暑い夏の日にエアコンをつけたら、突然ポタポタと水が落ちてきて驚いた経験はありませんか?
エアコンから水がポタポタ落ちる現象は、決して珍しいことではありません。しかし、その原因がわからないと、放置してもいいのか、それとも緊急に対処すべきなのか判断に迷ってしまいますよね。
実は、エアコンの水漏れには様々な原因があり、中でもドレンホースの詰まりが全体の約8割を占めています。簡単な応急処置で解決できるケースもあれば、専門業者による修理が必要な場合もあります。また、修理費用についても、原因や作業内容によって大きく変わってくるため、事前に相場を把握しておくことが大切です。
この記事では、エアコンから水がポタポタ落ちる原因の特定方法から、自分でできる対処法、専門業者に依頼する際のポイント、そして予防のためのメンテナンス方法まで、水漏れトラブルに関する情報を詳しく解説していきます。
エアコンから水がポタポタ落ちるのはなぜ|原因を解説

エアコンから水が落ちてくる現象には、実は様々な要因が関係しています。
まずは水漏れがどこから発生しているのかを正確に把握し、それぞれの原因に応じた適切な対策を講じることが重要です。ここでは、水漏れの発生場所別に詳しい原因を解説していきます。
水漏れの主な原因
原因 | 詳細説明 |
---|---|
ドレンホースの詰まり | 水漏れ原因の約8割を占める最も多いトラブル。ホコリや落ち葉、昆虫などがホース内に蓄積し、排水を妨げることで室内機に水が逆流します。 |
フィルターの汚れ | フィルターにホコリが蓄積すると結露が多く発生し、排水処理が追いつかなくなります。定期的な清掃で防げる問題です。 |
室内機の傾き | エアコンが水平に設置されていないと、水が正常にドレンホースに流れず、室内機から漏れ出してしまいます。設置不良が主な原因です。 |
熱交換器の汚れ | 内部の熱交換器(アルミフィン)に汚れが蓄積すると、結露が発生しやすくなり、排水能力を超えて水漏れが起こります。 |
ドレンパンの破損 | 結露水を受ける皿の部分にひびや変形があると、水が正常に排出されずに室内機から漏れ出します。経年劣化による問題です。 |
冷媒ガス不足 | 冷媒ガスが不足すると冷却性能が低下し、異常な結露が発生して水漏れの原因となります。専門業者による点検が必要です。 |
エアコンから水が落ちてくる現象は、実は珍しいことではありません。私も家電量販店で働いているので、この相談をよく受けるんです。まず最初に知っておいていただきたいのは、エアコン内部で水滴が発生すること自体は、エアコンの仕組み上とても自然な現象だということです。
エアコンは温かい空気を取り込み、冷えた空気に変えて室内に送り込む仕組みになっています。このとき温かい空気が急激に冷やされることで結露が発生し、水滴となって現れるのです。通常であれば、発生した水滴はドレンホースを通って屋外に排出されるため、室内に水が漏れることはありません。
しかし何らかの原因で、本来屋外に排出されるはずの水が室内に漏れ出してしまうことがあります。水漏れの原因として最も多いのは、全体の約8割を占めるドレンホースの排水不良です。ドレンホースにホコリや落ち葉、昆虫などのゴミが詰まることで、外に排出されるはずの水が室内機に逆流し、水漏れが起こってしまいます。
エアコン内部の問題も水漏れの大きな要因となります。特に多いのは、フィン(熱交換器)やフィルターの目詰まりです。これらの部分にホコリが蓄積すると結露が多く発生し、排水がうまくできなくなってしまいます。また、長期間使用していると、ドレンパンという結露水の受け皿にひびが入ったり破損したりすることもあります。
エアコンの設置に問題がある場合も水漏れの原因となります。室内機が水平に設置されていなかったり、ドレンホースが適切に接続されていなかったりすると、水の流れが妨げられて漏れが生じます。特に取り付け直後に水漏れが発生する場合は、施工不良の可能性が高いと考えられます。
放置してもいい?

