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お風呂掃除は重曹とクエン酸のどっちを使う?汚れ別使い分けガイド

風呂掃除

お風呂掃除に重曹とクエン酸のどっちを使えばいいのか迷っていませんか?
浴槽の喫水線についたザラザラ汚れや、鏡のウロコ、床のヌメリ…お風呂の汚れっていろいろあって、どの洗剤を使えばいいのか本当に悩みますよね。

重曹が良いって聞いたことはあるけど、クエン酸も効くらしい。
でも一体何が違うの?

実は、お風呂の汚れには酸性とアルカリ性の2種類があって、それぞれに効く洗剤が違うんです。皮脂汚れには重曹、水垢にはクエン酸という使い分けが基本なのですが、汚れの見分け方や具体的な使い方を知らないと、せっかく掃除しても効果が出にくいことも。

この記事では、重曹とクエン酸それぞれの特性から、浴槽や床のザラザラ掃除、頑固な鏡のウロコ汚れ対処法、赤カビや黒カビへの対応まで、お風呂掃除における使いこなし術を詳しくご紹介します。

電動バスポリッシャーやスチームクリーナーといった家電との連携テクニックや、絶対に混ぜてはいけない危険な組み合わせについても解説しますので、安全で効率的なお風呂掃除の方法がきっと見つかりますよ!

この記事のポイント
  • 汚れの種類に合わせた重曹とクエン酸の使い分け
  • 鏡のウロコや床のザラザラなど場所別の掃除方法
  • 安全な使い方と「混ぜるな危険」の絶対的なルール
  • お掃除の手間を激減させる「お助け家電」の活用術
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お風呂掃除は重曹とクエン酸どっちを使う?

クリーン家電ガイド:イメージ

このセクションでは、まず「重曹」と「クエン酸」の基本的な性質の違いと、お風呂のどんな汚れにどちらが効くのか、その「使い分け」の基本を一緒に見ていきましょう。

汚れの正体がわかれば、掃除はもっと簡単になりますよ!

酸性の皮脂汚れには重曹

お風呂掃除で気になる汚れといえば、浴槽の湯面があたる部分(喫水線)につくザラザラや、洗い場の床のヌメリ。これ気になりますよね。

これらの汚れの主な原因は、私たちの体から出る「皮脂」なんです。

皮脂汚れは、化学的にいうと「酸性」の汚れです。そして掃除の基本は「中和」すること。酸性の汚れには、反対の性質を持つ「アルカリ性」の洗剤を使うのが一番効果的なんです。

そこで登場するのが「重曹」ですね。

重曹は「弱アルカリ性」の性質を持っているので、この酸性の皮脂汚れを中和して、汚れを分解し、落としやすくしてくれます。水に溶けにくい「研磨作用」もあるので、ヌメリや汚れをこすり落とすのにもぴったりなんです。

重曹ペーストがおすすめ

軽い皮脂汚れなら、重曹を水に溶かした「重曹スプレー」でも十分ですが、浴槽の喫水線や床のヌメリには、もう少し強力な「重曹ペースト」がおすすめです。

作り方は簡単で、重曹と水を1対1くらいの割合で混ぜて、使いやすい硬さのペーストにするだけ。これを汚れが気になる場所に塗りつけて、しばらく放置してからスポンジでこすると、スルッと汚れが落ちやすくなりますよ。

ただ、この「こする」作業が結構大変なんですよね…。
特に浴室の床が、TOTOの「ほっカラリ床」のように溝が多いタイプだと、ブラシでゴシゴシするのはかなりの重労働だと思います。

家電連携!電動バスポリッシャーの出番です

私も家電量販店で働いているので、お客様から「床の溝掃除が大変で…」というお話をよく聞くんですが、そんな時は「電動バスポリッシャー」をぜひ試してみてほしいです。

Epeios(エペイオス)のバスポリッシャー(EPSC001など)や、プラスマイナスゼロの「コードレス電動ブラシ(XJR-J010)」のような製品ですね。これに重曹ペーストをつけて床を掃除すれば、力を入れなくてもブラシが高速回転して、溝の奥の皮脂汚れまでかき出してくれます。

