最近、朝晩の冷え込みが厳しくなってきましたよね。
「そろそろこたつの出番かな?」なんて、押し入れをチラチラ見ている方も多いんじゃないでしょうか?
私も先日、お店でお客様から「こたつって、結局いつ出すのが正解なの?」と聞かれて、ついつい話し込んじゃいました。実はこたつを出すタイミングって、単に「寒いから」だけじゃなくて、もっと賢い見極め方があるんです。
なんとなく周りに合わせて出してしまうと、まだ早すぎて暑かったり、逆に我慢しすぎて風邪を引いてしまったり……なんてことも。
実は気温の明確な目安や、古くから伝わる「こたつ開きに最適な日」があるのをご存知ですか?
これを知っているだけで、今年の冬はもっと快適に、そしてちょっぴり縁起良くスタートできるかもしれません。
さらに、私たち主婦にとって切実な「電気代」の問題や、出す前の「ダニ対策」といったメンテナンスの話も外せませんよね。
この記事では、こたつを出す最適な気温の目安から、運気が上がるとされる「亥の日」の秘密、さらには意外と知らないヒーターの交換時期や電気代の節約術まで、こたつライフを充実させるための情報をまるごとお届けします。
「もっと早く知りたかった!」と思える情報が満載ですよ!
- 出す目安は最低気温15度以下
- 吉日は11月の第一亥の日
- 電気代はエアコンより断然お得
- ダニ対策はコインランドリーで
こたつはいつ出す?|出す時期としまう時期

「寒くなったら出す」というのは当たり前のようでいて、実は結構曖昧ですよね。
ここでは、気象データに基づいた具体的な気温の基準や、昔ながらの暦を使った「粋な」こたつの出し方についてお話しします。
しまう時期の地域差についても触れていきますので、スケジュールの参考にしてみてくださいね。
出す時期と気温の目安
お店でお客様とお話ししていると、「最低気温が10度くらいになったら出す」という方が多い印象です。でも実は、もっと快適に過ごすための黄金ラインがあるんです。
それが「最低気温15度」という数字。
人間が服を着てじっとしている時、快適だと感じる室温は大体20度から24度くらいと言われています。外の平均気温が15度を下回ると、家の断熱性能にもよりますが、室温も20度を割り込んでくることが多いんです。
特に足元!
冷たい空気は下に溜まるので、顔は平気でも足先が冷えてくるのがこの時期なんですよね。「底冷え」を感じ始めるこのタイミングこそ、こたつの出番です。
最低気温が10度を下回ってからだと、こたつだけでは部屋全体が寒すぎて、結局エアコンもフル稼働…なんてことになりがち。
その一歩手前、最低気温15度を目安に準備しておけば、本格的な冬が来る前に「エアコンをつけるほどじゃないけど寒い」という微妙な時期を、こたつだけで省エネに乗り切れるんです。
地域にもよりますが、大体10月下旬から11月上旬くらいがこのラインになりますね。
ポイント:最高気温ではなく「平均気温」を見る
天気予報でチェックすべきは最高気温ではありません。1日の最低気温が15度を切ったら、迷わずGOサインです!
こたつを出すのに良い日はいつ?亥の日の言い伝え
みなさん、「亥の子(いのこ)」って聞いたことありますか?
ちょっと渋い話題ですが、これを知っていると「おっ、通だね!」と思われるかもしれません。
実は昔から、こたつや囲炉裏などの暖房器具を出し始めるのに最も縁起が良いとされる日があるんです。それが「亥(いのしし)の日」なんです。
陰陽五行説という昔の考え方では、イノシシは「水」の性質を持つとされています。
こたつは「火」を扱うものですよね。火事にならないように、火をコントロールする「水」の気を持つ亥の日に使い始めると、その冬は火災に遭わず安全に過ごせる…という願いが込められているんです。
一種のおまじないみたいなものですが、こういう季節の行事を大事にするのって、なんだか素敵じゃないですか?
ちなみに、旧暦の10月(今の11月頃)の最初の亥の日を「亥の子」と呼びます。
毎年日付は変わりますが、大体11月の上旬頃に巡ってきます。カレンダーやネットで「今年の亥の日」と検索すればすぐに出てきますので、ぜひチェックしてみてください。
週末と重なる年は、家族みんなでこたつ開きをする絶好のチャンスですよ!
出してはいけない日とは?