エアコンの水漏れを発見したとき、「少しだけだから大丈夫」と思って放置してしまう方もいらっしゃいますが、これは絶対に避けていただきたい判断です。水漏れを無視してエアコンを使用し続けることは、様々なリスクを伴います。
まず最も深刻なのは、感電や漏電の危険性です。エアコンは電気製品であるため、水分が電気回路部分に侵入すると、感電事故や火災の原因となる可能性があります。また、エアコン本体の故障が進行し、修理費用が高額になってしまうケースも少なくありません。
水漏れを放置すると、床や壁に水滴が付着してカビが発生しやすくなります。湿度の高い環境はカビの温床となり、健康面での悪影響も心配されます。特に木製の家具や床材が水分を吸収すると、腐食や変形を起こし、最悪の場合は交換が必要になることもあります。
ただし、室外機の近くで水が出ているのを見つけた場合は故障ではありません。これは室内機で発生した結露水がドレンホースから正常に排出されている証拠で、むしろエアコンが正常に動作していることを示しています。
水漏れが軽微な場合でも、早めの対処が重要です。エアコンの運転を一旦停止し、水漏れの箇所と原因を特定することから始めましょう。自分で対処できる範囲を超えていると感じた場合は、迷わず専門業者に相談することをおすすめします。
吹き出し口から水が飛んでくる

エアコンの吹き出し口から水が飛んでくる現象は、室内機からポタポタと水が落ちる水漏れとは少し違った原因があります。この場合、多くはルーバー(風向きを調整する羽根)の結露が原因となっています。
エアコンから吹く冷たい風によって、ルーバー周辺で結露が発生し、それが風に乗って室内に飛散してしまうのです。特に設定温度を19℃以下の低温に設定している場合や、お部屋を冷やしている最中に換気を行った場合など、結露が発生しやすい環境では起こりやすくなります。
この問題の解決方法として、まずルーバーの向きを調整してみてください。風向きを上向きに変更することで、結露水がルーバーを伝って落ちにくくなり、水が飛散する現象を軽減できます。また、設定温度を少し高めに調整することも効果的です。
フィルターの汚れも、この現象の一因となることがあります。フィルターに汚れが蓄積していると、結露が多く発生し、吹き出し口から水が飛ぶ原因となってしまいます。フィルターの掃除は約20分程度で完了し、特別な道具も必要ありませんので、定期的なメンテナンスを心がけてください。
もしルーバーの調整や設定温度の変更を行っても改善されない場合は、エアコン内部に別の問題がある可能性があります。この場合は、無理に自分で対処しようとせず、専門業者に点検を依頼することが賢明です。
右側からの水漏れ
エアコンの右側から水漏れが発生している場合、いくつかの特定の原因が考えられます。最も一般的なのは、やはりドレンホースの詰まりや施工ミスです。
エアコンは通常、水平か配管が出ている側がやや下がるように設置されます。右配管のエアコンの場合、水平もしくはやや左上がりが正常な設置状態です。もしエアコンが逆方向に傾いていると、配管のない右側に水が流れ出してしまい、吹き出し口の右側から水が溢れ出てしまうことがあります。
この場合の対処法として、まずエアコンが正しく水平に設置されているかを確認してください。目視で明らかに傾いているようであれば、設置業者に連絡して調整してもらう必要があります。
ドレンホースの接続部分にトラブルがある場合も、右側からの水漏れの原因となります。エアコンの室内機とドレンホースの接合部分に問題が生じていると、本来ホースを通って排出されるべき水が、接続部分から漏れ出してしまいます。
また、ドレンパンという結露水を受ける皿の部分に破損がある場合も、右側からの水漏れを引き起こすことがあります。経年劣化によってドレンパンにひびが入ったり、変形したりすると、水が正常にドレンホースに流れず、室内機の右側から漏れ出てしまうのです。
