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石油ストーブとエアコンはどっちが安い?お得なハイブリッド暖房術

ストーブ

「石油ストーブとエアコンはどっちが安いんですか?」
冬の家電売り場で、私がお客様から多くいただく質問のひとつがこれです。

正直なところ、2025年の冬は答えがちょっと複雑なんですよね。電気代はじわじわ上がっているけれど、2026年の年明けからは補助金が出るというニュースもある。
一方で、灯油価格も高止まりしていて、昔みたいに「灯油=激安」という常識が通じなくなってきています。家計を預かる身としては、1円でも安く抑えたいのが本音ですよね。

でも、実は「安さ」って、目に見える燃料代だけじゃないんです。
本体価格、寿命、給油の手間賃…これらを全部ひっくるめて考えないと、後で「失敗した!」ってことになりかねません。

長年売り場に立って、たくさんのお客様の「暖房のお財布事情」に向き合ってきた私だからこそ分かる、メーカーのカタログには載っていないリアルな損得勘定があります。

この記事では、最新の料金データを使って「石油ストーブとエアコンはどっちが安いのか」を徹底的にシミュレーションしつつ、あなたの生活スタイルに合った「本当に賢い選択」をズバッとお教えします。

この記事のポイント
  • 2026年補助金でエアコン有利
  • 灯油価格高止まりでコスト増
  • 速暖性は石油ストーブが圧勝
  • 朝ストーブ昼エアコンが最適解
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石油ストーブとエアコンはどっちが安い?徹底比較

クリーン家電ガイド:イメージ

ここでは、感情論抜きにして、最新のデータと電卓を叩いてはじき出した「リアルな数字」で、どっちがお財布に優しいのかを白黒ハッキリさせていきたいと思います。

2026年電気代補助金の影響と単価動向

さて、まずは電気代の話から。

ニュースでもちらっと聞いたことがあるかもしれませんが、2026年の1月から3月にかけて、政府の「電気・ガス料金支援」という補助金が出るんです。

これ、実は私たち家電販売員にとっても結構大きなニュースでして。
「おっ、これでエアコンを勧めやすくなるぞ」なんて心の中でガッツポーズしたりして(笑)

具体的には、家庭用の電気代(低圧)で2026年1月・2月使用分は1kWhあたり4.5円、3月使用分は1.5円の値引きが実施されます。
(出典:資源エネルギー庁『エネルギー価格の支援について』)

たった1.5円?って思うかもしれませんが、暖房をガンガン使うこの時期、チリも積もればなんとやらで、結構バカにならないんですよ。

特に1月や2月って、一年で一番電気を使う時期ですからね。このタイミングでピンポイントに補助が出るのは、エアコン派にとっては強力な追い風なんです。

ただ、ここで注意が必要なのが「再エネ賦課金」の存在。
これも毎年変わるんですけど、補助金でお安くなるとはいえ、ベースの電気代自体はじわじわと高止まりしているのが現状です。

全国家庭電気製品公正取引協議会が出している目安単価だと31円/kWhくらいが標準なんですけど、燃料費調整額なんかを含めると、実際はもうちょっと変動します。
「補助金が出るから使い放題!」なんて調子に乗ってると、来月の請求書を見て気絶しそうになるので要注意ですよ。

それでも、この冬に関しては「エアコンの電気代が少し抑えられる」という事実は、ストーブとの比較においてかなり重要なポイントになってきますね。

2026年1月~3月の補助金は、暖房ピーク時に直撃するので恩恵大!エアコン暖房のハードルが少し下がります。

灯油価格の高止まりと18Lの実勢価格

クリーン家電ガイド:イメージ

次は灯油の話です。昔は「暖房といえば灯油!安いから!」っていうのが常識でしたよね。私の実家も冬になると赤いポリタンクが玄関に並んでました。

でも、最近のガソリンスタンドの看板を見て、「うわっ、高っ!」って声が出ちゃったことありませんか?

2025年の冬シーズン、灯油の価格は残念ながら「高値安定」といった状況です。
私たちが独自に調べたデータや市場の動向を見ると、灯油18リットル(あの青や赤のポリタンク1缶分ですね)の全国平均価格は、だいたい2,100円から2,200円くらいで推移しています。

地域によっては配送をお願いすると2,400円を超えるなんて話もお客様から聞きます。
「昔は1,000円くらいだったのにねぇ」なんて懐かしむお客様もいらっしゃいますが、もうその時代には戻れそうにありません。

リッター単価に直すと約117円から120円。
これ、実は結構な負担なんです。

しかも、先ほどお話しした電気代の補助金と違って、今回の政府の支援策には「灯油やLPガス」は含まれていないんですよね。つまり、灯油は市場価格そのままで買わなきゃいけない。これは「灯油派」にとってはちょっと辛い現実です。

