最新石油ファンヒーター燃費性能！灯油代と電気代のトータルコスト

最近、お店に立っていても「今年の冬も電気代が怖くて…」というお声を本当によく耳にします。

みなさん、光熱費の明細を見るのが憂鬱になっていませんか？
実は私もその一人なんです。

そんな中で見直されているのが、即暖性に優れた石油ファンヒーター。
でも「灯油代も高いし、結局どっちがお得なの？」って悩みますよね。

実は、石油ファンヒーターの燃費って、カタログの「最大燃費」だけ見ても本当のところは分からないんです。「すぐ灯油がなくなる家」と「1ヶ月近く持たせる家」では、使い方がまるで違うんですよ。

最新機種は10年前とは比べ物にならないほど賢く進化していますし、意外な「あのアイテム」を変えるだけで灯油代が浮くことも。

この記事では、カタログには載っていない「リアルな燃費事情」と、誰でもすぐに実践できる「節約の裏技」をこっそりお教えします！

石油ファンヒーターの燃費検証とコスト比較

まずは、皆さんが一番気になっている「数字」の部分に切り込んでいきましょう。

「灯油1缶でどれくらい持つの？」「エアコンとどっちが安いの？」といった疑問、お店でも良く聞かれる質問なんです。ここでは具体的なシミュレーションを交えて、その実態を明らかにしていきますね。

灯油18リットルで何時間持つ？

「18リットルのポリタンク、満タンにしてもすぐになくなっちゃう…」そんなため息をついている方、多いんじゃないでしょうか。実はお客様からも「これって故障？」なんて相談を受けることがあるんですが、計算してみると正常な範囲内だったりするんです。

実は、持ち時間は「運転モード」によって劇的に変わります。

例えば、一般的な木造9畳向けのモデル（タンク5L）で計算してみましょう。
もし、寒い部屋でずーっと「強」運転でフルパワー稼働させていると、18リットル缶は約58時間しか持ちません。

1日10時間使ったら、たったの5日か6日で空っぽ。
これじゃあ、毎週末ガソリンスタンドに通う羽目になりますよね。結構大変な重労働です。

でも、ここからが重要です。

お部屋が一度温まって、設定温度を維持する「微弱（最小）」運転で回り続けた場合、どうなると思いますか？
なんと、最新のコロナの機種なら約295時間も持つ計算になるんです！

1日10時間使っても、理論上は約1ヶ月近く給油いらず。
「強」で使い続けるのと「弱」で維持するのとでは、これだけの差が出るんですよ。

つまり、灯油を長持ちさせるコツは「いかに早く部屋を温めて、弱運転の時間を長くするか」に尽きます。サーキュレーターで空気を回すのも効果的ですよ。

暖房効率をさらに高めたい方は、エアコンと扇風機を併用して暖気を効率よく循環させるコツもチェックしてみてください。

灯油代は1時間や1ヶ月でいくらかかる？

では、お財布に直結するお金の話をしましょう。

灯油価格は変動しますが、ここでは仮に18リットル2,000円（1リットル約111円）として計算してみますね。これも「強運転」と「弱運転」で全く世界が違って見えるので面白いですよ。

まず、朝一番の冷え切った部屋を温めようと「強」で燃やしている時。
この時は1時間あたり約0.3リットル消費するので、コストは約33円〜34円です。「え、意外と安い？」と思うかもしれませんが、これが毎日続くと結構な額になります。

一方で、部屋が温まって「弱（最小）」運転になった時。
ここが最新機種の腕の見せ所なんですが、1時間あたりの灯油代はなんと約6.7円〜8.5円程度まで下がります！これなら1日10時間使っても100円以下。1ヶ月（30日）使っても3,000円を切る計算になりますね。

ただ、これはあくまでずっと「弱」で運転できた場合の理想値です。
実際にはドアの開け閉めがあったり、外気温が下がったりしてパワーを使う場面もあるので、現実的なラインとしては、1ヶ月の灯油代は5,000円〜8,000円くらいを見込んでおくと安心かなと思います。

