冬の足音が聞こえてくると、押し入れからホットカーペットを引っ張り出すのが毎年のルーチンですよね。
でも、いざスイッチを入れるときに「これ、結構電気代かかるんじゃない?」って一瞬手が止まっちゃうこと、ありませんか?
エアコンみたいに部屋全体を暖めるわけじゃないから安そうな気もするけど、最大ワット数を見ると意外と大きくてびっくりしたり。
この時期はお客様からも「ぶっちゃけホットカーペットってどうなの?」ってよく聞かれるんです。電気代が高騰している今だからこそ、賢く使ってぬくぬく過ごしたいですよね。
この記事では、サイズごとのリアルな数字から、ちょっと意外な節電テクニックまで、明日からすぐに使える情報をたっぷり詰め込みました。これを読めば、今年の冬は電気代にビクビクせずに、心ゆくまでぬくぬくできるはずですよ。
- サイズ別消費電力と電気代の目安
- 最新モデルと旧型の省エネ性能の差
- エアコンやこたつとの賢い併用術
- ポータブル電源での屋外使用のコツ
知っておきたいホットカーペットの消費電力とワット数

ホットカーペットを導入する前に、まずは「どれくらい電気を食うのか」という基本を押さえておきましょう。
サイズや設定による違いを知ることで、家計へのダメージを最小限に抑えられますよ。
サイズごとの消費電力とワット数
ホットカーペットのワット数は、基本的には面積に比例して大きくなります。
量販店の店頭でも「うちは3畳なんだけど、エアコンより高いの?」なんて相談をよく受けますが、まずは定格消費電力の目安を見てみましょう。
一般的な目安として、1畳用なら約200W、2畳用なら約500W、3畳用になると約700Wから750Wほどになります。これだけ聞くと「電子レンジ並みじゃない!」と驚くかもしれませんが、ずっとその最大値で動き続けているわけではないので安心してくださいね。
実際に電気代を計算するときは、2025年現在の目安単価である31円/kWh(出典:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会『よくある質問 Q&A』)を基準にするのが現実的です。

例えば、最大出力で1時間使った場合、3畳用なら約22円から23円ほど。これを1日8時間、毎日使うと1ヶ月で5,000円を超えてしまう計算になります。数字だけ見るとちょっと「ウッ」となりますよね。
でも、これにはサーモスタットによる制御が含まれていないので、実際はもっと安くなるケースが多いんです。使う場所や人数に合わせて、適切なサイズを選ぶのが節約への第一歩ですよ。
家電店員の耳より情報
最近は「大は小を兼ねる」で大きめを買うよりも、座る場所だけを温める「パーソナルサイズ」を指名買いされるお客様が増えています。無駄なスペースを温めないのが、一番のワット数節約になるんですよね。
設定温度による変化
ホットカーペットには「強」や「中」、製品によっては「弱」という設定がありますが、これによって消費電力はどう変わるのでしょうか?
実は、多くの製品では流れる電気の強さを変えているのではなく、「通電している時間の長さ」を調整しているんです。
専門的に言うとPWM制御なんて呼ばれたりしますが、要はスイッチをカチカチ細かくON/OFFして温度を保っているんですね。
「強」だとずっとONに近い状態ですが、「中」や「弱」ならOFFの時間が長くなるので、その分ワット数を抑えることができます。

具体的には、「中」設定にすることで、実効消費電力を定格の半分から6割程度まで下げることが可能です。
例えば500Wの2畳用なら、実質250Wから300Wくらいで動いているイメージですね。1時間あたりの電気代も9円から11円程度まで下がります。
私がお客さまにおすすめしているのは、最初は「強」で一気に温めて、温まったらすぐに「中」や「弱」に落とす方法です。これだけで、ぬくもりを維持しつつ電気代だけを賢くカットできちゃいますよ。
ちょっとした手間ですが「ちりも積もれば山となる」ですよね。
ミニホットカーペットの電気代
最近、テレワークの影響もあってか爆発的に売れているのがミニホットカーペットです。
40cm四方くらいの座布団サイズのものから、足元専用の小さなタイプまでバリエーションも豊富。
これらの最大の特徴は、なんといってもワット数が圧倒的に低いこと!
例えば、山善の「YMM-W40」という40cmサイズのミニマットなら、定格消費電力はわずか26Wです。1時間使っても電気代は約0.8円、1日8時間使ってもわずか6円ちょっと。
これ、缶コーヒー1本分で半月以上使える計算ですよ。笑っちゃうくらい安いですよね。
1畳用の「IHC-10-H」(アイリスオーヤマ)でも、200W程度なので1時間あたり約6円です。
エアコンを1時間使うと30円前後かかることも珍しくないので、自分一人だけ温まればいいときは、このミニサイズが最強の味方になります。