左側からの水漏れ
左側からの水漏れは、右側の場合と比べて特殊な事情があることが多いです。エアコンは通常、室内機の右側にドレンホースが設置されていますが、建物の構造や設置環境の関係で、左側にドレンホースを配置する「左出し配管」という設置方法があります。
左出し配管の場合、右側から左側へとドレンホースを横向きに設置しなければならず、水がスムーズに流れにくくなったり、汚れやゴミがホース内に溜まりやすくなったりします。この構造的な問題により、勾配がない影響で水が逆流したり、ゴミで目詰まりしやすくなったりするのです。
左配管のエアコンの場合、水平もしくはやや右上がりが正常な設置状態となります。エアコンが左方向に傾いていると、左側に水が集まってしまい、水漏れの原因となってしまいます。
左側からの水漏れを防ぐためには、定期的なドレンホースの清掃がより重要になります。左出し配管は構造上、汚れが蓄積しやすいため、通常よりも頻繁にメンテナンスを行うことが必要です。
また、エアコンの設置角度についても、より注意深く管理する必要があります。わずかな傾きでも水の流れに大きな影響を与えるため、定期的に水平器などで設置状態を確認することをおすすめします。
ドレンホースの水漏れ

ドレンホースは、エアコンの水漏れトラブルの中で最も頻繁に問題となる部分です。室外機の近くにあるジャバラ状のこのホースは、室内機とつながっており、エアコン運転中に室内機内部で発生した結露水を屋外に排出する重要な役割を担っています。
ドレンホースからうまく排水されない原因は主に3つあります。まず、ドレンホースの口が水たまりの中に入っていたり、石などで口が塞がれていたりするケースです。次に、ドレンホースの口が下を向いていない、つまり排水に適さない向きになっている場合です。そして最も多いのが、泥や草、昆虫などが入り込んでホースが詰まってしまうケースです。
ドレンホースの詰まりは、ホコリやゴミの蓄積、カビや藻の発生、接続不良などが原因となります。特に設置後10年以上経過した古いエアコンには、ゴミが蓄積されているパターンが多く見られます。
水分が貯まった状態が続くと、ホース内でカビや藻が発生し、これがさらなる詰まりの原因となる悪循環を生み出します。また、ドレンホースがエアコン本体に適切に接続されていない場合、水漏れが発生して周囲に水がたまり、それが新たな詰まりの原因となることもあります。
ドレンホースの問題を見分ける方法として、室内のエアコンに水がにじむような水漏れが起こっているかどうかを確認してください。ドレンホースから水がスムーズに排出されていない場合や、ホースの先端がふさがっている場合は、エアコンから排出される水が滞留し、室内機側に逆流して水漏れを引き起こします。
エアコンから水がポタポタ落ちるのはなぜ|処置と修理

水漏れの原因を特定できたら、次は具体的な対処方法に移ります。
緊急時の応急処置から、自分でできる清掃方法、そして専門業者に依頼すべきケースまで、状況に応じた最適な解決策をご紹介します。また、今後同じトラブルを避けるための予防策についても詳しく説明していきます。
応急処置の手順
STEP | 処置内容 | 詳細説明 |
---|---|---|
1 | エアコン運転停止 | まず最初にエアコンの電源を切り、運転を完全に停止します。水漏れは徐々に収まりますが、完全に止まるまで時間がかかることがあります。 |
2 | 水の受け皿設置 | バケツやタオル、新聞紙などを使って床や家具が濡れないよう保護します。電子機器や大切な家具は速やかに移動させてください。 |
3 | 水漏れ箇所の特定 | 吹き出し口、エアコンと壁の間、本体下部など、どこから水が漏れているかを確認します。室外機近くのドレンホースの状態もチェックしてください。 |
