさから解放されたい」という方には、バッテリーで動くコードレスタイプがぴったりです。HiKOKIのこのモデルは、パワフルなモーターでコードレスながらもしっかりとした洗浄力を実現しています。
水圧を調整できる機能も付いているので、デリケートな場所も安心して洗浄できます。お風呂掃除だけでなく、洗車や網戸の掃除など、色々な場所で使いたい方にもおすすめです。
メーカー・機種名 | 特徴 | 最大許容圧力 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|
ケルヒャー K MINI | コンパクトさとパワーを両立。収納性も◎。 | 9.0 MPa | 収納スペースが限られていても本格的な洗浄力が欲しい方 |
アイリスオーヤマ SBT-512N | 静音タンク式で場所を選ばない。コスパが高い。 | 8.5 MPa | 集合住宅にお住まいの方、初めて高圧洗浄機を使う方 |
HiKOKI AW18DBL | コードレスで取り回しが楽。汎用性が高い。 | 2.0 MPa (可変) | 準備の手間を省きたい方、色々な場所で使いたい方 |
どの機種も一長一短がありますが、ご自身の住環境や「どんな風にお掃除したいか」をイメージして選ぶことが大切です。ぜひこの情報を参考に、あなただけのお掃除の相棒を見つけてくださいね!
総括:高圧洗浄機で賢くお風呂掃除
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。