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冷凍庫の温度は何度?家庭用の設定と下がらない時の対処法

夕飯のあとのお楽しみに、冷凍庫からアイスを取り出したとき。
スプーンが拍子抜けするほどすっと入って、思わず手が止まったことはありませんか?

冷凍庫の温度って、ふだんは気にも留めないのに、こういう瞬間だけ急に気になりますよね。

家庭用の冷凍庫は何度が正解で、設定はどこに合わせればいいのか、実ははっきり知らないまま使っている人がほとんどだと思います。

週末にまとめ買いしたお肉の表面に、白い霜がびっしり。
冷凍うどん同士がくっついて、はがすのにひと苦労。

どれも、冷凍庫からの「ちょっと冷えが足りないかも」という小さなSOSかもしれません。

とはいえ、焦らなくて大丈夫。
冷えが悪くなる原因の多くは、設定と入れ方のちょっとしたクセにあって、今日から見直せるものがほとんどです。

この記事では、家庭用冷凍庫の基準になる温度から、強・中・弱の決め方、温度が下がらないときの原因と対処法、そして買い替えを考えるタイミングまで、順番にお話ししていきますね。

この記事のポイント
  • 冷凍庫の基準温度とその理由
  • 強中弱の設定を決めるコツ
  • 温度が下がらない原因の切り分け
  • 買い替えを考える判断基準

冷凍庫の温度は何度が正解?

まずは、そもそも冷凍庫が何度くらいで動いているのが正しいのか、というところから整理しておきましょう。

基準の数字を1つ知っておくだけで、「なんとなく冷えてない気がする…」というモヤモヤが、ちゃんと確かめられる悩みに変わります。

家庭用の冷凍庫はマイナス18度が基準

アイスがやわらかいと、「壊れた?」とドキッとしますよね。
でも、慌てて修理を呼ぶ前に、まずは基準の温度を知っておきましょう。

家庭用の冷凍庫の温度はマイナス18℃以下が基準で、多くの冷蔵庫は設定を「中」にしておけば、この温度前後を保つように作られています。

この「マイナス18℃」は、冷凍室の性能を表す日本産業規格(JIS)で基準とされている数字です。冷蔵庫の扉やカタログで見かける星マークも、この温度をもとにした性能表示なんです。

表示 冷凍室の温度の目安 保存期間の目安
ワンスター マイナス6℃以下 約1週間
ツースター マイナス12℃以下 約1か月
スリースター マイナス18℃以下 約3か月
フォースター マイナス18℃以下(食品を短時間で凍らせる力も備える) 約3か月

保存期間は食品の種類や、入れたときの温度によって変わります。あくまで一般的な目安として見てくださいね。

今の家庭用冷蔵庫の冷凍室は、ほとんどがフォースターかスリースター。つまり、正常に動いていればマイナス18℃以下になっている、というのが前提です。

ただし、冷凍室の中がどこも同じ温度というわけではありません。冷気の吹き出し口に近いところは冷たく、扉に近いところほど温度が上がりやすい傾向があります。

日立は、自社の冷蔵庫の冷凍室の温度の目安を約マイナス20〜マイナス18℃と案内しています。これは周囲温度が約32℃で、食品を入れずに扉を閉めて安定したときの目安で、同じ室内でも手前と奥で温度が違うことがある、とあわせて注意されています。

【出典】日立の家電品『冷蔵庫の各室の設定温度を知りたいです。』

ちなみに、冷凍まわりの調子を手軽に知るバロメーターが、製氷室の氷です。

冷蔵庫の製氷室を開けた状態で自動製氷された氷がたくさん入っている様子
我が家の冷蔵庫の製氷室。自動製氷で氷がたっぷりできていると、今日もちゃんと働いてくれているなとほっとします

氷がいつもどおりできていれば、ひとまず大きな心配はいりません。製氷皿の水がなかなか凍らない日が続くようなら、この先でお話しする原因を順番にチェックしてみてください。

