ダイソンの空気清浄機を購入したものの、ディスプレイに表示されるグラフやアルファベットの意味がよくわからず、戸惑っていませんか?
私も家電量販店で働いていると、お客様から「このAQIって何のこと?」「フィルター交換のサインが出たけど、どうすればいいの?」といったご質問をよくいただきます。
ダイソンの空気清浄機は非常に高性能ですが、その分ディスプレイの情報も多岐にわたるため、最初は少し難しく感じるかもしれませんね。
特にVOCやNO2といった専門的な用語が出てくると、お部屋の空気が本当にきれいになっているのか、不安に思うこともあるのではないでしょうか。
また、突然エラー表示やビックリマークが現れたり、フィルターを交換したのに表示が消えなかったりすると、故障を疑ってしまうこともあると思います。
しかし、ご安心ください。それぞれの表示が持つ意味を一度理解してしまえば、ダイソンの空気清浄機を最大限に活用し、お部屋の空気を常に快適な状態に保つことができます。
この記事では、ダイソンの空気清浄機のディスプレイに表示される情報の意味から、エラーやトラブルが起きた際の具体的な対処法まで、一つひとつ丁寧に解説していきます。
ダイソンの空気清浄機で表示される情報の意味を解説

ダイソンの空気清浄機は、お部屋の空気の状態をリアルタイムで分析し、ディスプレイに分かりやすく表示してくれます。
一見すると複雑に見えるかもしれませんが、それぞれのアイコンや数値が何を示しているのかを知ることで、ご自宅の空気環境をより深く理解できますよ。
ここでは、基本的な表示の見方から少し専門的な項目まで、一緒に確認していきましょう。
ディスプレイに表示されるグラフの意味
ダイソンの空気清浄機のディスプレイには、カラフルな折れ線グラフが表示されますよね。これは、過去12秒間と24時間のお部屋の空気質の変化を示したもので、空気の状態を直感的に把握できる便利な機能なんです。
グラフの縦軸は空気の汚れ具合、横軸は時間経過を表しています。線が低い位置にあれば空気がきれいで、高い位置にあるほど汚れていると判断できます。
そして、グラフの色にも意味があります。一般的に、以下のように色分けされていることが多いですね。
色 | 空気質レベル | 状態 |
---|---|---|
緑 | 良好 | 空気がきれいで、汚染物質がほとんど検出されていない状態です。 |
黄 | やや汚れている | 軽度の汚染物質が検出されている状態です。 |
オレンジ | 汚れている | 中程度の汚染物質が検出されている状態です。 |
赤 | とても汚れている | 重度の汚染物質が検出されている状態です。 |
例えば、お料理を始めたり、窓を開けて換気したりすると、グラフが緑から黄色やオレンジにぐっと上がることがあります。
これは、空気清浄機が空気の変化を即座に検知して、運転を強めている証拠なんです。
その後、空気がきれいになるにつれてグラフが再び緑色に下がっていく様子を見ると、「しっかり働いてくれているんだな」と実感できて、なんだか嬉しくなりますよね。
このグラフを見ることで、普段の生活の中でどういった時に空気が汚れやすいのかを把握するのにも役立つと思います。
AQI・PM2.5・PM10は何?