「思ったより安いかも」と感じた方は、断熱カーテンなどで「熱を逃がさない工夫」をするだけで、さらにこの理想値に近づけられますよ。
窓まわりの断熱カーテンや断熱シートの具体的な選び方・貼り方は、暖房効率を上げるための断熱対策を詳しく解説した記事も参考になると思います。

石油ファンヒーターにかかる電気代

石油ファンヒーター選びで意外と見落としがちなのが「電気代」です。

「灯油で燃えてるんだから、電気なんて大して食わないでしょ？」と思っているあなた、ここがちょっとした落とし穴かもしれません。
実はメーカーによって、燃焼の仕組みが違うので電気代にも少しの差が出てくるんです。

例えば、トヨトミのファンヒーターは、燃焼時の消費電力がわずか5W〜11W程度。これはLED電球1個分くらいなので、電気代はほとんど無視できるレベルです。1日10時間使っても数円。電気代が高騰している今は、本当に嬉しいポイントですよね。

一方で、コロナのファンヒーターは、灯油をガス化するために電気を使わない「ヒートバックシステム」という独自の技術を使っているので、こちらも燃焼時の電力は10W〜20W程度と非常に優秀です。ただ、点火する瞬間の数十秒だけは650Wくらいの大きな電力を使います。

ただし、昔の古い機種や、一部の他社製品だと、燃焼中もずっと数十ワット使い続けるものもあります。もしご自宅にあるのが10年以上前の古いモデルだと、もしかしたら「隠れ電気食い虫」になっているかも…。

「灯油代」ばかりに目が行きがちですが、トータルコストを抑えるなら、この「燃焼時の消費電力」もカタログでしっかりチェックしてみてくださいね。

最新石油ファンヒーターの燃費を比較

店頭でお客様から「結局、どのメーカーが一番燃費がいいの？」と聞かれた時、私はいつもこう答えています。「灯油を節約したいならコロナ、電気を節約したいならトヨトミですね」と。

具体的に2025-2026年の主力モデルで比較してみましょう。
木造9畳クラスで見てみます。

まずコロナの「FH-G3225Y」。
この機種のすごいところは、最小燃焼時の灯油消費量が0.061L/hという驚異的な少なさ！業界トップクラスです。一度温まってしまえば、ロウソクのような極小の炎で運転できるので、とにかく「灯油が減らない」んです。長時間つけっぱなしにするリビングや、在宅ワークの方にはこちらがおすすめ。

対するトヨトミの「LC-33P」。
こちらは最小燃焼が0.077L/hと、コロナに比べると少しだけ灯油を使います。でも、その代わり燃焼時の消費電力が5W〜6Wと圧倒的に低い！それに、点火時の電力消費も抑えられています。

正直、最大火力（強運転）時の燃費はどのメーカーも物理的な限界があって横並びなんです。
差が出るのは「弱運転」の時。ご自身のライフスタイルに合わせて、「灯油代を削るか」「電気代を削るか」で選ぶのが賢い選び方かなと思います。

石油ファンヒーターとエアコンはどちらが経済的か

永遠のテーマ、「石油ファンヒーター vs エアコン」。
これ、実は2024年のエネルギー価格で計算し直すと、面白い結果が出るんです。

結論から言うと、「基本はエアコンの方が安いけど、極寒の日はファンヒーターが勝つこともある」です。

エアコン（ヒートポンプ）は、空気中の熱を集めて暖めるので、使った電気の数倍の熱エネルギーを出せます。これを「COP（エネルギー消費効率）」と言うんですが、今の高性能エアコンなら、1の電気で4以上の熱を作れたりします。

この効率の良さは、燃料を燃やすだけのファンヒーターでは絶対に勝てない魔法のような技術なんです。

でも、エアコンには弱点があります。
外気温が氷点下になるような寒い日は、外の熱を集めるのが大変になって効率がガクンと落ちるんです。さらに「霜取り運転」で暖房が止まってしまうことも。こうなると電気代だけがかさんで部屋は寒いまま…なんてことも起こる可能性があります。