マイナス18度で食品が守られる理由

では、なぜマイナス18℃なのか。
ここを知っておくと、設定を下げすぎたり上げすぎたりする迷いがなくなります。

食中毒の原因になる細菌の多くは、10℃以下で増え方がゆっくりになり、マイナス15℃以下になると増殖が止まると案内されています。

マイナス18℃は、このラインに少し余裕を持たせた温度というわけです。

【出典】政府広報オンライン『食中毒予防の原則と6つのポイント』

ここで1つ、誤解されやすいポイントがあります。

冷凍すれば菌がいなくなる、と思われがちですが、実はそうではありません。低温でじっと眠っているだけなので、解凍して温度が上がれば、また動き出します。

冷凍庫は菌を減らす場所ではない

冷凍庫は、菌をやっつける場所ではなく、増やさないための場所です。解凍したものは早めに加熱して食べきり、冷凍と解凍を何度もくり返さないようにすると安心です。

もう1つ大切なのが、温度の「安定」です。

扉の開け閉めなどで庫内の温度が上がったり下がったりをくり返すと、食品の中の水分が表面に出てきて霜になります。これが、お肉がパサついたり、ごはんがカピカピになったりする冷凍焼けのもと。

つまり冷凍庫は、ただ冷たければいいのではなく、マイナス18℃以下をなるべく一定に保てているかが、おいしさを左右しているんです。

家庭用冷凍庫の温度設定の決め方

基準がマイナス18℃だとわかったところで、次に気になるのは「じゃあ、うちのダイヤルはどこに合わせればいいの?」ということですよね。

ここでは、強・中・弱の使い分けと、その設定が電気代にどう響くのかを見ていきましょう。

強中弱は普段どこに合わせる?

結論から言うと、ふだんは「中」で大丈夫です。

冷蔵庫の多くは、標準の「中」にしておけば、季節に合わせて自動で運転を調整してくれるように作られています。

「強」はいつも使う設定ではなく、ここぞというときの助っ人、くらいに考えておくのがちょうどいいかなと思います。

設定 合わせたい場面 気をつけたいこと
真夏で室温が高いとき、まとめ買いで一度にたくさん入れた直後 電気代が上がりやすい。落ち着いたら中に戻す
一年を通したふだん使い 基本はここ。迷ったら中
冬で室温が低いとき、中身が少ないとき 温度計でマイナス18℃以下を保てているか確かめる

操作パネルの表示には、もう1つ落とし穴があります。

パネルに出ている「強」や「中」は、あくまで設定の目盛り。今この瞬間の庫内の温度そのものを表しているわけではない機種が多いので、表示だけを見て安心しないようにしたいところです。

最近は、セカンド冷凍庫を中心に「マイナス18℃」「マイナス21℃」のように数字で設定できるモデルも増えてきました。

数字で選べるタイプなら、マイナス18℃を基準にして、長く保存したいものが多いときだけ一段下げる、という使い方がわかりやすいです。

強にしっぱなしより急冷機能を

買ってきた食品をすばやく凍らせたいときは、設定を強に変えるより、急冷凍や急冷のボタンを使うのがおすすめです。機種によっては一定時間で自動的にふだんの運転へ戻るので、戻し忘れの心配もありません。

強のままだと電気代はどう変わる?

みんなが一番気になる、お金の話です。

資源エネルギー庁の省エネ性能カタログでは、周囲の温度が22℃のとき、冷蔵庫の設定を「強」から「中」にすると、年間で約61.72kWhの省エネになるという試算が紹介されています。

【出典】資源エネルギー庁『省エネ性能カタログ 電気冷蔵庫』

電気代の目安単価(1kWhあたり31円)で計算し直すと、年間でおよそ1,900円。数字だけ見ると小さく感じるかもしれませんが、冷蔵庫は24時間365日休まず動く家電なので、10年使えばそれなりの金額になります。