グラフと一緒に表示されるアルファベットや数値について、もう少し詳しく見ていきましょう。特に「AQI」「PM2.5」「PM10」は、空気質を知る上で大切な指標です。
AQI (Air Quality Index)
AQIは「空気質指数」のことで、PM2.5やガスなどの複数の汚染物質を総合的に評価して、空気のきれいさを数値で示したものです。
ダイソンの空気清浄機では、このAQIを基に先ほどのグラフの色を決定しています。国や地域によって基準は異なりますが、数値が低いほど空気がきれいだと考えて良いでしょう。
PM2.5
PM2.5は、直径2.5マイクロメートル以下の非常に小さな粒子のことです。1マイクロメートルは1ミリの1000分の1なので、肉眼では見えないほどの小ささですね。
この粒子は、工場の煙や自動車の排気ガス、たばこの煙などに含まれているとされています。粒子が非常に小さいため、一度吸い込むと体の奥深くまで入り込みやすいという特徴があります。
PM10
PM10は、直径10マイクロメートル以下の粒子のことです。PM2.5よりは大きいですが、それでも髪の毛の直径の7分の1程度の大きさです。
主な発生源としては、花粉やハウスダスト、土埃などが挙げられます。これらはアレルギーの原因になることもあるため、気になる方も多いのではないでしょうか。
ダイソンの空気清浄機は、これらの微細な粒子をしっかりと検知して、ディスプレイに表示してくれるので、お部屋の空気の状態を具体的に把握するのにとても役立ちます。
VOCやNO2の表示について
次に、VOCとNO2という表示について解説しますね。
これらは、私たちの身の回りに存在するガス状の汚染物質です。
VOC (Volatile Organic Compounds)
VOCは「揮発性有機化合物」の総称で、常温で気体になりやすい化学物質のことを指します。
実は、私たちの生活空間には多くのVOC発生源があるんです。
例えば、下記のようなものが挙げられます。
- 芳香剤や消臭スプレー
- 化粧品やヘアスプレー
- 殺虫剤やクリーニング溶剤
- 接着剤や塗料
- 新しい家具や建材
これらから放出されたVOCは、知らず知らずのうちにお部屋の空気を汚している可能性があります。
ダイソンの空気清浄機は、こうしたガスもしっかりと検知してくれるので、換気のタイミングを知る目安にもなりますね。
NO2 (Nitrogen Dioxide)
NO2は「二酸化窒素」という刺激臭のある気体です。主な発生源は、ガスコンロや石油ストーブ、給湯器といった、ガスや灯油を燃焼させる器具です。
特に、キッチンでガスコンロを使って調理をしていると、NO2の数値が上昇することがあります。メーカーによると、締め切ったキッチンでは、屋外のNO2濃度を上回ることもあるとされています。
お部屋の空気をきれいに保つためには、粒子状の汚れだけでなく、こうしたガス状の汚染物質にも目を向けることが大切です。ダイソンの空気清浄機は、目に見えないガスまで可視化してくれるので、とても心強い存在だと思います。
フィルター交換のサインはどれ?
ダイソンの空気清浄機は、フィルターの交換時期が近づくと、ディスプレイ表示で知らせてくれます。
「いつ交換すればいいんだろう?」と迷わなくて済むのは、嬉しいポイントですよね。
多くのモデルでは、ディスプレイにフィルターのアイコンが表示され、その寿命がバーやパーセンテージで示されます。
フィルターを使い始めるとバーが徐々に減っていき、寿命が尽きるとアイコンが赤く点滅したり、交換を促すメッセージが表示されたりします。
また、スマートフォンアプリ「MyDyson」と連携させている場合は、アプリ上でもフィルター寿命を確認でき、交換時期が来ると通知が届くのでさらに便利です。
フィルターは、空気清浄機の心臓部とも言える重要なパーツです。
交換サインが出たら、なるべく早めに新しいフィルターに交換することをおすすめします。フィルターの性能が落ちてしまうと、せっかくの空気清浄能力を十分に発揮できなくなってしまいますからね。
交換用のフィルターは、お近くの家電量販店やダイソンの公式サイトから購入できますよ。
エラー表示やビックリマークの意味
通常とは違う表示が出ると、少し焦ってしまいますよね。
特に、アルファベットと数字が組み合わさったエラー表示や、三角形の中にビックリマーク(!)が描かれた警告サインは、故障を心配される方も多いようです。
これらの表示は、空気清浄機に何らかの異常が発生していることを知らせるサインです。
エラーコードの意味はモデルによって異なる場合がありますが、一般的に考えられる原因をいくつかご紹介しますね。
表示例 | 考えられる原因 |
---|---|
ビックリマーク(!) | 本体の一時的な不具合、フィルターの目詰まり、カバーが正しく閉まっていないなど |
「E」から始まる表示 | モーターの異常など、内部的なエラーの可能性 |
「F」から始まる表示 | フィルター関連のエラーの可能性 |
もし、このような表示が出た場合は、まず慌てずに取扱説明書を確認してみてください。多くの場合、電源を一度オフにしてコンセントを抜き、数分待ってから再度電源を入れる「電源の入れ直し」で改善することがあります。