特にスティックタイプなら、腰をかがめずに立ったまま掃除できるので、「掃除が本当に楽になった!」というお声も多くて、私も嬉しいポイントです。

重曹という自然な洗剤を使いつつ、大変な作業は家電に任せる。これが賢いお掃除の方法だと思いますよ。

アルカリ性の水垢にはクエン酸

皮脂汚れの次は、蛇口やシャワーヘッド、浴室の壁やドアなどに付着する、あの白くてカリカリした汚れ。これは「水垢」ですね。

水垢の正体は、水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムといった「ミネラル」が、水分が蒸発した後に残って固まったもの。これは化学的にいうと「アルカリ性」の汚れなんです。

もうお分かりですよね。
アルカリ性の汚れに効くのは、そう、反対の性質を持つ「クエン酸」です。クエン酸は「酸性」なので、アルカリ性の水垢を中和して溶かし、落としやすくしてくれます。

蛇口がくすんで見えるのも、大体がこの水垢が原因。クエン酸水(クエン酸を水に溶かしたもの)をスプレーして拭くだけで、ピカピカになることも多いですよ。

頑固な水垢にはクエン酸パック

スプレーで拭いただけでは落ちない、蛇口の根元やシャワーヘッドに固まってしまった頑固な水垢には、「クエン酸パック」が効果的です。

  1. クエン酸水をスプレーした場所に、キッチンペーパーを貼り付けます。
  2. その上からもう一度スプレーして、しっかり密着させます。
  3. 乾燥しないように、上からラップで覆ってパックします。
  4. 30分~1時間ほど放置した後、ラップとペーパーを外し、スポンジや古い歯ブラシでこすります。
  5. 最後に、酸の成分が残らないようによく水で洗い流し、乾いた布で拭き上げます。

この「拭き上げ」が結構重要で、水分を残すとまた水垢の原因になってしまいますからね。

家電連携!スチームクリーナーで仕上げ

クエン酸パックで緩ませた後の「こする」作業。これもまた、細かい部分は面倒ですよね。特にシャワーヘッドの穴の周りとか…。

そんな時、私のお店でも人気の「スチームクリーナー」があると、とても便利だと思います。ケルヒャーの「SC MINI」やアイリスオーヤマのハンディタイプ(STM-303など)ですね。

クエン酸パックを剥がした後に、スチームクリーナーのノズルブラシ(細いブラシ)で高温のスチームを噴射しながらこすると、クエン酸の「化学的な力」と、高温スチームの「物理的な力」のダブルパンチで、固まった水垢も一気に吹き飛ばしてくれます。

除菌も一緒にできるので、一石二鳥ですよ。ただし、素材によっては高温スチームが使えない場合もあるので、説明書は確認してくださいね。

鏡のウロコ汚れ落とし方

お風呂掃除で一番の強敵かもしれないのが、鏡の「ウロコ汚れ」じゃないでしょうか。

これも水垢の一種なんですが、水垢が何層にも積み重なって、石のように固まってしまった状態です。本当に落ちにくいですよね。

これも原因はアルカリ性の水垢なので、基本は「クエン酸」で対処します。

先ほどご紹介した「クエン酸パック」が、まず試していただきたい方法です。ただし、鏡のウロコはかなり頑固なので、パックの放置時間を1時間~数時間と長めにする必要があります。

パックでも落ちない時は

「クエン酸パックを長時間やっても、全然落ちない!」…わかります。
そこまで固まってしまうと、酸の力だけでは溶かしきれないことも多いんです。

その場合は、もう「物理的に削る」しかありません。市販されている「ダイヤモンドパッド」のような、研磨用のスポンジを使うことになります。

ただ、これは文字通り「削る」作業なので、やり方を間違えると鏡に傷がついてしまう可能性もあるんです。

鏡を削る時の注意点

ダイヤモンドパッドなどを使う場合は、必ず「鏡専用」のものを選んでください。また、いきなりゴシゴシこするのではなく、目立たない場所で試してから、優しく円を描くようにこするのがコツです。

あと、「くもり止め加工」がされている鏡には、絶対に使わないでください! 加工が剥がれて、余計にひどいことになってしまいます。ご自宅の鏡の仕様を、まず確認することが大切ですね。

クエン酸パックでできるだけウロコを緩ませてから、最後の手段として研磨パッドを使う、というのが良い流れかもしれません。

ここでも、スチームクリーナーをお持ちなら、クエン酸パックの上から(ラップはせずに)スチームを当てて、汚れを温めながら緩ませる、というテクニックもあります。家電の力を借りながら、根気よく対処していきましょう。