ありがちなのが、真夏に「冷えが悪い気がする」と強にして、そのまま冬まで忘れてしまうパターン。冷えすぎた冷凍庫は、電気代の面ではちょっともったいない状態です。

逆に、電気代を気にするあまり弱にしっぱなしで、マイナス18℃を保てていないのも本末転倒。設定は「下げれば安心」でも「上げれば節約」でもなく、マイナス18℃以下を保てる一番控えめな設定を探すのが正解です。

葵のワンポイントアドバイス

衣替えのタイミングで、冷蔵庫の設定もいっしょに見直すのがおすすめです。夏物をしまう日に「強」を「中」へ。カレンダーにひと言書いておくだけで、戻し忘れがぐっと減りますよ^^

この「一番控えめな設定」探しは、温度を数字で測れるようになると一気に楽になります。測り方は、このあと詳しくお話ししますね。

冷凍庫の温度が下がらない原因

設定を見直しても、まだアイスがやわらかい。
そんなときは、使い方や置き場所に原因が隠れていることがほとんどです。

「故障かも…」と修理を頼む前に、自分で確かめられるポイントから順番に見ていきましょう。

まずは、よくある症状と原因をざっくり表にまとめておきますね。

症状 考えられる原因 まず試したいこと
アイスがやわらかい、食品が半解凍 開け閉めが多い、半ドア、設定が弱すぎる 扉の閉まりを確認し、設定を一時的に強へ
霜が急に増えた 半ドアやパッキンのすき間から湿気が入っている 食品のはみ出しとパッキンの状態を確認
奥は冷たいのに手前がぬるい 吹き出し口をふさいで冷気が回っていない 吹き出し口の前を空けて並べ直す
夏だけ冷えが悪い 室温が高い、放熱のすき間が足りない 本体まわりのすき間と日当たりを確認
何をしても冷えない 故障の可能性 温度計で測り、メーカーに相談

ドアの開け閉めと半ドアを疑う

冷凍庫の温度が上がる原因で一番多いのが、扉の開け閉めです。

夕飯の献立を考えながら、冷凍室の引き出しを開けたまま「何があったっけ…」と中をのぞき込む。
わかります、私もついやってしまいます(笑)

開けている数十秒のあいだに、冷たい空気はどんどん外へ逃げていきます。
しかも入れ替わりに入ってくるのは、湿った部屋の空気。これが冷えた壁や食品にふれて、霜のもとになります。

見落としがちなのが、半ドアです。

引き出しの奥で冷凍食品の袋が少しはみ出していて、ほんの数ミリだけ浮いている。アラームが鳴らない程度のすき間でも、何時間も続けば冷気はじわじわ漏れ続けます。

もう1つ、扉のふちについているゴムのパッキンもチェックしたいところ。汚れがこびりついていたり、硬くなってひび割れていたりすると、閉めているつもりでもすき間ができてしまいます。

パッキンのすき間は紙1枚で確かめる

名刺くらいの紙を扉にはさんで閉め、軽く引いてみてください。するっと抜けてしまう場所があれば、そこにすき間ができているサインです。

汚れなら固く絞った布で拭き取り、変形や破れがある場合は、メーカーに部品交換を相談しましょう。

開け閉めの回数そのものを減らすなら、「何がどこにあるか」を決めておくのが近道です。

上段はすぐ使うもの、下段はストック、のようにざっくり住所を決めるだけでも、扉を開けている時間はぐっと短くなります。

詰め込み方で冷え方は大きく変わる

ここは、意外と知られていないポイントです。

冷蔵室は「詰め込みすぎない」のが基本ですが、冷凍室はむしろ、ある程度ぎっしり入っているほうが温度が安定しやすいんです。凍った食品同士がお互いを冷やし合って、保冷剤のような役割をしてくれるからです。