重たいポリタンクを運ぶ労力に加えて、価格面でのメリットも薄れてきているのが、2025年のリアルな灯油事情なんです。

配送価格に注意

配達を頼むとさらにリッター単価が上がります。店頭価格との差額もしっかり計算に入れないと、思わぬ出費になりますよ。

ヒートポンプ技術とCOPでのコスト差

クリーン家電ガイド:イメージ

ここから少しだけ理科の授業みたいな話をしますが、眠くならないでくださいね(笑)
でもここが「どっちが安いか」を決める一番大事なカラクリなんです。ズバリ「ヒートポンプ」という魔法の技術についてです。

石油ストーブは、灯油という燃料を燃やして、その熱をそのまま部屋に出します。つまり「1のエネルギーを燃やして1の熱を出す」わけです。効率で言うと1.0(あるいは排気ロスがあるのでそれ以下)ですよね。

でも、エアコンは違うんです。電気を使って熱を「作る」んじゃなくて、外の空気中にある熱を「集めて部屋に運んでくる」んです。これがヒートポンプ技術。

最近のエアコンは本当に優秀で、この効率を示す「COP(エネルギー消費効率)」という数値が5.0くらいあります。これ、どういうことかと言うと、「1の電気を使って、5の熱を部屋に持ってくる」ことができるってことなんです!

COPの感覚をもう少しイメージで掴みたい方は、パネルヒーターとCOPの違いを噛み砕いて解説した記事も参考になります。

これをコストに換算してみましょう。
灯油の熱量単価は約11.4円/kWh。一方で電気は単価が約31円/kWhですが、COP5.0のエアコンなら、実質的な熱コストは31円を5で割って約6.2円/kWhになっちゃうんです。

単純計算で、同じだけ部屋を暖めるならエアコンの方が半額近くで済むという計算になります。
これが、私がお店で「ランニングコストならエアコンですよ」と断言できる最大の理由なんです。

COPって何?

Coefficient Of Performanceの略で、成績係数のこと。「値が大きいほど省エネ」と覚えておけばOKです!最近のエアコンはこの数値が本当に高いんです。

1ヶ月の電気代と灯油代シミュレーション

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「理屈はわかったけど、結局1ヶ月でいくら違うの?」って思いますよね。
そこで、一般的な木造戸建て住宅(東京などの標準的な地域)で、1ヶ月間(30日)、毎日12時間暖房を使った場合のシミュレーションをしてみました。あくまで目安ですけど、参考にしてみてください。

まず、エアコン(最新モデル)のみを使った場合です。

計算の前提(電気代の出し方や設定温度による増減の考え方)は、エアコン暖房26度設定の1時間の電気代でも具体例つきで解説しています。
ここでは、2026年3月使用分の値引き単価(1kWhあたり1.5円)を反映した電気代単価で計算すると、月間の暖房費はおよそ2,100円〜2,500円くらいで収まる計算になります。
もちろん、設定温度や部屋の断熱性にもよりますけど、意外と安いと思いませんか?

一方、石油ファンヒーターのみを使った場合はどうでしょう。

灯油代だけで計算しても、だいたい3,400円〜4,500円くらいかかってしまいます。
さらに、ファンヒーターって電気も使うんですよね。特にダイニチさんのようなパワフルな機種だと、電気代だけでプラス1,000円くらいかかることもあります。合計すると4,000円〜5,000円オーバーになることもザラです。

こうやって数字で見ると、月間で1,000円から2,000円、ワンシーズン(3ヶ月)だと5,000円近くエアコンの方が安くなる可能性があるんです。
「灯油の方が暖かいから安い気がする」という感覚は、実はちょっとした錯覚かもしれません。

暖房器具 月間コスト目安 備考
エアコン(最新) 約2,124円 補助金適用後・高効率
石油ファンヒーター 約3,500円〜4,500円 灯油代+電気代

寒冷地ではコストが逆転する可能性

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ここまで「エアコン圧勝!」みたいな話をしてきましたが、北海道や東北、あるいは山間部にお住まいの皆さんは話が変わってきます。

エアコンのヒートポンプは「外の熱を集める」仕組みだとお話ししましたよね。
じゃあ、外がマイナス10度とか20度だったらどうなると思います?

そう、集める熱がないんです!

