憧れの海外製食洗機として人気のボッシュですが、「本当に買って後悔しないかな?」「何か大きなデメリットがあるんじゃない?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
特に気になるのは、ミーレとボッシュどっちがいいのかという点や、具体的な値段、日々の電気代、そして長く使うものだからこその耐用年数ですよね。
また、タカラスタンダードのキッチンのような特定のメーカーに設置できるのかも重要なポイントです。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解しておかないと、後から「こんなはずじゃなかった…」なんてことになりかねません。高いお買い物だからこそ絶対に失敗したくないですよね。
そこでこの記事では、ボッシュ食洗機の購入を検討しているあなたが抱える疑問や不安を解消するために、家電販売員の視点からメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
ボッシュ食洗機のデメリットと後悔しやすい点

- ボッシュ食洗機のデメリット
- 気になる値段はどのくらい?
- 庫内の臭いは気になる?
- 毎日の電気代
- 購入後に後悔しないためのポイント
- 過去の日本市場からの撤退と保証
まず最初に、皆さんが一番気になっているであろう、ボッシュ食洗機のデメリットや「ちょっと覚悟が必要かも…」という点について、詳しく見ていきましょう。
憧れだけで購入してしまうと、後から「知らなかった!」ということになりがちです。
ここでは価格やお手入れ、保証といった現実的な側面に焦点を当てて、一つひとつ丁寧に解説していきますね。
ボッシュ食洗機のデメリット
ボッシュ食洗機を検討する上で、まず知っておきたいデメリットがいくつかあります。お客様からよくお聞きする声や、実際にあり得る注意点をまとめてみました。
一つ目は、扉の重さです。
国内メーカーのスライド式に慣れていると、前に大きく倒れるフロントオープン式の扉は少し重く感じられるかもしれません。
特に、腰をかがめて食器を出し入れする姿勢になるため、足腰に不安がある方は少し大変に感じる可能性があります。
二つ目は、食器の塗装が剥げる可能性があることです。
これは洗浄力が高いことの裏返しでもあるのですが、お気に入りの絵柄付きのお皿や、繊細な加工がされたグラスなどは、高温・高圧洗浄によって柄が薄くなったり剥がれたりすることがあります。
テフロン加工のフライパンや漆器、アルミ製品なども、食洗機の使用で劣化する可能性があります。食洗機に対応しているか、事前に確認するのがおすすめです。
三つ目は、乾燥のみのコースがない点です。
ボッシュは洗浄後の余熱を利用した乾燥方式が基本なので、手洗いした食器を乾燥だけさせたい、という使い方はできません。洗浄から乾燥まで一貫して使うのが前提となっているんです。
この点は、国内メーカーの食洗機に慣れていると、少し不便に感じるかもしれませんね。
最後に、お茶碗やお椀の底のくぼみ(高台)に水がたまりやすいという点です。
これはどの食洗機にも言えることですが、特に乾燥力が高いと期待していると、少しがっかりするポイントかもしれません。
食器の入れ方を工夫したり、終わった後に少し扉を開けて蒸気を逃がしたりすることで、ある程度は改善できますよ。
気になる値段はどのくらい?
やはり、導入を考える上で一番のハードルになるのが値段ですよね。ボッシュ食洗機は、国内メーカーの製品と比べると、どうしても高価になります。
モデルや機能によって価格は変動しますが、一般的な目安として、本体価格で約27万円から42万円程度を見ておくと良いと思います。国内メーカーのビルトイン食洗機が10万円台からあることを考えると、大きな価格差があるのは事実です。
「海外製は高い」というイメージは間違いありませんが、その分、大容量で一度にたくさんの食器を洗えたり、洗浄力が高かったりといったメリットもあります。
初期投資はかかりますが、日々の家事の負担がどれだけ減るかを考えると、一概に高いとは言えないかもしれませんね。
参考までに、主要なモデルの価格帯を比較してみましょう。
メーカー | モデル(幅45cm) | 参考価格(税込) | 特徴 |
---|---|---|---|
ボッシュ | スタンダードシリーズ | 約27万円~ | 基本的な性能を備えたモデル |
ボッシュ | ゼオライトシリーズ | 約36万円~ | 独自のゼオライト乾燥機能を搭載 |
ミーレ | エントリーモデル | 約35万円~ | ボッシュの競合として人気が高い |
国内メーカー | 深型モデル | 約15万円~25万円 | 比較的安価で機能も豊富 |
このように見ると、やはりボッシュは高価格帯に入ります。
ただし、これはあくまで本体価格の話です。これに加えて、設置工事費が必要になることも忘れてはいけません。
キッチンによっては追加の工事が必要になる場合もあるので、必ず事前に見積もりを取って、総額で判断するようにしてくださいね。
庫内の臭いは気になる?
「食洗機の中がなんだか臭う…」というのも、購入後に後悔するポイントとして時々お聞きするお悩みです。ボッシュ食洗機に関しても、臭いが気になるという声は確かにあります。
臭いの原因は、主に2つ考えられます。
一つは、庫内に残った食材の汚れです。
特に魚や卵、乳製品などのタンパク質汚れは、高温で加熱されると臭いが発生しやすくなります。ボッシュは予洗い不要なのが魅力ですが、大きな食べ残しや油汚れは、軽くキッチンペーパーで拭き取ってから入れるだけでも、臭いの発生をかなり抑えることができますよ。
もう一つの原因は、設置してすぐの機械的な臭いです。
これは、庫内の樹脂部品や、工場での検査時に使用した水が残っていることなどが原因で、使い始めの頃に感じることがあります。この場合は、付属の庫内クリーナーを使って何度か洗浄サイクルを運転することで、徐々に臭いは和らいでいくことがほとんどです。
もし、ちゃんとお手入れしているのに臭いが改善しない場合は、洗剤の種類を変えてみるのも一つの方法です。香り付きの洗剤を使ったり、リンス剤の使用量を見直したりすることで、気になる臭いが軽減されることもあります。
ボッシュの公式サイトでも対処法が紹介されているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
毎日の電気代