冷蔵室と冷凍室で、詰め方の正解が真逆。
ここを混同して、冷凍室をスカスカにしようと頑張っている人も多いかもしれません。

ただし、どれだけ詰めても空けておきたい場所があります。
それが冷気の吹き出し口の前です。

ファン式の冷凍室は、奥や上から冷たい風を送って全体を冷やしています。吹き出し口を袋でふさいでしまうと風が回らず、奥だけキンキンで手前はぬるい、というムラが生まれます。

入れるときのクセも、あわせて見直してみましょう。

炊きたてのごはんや作りたてのカレーを、熱いまま冷凍室へ。
気持ちはすごくわかるのですが、庫内の温度が一気に上がって、まわりの食品までゆるんでしまいます。

粗熱をとってから入れる
それだけで、冷凍庫の負担はずいぶん変わります。

早く凍らせるコツは薄く平らに

冷凍用の保存袋に入れて空気を抜き、平らにならしてから、金属製のトレイにのせて冷凍室へ入れてみてください。熱が伝わりやすい金属の上で薄く広げると、短い時間で芯まで凍り、まわりの温度も上がりにくくなります。

こうしたひと手間は、冷凍庫にとっても、中の食品にとってもうれしいことばかり。今日の夕飯の残りから、さっそく試してみてくださいね。

設置場所の熱と霜が冷えを邪魔する

冷凍庫の中ではなく、外側に原因があることもあります。

冷蔵庫や冷凍庫は、庫内の熱を本体のまわりから外へ逃がしながら冷やしています。壁とのすき間が足りなかったり、コンロの横や西日が当たる場所に置いていたりすると、熱がうまく逃げずに冷えが悪くなります。

必要なすき間の寸法は機種ごとに違うので、取扱説明書の設置の項目を一度見ておくと安心です。本体の足元や背面にホコリがたまっている場合も、放熱のじゃまになります。

長く設置している冷蔵庫の本体下部と脚まわりやフローリングとのすき間
うちの冷蔵庫の足元。長く置きっぱなしなので、脚まわりの汚れもだいぶ目立ってきました(笑)

こうしてのぞいてみると、ふだん目に入らない場所ほど汚れはたまっているもの。手の届く範囲で、掃除機のすき間ノズルや乾いた布でホコリを取ってあげるだけでも、放熱の助けになります。

そしてもう1つ、見逃せないのが霜です。

冷凍室の壁に霜が厚くつくと、分厚い毛布のように冷気をさえぎってしまいます。
特に、冷却器が庫内にある直冷式の冷凍庫は、霜取りを手動で行う必要があるタイプが多いので注意したいところです。

自分の冷凍庫がどちらの方式かわからない人は、直冷式とファン式の違いと見分け方を整理した記事で確認してみてください。

霜がすでに育ってしまっている場合は、冷蔵庫の霜取りの手順と注意点をまとめた記事が役に立つと思います。

冷凍庫が冷えない時の対処と買い替えの判断

原因の見当がついたら、次は「本当に冷えていないのか」を数字で確かめる番です。

感覚だけで判断すると、まだ使える冷凍庫を手放してしまったり、逆に故障を見逃したりすることもあります。

測る、直す、それでもだめなら買い替えを考える。
この順番で進めていきましょう。

温度計で本当の庫内温度を測る

用意するのは、マイナス20℃くらいまで測れる冷凍庫用の温度計だけ。
ホームセンターやキッチン用品の売り場で手に入りますし、冷蔵室用とセットになったものもあります。

測り方のコツは、次のとおりです。

  • 冷凍室の真ん中に置く
    吹き出し口の前や扉のすぐそばは避けて、中央あたりの食品と食品のあいだに置きます。
  • 扉を閉めて数時間待つ
    入れてすぐの数字は当てになりません。夜に入れて翌朝に見るくらいが、手間もかからずおすすめです。
  • 開けたらすぐに読む
    扉を開けると数字はどんどん上がっていくので、開けた瞬間の値をチェックします。
  • 日を変えて2〜3回測る
    まとめ買いの直後や開け閉めの多かった日は高めに出るので、何回か測ってふだんの数字をつかみます。

