ダイソンの掃除機をいざ使おうとしたら、スイッチを押しても電源が入らない…なんて経験はありませんか?
毎日のお掃除に欠かせないアイテムなだけに、急に動かなくなると本当に困ってしまいますよね。もしかして故障なのかな?修理に出さないとダメかな?と不安になる気持ち、とてもよく分かります。
でも、電源が入らないからといって、すぐに故障と決めつけてしまうのは少し早いかもしれません。実は、ダイソンの掃除機が動かなくなる原因の多くは、バッテリーの問題やフィルターの詰まりなど、ご家庭で簡単に対処できるケースが意外と多いんです。
青いランプが点灯したまま動かなかったり、充電ランプが点滅したり、症状はさまざまですが、それぞれにちゃんと理由があるんですね。
この記事では、ダイソン掃除機の電源が入らないといったトラブルでお困りの方に向けて、考えられる原因とご自身でできる具体的な対処法を分かりやすく解説していきます。
ダイソン掃除機の電源が入らない5つの原因と確認点

ダイソンの掃除機が動かなくなった時、まずどこから確認すれば良いのでしょうか。
ここでは、電源が入らない主な原因として考えられる5つのポイントと、それぞれの確認方法を具体的に見ていきましょう。慌てずに一つずつチェックしていくことが、解決への近道ですよ。
スイッチを押しても動かないのは故障なの?
スイッチを押してもシーンと静まり返ったままだと、真っ先に「故障かも」と思ってしまいますよね。でも、本格的な故障を疑う前に、いくつか確認してほしい基本的なポイントがあるんです。
まずは、バッテリーの充電が十分にあるかどうかです。
当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、うっかり充電を忘れていたり、充電器がコンセントから抜けていたりすることは意外とよくあります。私もお店でお客様からご相談を受けることがありますが、詳しくお話を聞いてみると、実は充電ができていなかっただけ、というケースも少なくないんですよ。
次に確認したいのが、充電器とコンセントの接続です。
壁のコンセントに充電器がしっかりと差し込まれているか、確認してみてください。また、延長コードやテーブルタップを使っている場合は、そちらの電源がオンになっているかも見ておきましょう。念のため、他の家電製品をそのコンセントに差してみて、正常に電気が来ているかを確認するのも有効な方法ですね。
これらの基本的な部分に問題がないのに動かない場合は、掃除機本体とバッテリーの接続部分に問題がある可能性も考えられます。
一度バッテリーを取り外して、再度「カチッ」と音がするまでしっかりと装着し直してみてください。接触不良が原因で、電源が供給されていなかっただけかもしれません。
このように、スイッチを押しても動かない原因は、必ずしも本体の故障とは限りません。まずは慌てずに、充電状況や接続の確認といった、ごく基本的なところからチェックを始めてみてください。
青いランプが点灯したまま動かない場合
ダイソンのコードレス掃除機は、本体についているランプの色や状態で、掃除機のコンディションを知らせてくれます。中でも「青いランプが点灯しているのに動かない」という症状は、比較的よくあるご相談の一つです。
まず、青いランプの「点灯」が何を意味しているかを理解しておくことが大切です。
基本的に、青いランプがずっと点灯している状態は、掃除機が正常に作動しているか、または充電が完了していることを示しています。つまり、電力供給自体には問題がない可能性が高い、ということなんです。
それなのにスイッチを引いてもモーターが回らない場合、考えられる原因はいくつかあります。
一つは、本体のどこかにゴミや異物が詰まっていて、安全装置が作動しているケースです。
ダイソンの掃除機は非常に賢くて、モーターに過剰な負荷がかかるのを防ぐため、空気の流れが著しく悪いことを検知すると自動的に運転を停止する仕組みになっています。クリアビンの中はもちろん、パイプの中や、ヘッドのブラシ部分に髪の毛やホコリが絡まっていないか、隅々までチェックしてみてください。
もう一つは、トリガースイッチの一時的な不具合です。
電子的な制御で動いているため、何らかの拍子に軽いエラーを起こしている可能性もゼロではありません。この場合は、後ほど詳しくご紹介する「リセット」を試してみることで、改善することがあります。
青いランプの点灯は、基本的には「準備OK」のサインです。それなのに動かないということは、掃除機が「動きたいけど動けない何らかの理由がある」と教えてくれているのかもしれません。
まずは詰まりのサインと捉えて、念入りにチェックしてみることをおすすめします。
バッテリーランプの点滅が示す症状とは
青いランプの点灯とは別に、ランプが「点滅」している場合は、掃除機が何らかのメッセージを伝えようとしているサインです。
特にバッテリー関連の状態を示していることが多いので、点滅のパターンを覚えておくと、トラブルの原因を特定しやすくなりますよ。
このように、ランプの点滅は掃除機からの大切なメッセージです。色と点滅のパターンから、今どんな状態なのかを冷静に判断することが、問題解決の第一歩となります。
充電がすぐに切れるのはバッテリーが原因?