それでも表示が消えない場合は、本体に何らかの問題が起きている可能性が考えられます。その際は、無理に自分で解決しようとせず、ダイソンの公式サポートに問い合わせるのが一番安心です。
保証期間内であれば、修理や交換の対応をしてもらえる場合もありますよ。
リモコンの表示と使い方を解説
ダイソンの空気清浄機は、付属のリモコンでほとんどの操作が可能です。
リモコンには様々なアイコンが並んでいますが、それぞれの役割を覚えておくと、より快適に使いこなせます。
アイコン例 | 機能 | 説明 |
---|---|---|
Aの文字
|
オートモード | 空気の状態に合わせて、自動で風量を調整します。普段はこのモードにしておくのがおすすめです。 |
扇風機の羽
|
風量調整 | 手動で風量を10段階などに調整できます。 |
矢印の回転
|
首振り機能 | 本体の首振り角度を設定できます。 |
月のマーク
|
ナイトモード | 静音運転に切り替わり、ディスプレイも減光します。就寝時に便利です。 |
時計のマーク
|
スリープタイマー | 設定した時間が経過すると、自動で電源がオフになります。 |
iの文字
|
情報メニュー | ディスプレイに表示する情報を切り替えられます。PM2.5やVOCなど、気になる項目を確認できます。 |
+と−
|
(温風モード) | Hot+Coolモデルの場合、設定温度を調整します。 |
波のマーク
|
(加湿モード) | Humidify+Coolモデルの場合、設定湿度を調整します。 |
リモコンは、本体の上部にマグネットでくっつけておけるようになっているモデルが多いので、失くしてしまう心配が少ないのも地味に嬉しいポイントです。
もしリモコンが見当たらない場合でも、多くのモデルは本体の電源ボタンでオン・オフの操作ができますし、Wi-Fi対応モデルであればスマホアプリからも操作が可能ですよ。
ダイソン空気清浄機の表示に関する意味とトラブル対処法

ここまで、ダイソンの空気清浄機の基本的な表示の意味について見てきました。
ここからは、実際に使っていて遭遇するかもしれない「ちょっと困った」状況と、その対処法について解説していきます。
表示がおかしいと感じたり、操作がうまくいかなかったりした時に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
表示がおかしいと感じた時の確認点
延長コードなどを使っている場合は、そちらに問題がないかも見てみると良いでしょう。
本体の一時的な不具合がリセットされることがあります。
ルーターの不具合やインターネット接続の問題で、アプリとの連携がうまくいかず、表示に影響が出ている可能性があります。
「いつもと表示が違う」「反応しない」など、表示に違和感を覚えた時は、いくつかの点を確認してみましょう。
まずは、基本的なことですが、電源プラグがコンセントにしっかりと差し込まれているかを確認します。延長コードなどを使っている場合は、そちらに問題がないかも見てみると良いでしょう。
次に、先ほどもお伝えした「電源の入れ直し」を試してみてください。一度コンセントからプラグを抜き、30秒~1分ほど待ってから再び差し込むことで、本体の一時的な不具合がリセットされることがあります。
また、Wi-Fi対応モデルの場合は、ご自宅のWi-Fi環境も確認してみてください。ルーターの不具合やインターネット接続の問題で、アプリとの連携がうまくいかず、表示に影響が出ている可能性も考えられます。
これらの簡単な確認で改善しない場合は、何か他の原因があるかもしれません。次の項目以降で、より具体的なトラブルの対処法を見ていきましょう。
フィルター交換表示が消えない時のリセット方法
「新しいフィルターに交換したのに、交換サインが消えない!」というのも、よくあるお問い合わせの一つです。
これは故障ではなく、交換後に本体のフィルター寿命をリセットする操作が必要なためなんです。空気清浄機本体は、フィルターが物理的に交換されたことを自動では認識できないんですね。
リセット方法はモデルによって若干異なりますが、多くの場合はリモコンを使って行います。
一般的な手順は以下の通りです。
長押しするボタンの種類や時間は、お使いのモデルの取扱説明書で確認するのが確実です。
もし取扱説明書が見当たらない場合は、ダイソンの公式サイトでモデル名を入力すれば、PDF形式で閲覧することができますよ。
このリセット操作を行うことで、フィルター寿命のカウントが100%に戻り、交換サインが消えるはずです。
もし、この操作を試しても表示が消えない場合は、リセット操作がうまく完了していないか、あるいは本体に別の問題が発生している可能性も考えられますので、一度サポートセンターに相談してみることをおすすめします。
センサーはどこにある?場所を解説
ダイソンの空気清浄機が、お部屋の空気の状態を正確に検知するために欠かせないのが「センサー」です。
このセンサーが空気中の粒子やガスを常に監視してくれているおかげで、私たちはディスプレイで空気質を確認したり、オートモードで快適に過ごしたりできるわけですね。
では、その重要なセンサーはどこにあるのでしょうか?