測った数字は、次のように読み取ると判断しやすくなります。

測った温度 状態の目安 次にやること
マイナス18℃以下 正常 今の設定のままでOK。冬なら一段弱めても保てるか試す
マイナス15〜マイナス18℃ やや高め 半ドアと吹き出し口を確認し、設定を一段強くする
マイナス15℃より高い 冷えが足りない 原因を見直して一晩置き、改善しなければ故障を疑う

数字で見えるようになると、「なんとなく不安」がすっと消えていくはずです。
冷蔵室や野菜室の温度もあわせて確かめたい人は、冷蔵室や野菜室の適正温度をまとめた記事も参考にしてみてくださいね。

葵のワンポイントアドバイス

温度計は、扉の内側のポケットではなく、冷凍室の真ん中に入れるのがポイントです。扉のそばは一番温度が上がりやすい場所なので、そこで測ると「壊れてる!」と早とちりしがちなんです。

故障のサインと買い替えを考える目安

設定を見直し、半ドアや詰め方も直して、一晩置いてから測ってもマイナス15℃より高いまま。ここまで来たら、使い方ではなく本体の不調を疑ったほうがよさそうです。

こんな様子が重なっていたら、故障のサインかもしれません。

  • 冷凍室も冷蔵室もぬるい
    どちらも冷えないときは、冷やす仕組みそのものがうまく働いていない可能性があります。
  • ランプの点滅やエラー表示が出ている
    表示の意味は機種ごとに違うので、取扱説明書で確認しましょう。
  • いつもと違う音が続く
    運転音がまったくしない、または大きな音が止まらないときも要注意です。
  • 霜取りをしてもすぐに大量の霜がつく
    パッキンの劣化や、霜を溶かす仕組みの不具合が考えられます。

こうしたサインがあれば、まずはメーカーの相談窓口に連絡して、症状を伝えてみてください。

自分で分解や修理はしない

冷蔵庫や冷凍庫の中には、冷やすためのガスが通る管や電気部品が入っています。カバーを外したり、霜を刃物で削ったりすると、ガス漏れや感電などの思わぬトラブルにつながりかねません。

修理はメーカーや販売店に任せるのが、一番安全で確実です。

修理か買い替えかで迷ったら、目安になるのが本体の年式です。年式は、庫内の壁や扉の内側などに貼られた仕様ラベルで確認できます。

日立の冷凍冷蔵庫R-S42BMの製品仕様ラベルで2012年製や定格内容積415Lの表示が見える
我が家の冷蔵庫の仕様ラベル。2012年製で15年近くたちますが、今のところ大きな故障もなく現役で頑張ってくれています

うちの一台のように、長く元気に働いてくれる冷蔵庫もあります。
ただ、使い始めて10年を超えてから冷えの不調が出てきた場合は、修理費用と新しい本体の価格を並べて比べてみるのがおすすめです。

古い機種は部品の保有期間が過ぎていて、修理そのものが難しいケースもあります。
新しいモデルは省エネ性能も上がっているので、毎月の電気代まで含めて考えると、買い替えのほうが結果的に得になることもあるんです。

また、冷えないのではなく、そもそも入りきらないことが原因で、半ドアや詰め込みすぎがクセになっている家庭もあります。その場合は、冷蔵庫を丸ごと替えるより、セカンド冷凍庫を足すほうが早く解決するかもしれません。

買い替えで選びたい現行の冷凍庫

ここからは、冷凍庫の買い替えや買い足しを考えている人に向けて、温度を安定させやすい現行モデルを3台、私の視点でご紹介しますね。

選ぶときに見てほしいのは、温度を細かく設定できるか、霜取りの手間がないか、そして置き場所に合う形か、の3つ。

この3つがそろうと、温度が安定しやすく、使い方のクセにも振り回されにくくなります。

商品 容量 開き方 温度まわりの特徴 向いている人
東芝 GF-A11HS(HT) 108L 前開き(右開き) センサーで自動急冷 置き場所の幅が限られている人
ハイアール JF-UF15B-W 152L 前開き(右開き) マイナス14〜マイナス21℃を数字で設定 温度を数字で管理したい人
ハイアール JF-CF13A-W 132L 上開き マイナス16〜マイナス24℃で設定 大きな食材を長く保存したい人