4 | 電源プラグを抜く | 感電や漏電を防ぐため、コンセントから電源プラグを抜いて完全に電源を遮断します。水分と電気の組み合わせは非常に危険です。 |
5 | 周辺の水分除去 | 乾いたタオルでエアコン周辺の水分をできるだけ拭き取ります。ただし、エアコン内部に無理に手を入れたり分解したりしないよう注意してください。 |
6 | 状況確認と対策検討 | 自分で対処可能か判断し、必要に応じて専門業者に連絡します。保証期間内の場合はメーカーや購入店舗に相談してください。 |
エアコンから水漏れを発見したら、まず落ち着いて適切な応急処置を行うことが大切です。慌てて対処しようとすると、かえって状況を悪化させてしまう可能性があります。
最初にすべきことは、エアコンの運転を停止することです。電源を切ることで、じきに水漏れは収まります。ただし、完全に止まるまでには少し時間がかかる場合があるので、慌てずに待ちましょう。
水漏れによって家が汚れないよう、まずは水の受け皿を設置してください。バケツやタオル、新聞紙などを使って、床や家具が濡れないように保護します。特に電子機器や大切な家具の近くにある場合は、速やかに移動させるか、ビニールシートなどで覆って水分から守りましょう。
次に、水漏れの箇所を特定します。吹き出し口からなのか、エアコンと壁の間からなのか、本体の下部からなのかを確認してください。また、室外機の近くにあるドレンホースから正常に水が出ているかどうかもチェックしてみてください。
コンセントから電源プラグを抜くことも重要な安全対策です。水分と電気の組み合わせは感電や漏電の危険性があるため、安全を最優先に考えて電源を完全に遮断しましょう。
エアコンの周辺を乾いたタオルで拭き取り、水分をできるだけ除去してください。ただし、エアコン内部に無理に手を入れたり、複雑な分解作業をしたりすることは避けましょう。
ドレンホースの掃除方法と必要な道具
先ほどもお伝えしたとおり、水漏れの原因の大部分はドレンホースの詰まりです。幸い、ドレンホースの掃除は適切な道具と方法を知っていれば、自分で行うことができます。
まず基本的な掃除方法として、掃除機を使った詰まり解消法があります。ドレンホースの先端を上向きにし、タオルと輪ゴムで隙間がないように塞いでから、掃除機で吸引します。ただし、エアコンの水分を掃除機が吸い込むと故障の原因となるため、慎重に少しずつ作業を行ってください。
より効果的なのは、専用のドレンホースクリーナーを使用する方法です。これは別名「サクションポンプ」とも呼ばれ、強力な吸引力でドレンホース内の詰まりを解消できます。
ドレンホースクリーナーの使用方法は比較的簡単です。まず、ドレンホースクリーナーをドレンホースの穴の先端にしっかりと差し込みます。奥まで確実に差し込んだら、4~5回レバーを引いて吸引します。このとき重要な注意点として、絶対にレバーを押してはいけません。押してしまうと、ドレン水がエアコンの室内機に逆流してしまう危険性があります。
ドレンホースクリーナーにはいくつかの種類があります。イチネンTASCO製のものは、先端に取り付けるノズルが2種類付いており、ドレンホースの設置状況に応じて使い分けられます。ストレートタイプがうまく使えない場合は、L字型のノズルを使用できるのが特徴です。
カインズやコメリなどのホームセンターでは、SANEI製のドレンホースクリーナー PR871が販売されています。内径が14mmまたは16mmのホースに使用でき、手軽に購入できるのが魅力です。
頑固な汚れには、ワイヤー式のパイプクリーナーも効果的です。先端が凸凹になったワイヤーで、ポンプ式では取れないこびりついた汚れを物理的にかき出すことができます。全長5mのものであれば、通常の設置方法のドレンホースなら端から端まで届きます。
修理はどこに頼む?