外気温が氷点下になると、エアコンの効率(COP)はガクンと落ちます。一生懸命動こうとして電気を食うのに、全然温風が出ない…いわゆる「燃費が悪い」状態になっちゃうんですね。

さらに厄介なのが「霜取り運転」
室外機が凍り付いちゃうのを溶かすために、暖房を止めて熱を使います。この間、部屋は寒くなるし電気は食うしで、踏んだり蹴ったりです。

こういう過酷な環境だと、エアコンの実質コストが跳ね上がって、灯油ストーブの方が安くなる、あるいは「安さ以前にエアコンじゃ話にならない」という逆転現象が起きます。

ただ、最近はダイキンの「スゴ暖」や三菱電機の「ズバ暖霧ヶ峰」みたいに、寒冷地でもめちゃくちゃ頑張れるエアコンも出てきています。
それでも、極寒地では灯油のパワーとコスト安定感がやっぱり頼りになることが多いですね。

寒冷地の壁

外気温が氷点下を下回る地域では、カタログの電気代通りにはいきません。地元の気候に合わせた機器選びが必須です。

石油ストーブとエアコンはどっちが安い?その他の判断基準

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お金の話だけで決められたら楽なんですけど、生活ってそう単純じゃないですよね。
「安いのはわかったけど、寒いのを我慢するのは嫌!」とか「灯油入れるの面倒くさすぎ!」とか、そういう毎日のストレスや快適さも、コストと同じくらい大事な判断基準です。

ここからは、金額以外の「生活の質(QOL)」に関わる部分にスポットを当てて、どっちがあなたを幸せにしてくれるのか深掘りしていきましょう。

ダイニチとコロナなど最新機種の性能比較

石油ファンヒーターを選ぶとき、お店でよく聞かれるのが「ダイニチとコロナ、どっちがいいの?」問題です。これ、実は明確なキャラクターの違いがあるんですよ。

まず、ダイニチ。このメーカーの特徴はなんと言っても「パワーとスピード」です。
代表的な「SGXシリーズ」なんかは、スイッチを入れてから温風が出るまでがめちゃくちゃ速い!約35秒で着火します。

その代わり、灯油を気化させるために電気を結構使います。
消費電力が100W〜150Wくらい行くことも。つまり「電気代は少しかかるけど、とにかく早く暖めたい人」向けですね。

対するコロナ。こちらの「WZシリーズ」などは、「圧倒的な省エネ」がウリです。
運転中の消費電力がなんと4Wとか10W程度。LED電球1個分くらいしか電気を使いません。「電気代は極限まで抑えて、灯油代だけで管理したい人」にはコロナが最強です。

ただし、着火までには少し時間がかかります(秒速点火機能もありますが、待機電力を使います)。

ちなみにトヨトミは、「レインボー」のような対流形ストーブが人気ですね。
これはファンがないので電気代ゼロ!災害時にも使えるし、見た目もおしゃれでインテリアとしても優秀です。

こうやってメーカーごとの個性を知ると、自分に合う一台が見えてきませんか?

選び方のコツ

「速さのダイニチ」「節電のコロナ」「雰囲気のトヨトミ」。自分の優先順位に合わせてメーカーを選びましょう。

すぐ暖まる速暖性と体感温度の違い

クリーン家電ガイド:イメージ

「エアコンだと、なんか寒いんだよね…」というお客様の声、本当によく聞きます。

室温計は20度になっているのに、足元がスースーするあの感じ。これは「輻射熱(ふくしゃねつ)」があるかないかの違いが大きいんです。

石油ストーブ、特に対流形や反射式のストーブは、遠赤外線を出しています。
これは太陽の光みたいに、直接体を芯から温めてくれる熱です。だから、室温がそこまで高くなくても「暖かい!」と感じるんですね。

それに、ファンヒーターなら点火した直後から高温の風が足元を直撃するので、冷え切った朝なんかは天国のような心地よさです。

一方、エアコンは上から温風を出すので、暖かい空気はどうしても天井の方に溜まっちゃいます。最近のエアコンはセンサーで足元を狙ったり、気流を工夫したりしてますが、やっぱり「火」の直接的な暖かさには敵わない部分があります。

「絶対的な暖かさ」や「顔がポッポするくらいの熱気」を求めるなら、コストを度外視してもストーブを選ぶ価値はあると思いますよ。やっぱり、寒いのは辛いですからね。

体感温度マジック

ストーブは「火」が見える心理効果と輻射熱で、実際の温度以上に暖かく感じます。この満足感はお金には代えられないかも?

給油の手間を減らす最新便利グッズ

灯油の一番のデメリット、それは間違いなく「給油」です。
寒い玄関で、重いポリタンクを持ち上げて、手についたら臭いし…。これが嫌でエアコンにしたという方も多いはず。

でも、最近はこの「給油の苦行」を劇的に楽にするグッズが出てるのをご存知ですか?