価格や仕様は時期や販売店で大きく動きます。購入前には、各メーカーの公式サイトで最新の情報を確認してくださいね。

東芝「GF-A11HS(HT)」

1台目は、2026年5月に発売された東芝の1ドア冷凍庫です。
一番の特徴は、横幅36.4cmというスリムさ。

定格内容積は108Lで、背面を壁にぴったりつけて置ける設計になっています。キッチンのすき間やパントリーの一角など、これまで諦めていた場所にも収まりやすい一台です。

温度の安定という点で注目したいのが、自動急冷モード。オンにしておくと、食品を入れたときの温度の変化をセンサーが感じ取り、自動で急冷凍を始めてくれます。

メーカーの試験条件では、食品の品質が落ちやすいマイナス1〜マイナス5℃の温度帯を通過する時間が、通常の約52分から約40分に短くなったとされています。

急冷のコーナーには除菌効果のあるUV-LEDを2灯搭載していて、4段のケースで小分けの食品も整理しやすい作り。

一方で、急冷凍の運転中は通常より消費電力量が約15〜20%増えるとメーカー自身が案内しています(運転は180分で自動終了)。

向いているのは、置き場所の幅に余裕がない人や、作り置きやお弁当用のおかずを小分けで冷凍することが多い人。逆に、大きな塊肉や箱ごとの冷凍食品をどんどん入れたい人には、幅の細さが窮屈に感じるかもしれません。

ハイアール「JF-UF15B-W」

2台目は、2025年4月に発売されたハイアールの前開き式冷凍庫です。
定格内容積152Lに対して幅は50.2cmと、スリムさと容量のバランスがいい一台。

この記事のテーマにぴったりなのが、温度を数字で選べること。
冷凍モードでは、ボタンを押すたびにマイナス18℃、マイナス21℃、急冷凍、マイナス14℃、マイナス16℃と切り替わる5段階の設定になっています。

強・中・弱のようなあいまいな目盛りではないので、今マイナス何度に設定しているのかがひと目でわかります。温度管理が苦手な人ほど、このわかりやすさはありがたいはずです。

冷却方式はファン式で、霜取りは自動。棚は6段で、引き出し式のクリアバスケットが5個ついているので、扉を開けた瞬間に中身が見渡せます。

探す時間が短くなるということは、扉を開けている時間も短くなるということ。温度を安定させるうえでも、地味に効いてくる作りなんです。

冷凍と冷蔵の切り替えもできるので、ふるさと納税の返礼品が届く時期は冷凍庫、それ以外は飲み物のストック用、という使い方もできます。

年間消費電力量は322kWh/年で、目安単価31円で計算すると年間1万円前後です。

向いているのは、温度を数字で管理したい人や、冷凍食品のまとめ買いが多い人。ただ、高さが約130cmあるので、低い家具の横に収めたい人には向きません。

扉を開けるときに少し力がいるという声も伺うので、気になる人は店頭で開け閉めを試してみてください。

ハイアール「JF-CF13A-W」

3台目は、2026年4月に発売されたハイアールの上開き式冷凍庫です。
定格内容積は132Lで、本体は幅69.2cm、高さ86.5cmの横長タイプ。

上開きの冷凍庫は、扉を開けても冷たい空気が下にたまったまま逃げにくいのが強みです。温度を一定に保ちやすいので、長期保存にはもともと向いているタイプなんです。

ただ、これまでの上開き式は、霜取りを手動で行う直冷式が主流でした。この機種は上開きでファン式を採用していて、霜取りの手間がかからないのが新しいところです。

前面のタッチパネルで、冷凍はマイナス16〜マイナス24℃の範囲で設定でき、冷蔵やチルドへの切り替え、急冷凍にも対応しています。長く保存したい大物は低め、ふだんのストックはマイナス18℃前後、と使い分けられる幅の広さは頼もしい限り。