「亥の日が良いなら、逆に出しちゃダメな日もあるの?」と気になりますよね。
正直に言いますと、明確に「この日に出すと呪われる!」みたいな日はありません(笑)
ただ、私たちが家電を扱うプロとして「この日はやめておいた方がいいかも」とお伝えしている日はあります。
それはズバリ、「天気が悪く、湿気が高い日」です。
こたつ布団って、押し入れの中で湿気を吸っていることが多いんです。雨の日にそのまま出してしまうと、湿気を含んだまま温めることになり、カビやダニが喜ぶ環境をわざわざ作ってしまうことに…。
これは衛生的に絶対NGですよね。
また、迷信的な部分で言うと「火」の気が強すぎる日(午の日など)を避けるという考え方もあるようですが、現代ではそこまで気にする必要はないかなと思います。
それよりも、晴れて乾燥した日に、しっかり布団を干してからセットする。
これに尽きます。
「掃除機をかけていない日」も出してはいけない日認定しちゃいましょう。ダニの死骸と一緒に温まりたくないですもんね。
注意:出したての臭いに注意
久しぶりに出したこたつヒーターにはホコリが溜まっています。そのままスイッチを入れると焦げ臭くなるので、必ず掃除機で吸ってからONにしてくださいね。こたつヒーター内部のほこりを安全に取り除く手順については、こたつのほこり掃除の詳しい解説も参考にしてみてください。
いつまで出す?しまう気温の基準とは

出す時と同じくらい悩むのが「いつしまうか」問題。
一度こたつの魔力に取り憑かれると、なかなか抜け出せないんですよね(笑)
一般的には、春分の日を過ぎて4月に入る頃がひとつの目安になります。
気温で言うと、最高気温が15度〜18度を超えてくる頃が良いタイミングです。日中、上着がいらないくらい暖かくなってきたら、そろそろお別れの合図。
とはいえ、朝晩はまだ冷えることもあるので、急いで片付ける必要はありません。無理して早く片付けて風邪を引いたら元も子もありませんからね。
私がお客様におすすめしているのは、ゴールデンウィーク前の天気の良い週末です。冬物のコートをクリーニングに出すタイミングで、一緒にこたつ布団も片付けてしまうのがスムーズ。
これを過ぎると梅雨の湿気がやってくるので、布団を干してカラッと収納するチャンスを逃しちゃうんです。
いつしまう?関東・関西・東北の地域別の違い
日本は縦に長いですから、「こたつじまい」にも結構な地域差があるんですよ。店頭で転勤族のお客様から聞く話が面白いので、ちょっとシェアしますね。
まず、九州や四国などの暖かい地域。
こちらは桜が咲く3月下旬から4月上旬には片付ける方が多いようです。日中の気温が上がるのが早いですからね。
一方で関東や関西では、4月中旬からゴールデンウィーク手前くらいまで粘る方が多い印象。やっぱり「花冷え」があるので、用心深いんですよね。
そして北海道や東北地方。
こちらはゴールデンウィーク明けまで出しっぱなしというご家庭も珍しくありません。なんなら「一年中ストーブがあるからこたつは使わない」という北海道の方もいますが、使う場合は5月でも朝晩の冷え込み対策として活躍します。
地域によって「常識」が全然違うので、周りの家の様子を伺うのもアリかもです(笑)
一年中出しっぱなしにするのはアリ?
これ、最近すごく増えている質問です。
「片付けるのが面倒だから、そのままでもいい?」ってやつですね。
結論から言うと、「テーブルとしてはアリ、布団はナシ」です!
最近のこたつは「家具調こたつ」といって、オフシーズンでもおしゃれなローテーブルとして使えるデザインが主流になっています。なので、ヒーターがついた本体を出しっぱなしにするのは全く問題ありません。むしろ、収納場所を取らなくていいので賢い選択だと思います。
ただし、こたつ布団だけは絶対に片付けてください。夏場に布団があると見た目が暑苦しいだけでなく、湿気を吸ってカビの温床になります。
あと、ヒーター部分にホコリが溜まりやすくなるので、夏の間も時々は裏返して掃除機をかけてあげるのが長持ちのコツですよ。
こたつはいつ出す?|電気代と収納

ここからは、主婦として一番気になる「お財布事情」と「メンテナンス」について深掘りしていきます。
こたつって実は最強の節約家電なんですが、使い方を間違えると損をしちゃうことも。なのでこの章では家電プロ直伝の技、教えちゃいます!
こたつはいつから?その歴史と進化
ちょっとだけトリビアを。
こたつの歴史って意外と古くて、室町時代まで遡るんです。
当時は囲炉裏の火力を落として、上に枠を組んで着物を被せていたのが始まりだとか。それを「置きごたつ」と言いました。
江戸時代には床を掘った「掘りごたつ」が登場して、よりリラックスできるように進化したんですね。
そして現代。
熱源は炭から電気に変わり、煙も出ないし安全になりました。
最近の進化ですごいのが「フラットヒーター」や「人感センサー」です。ヒーターが出っ張っていないので足元が広々使えるし、人がいない時は勝手に切れる。
昔ながらの「赤い光」が見える石英管ヒーターも根強い人気ですが、技術の進歩でより薄く、より省エネになっているんですよ。
豆知識:昔は命がけ?