例えば、工進(KOSHIN)の「ママオート」。これ、ただの電動ポンプじゃないですよ。

強力なモーターであっという間に給油が終わるし、満タンになったらピタッと自動で止まります。昔みたいに手でシュポシュポする必要なんて全くありません。
私が接客した年配のお客様も「これなら腰が痛くならない!」って喜んでました。

あと、意外と盲点なのがポリタンク自体の色。
「赤とか青のタンク、玄関に置きたくない!」って思いますよね。最近は「スパイスイエロー」とか「ブラック」とか、アウトドア用品みたいにおしゃれな色のタンクがホームセンターやネットで売ってるんです。

これなら玄関に置いても生活感が出すぎないし、ちょっと気分が上がりませんか?
こういうアイテムを駆使すれば、給油のストレスもだいぶ減らせるかなと思います。

100均も活用!

キャスター付きの台にタンクを乗せれば、重いタンクもコロコロ移動できて楽ちんですよ。

乾燥対策や結露防止と空気の質

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暖房を使うと気になるのが「空気」のこと。
ここでもエアコンとストーブは正反対の性質を持っています。

エアコンは、空気を汚さないし安全なのが最大のメリット。
でも、とにかく「乾燥」しますよね。湿度が下がると肌はカサカサになるし、ウイルスも元気になっちゃうしで、加湿器との併用がほぼ必須です。加湿器の水の管理や電気代もプラスで考えないといけません。

逆に石油ストーブは、灯油を燃やすときに化学反応で水分を出すんです。
だから、ストーブをつけていると自然と加湿されます。「ストーブだと喉が痛くならない」っていうのはこのおかげ。

でも、その水分が窓の方に行くと…そう、「結露」です。
朝起きたら窓がビショビショでカーテンにカビが…なんて悲劇も。それに、定期的な換気をしないと一酸化炭素中毒の危険もあるので、1時間に1回くらいは寒い思いをして窓を開ける必要があります。

賃貸での結露・ニオイの注意点も含めて知りたい方は、賃貸で石油ファンヒーターを使うと結露やニオイでバレる理由と対策も参考になります。

「乾燥をとるか、結露・換気をとるか」
これも結構究極の選択ですよね。

ただ、パナソニックの「エオリア」みたいにナノイーで空気をきれいにしたり、ダイキンの「うるさら」みたいに加湿できるエアコンもあるので、予算が許せばそういう高機能エアコンで解決するのもアリですよ。

換気は絶対!

石油ストーブを使うなら換気はマスト。安全第一です。気密性の高いマンションだと使用禁止のところもあるので規約を確認してくださいね。

朝だけストーブを使うハイブリッド運用

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ここまで読んで「どっちも一長一短で選べない!」ってなっちゃいました?
大丈夫です、私の一番のおすすめ解決策があります。

それは「いいとこ取りの二刀流」です。

一番寒い朝の着替えの時間や、帰宅直後の冷え切った部屋。
ここは石油ファンヒーター(特に速暖のダイニチ)の出番です。一気に部屋を暖めて、体感温度を上げます。

そして、部屋が暖まったらストーブは消して、エアコンにバトンタッチ。
一度暖まった部屋の温度を維持するだけなら、エアコンはすごく少ない電力で動くので、電気代も安く済みます。

これなら、エアコンの「立ち上がりが遅い」という弱点と、ストーブの「燃費が悪い・空気が汚れる」という弱点を、お互いにカバーし合えるんです。

実際、賢いお客様はこの「ハイブリッド運用」をしてる方が多いですよ。「朝の1時間だけストーブ」なら、灯油の減りも遅いから給油の回数も減りますしね。

サーキュレーターを併用してエアコンの暖かい空気を循環させれば、さらに設定温度を下げられて節約になります。

おすすめ運用法

「瞬発力のストーブ」+「持久力のエアコン」。この組み合わせが、快適さと安さのバランス最強です。

まとめ:石油ストーブとエアコンのどっちが安いか

さて、長々とお話ししてきましたが、最後にまとめましょう。
2025-2026年シーズンの結論として、私なりの答えを表にしてみました。

タイプ おすすめの暖房 理由
とにかく安さ重視 エアコン 電気代補助金+高効率でコスパ最強。在宅時間が長いなら迷わずこれ。
寒がり・朝が辛い 石油ファンヒーター コストより快適さ。特に朝の速暖性はプライスレス。ハイブリッド運用も◎。
防災・雰囲気重視 対流形ストーブ 停電時も使える安心感と炎の癒やし。トヨトミなどがおすすめ。
寒冷地住まい 灯油(または寒冷地エアコン) 普通のエアコンでは太刀打ちできません。パワー重視で。

基本的には、「コスト優先ならエアコン」という流れが、補助金の後押しもあって今年は特に強いです。

でも、暖房器具って単なる機械じゃなくて、冬の生活を支えるパートナーですからね。数字だけの安さにとらわれすぎず「自分が一番快適に過ごせるのはどっちかな?」って想像してみることが、後悔しない選び方のコツですよ!

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