床や浴槽のザラザラ掃除

浴槽や床がなんだか「ザラザラ」する…。
このザラザラにも、実は2種類あるんです。

1. 白っぽくて固いザラザラ
これは水垢(アルカリ性)や、水道水のミネラルと石鹸が反応してできる「金属石鹸」という汚れ(これもアルカリ性)の可能性が高いです。
この場合はアルカリ性の汚れなので「クエン酸」が有効です。クエン酸スプレーやパックで対処しましょう。

2. ヌメリを伴うザラザラ
これは皮脂(酸性)と石鹸が混ざった「酸性石鹸カス」と呼ばれる汚れの可能性が高いです。
この場合は酸性の汚れなので「重曹」が有効です。重曹ペーストなどでこすり洗いするのが良いですね。

ザラザラの見分け方

白い・カリカリ・ザラザラ → 水垢や金属石鹸(アルカリ性)→ クエン酸
ヌルヌル・ヌメリ・ザラザラ → 皮脂汚れや酸性石鹸カス(酸性)→ 重曹

まずはどちらの汚れか見極めて、使う洗剤を選ぶことが大切です。

そして、床のザラザラ掃除で、やっぱり大変なのが「床の溝」。

先ほども少しお話ししましたが、TOTOの「ほっカラリ床」やLIXILの「キレイサーモフロア」など、最近の浴室の床は乾きやすいように溝があるデザインが多いですよね。デザイン性は高くて人気なんですが「この溝に汚れが溜まりやすい」というお悩みも同時に伺います。

重曹やクエン酸を使っても、結局はブラシで溝を一つひとつこすらないといけない…。
考えただけで、ちょっと憂鬱になりませんか?

ここも、やっぱり「電動バスポリッシャー」の出番だと思います。
こういった製品には、溝掃除に特化した「コーナーブラシ」というアタッチメントが付いているモデルもあって、これがすごく便利なんです。力を入れずに、溝に沿ってブラシを動かすだけで、高速回転するブラシが汚れをかき出してくれます。

重曹ペーストを床全体に広げて、電動バスポリッシャーで一気に掃除すれば、手作業とは比べ物にならないくらい楽に、床全体のザラザラやヌメリが解消できると思いますよ。

赤カビと黒カビへの対処法

クリーン家電ガイド:イメージ

お風呂掃除で、水垢や皮脂汚れと同じくらい気になるのが「カビ」ですよね。
ピンク色のヌメリ「赤カビ」と、パッキンなどに根を張る「黒カビ」。

まず、あのピンク色のヌメリ「赤カビ」ですが、実はあれ、カビではなく「ロドトルラ」という酵母菌の一種なんです。比較的簡単に落とせるんですが、増殖スピードが速いのが厄介なところ。この赤カビは、皮脂や石鹸カスをエサにして繁殖します。

なので、対処法としては、エサになる皮脂汚れ(酸性)ごと落とせる「重曹」でこすり洗いするのが効果的です。重曹ペーストで軽くこすれば、すぐにキレイになりますよ。

頑固な「黒カビ」には

問題は、ゴムパッキンやタイルの目地に根を張ってしまった「黒カビ」です。
これは本当に頑固ですよね。

手っ取り早いのは市販の「塩素系漂白剤(カビキラーなど)」ですが、あのツンとした臭いが苦手…という方も多いと思います。

そんな方には、ナチュラルクリーニングでの最強タッグ、「重曹 + 酸素系漂白剤」のペーストを試してみてほしいです。オキシクリーンなどで有名な「酸素系漂白剤」ですね。

黒カビ撃退ペーストの作り方

準備するもの: 重曹、酸素系漂白剤(粉末)、お湯(40~50℃)

作り方: 重曹と酸素系漂白剤を「1対1」の割合で容器に入れ、ペースト状になるまで少量ずつお湯を加えてよく練り混ぜます。(※お湯の温度が低いと酸素系漂白剤の効果が弱まるので、40℃以上がおすすめです)

使い方:
1. このペーストを、黒カビが気になる部分に塗りつけます。
2. 乾燥しないように、上からラップでパックします。
3. 30分~数時間放置した後、ラップを剥がし、古い歯ブラシなどで軽くこすり、お湯でよく洗い流します。

塩素系ほどの即効性はないかもしれませんが、臭いも穏やかで、素材へのダメージも少ないのが嬉しいポイントです。

カビ対策の「家電連携」は予防が一番!