「こんなに大きい食洗機、毎日の電気代がすごく高くなるんじゃない?」と心配される方もいらっしゃいます。本体価格が高い分、ランニングコストはなるべく抑えたいですものね。
結論から言うと、ボッシュ食洗機は手洗いに比べて光熱費を大幅に節約できる可能性が高いです。特に、お湯を使って手洗いしているご家庭では、その差は顕著に現れると思います。
その理由は、少量の水を効率的に循環させて使う仕組みと、独自の乾燥技術にあります。
特に上位モデルに搭載されている「ゼオライト・ドライ」という機能は、湿気を吸着して熱を発生させる鉱物「ゼオライト」の力を利用して食器を乾燥させます。ヒーターを使わずに乾燥を促進するため、消費電力を抑えることができる、とても賢い技術なんです。
手洗いとの光熱費比較
メーカーのカタログなどによると、手洗いで同じ量の食器を洗った場合と比較して、ボッシュ食洗機を使用すると年間で約35%も光熱費がお得になるというデータもあります。
もちろん、これは使用状況によって変わりますが、かなりの節約効果が期待できると言えそうです。
また、大容量であることも節約に繋がります。
国内メーカーの食洗機だと1日に2回まわす必要があるご家庭でも、ボッシュなら1回で済むことが多いです。運転回数が半分になれば、それだけ電気代や水道代も節約できますよね。
初期費用はかかりますが、長い目で見れば、毎日のランニングコストを抑えられるのは嬉しいポイントじゃないでしょうか。
購入後に後悔しないためのポイント
せっかく高価なボッシュ食洗機を導入するなら、「買ってよかった!」と心から満足したいですよね。 ここでは、購入後に後悔しないために、事前にチェックしておきたい大切なポイントを3つお伝えします。
1. 設置場所のサイズを正確に測る
これは基本中の基本ですが、意外と見落としがちなポイントです。
ボッシュ食洗機は海外規格のため、国内メーカーの製品とは奥行きや高さが異なる場合があります。特にリフォームで後付けする場合は、キッチンのスペースに本当に収まるのか、扉を開けたときに通路を塞いでしまわないかなど、入念な確認が必要です。
必ず専門の業者の方に現場を見てもらい、採寸してもらうことを強くおすすめします。
2. ショールームで実物を確認する
写真やカタログだけでは分からない「使用感」を確かめることは、とても重要です。
先ほどデメリットとして挙げた「扉の重さ」や、食器を入れるラックの使い勝手、操作パネルの分かりやすさなどは、実際に触れてみないと分かりません。食器の出し入れで毎日かがむ姿勢が自分にとって苦にならないか、ぜひ実機で試してみてください。
お近くのショールームに足を運んで、納得がいくまで確認することが後悔しないための鍵になります。ショールームでは、普段お使いのお皿やお鍋を持参して、実際にラックに入れられるか試してみるのも良い方法ですよ!
3. アフターサービスと保証内容を確認する
海外製品ということで、故障したときのサポート体制を心配される方も多いと思います。その点、ボッシュは国内にサポート窓口があり、5年間の長期保証が付いているので安心感があります。
ただ、修理の際に部品の取り寄せに時間がかかる可能性もゼロではありません。購入する販売店が、設置から修理までしっかり対応してくれる信頼できる業者かどうか、事前に確認しておくとより安心ですね。
過去の日本市場からの撤退と保証
「ボッシュって昔、日本から撤退しなかった?」
と記憶している方もいらっしゃるかもしれません。
その通り、ボッシュは一度、日本の食洗機事業から撤退した経緯があります。そのため、修理やサポート体制に不安を感じる方がいるのも無理はないと思います。
しかし、現在のボッシュは全く状況が違いますのでご安心ください。
2016年に日本の市場に再参入してからは、株式会社G-Placeという日本の総代理店が販売からアフターサービスまで一貫して行っています。全国にサポート網があり、修理の対応もしっかりしています。
安心の5年無償メーカー保証
現在のボッシュ食洗機には、購入後の登録などが不要で、標準で5年間のメーカー保証が付いています。これは、製品の品質と耐久性に対する自信の表れとも言えますね。
国内メーカーの保証期間が通常1年であることを考えると、この長期保証は非常に大きなメリットだと思います。
万が一、不具合が発生した場合は、専門のサポート窓口に連絡すれば対応してもらえます。海外製品だからといって、サポートが受けられないということはありません。
むしろ、国内メーカー以上に手厚い保証が付いている点は、購入を後押ししてくれる安心材料になるのではないでしょうか。
過去の経緯を知っていると不安になる気持ちも分かりますが、現在のサポート体制はしっかりと確立されているので、心配しすぎる必要はないと思いますよ。
デメリットだけじゃない!ボッシュ食洗機のメリットと他社比較