「部屋全体は寒くないけど足元だけ冷える」なんて時には、わざわざ大きな暖房を入れずに、お気に入りのミニマットを敷くのがスマートな選択かなと思います。
私も家でのブログ執筆中は、この手のミニマットに助けられています。足元が温かいだけで、集中力も全然違いますよ!
20年前のモデルの電気代
「実家で20年前から使っているホットカーペット、電気代高そうだから買い替えたほうがいい?」という質問、これ実は「ある意味正解で、ある意味間違い」なんです。
というのも、電気を熱に変えるヒーター線の効率自体は、20年前も今も物理的にほぼ100%で変わっていません。
でも、決定的に違うのが「制御技術」と「断熱性」です。
昔のモデルはただ熱くなるだけでしたが、今のモデルは室温を検知して無駄な加熱を抑えたり、熱を床に逃さない工夫が凝らされていたりします。

例えば、最新のアイリスオーヤマ「HCM-T2420-H」のようなモデルには室温センサーがついていて、部屋が温まってくると自動でカーペットの温度を下げてくれます。
また、山善の「省エネふわふわホットカーペット」シリーズは、フェルト層が厚くなっていて魔法瓶のように熱をキープしてくれるんです。
こうした進化のおかげで、同じ設定温度でもヒーターがOFFになっている時間が長くなり、結果として20年前のモデルより20%から30%ほど電気代を浮かせられる可能性があります。
「壊れてないから」と使い続けるのも素敵ですが、最新の省エネ性能を味方につけるのも、賢い家計防衛術かもしれませんね。
エアコンとの比較検証
冬の暖房といえばエアコンが主役ですが、ホットカーペットとのコスト差は気になるところですよね。
エアコン(6畳から10畳用)の場合、安定時の消費電力は300Wから800W程度。ヒートポンプという魔法のような技術を使っているので、使った電気の3倍以上の熱を生み出す効率の良さはピカイチです。
ただし、エアコンは「部屋の空気全体」を温めるので、どうしても電気代の絶対値は高くなりがち。1時間あたり30円から50円は覚悟しないといけません。

対するホットカーペットは、2畳用で「中」設定なら1時間10円前後。こう見るとホットカーペットの方が安く感じますが、こちらは空気を温めてくれません。
「どっちがいいの?」という答えは、実は併用にあります。
エアコンの設定温度を少し低めにして、足元をホットカーペットで支える。これが一番効率的!
エアコンの設定を1度下げるだけで約10%の節電になると言われているので、ホットカーペットのワット数を足しても、トータルでは安く済むことが多いんです。
足元が温かいと体感温度が上がるので、無理なく設定温度を下げられるのが嬉しいポイントですね。
ホットカーペットの消費電力やワット数を抑える方法

ただ使うだけじゃもったいない!
後半では、ちょっとした工夫や周辺グッズの活用で、ホットカーペットのワット数をさらに抑えるテクニックをご紹介します。
こたつとの電力比較と併用術
日本の冬の風物詩、こたつ。
実はこたつもホットカーペットに負けず劣らずの省エネ家電なんです。
こたつの安定時の消費電力は100Wから200W程度と低く、布団で熱を閉じ込めるので効率は抜群。
そして、最強の節電コンビと言われているのが「ホットカーペットの上にこたつを置く」という方法です。これ、実はお客様の間でも定番のテクニックなんですよ。
こたつ布団があるおかげで、ホットカーペットから出た熱が逃げずに中にこもる「やぐら効果」が生まれます。
この状態なら、こたつ自体のヒーターは弱にするか、最悪切ってしまってもホットカーペットの熱だけで十分に温かかったりします。
2畳用のカーペットを「弱」で運転し、こたつの電源を切れば、1時間数円で家族全員がぬくぬくできる空間の完成です。

もし外出前に「消し忘れたかも…」と不安になりやすい方は、こたつのつけっぱなしで電気代はいくらかの目安も確認しておくと、費用感がつかめて安心ですよ。
ただし、こたつの脚でカーペットのヒーター線を傷めないように、あて板を敷くなどの注意は必要です。
この「熱を逃さない」という発想こそが、ワット数を抑える最大のコツなんです。ぜひ試してみてくださいね。
こたつとホットカーペットを両方「強」で長時間使うと、低温やけどのリスクが高まります。また、消費電力も跳ね上がるので、どちらかを低めの設定にするのが安全かつ経済的です。
断熱シートの併用効果
ホットカーペットを使っている方に、私が一番にお伝えしたいのが「断熱シート(アルミシート)」の重要性です!
せっかくカーペットが熱を作っても、床がフローリングだと熱の半分くらいが冷たい床に吸い取られてしまっているんです。これって本当にもったいない!
そこで、ホットカーペットの下にアルミ蒸着の断熱シートを一枚挟んでみてください。これだけで床への熱逃げをブロックし、熱を上方向(体の方)に反射させてくれるんです。
敷く順番や床材別の注意点まで押さえたい方は、ホットカーペットの下に敷くものの選び方も参考になります。