そこで私がおすすめしているのが「ハイブリッド暖房」です！
朝起きた直後の冷え切った部屋は、即暖性の高い石油ファンヒーターで一気に温める。室温が上がったらエアコンに切り替えて温度を維持する。これが一番賢くて快適な方法です。
「どっちか」ではなく「いいとこ取り」をしちゃいましょう。

「帰宅時はファンヒーター、安定したらエアコン」この使い分けが、今の時代の最適解ですよ。

石油ファンヒーターの燃費性能と賢い選び方

ここからは、カタログの数値だけでは見えてこない「実用面」での燃費の話をします。

実は、本体の性能以上に、日々のメンテナンスや周辺グッズの選び方がお財布事情を左右することもあるんです。「最近燃費が悪くなった気がする…」という方の原因究明や、私が個人的に推しているアイテムもこっそり紹介しますね。

燃費が悪くなった｜考えられる原因

「最近、灯油の減りが早い気がする」
「設定温度までなかなか上がらない」
そんな相談をお客様から受けることがあります。

機械の寿命かな？と疑う前に、実は意外な「犯人」が潜んでいることが多いんです。

一番多いのが、背面の「ファンフィルターのホコリ詰まり」です。
ここが詰まると空気をうまく取り込めず、内部が過熱して安全装置が働いたり、燃焼バランスが崩れて効率が悪くなったりします。
人間で言うとマスクをして全力疾走しているような状態で、無駄なエネルギーを使ってしまうんです。

そしてもう一つ、意外と知られていないのが「シリコン」の影響です。
洗い流さないヘアトリートメントや柔軟剤、化粧品などに含まれるシリコンが気化してファンヒーターに吸い込まれると、内部のセンサーに白い粉となって付着します。
これが付くと炎の状態を正しく検知できなくなり、不完全燃焼や途中消火の原因になります。

「換気サインがすぐ出る」「着火しにくい」という症状が出たら、シリコンが原因かも。
この場合、自分での修理は難しく、プロによる分解清掃（オーバーホール）が必要になってしまいます。ファンヒーターを使う部屋では、スプレー類の使用は控えるのが鉄則ですよ。

ヒーターのフィルター掃除の頻度や背面フィルターを詰まらせないための具体的な手順は、ヒーターを長持ちさせる掃除方法を詳しく解説した記事も参考になります。

最も燃費のいい暖房機器とは

お客様に「結局、一番燃費がいい暖房機器って何？」と聞かれたら、私は用途によってこう答えています。

「部屋全体を長時間暖めるならエアコン、局所的に短時間なら電気ストーブ、そして寒冷地でパワーとコストのバランスを取るなら石油ファンヒーター」だと。

単純なエネルギーコストだけで言えば、先ほどお話しした通りエアコンが最強です。
でも足元の冷えがつらい時や、朝着替える時の数分間だけ暖めたい時に、エアコンは立ち上がりが遅すぎますよね。

「燃費がいい」＝「無駄がない」と定義するなら、石油ファンヒーターの中でも特にコロナの『STシリーズ』や『Gシリーズ』のように、最小燃焼をとことん絞れるモデルが優秀です。
これらは「暖めすぎ」を防ぐ能力が高いので、結果的に灯油消費を抑えられます。

また、最近の機種には「人感センサー」や「エコモード」がついているものが多くなりました。人がいなくなったら自動で火を弱めたり消したりしてくれる機能です。

これ、地味ですが本当に効きます！
ついつい消し忘れて外出してしまう…なんてうっかりミスも防げるので、トータルでの「実質燃費」はかなり良くなりますよ。

10年前のモデルとの燃費の違い

「家のファンヒーター、もう10年以上使ってるけど壊れてないし、買い替えるのもったいなくて…」というお話、よく伺います。物を大切にするのは素晴らしいことですが、燃費の観点から見ると、実は損をしている可能性が高いんです。