運転音は約25dBと静かめです。

向いているのは、ブロック肉や丸ごとの魚、箱入りの冷凍食品など、大きなものをまとめて長く保存したい人。一方で、上から取り出す形なので、下に埋もれたものを掘り出すのはちょっと大変です。

かごなどで上下を分けるひと工夫ができる人のほうが、使いこなしやすいかなと思います。

どの1台にするか迷ったら、まずは置き場所の幅と高さを測ってみてください。サイズが決まれば、候補は自然と絞られていくはずです。

冷凍庫の温度に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 冷凍庫の温度はマイナス何度まで下げれば安心ですか?

A. 家庭用の冷凍庫では、マイナス18℃以下を保てていれば安心の目安です。

長く保存したい食品が多い場合は、マイナス20℃前後まで下げられる機種で一段下げる使い方もあります。

ただ、下げるほど電気代はかかりますので、温度計でマイナス18℃以下を保てる一番控えめな設定を探すのがおすすめです。

Q2. 新しい冷蔵庫を設置したのに冷凍室が冷えないのは故障ですか?

A. 設置した直後は、庫内が十分に冷えるまでに時間がかかります。

冷えるまでの目安は機種によって違いますので、取扱説明書で確認してから食品を入れると安心です。

目安の時間を過ぎても冷えない場合は、販売店かメーカーにご相談ください。

Q3. 冬は冷凍庫の温度設定を弱にしても大丈夫ですか?

A. 室温が低い冬は冷えやすくなるため、弱に変えても問題ないことが多いです。

ただし、中身の量や開け閉めの回数によっては温度が上がることもあります。弱にしたあとは、温度計でマイナス18℃以下を保てているか確かめてください。

Q4. セカンド冷凍庫の電気代はどのくらいかかりますか?

A. カタログにある年間消費電力量(kWh/年)に、目安単価の31円をかけると、おおよその年間電気代が出せます。

たとえば322kWh/年の機種なら、年間で1万円前後が目安です。

実際の電気代は設置場所や使い方で変わりますので、あくまで参考としてお考えください。

冷凍庫は温度の安定で食品と電気代を守る

最後に、この記事でお話ししてきたことを表で振り返っておきましょう。

「今の自分はどこから手をつければいいか」を確かめる、チェックリスト代わりに使ってみてくださいね。

テーマ 覚えておきたいポイント
基準の温度 家庭用はマイナス18℃以下が目安。星マークもこの温度が基準になっている
マイナス18℃の意味 細菌の増殖が止まる温度に余裕を持たせた数字。菌が死ぬわけではない
設定の基本 ふだんは中。強は真夏やまとめ買い直後の一時的な助っ人
電気代 強から中にするだけで年間の電気代に差が出る。保てる範囲で控えめが一番
下がらない原因 開け閉め、半ドア、吹き出し口の前の詰め込み、熱いもの、放熱不足、霜
詰め方のコツ 冷凍室はぎっしりが基本。吹き出し口の前だけは空けておく
確かめ方 温度計を冷凍室の中央に入れ、一晩置いてから開けてすぐに読む
買い替えの判断 対策後もマイナス15℃より高い、10年超えで不調が続くなら買い替えも検討

冷凍庫は「冷たければそれでいい」という家電ではありません。

マイナス18℃以下を、なるべく揺らさずに保つこと。
それができてはじめて、食品のおいしさも、毎月の電気代も守られていきます。

まずは今夜、温度計を冷凍室の真ん中にそっと入れてみてください。明日の朝、その数字を見た瞬間から、あなたと冷凍庫の付き合い方がきっと変わりはじめます。

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