多くのモデルで、センサーは本体の下部や側面に取り付けられています。外から見ると、小さなスリットやグリルのようになっている部分がそれです。
ここから空気を取り込んで、内部のセンサーが分析を行っています。
例えば、人気の「Dyson Purifier Hot+Cool」シリーズなどでは、本体の背面に小さなカバーがあり、その内部にセンサーが搭載されていることが多いです。
正確な位置はモデルによって異なりますので、お手入れの前に一度、取扱説明書で場所を確認しておくと安心ですよ。
このセンサーの周辺にホコリなどが溜まってしまうと、空気の検知がうまくできなくなり、性能を十分に発揮できなくなることがあります。そのため、定期的にお手入れをしてあげることが大切になります。
センサーの掃除方法と注意点
センサーをきれいに保つことは、空気清浄機の性能を維持する上でとても大切です。お手入れ自体はそれほど難しくないので、ぜひ定期的に行ってみてください。
目安としては、月に1回程度のお掃除をおすすめします。
ここでいくつか注意点があります。
まず、センサーは非常にデリケートな部品なので、お手入れの際は力を入れすぎないようにしてください。傷をつけてしまうと、正しく検知できなくなる可能性があります。
そして、最も重要なのが「洗剤や水を使用しない」ことです。水分や化学薬品が内部に入り込むと、故障の直接的な原因となります。必ず、乾いた布か綿棒を使用してくださいね。
また、掃除機でホコリを吸い取るのも、強い吸引力でセンサーを傷つけてしまう恐れがあるため避けた方が良いでしょう。優しく、丁寧にホコリを取り除いてあげるのがポイントです。
定期的なお手入れで、センサーの精度を保ち、いつでも正確な空気質を把握できるようにしておきましょう。
勝手に止まるのは故障?原因は?
「運転していたはずなのに、いつの間にか止まっている」という経験はありませんか?
急に止まってしまうと故障かと心配になりますよね。でも多くの場合、これは故障ではなく空気清浄機の正常な動作や設定によるものなんです。
考えられる主な原因は3つあります。
一つ目は、「オートモード」での運転です。
オートモードに設定している場合、センサーが空気質を「良好(きれい)」だと判断すると、運転を自動的に停止、あるいは非常に静かな運転に切り替わります。
そして、再び空気に汚れを検知すると、自動で運転を再開します。これは、無駄な電力消費を抑えつつ、効率的にお部屋の空気をきれいに保つための賢い機能なんです。
二つ目は、「スリープタイマー」が設定されている場合です。
リモコンでタイマーを設定すると、指定した時間が経過した後に自動で電源がオフになります。就寝時などに設定していて、忘れてしまっているケースも意外と多いかもしれません。一度リモコンやアプリでタイマー設定が有効になっていないか確認してみてください。
三つ目は、温風モード(Hot+Coolモデル)での「設定温度到達」です。
温風モードで運転している際に、お部屋の温度が設定した温度に達すると、サーモスタット機能が働き、送風を停止します。その後、室温が設定温度より下がると、再び温風運転を再開します。
これらのいずれにも当てはまらないのに頻繁に停止する場合は、本体の電源部分や内部システムに何らかの問題を抱えている可能性も考えられます。
その際は、ダイソンのサポートセンターに問い合わせて、症状を相談してみるのが良いでしょう。
総括:ダイソン空気清浄機の表示が持つ意味について
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。