重曹や漂白剤でカビを落としても、浴室が濡れたままでは、カビはすぐに再発してしまいます。カビの最大の原因は「湿気」ですからね。

だから、カビ掃除で一番重要な家電連携は、掃除の「後」、いかに浴室を乾燥させるか、なんです。

一番のおすすめは、やはり「浴室換気暖房乾燥機」ですね。パナソニックの「カビシャット」機能付きのモデルは、乾燥運転中に「ナノイー」を放出して、浮遊カビまで抑制してくれると人気です。TOTOの「三乾王」なども、パワフルな乾燥機能が魅力です。

もし浴室乾燥機がないご家庭でも、諦めないでください。
掃除の後に窓やドアを開けて、「サーキュレーター」で浴室内に向けて強力な風を送り込むだけでも乾燥スピードは全然違います!

アイリスオーヤマなどのサーキュレーターは、一家に一台あると、洗濯物の部屋干しやエアコンの効率アップにも使えるので、本当におすすめの家電ですよ。

掃除の順番と注意点

さて、重曹とクエン酸、どっちがどの汚れに効くか、なんとなく掴めてきたでしょうか?

お風呂の汚れは、皮脂(酸性)と水垢(アルカリ性)が混在していることが多いです。
じゃあ、どっちから掃除すればいいの?と思いますよね。

おすすめの順番は、「①重曹(皮脂)→ ②クエン酸(水垢)」です。

なぜかというと、水垢の上に皮脂汚れがコーティングされていることが多いから。先にクエン酸を使っても、油(皮脂)が邪魔をして水垢まで浸透しないことがあるんです。

なので、まずは重曹で全体の皮脂汚れを落としてから、クエン酸で水垢を狙い撃ちする、というのが効率的ですね。

お掃除の基本ステップ

1. (重曹)浴槽の残り湯に重曹を溶かして小物をつけおきしつつ、床や壁に重曹ペーストを塗ってこする。(皮脂汚れを落とす)
2. (流す)全体をシャワーでしっかり洗い流す。
3. (クエン酸)鏡、蛇口、壁など、水垢が気になる部分にクエン酸パックをする。(水垢を落とす)
4. (流す)パックを剥がしてこすり、全体をもう一度しっかり洗い流す。
5. (乾燥)最後に水気を切り、浴室乾燥機やサーキュレーターで「完全乾燥」させる!

この最後の「乾燥」までが、お掃除のセットです。
ここをサボると、またすぐに赤カビなどが発生してしまいますからね。

使用上の注意点(素材)

重曹もクエン酸も自然派で安心なイメージですが、使えない素材もあるので注意してください。

重曹がNGな素材:
大理石(天然・人工):アルカリ性で溶けたり、ツヤがなくなることがあります。
アルミ製品:黒く変色する可能性があります。
柔らかい素材(FRP浴槽など):重曹には研磨作用があるので、強くこすると傷がつくことがあります。優しく使いましょう。

クエン酸がNGな素材:
大理石:酸で溶けてしまいます。
鉄、銅などサビやすい金属:サビの原因になります。(ステンレスは大丈夫ですが、使用後はよく流してください)
コンクリート

ご自宅のお風呂の素材を一度確認してみてくださいね。あと、どちらを使う場合も、肌荒れ防止のためにゴム手袋は必ず着用しましょう!

重曹とクエン酸はどっち?お風呂掃除の使いこなし術

クリーン家電ガイド:イメージ

基本的な使い分けがわかったところで、このセクションでは、重曹とクエン酸をさらに便利に使いこなすための「作り方」や「合わせ技」をご紹介しますね。

これをマスターすれば、お掃除がもっと楽になるはずです!

重曹とクエン酸のスプレー作り方

毎日のお掃除や、ちょっとした汚れを見つけた時に、すぐに使える「スプレー」を作り置きしておくと、本当に便利ですよ。

重曹スプレー(重曹水)

作り方(分量):
スプレーボトルに、水 500ml と 重曹 大さじ1杯 を入れて、よく振って混ぜます。

用途:
軽い皮脂汚れ、浴槽の湯垢、入浴後にスプレーしておく「赤カビ予防」にもなります。

注意点:
重曹は水に溶けにくい性質があるので、使う前によく振るのがコツです。あと、乾くと白い粉(重曹)が残ることがありますが、これはクエン酸スプレーで拭けば中和されてキレイに取れますよ。

クエン酸スプレー(クエン酸水)