- ボッシュ食洗機のメリット
- 人気のミーレとボッシュ、どっちを選ぶ?
- 耐用年数と寿命
- タカラスタンダードへの設置について
ここまでデメリットを中心にお話ししてきましたが、もちろんボッシュ食洗機にはそれを上回るほどの素晴らしいメリットがたくさんあります。
ここでは、ボッシュがなぜこれほどまでに人気なのか、その魅力や他のメーカーとの違いについて、一緒に見ていきたいと思います。
ボッシュ食洗機のメリット
デメリットを理解した上で、それでも多くの方に選ばれているのには、やはり大きな理由があります。ボッシュ食洗機がもたらしてくれる、日々の暮らしを豊かにするメリットをご紹介しますね。
圧倒的な洗浄力
何と言っても最大の魅力は、そのパワフルな洗浄力です。
約70℃の高温で洗浄し、3層構造のスプレーアームが庫内の隅々までしっかり水を届けるので、油でギトギトのフライパンや、ご飯がこびりついたお茶碗も予洗いなしでピカピカになります。
この洗浄力の高さは、一度体験すると手放せなくなりますよ。
驚きの大容量
フロントオープン式ならではの収納力も、大きなメリットです。幅45cmのスリムタイプでも約8人分、60cmモデルなら約12人分の食器を一度に洗浄できます。
これまで1日に2回、3回と食洗機をまわしていたご家庭でも、1日1回で済むようになります。
食器だけでなく、フライパンやお鍋、まな板といった調理器具までまとめて洗えるのは、本当に助かります。
「洗い物が増えるから…」と使うのをためらっていたお皿や調理器具も、気兼ねなく使えるようになって料理が楽しくなった、というお客様の声も多いんです。
優れた節水性能
意外に思われるかもしれませんが、ボッシュ食洗機は手洗いと比べて圧倒的に節水になります。
少ない水をフィルターでろ過しながら効率よく循環させて使うため、手洗いで水を流しっぱなしにするよりも、使用する水の量を大幅に減らすことができるんです。
環境にもお財布にも優しいのは、嬉しいポイントですよね。
静音性の高さ
運転音が非常に静かなのも、ボッシュの特徴です。リビングとキッチンが一体になっているお家でも、テレビの音や家族の会話を邪魔しません。
深夜の電気代が安い時間帯に運転させたいという方にも、気兼ねなく使えるのでおすすめです。
人気のミーレとボッシュ、どっちを選ぶ?
海外製食洗機を検討する際、必ずと言っていいほど比較対象になるのが、同じドイツ製の「ミーレ(Miele)」ですよね。「ミーレとボッシュ、結局どっちがいいの?」というのは、私もお客様から一番多くいただく質問です。
どちらも非常に優れた製品で、基本的な洗浄力や容量に大きな差はありません。ですが、細かな機能や設計思想に違いがあります。
どちらがご自身のライフスタイルに合うか、比較検討してみてください。
項目 | ボッシュ (BOSCH) | ミーレ (Miele) |
---|---|---|
乾燥方式 | ゼオライト・ドライ (鉱物を利用し、ヒーターなしで乾燥を促進。省エネ性が高い) | オートオープン乾燥 (洗浄終了後、自動でドアが少し開き、蒸気を逃がして自然乾燥を促す) |
特徴 | 世界シェアNo.1。静音性の高さと、堅実な作りが魅力。 | 日本での知名度が高い。カトラリートレイなど独自機能が人気。 |
価格帯 | ミーレに比べると、ややリーズナブルなモデルが多い傾向。 | 高価格帯だが、ブランド力と耐久性に定評がある。 |
保証 | 5年 | 2年(延長保証あり) |
一番大きな違いは、やはり乾燥方式です。庫内の湿気を素早く取り除きたい、プラスチック製品もしっかり乾かしたいという方は、ボッシュの「ゼオライト・ドライ」が魅力的に感じるかもしれません。