「フル充電したはずなのに、すぐにバッテリーが切れてしまう」というのも、コードレス掃除機でよくあるお悩みの一つです。
この症状のほとんどは、バッテリーの寿命が近づいていることが原因と考えられます。
ダイソンのコードレス掃除機に使われているリチウムイオンバッテリーは、スマートフォンなどと同じで、充放電を繰り返すうちに少しずつ劣化していく消耗品なんです。
使い方や頻度にもよりますが、一般的には毎日使っていると2~3年くらいで、運転時間が短くなったと感じ始める方が多い印象ですね。
これは故障というよりも、バッテリーの自然な寿命なので、ある程度は仕方のない部分でもあります。
特に「MAXモード」を多用すると、バッテリーへの負荷が大きくなるため、劣化が早まる傾向があると言われています。普段のお掃除では通常モードを中心に使い、特に吸引力が必要な場所だけでMAXモードに切り替えるようにすると、バッテリーを長持ちさせることにつながりますよ。
もし、購入してからまだ日が浅いのに、明らかに運転時間が短くなったと感じる場合は、初期不良の可能性も考えられます。保証期間内であれば、一度ダイソンの公式サポートに相談してみるのが良いでしょう。
バッテリーはコードレス掃除機の心臓部とも言えるパーツです。
充電がすぐに切れるようになってきたら、それはバッテリーが「お疲れ様」のサインを出しているのかもしれません。お掃除の途中で止まってしまってストレスを感じるようになる前に、バッテリーの交換を検討するタイミングと言えるでしょう。
フィルター詰まりで途中で止まることも
ダイソン掃除機のパワフルな吸引力を維持するために、非常に重要な役割を果たしているのがフィルターです。
このフィルターが目詰まりを起こすと、吸引力が低下するだけでなく、掃除機の運転が途中で止まってしまう原因にもなります。
ダイソンの掃除機には、モーターに過度な負担がかかるのを防ぐための安全装置が搭載されています。
フィルターがホコリや微細なゴミで詰まってしまうと、空気の流れが悪くなりますよね。すると、本体がそれを検知して「このままではモーターが危ない」と判断し、保護のために自動的に運転を停止させるんです。
特に、運転中に数秒動いては止まる、という動作を繰り返す場合は、フィルター詰まりを強く疑ってみる必要があります。
フィルターは、モデルにもよりますが、本体の上部や後部に取り付けられています。多くのモデルでは、水で丸洗いできるようになっているので、定期的にお手入れしてあげることがとても大切です。
お手入れの目安として、ダイソンの公式サイトでは1ヶ月に1度を推奨しています。
フィルターを取り外したら、まずは軽く叩いて大きなホコリを落とし、その後、冷たい流水で内側と外側から優しく洗い流します。この時、洗剤は使わないでくださいね。
そして、ここが一番のポイントなのですが、洗浄後は「完全に乾かす」ことが非常に重要です。
最低でも24時間以上、風通しの良い場所で自然乾燥させてください。少しでも湿り気が残ったまま本体に装着してしまうと、生乾きの嫌なニオイの原因になるだけでなく、残った水分がモーターに悪影響を与えて、故障につながる恐れもあります。
面倒に感じるかもしれませんが、フィルターのお手入れは、掃除機の性能を保ち、長く使い続けるために欠かせない作業です。途中で止まる症状が出たら、まずはフィルターを綺麗に洗って、しっかり乾かしてあげましょう。
充電ランプがつかない時のチェックポイント
充電器に接続しても、本体の充電ランプが全く点灯しない、というケースもあります。
この場合、電力が掃除機本体まで届いていない可能性が考えられます。確認すべきポイントは、電気の流れをさかのぼるようにチェックしていくのが分かりやすいですよ。
これらの点を一つずつ確認してもランプがつかない場合は、充電器自体の故障、あるいは掃除機本体のバッテリーや内部回路に問題が発生している可能性が考えられます。
もしご家族やご友人が同じシリーズのダイソン掃除機をお持ちであれば、一度充電器を借りて試させてもらうと、問題が充電器側にあるのか、本体側にあるのかを切り分けることができますね。
ランプがつかない時は、電気がどこで止まってしまっているのかを、一つずつ丁寧に探っていくことが解決への糸口になります。
電源が入らないダイソン掃除機の具体的な対処法

さて、ここまで電源が入らない原因として考えられる様々な点を見てきました。ここからは、それらの原因を踏まえて、実際に私たちが試せる具体的な対処法について解説していきます。
専門的な知識がなくてもできる簡単なメンテナンスから、部品の交換に関する注意点まで、順を追って一緒に確認していきましょう。