昔の炭こたつは一酸化炭素中毒のリスクがありました。今は電気なので安心ですが、それでも「脱水症状」には注意が必要です。こたつで寝落ちするのは危険ですよ!
1日つけっぱなしの電気代
「こたつを一日中つけてたら電気代が怖い…」という声、よく聞きます。
でも実は、こたつは暖房器具の中でもトップクラスにコスパが良いんです。
一般的なこたつの消費電力は最大で500W〜600Wくらいと表示されていますが、これはあくまで「温め始め」の数字。一度温まると「サーモスタット」が働いて、電気を切ったり入れたりしながら温度をキープしてくれます。
なので、実質の平均消費電力は「強」でも160W〜200W程度、「弱」なら80W〜100W程度で済むことが多いんです。
これを電気代に換算すると、1時間あたり数円〜5円程度。エアコンが1時間あたり数十円かかるのと比べると、雲泥の差ですよね。
部屋全体を温めるエアコンの設定温度を少し下げて、その分こたつで足元を温める「頭寒足熱」スタイルにするのが、最も賢い節約術かなと思います。
エアコン側の具体的な電気代の目安について知りたい方は、エアコンを28度でつけっぱなしにした場合の電気代と節約方法もあわせてチェックしてみてください。
寿命のサインとメトロ製ヒーターへの交換方法
「こたつが温まらなくなったから買い替えなきゃ」と思っている方、ちょっと待ってください!
そのテーブル、まだ使えるかもしれませんよ?
実はこたつのヒーターユニットの寿命は一般的に10年程度と言われていますが、ヒーター部分だけ交換できるってご存知でしたか?
実は、ニトリや山善、イオンなどで売られているこたつの多くは、「メトロ電気工業」という愛知のメーカーのヒーターを使っているんです。
そしてこのヒーター、取り付け枠のサイズが「29cm×29cm」という共通規格になっていることがほとんど。つまり、ドライバー1本で簡単に新しいヒーターに交換できちゃうんです。
おすすめは、メトロの「MSU-501H」や「MCU-501EC」といったモデル。古いヒーターを新品のカーボンヒーターやファン付きヒーターに変えるだけで、立ち上がりも早くなるし省エネ性能もアップします。
「こたつを買い替えるとお金も粗大ゴミ代もかかるし…」と悩んでいるお客様にこれを教えると、本当に感謝されるんですよ。ぜひ裏を見てサイズを測ってみてください!
交換用ヒーターの例(左右にスクロールできます)
| モデル | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| MSU-501H | U字型石英管 | 遠赤外線でポカポカ。コスパ良し。 |
| MCU-501EC | U字型カーボン | 速暖!すぐに温まる上位モデル。 |
| MHU-601E | ハロゲン | とにかく速さ重視ならこれ。 |
効率的な片付け方

最後に、来シーズンも気持ちよく使うための片付け術を。
一番の大敵は「ダニ」です。
こたつの中は暖かくて湿気があって、食べこぼしもある…正直、ダニにとっては天国なんですよね。
天日干しだけではダニは死滅しません。
私が強くおすすめしているのは、「コインランドリーの大型乾燥機」を使うこと。
ダニは50度以上の熱で死滅するので、コインランドリーの高温乾燥なら一撃です(出典:福島県「ダニを増やさないために」)。
これをやってからしまうのとやらないのでは、次の冬に出した時の安心感が全然違います。
コインランドリー乾燥機の温度やダニ死滅率の実証データについて詳しく知りたい方は、布団クリーナーと布団乾燥機の違いとコインランドリーのダニ対策効果をまとめた記事も参考にしてみてください。
収納には100均グッズも活用しましょう。
キャンドゥの「布団収納袋」は不織布製で通気性が良くおすすめです。ビニール袋だとカビやすいので注意してくださいね。
あと、布団の毛玉取りには、テスコムの「KD778」という毛玉取り器が最強です。
これ、交流式(コンセント式)なのでパワーが落ちなくて、こたつ布団の広範囲な毛玉もガシガシ取れるんです。これでお手入れしてからしまえば完璧です!
まとめ:こたつを出す日はいつか
長々とお話ししてきましたが、こたつをいつ出すかの正解は見つかりましたか?
最後に要点をまとめておきますね。
- 気温:最低気温15度以下になったら準備開始!
- 日程:11月の「第一亥の日」が狙い目。
- 節約:エアコンと併用して電気代をカット。
- 維持:ヒーターは交換可能。布団はコインランドリーへ。
こたつは単なる暖房器具ではなく、家族が集まる「団欒の場」を作る魔法のアイテムだと思います。
適切な時期に出して、しっかりメンテナンスして、今年の冬もぬくぬくライフを楽しんでくださいね!