作り方(分量):
スプレーボトルに、水 100ml に対して クエン酸 小さじ1/2(約2.5g)が基本です。頑固な水垢用には、もう少し濃く(水200mlにクエン酸20gなど)作ってもOKです。

用途:
日常の蛇口磨き、鏡の軽い水垢、石鹸カスの除去、除菌・消臭にも。

注意点:
クエン酸水は、重曹水と違って時間と共に腐敗しやすいんです。なので、作ったら2~3週間くらいを目安に使い切るようにしてくださいね。

スプレーボトルにもこだわりを

スプレーボトルは100円ショップでも手に入りますが、せっかくならデザイン性の高いものを選ぶと、掃除のモチベーションも上がると思います。山崎実業のtowerシリーズのような、白や黒のシンプルなボトルは、浴室に置いてあっても生活感が出にくくて、私も好きですね。

つけおき洗いの実践方法

風呂椅子や洗面器、子どものおもちゃ、シャワーヘッドなど、お風呂の小物って、一つひとつ手で洗うのは結構面倒じゃないでしょうか?

そんな時は、「つけおき洗い」でまとめてキレイにしちゃいましょう。

浴槽で丸ごと!重曹つけおき

一番簡単なのは、浴槽の残り湯を使った「重曹つけおき」です。

手順

1. 浴槽の残り湯(温かい方が重曹のアルカリパワーが強まるので効果的です)に、重曹 1カップ(約200g)を投入し、よくかき混ぜます。
2. そこに、風呂椅子、洗面器、お風呂のフタ、おもちゃなど、キレイにしたい小物を全部入れてしまいます。
3. そのまま一晩放置します。
4. 翌日、お湯を抜きながら、スポンジやブラシで軽くこすり洗いし、シャワーでよく洗い流します。

これだけで、小物のヌメリや皮脂汚れがスッキリ落ちますよ。
浴槽自体も一緒にキレイになるので、一石二鳥ですね。

ただ、この「つけおき」も、最後の「軽くこする」という作業が意外と面倒だったりします。
特に風呂椅子の裏側とか、複雑な形のおもちゃとか…。

家電連携!つけおきの仕上げにもバスポリッシャー

つけおきで汚れが浮いた状態の小物を、ここでも「電動バスポリッシャー」で仕上げるのがおすすめです。

スティックタイプではなく、ハンディタイプとして使うと便利ですね。最近は、プラスマイナスゼロの「コードレス電動ブラシ(XJR-J010)」のように、本体が380gとすごく軽量で、防水性能も高い(IPX7)モデルも出ています。USBで手軽に充電できるのも、お客様に好評なポイントです。

こういう軽いモデルなら、腕も疲れにくいですし、つけおき後の小物をササッと磨き上げるのに最適だと思いますよ。

排水口に混ぜる発泡洗浄

「重曹とクエン酸を混ぜる」という使い方も、よく耳にしますよね。
排水口のヌメリや臭い対策として人気なのが、この「発泡洗浄」です。

手順

1. 排水口のゴミ受けなどを外し、排水口の周りを濡らします。
2. 排水口に向かって、重曹とクエン酸を「1対1」の割合でふりかけます。(重曹を先にまき、その上にクエン酸をかけると反応しやすいです)
3. そこに、少量のぬるま湯(40℃くらい)をゆっくりかけると、シュワシュワ~ッ!と勢いよく泡が発生します。
4. 泡が汚れを浮かせてくれている間に、古い歯ブラシなどでこすり洗いします。
5. 最後にしっかり水で洗い流します。

この泡は、重曹(アルカリ性)とクエン酸(酸性)が中和反応を起こして発生する「二酸化炭素(炭酸ガス)」の泡。

この泡がブクブクと汚れの隙間に入り込んで、ヌメリや汚れを物理的に浮かせて剥がしやすくしてくれるんです。

発泡洗浄の「限界」も知っておきましょう

シュワシュワして楽しい発泡洗浄ですが、一つだけ知っておいてほしいことがあります。それは、この方法はあくまで「泡の物理的な力」で汚れを浮かせるのがメインだということです。

重曹とクエン酸は、混ざった瞬間に「中和」してしまうので、それぞれの特性である「アルカリ性(皮脂を分解)」「酸性(水垢を溶かす)」という化学的な洗浄力は失われてしまいます。