まず試したい簡単なリセット方法と手順
いろいろチェックしてみたけれど、特に詰まりや汚れは見当たらない。それでも電源が入らない…。
そんな時に一度試してみてほしいのが、本体の「リセット」です。
ダイソンのコードレス掃除機には、テレビのリモコンのような明確な「リセットボタン」というものは存在しません。
ここで行うリセットとは、本体に残っている微弱な電気を完全に放電させて、一時的な電子的なエラーを解消させる作業のことを指します。スマートフォンの調子が悪い時に、再起動すると直ることがあるのと似ていますね。
手順はとても簡単です。
- まず、掃除機が充電器に接続されている場合は、必ず取り外してください。
- 次に、トリガー(運転スイッチ)を引いたままの状態を、20秒以上キープします。
- 20秒以上経ったら、トリガーから指を離します。
たったこれだけです。
この操作によって、本体の制御システムがリフレッシュされ、原因不明の動作不良が改善されることがあります。特に、「青いランプは点灯するのに動かない」といった症状の時には効果が期待できる方法です。
これは、何か問題があった時の初期対応として、覚えておくととても便利です。
費用もかからず、すぐに試せる方法なので、修理を依頼する前に、ぜひ一度このリセット操作を行ってみてください。これで直れば、一番手軽な解決策になりますからね。
フィルターやブラシの基本的なお手入れ
先ほどもお伝えしたように、ダイソン掃除機の不調の原因として非常に多いのが、フィルターやブラシ部分の詰まりです。
ここでは、基本的なお手入れの方法を、もう少し詳しく見ていきましょう。定期的なメンテナンスは、トラブルの予防にもつながりますよ。
これらのお手入れを定期的に行うだけで、掃除機のパフォーマンスは格段に向上しますし、「急に動かなくなった」というトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。
少し手間に感じるかもしれませんが、大切な掃除機を長く使うための愛情だと思って、ぜひ実践してみてください。
充電できない時に確認すべきポイント
充電ができない、あるいは開始されないというトラブルは、いくつかの要因が複合的に関係していることもあります。
問題を切り分けるために、以下のポイントを順番に再確認してみましょう。
これらのステップを確認しても充電が始まらない場合、問題は充電器かバッテリー本体にある可能性が高まります。
もし可能であれば、別の充電器で試してみるのが最も確実な切り分け方法です。それで充電できれば充電器の故障、できなければバッテリーまたは本体側の問題、というように原因を絞り込むことができます。
バッテリー交換は純正品以外でも平気?
運転時間が短くなってきた、あるいは完全に充電できなくなった場合、バッテリーの交換が必要になります。
その際に多くの方が悩むのが、「純正品のバッテリーを選ぶべきか、それとも価格の安い互換品(純正品以外)でも良いのか」という点ではないでしょうか。
結論から言うと、安全性と性能を最優先に考えるのであれば、ダイソンの純正品バッテリーを選ぶことを強くおすすめします。
もちろん、全ての互換品が粗悪というわけではありません。しかし、多くの製品の中から安全で信頼できるものを見分けるのは、非常に難しいのが実情です。
大切な掃除機を安全に長く使うため、そして何より安心してご家庭で使うためには、多少価格が高くても純正品のバッテリーを選ぶのが、結果的には最も賢明な選択だと私は思います。
どうしても治らない場合の修理の相談先
これまでご紹介した対処法を一通り試してみても、残念ながら症状が改善しない…。
その場合は、本体内部のモーターや電子回路などに、専門的な修理が必要な問題が発生している可能性が高いです。無理に自分で分解しようとすると、かえって状態を悪化させてしまうこともあるので、専門のサポートに相談しましょう。
相談先は、ダイソンの公式お客様相談室が第一の選択肢となります。
料金は故障の内容やモデルによって異なりますが、サポートに連絡した際に見積もり金額を教えてもらうことができます。修理費用が高額になる場合は、新しいモデルへの買い替えを検討するのも一つの選択肢かもしれませんね。
いずれにしても、自力での解決が難しいと感じたら、専門家の判断を仰ぐのが一番です。大切な掃除機ですから、信頼できる公式のサポートに任せるのが安心ですね。
総括:電源が入らないダイソン掃除機の原因と対処法
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。