一方、洗浄が終わったら自動でドアが開いて、自然に冷ましながら乾かしてくれるミーレの「オートオープン乾燥」を便利だと感じる方もいます。

これは本当に好みの問題なので、どちらが良いと一概には言えません。デザインの好みも含めて、ぜひショールームで両方を見比べて、ご自身が「これだ!」と思える方を選ぶのが一番だと思います。
耐用年数と寿命

食洗機は長く使うものですから、どれくらいもつのか、つまり耐用年数(寿命)も気になるところですよね。
国内メーカーの食洗機の耐用年数は、一般的に設計上の標準使用期間として7年から10年とされていることが多いです。
それに対して、ボッシュをはじめとするドイツ製の家電は、「長く良いものを使い続ける」という文化を背景に作られています。そのため非常に頑丈で、長期間の使用を想定して設計されているのが特徴です。
ボッシュの想定耐用年数は15年以上
ボッシュでは、15年間の使用を想定した厳しい耐久性テストを実施していると言われています。実際に、ユーザーの中には20年以上も問題なく使っているという方もいらっしゃるようです。
もちろん、使用頻度や使い方によって個体差はありますが、国内メーカーの製品よりも長く使える可能性が高いと考えて良いでしょう。
初期費用は確かに高いですが、もし国内メーカーの製品を10年で買い替えることを考えると、15年、20年と使えるボッシュの方が、結果的にコストパフォーマンスが良くなる可能性も十分にあります。
5年という長いメーカー保証が付いていることからも、その耐久性に対する自信がうかがえますよね。
目先の価格だけでなく、こうした長期的な視点で製品を選ぶことも、後悔しないためには大切なポイントだと思います。
タカラスタンダードへの設置について
「キッチンのメーカーはタカラスタンダードに決めているんだけど、ボッシュの食洗機は設置できる?」というご質問も、非常によくいただきます。
結論からお伝えすると、設置は可能です。
実際に、タカラスタンダードのキッチンにボッシュ食洗機を組み込んでいる方はたくさんいらっしゃいます。
以前は、海外製食洗機の設置に対応していないキッチンメーカーも多かったのですが、最近ではその人気を受けて、多くのメーカーで設置が可能になってきています。
タカラスタンダードもその一つで、特にホーローをふんだんに使った高級グレードの「レミュー」や、人気の「オフェリア」などでボッシュを選ぶ方が増えています。


設置する際の注意点
ただし、いくつか注意点があります。まず、タカラスタンダードの標準オプションとしてボッシュが用意されていることを確認する必要があります。
また、先述の通り、ボッシュは200Vの電源が必要だったり、給排水の配管位置が国内メーカーと異なったりするため、キッチンのプランニング段階からボッシュを導入することを伝えておく必要があります。
後から変更しようとすると、追加の工事費用がかかったり、最悪の場合は設置できなかったりすることもあるので、注意してくださいね。
タカラスタンダードの丈夫なホーローキッチンと、ボッシュのパワフルな食洗機は、家事を楽にしたい方にとってまさに最強のタッグだと思います!
対応できるかどうかは、依頼する業者さんの経験や知識にも左右される部分なので、海外製食洗機の設置実績が豊富な業者さんを選ぶと、スムーズに進むと思いますよ。
総括:ボッシュ食洗機のデメリット
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。