実際に断熱シートを敷くと、今まで「強」じゃないと物足りなかったのが「中」や「弱」でも十分に温かく感じるようになります。結果として設定を下げられるので、電気代を10%から20%削減できるというデータもあるんですよ。
量販店でもホットカーペットの隣にひっそり置いてありますが、実はこれが隠れた主役なんです。厚手のタイプを選べばクッション性もアップして、座り心地も良くなるので一石二鳥。
数百円から千円程度の投資でワンシーズン、いえ数年分の電気代が浮くと思えば、買わない理由はないですよね!
最新の省エネセンサー
最近のホットカーペットは、ただ温めるだけじゃなく「考える」ようになっています。
その筆頭が室温センサーです。
パナソニックやアイリスオーヤマの上位モデルに搭載されていることが多いのですが、これがなかなか優秀なんです。
部屋にエアコンが効いていて室温が高いときは、カーペットが「あ、今はそんなに頑張らなくていいな」と判断して、自動で出力を抑えてくれます。
これ、自分でこまめに温度調整をする手間が省けるので、ズボラな私には最高に嬉しい機能なんです(笑)

さらに便利なのが「面積切り替え機能」。
3畳用などの大きなモデルでは、全面・右面・左面と温める範囲を選べるようになっています。一人の時は自分の座っている面だけをONにすれば、消費電力は単純計算で半分や3分の1に!
山善の「NUMF-E307」のように、3面切り替えができるモデルなら、さらに細かく調整できます。
誰もいないところを温めるのは電気を捨てているのと同じですから、この「必要な時、必要な場所だけ」という最新センサーや切り替え機能は、ワット数を抑えるための必須スペックと言えるかもしれません。
ポータブル電源の活用
最近はキャンプブームで、冬のキャンプや車中泊でホットカーペットを使いたいという相談も増えています。ここで重要になるのが、ポータブル電源の容量とカーペットのワット数の関係です。
結論から言うと、家で使っている2畳や3畳用をポータブル電源で一晩使うのは、かなりの大容量(2000Whクラスなど)でないと厳しいです。
ポータブル電源にはインバーターによるロスがあるので、表示されている容量の8割程度しか実際には使えないことも多いんですよね。

そこで、アウトドア派の方におすすめしたいのが、DC12V(シガーソケット)対応の電気毛布や、USB給電のホットマットです。
例えばUSB給電の「INEAST」ホットマットなどは、モバイルバッテリーでも数時間駆動するほど低電力。家庭用のAC製品にこだわらず、こうした「最初から省電力に設計されたアイテム」を選ぶのが、電源の限られた環境での正解です。
省電力暖房の選び方をもう少し掘り下げたいなら、電気毛布をホットカーペット代わりに使う節約術のように、消費電力の小さいアイテムへ置き換える発想も役立ちます。
どうしても家庭用を使いたいなら、1畳用の100Wから200W程度のモデルを選び、断熱材を徹底的に敷き詰めるのがコツですよ。
外でのぬくぬく体験は格別ですが、電力計算だけは慎重に、ですね。
ホットカーペットの消費電力やワット数のまとめ
ここまでホットカーペットのワット数や電気代について詳しく見てきましたが、最後に重要なポイントを振り返ってみましょう。
賢く使えば、ホットカーペットは冬の強い味方になってくれますよ。
| サイズ | 定格ワット数 | 1時間の電気代(目安) | おすすめの活用法 |
|---|---|---|---|
| ミニマット | 20W~50W | 約0.6円~1.5円 | デスクワークの足元に |
| 1畳用 | 約200W | 約6.2円 | 一人暮らしのメイン暖房 |
| 2畳用 | 約500W | 約15.5円 | リビングで家族と一緒に |
| 3畳用 | 約720W | 約22.3円 | 面積切り替えを活用して節電 |
今日からできる節電アクション
- 断熱シートを必ず下に敷いて熱を逃さない
- 温まったらすぐ設定を「中」や「弱」に下げる
- 面積切り替えで人がいない場所は温めない
- こたつと併用して「やぐら効果」を最大限活用する
いかがでしたか?
ホットカーペットの消費電力やワット数を正しく知ることで、無駄な出費を減らしつつ、冬の快適さをアップさせることができます。
最新の「室温センサー」付きモデルを選んだり、お掃除をこまめにして熱伝導を保つのも実は大事なポイント。賢い選択とちょっとした工夫で、今年の冬もぬくぬくハッピーに過ごしましょう!