まず、10年前のモデルと最新モデルでは、「弱運転」時の制御技術が段違いです。
昔の機種は、設定温度に達しても火力を絞りきれず、部屋が暑くなりすぎて（＝灯油を使いすぎて）慌てて消す、なんてことがよくありました。最新機種は、本当に消え入りそうな小さな炎で、快適な温度をピタリとキープしてくれます。

さらに大きいのが「経年劣化」による見えない燃費悪化です。
長年使っていると、灯油を気化する部品（気化器）にカーボン（煤）が溜まったり、熱交換器にホコリが溜まったりして、熱効率が落ちてきます。「同じだけ灯油を使っているのに、昔より暖かくない」という状態ですね。

それに、最新機種は消火時のニオイも劇的に減っています。
「灯油代の節約」＋「ニオイのストレス軽減」というダブルのメリットを考えると、10年選手はそろそろ引退させてあげても良い時期かなと思います。

給油ポンプや掃除で燃費を改善

ここからは、私が個人的に激推ししたい「節約グッズ」のお話です。

灯油代を節約する究極の方法、それは「一滴もこぼさないこと」です！
給油のたびにポタポタ垂れたり、満タンになりすぎて溢れさせたり…これ、お金を捨てているのと同じですよね。

そこでおすすめなのが、工進（KOSHIN）の「EP-304F」という自動停止機能付きの電動ポンプです。

これの何が良いって、ポリタンクに直付けできるタイプなんです。いちいちポンプを抜き差ししなくていいので、床に灯油が垂れることがありません。

センサーが満タンを感知してピタッと止まるので、溢れる心配もゼロ。数百円のポンプからこれに変えるだけで、ストレスも無駄な灯油も激減します。

掃除に関しては、高価な道具はいりません。100円ショップ（ダイソーやセリア）で売っている「掃除機用の隙間ノズル」で十分！
特にブラシがついているタイプがおすすめです。ファンヒーターの裏側は油分を含んだホコリが付きやすいので、高級な掃除機のヘッドを直接つけるのはちょっと抵抗ありますよね。

100均ノズルなら汚れても気になりませんし、フィルターの網目に入り込んだホコリをブラシで掻き出せます。週に1回、この「100均掃除」をするだけで燃焼効率を新品同様に保てますよ。

石油ファンヒーター燃費ランキングTOP3

それでは最後に、私が店頭で自信を持っておすすめしている、燃費重視の「推し」モデルTOP3を発表します！お客様のライフスタイルに合わせて選んでみてくださいね。

【第1位】コロナ FH-G3225Y

「とにかく灯油代を安くしたい！」という方にはこれ一択。最小燃焼時の燃料消費量が業界トップクラスの少なさです。長時間つけっぱなしにするリビングや、在宅時間が長いご家庭に最適。「灯油が長持ちする」という口コミも一番多いですね。

【第2位】トヨトミ LC-33P

「電気代も気になるし、コンセント周りもスッキリさせたい」という方へ。燃焼時の消費電力が驚異的に低いので、電気代高騰の強い味方です。前シーズンの残り灯油が使える（条件あり）というタフさも、トヨトミならではの魅力ですね。

【第3位】コロナ FH-WZ3625BY

こちらは少し上位モデルですが、「トリプルフロー」で温風の到達距離が長く、部屋全体を素早く暖められます。結果として短時間で設定温度に到達し、エコモードに移行できるので、トータルの燃費は非常に優秀。人感センサーなどの省エネ機能も満載です。

ご自身の生活スタイルに合った一台を見つけてみてください！

まとめ：石油ファンヒーターの燃費を改善

ここまで石油ファンヒーターの燃費について深掘りしてきました。少し長くなってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございます！

最後に、今日からできる「燃費改善アクション」をまとめておきますね。

（出典：環境省「エアコンの使い方について」）

石油ファンヒーターは、ただの暖房器具ではなく、冬の家族団らんを支える大切な相棒です。最新機種に買い替えるのも一つの手ですが、まずは今ある機械の使い方を少し工夫するだけでも、燃費は確実に変わります。

浮いた灯油代で、ちょっといいお菓子を買って、暖かいお部屋でぬくぬく過ごす…。
そんな幸せな冬になりますように！