ですから、排水口の奥に詰まった頑固な汚れを「溶かして」落とすほどのパワーは期待できません。あくまで「日常的なヌメリや臭い対策」と考えるのが良いですね。

仕上げに、スチームクリーナーのノズルで高温スチームを排水口の奥に噴射すると、除菌・消臭効果がさらに高まるので、おすすめの合わせ技ですよ。

混ぜるな危険!絶対ダメな組合せ

クリーン家電ガイド:イメージ

重曹とクエン酸は、混ぜても安全な組み合わせ(発泡するだけ)ですが、お風呂掃除で使う洗剤には、絶対に混ぜてはいけない、命に関わる組み合わせがあります。
これは、お掃除のテクニック以前の最重要ルールです。

絶対に、絶対にやってはいけないこと。
それは、「クエン酸(酸性)」と「塩素系漂白剤(カビキラーなど)」を混ぜる(同時に使う)ことです。

クエン酸などの「酸性タイプ」の洗剤と、カビキラーなどの「塩素系」の洗剤が混ざると、化学反応が起きて「有毒な塩素ガス」が発生します。これは本当に危険で、吸い込むと呼吸困難になったり、最悪の場合、命を落とす危険性もあります。

「混ぜるな危険」は必ず守ってください

「うっかり」でも取り返しのつかないことになります。公的機関も強く注意を呼びかけています。

危険な組み合わせ:
・クエン酸(酸性) + 塩素系漂白剤(アルカリ性)
・お酢(酸性) + 塩素系漂白剤(アルカリ性)

安全に使うための絶対ルール:
1. 絶対に同時に使用しないでください。
2. 「クエン酸で水垢掃除をした後、黒カビが気になったからカビキラーを…」という場合も、使う日を分けるのが一番安全です。
3. もし同日に使う場合は、クエン酸を使った箇所を「徹底的に」水で洗い流し、酸の成分が残っていないことを確認してから、時間を置いて使ってください。
4. どちらを使うにしても、必ず「換気」を(窓を開ける、換気扇を「強」で回すなど)最大限に行ってください。

(出典:東京消防庁「身近にある洗剤の事故に注意!」

安全に関わることなので、ここだけは特に強調させてくださいね。浴室乾燥機の「換気」モードを常にONにしながら作業するのが、本当に大切です。

まとめ:お風呂掃除で重曹とクエン酸のどっちも使いこなすコツ

ここまで、重曹とクエン酸の使い分けから、合わせ技、危険な使い方まで見てきました。
「お風呂掃除は重曹とクエン酸のどっち?」という疑問も、かなりスッキリしてきたんじゃないでしょうか?

最後のコツは、「汚れの性質をイメージすること」そして「便利な家電に頼ること」だと、私は思います。

「このヌメリは、私の皮脂(酸性)が原因だな…よし、重曹(アルカリ性)の出番だ」
「この白いカリカリは、水道水のミネラル(アルカリ性)か…じゃあ、クエン酸(酸性)で溶かそう」

こんな風に、汚れと洗剤をパズルのように組み合わせられるようになると、お掃除がちょっと楽しくなってきませんか?

お掃除マトリクス

これまでの内容を、簡単な表にまとめてみました。迷った時は、これを見返してみてくださいね。

汚れの種類 見た目・特徴 化学的性質 推奨する洗剤
皮脂汚れ・湯垢 浴槽の喫水線、床のヌメリ 酸性 重曹(アルカリ性)
水垢・ウロコ汚れ 鏡、蛇口の白いカリカリ アルカリ性 クエン酸(酸性)
石鹸カス 壁や床の白いザラザラ アルカリ性(金属石鹸) クエン酸(酸性)
赤カビ ピンク色のヌメリ(酵母菌) (エサが皮脂=酸性) 重曹(エサごと除去)
黒カビ 目地、パッキンの黒い点 (菌) 重曹+酸素系漂白剤

家電に頼って、お掃除をもっと賢く

重曹やクエン酸は、安価で安全な素晴らしい洗剤です。でもそれを使ったお掃除には、どうしても「こする手間」と「乾かす手間」がつきまといます。

この一番大変な部分を、「時短家電」と「予防家電」に任せてしまうのが、現代の賢いお掃除術だと、私は思います。

「電動バスポリッシャー」で、こする手間をゼロに。
「浴室乾燥機」「サーキュレーター」で、湿気をゼロに。

家電の力を上手に借りて、面倒なお風呂掃除から解放されて、もっとご自身の時間を大切にしてほしいなと思います。私も家電量販店で、そんな快適な暮らしのお手伝いができたら嬉しいと日々思っています。

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