エアコンの水漏れ修理を依頼する際は、保証期間や購入時期によって最適な依頼先が異なります。まず最初に確認すべきは、エアコンの保証期間が残っているかどうかです。
購入後1年未満で保証期間内の場合は、エアコンメーカーに出張修理を依頼しましょう。メーカー保証により無料で修理を受けられる可能性が高く、純正部品を使用した確実な修理が期待できます。各メーカーともサポート体制が整っており、ダイキンなら平日9:30〜17:00にオペレータが対応し、それ以外の時間は自動音声による一次受付を行っています。
購入後1年以上経過しているが保証期間内の場合は、家電量販店に出張修理を依頼するのが一般的です。購入店舗の延長保証サービスを利用できる場合があり、メーカー保証と同様に安心して修理を任せられます。
保証期間外の場合は、エアコン修理専門業者の料金がお得になることが多いです。複数の業者から見積もりを取って比較検討することをおすすめします。ただし、業者選びには注意が必要で、技術力や信頼性を重視して選択してください。
街の電器屋さんから購入した場合は、まずその店舗に相談してみましょう。長年の付き合いがある場合、アフターサービスの一環として対応してもらえることがあります。
賃貸物件に備え付けられていたエアコンが故障した場合は、まず大家さんや管理会社に連絡してください。民法606条により、基本的に入居者以外の原因での修理が必要な場合は、大家さんや管理会社が費用を負担することになっています。
水漏れ修理の費用相場
修理内容 | 費用相場 | 備考・注意点 |
---|---|---|
ドレンホース詰まり清掃 | 7,000~15,000円 | 最も多い水漏れ原因。作業時間は短く、部品交換が不要なため比較的安価で修理可能です。 |
出張点検のみ | 5,000~10,000円 | メーカー依頼時の基本料金。修理実施の有無に関わらず発生する費用です。 |
一般的な水漏れ修理 | 10,000~35,000円 | 症状や修理する部品によって費用が変動。複数の故障が併発している場合は高額になる傾向。 |
ドレンパン交換 | 15,000~25,000円 | 結露水受け皿の破損時。部品代と作業代が含まれます。機種によって部品価格が異なります。 |
エアコンクリーニング | 8,000~12,000円 | 予防目的でのプロ清掃。水漏れの根本的な原因除去に効果的です。 |
室外機故障修理 | 100,000円以上 | 重大な故障の場合。この金額では買い替えを検討することをおすすめします。 |
埋め込み式エアコン | 通常料金+α | 天井埋め込み式は構造が複雑なため、同じ症状でも費用が高くなる傾向があります。 |
エアコンの水漏れ修理にかかる費用は、原因や作業内容によって大きく異なります。2024年4月から2025年3月のデータによると、エアコンの不具合で最も多い症状は「水漏れの修理」が約27.1%を占めており、多くの方が経験するトラブルと言えるでしょう。
水漏れ単体の修理であれば、7,000~15,000円程度で済むことが多いです。これはドレンホースの詰まり解消など、比較的簡単な作業で済む場合の相場です。作業員の出張代や作業代が主な内訳となり、特別な部品交換が不要であれば費用を抑えることができます。
ただし、エアコンに不具合があるときの修理費用は、一般的に10,000~35,000円程度かかることが多いとされています。症状や修理する部品によって費用が大きく変動し、室外機が故障している場合は100,000円以上かかることもあります。
メーカーに修理を依頼する場合、出張点検だけで5,000~10,000円が必要です。この費用は修理を実施するかどうかに関わらず発生するため、事前に症状を詳しく伝えて、概算費用を確認しておくことが大切です。
天井埋め込み式や室外機を置かないエアコンなど、構造が複雑なタイプは、水漏れの原因が同じでも費用が高くなる傾向があります。これは作業の難易度や必要な時間が増えるためです。
他の故障も併発しており、総額が5万円を超えるような場合は、新品への買い替えも選択肢に入れて検討することをおすすめします。総務省統計局によると、エアコンの平均寿命は2人以上の世帯で13.5年、単身の世帯では13.6年とされているため、使用年数も判断材料の一つとなります。
作業内容や料金設定は業者によって異なるため、1社や2社だけの見積もりでは正しい費用相場を判断できません。可能であれば3社以上から見積書をもらい、作業内容と費用を客観的に比較することが重要です。
自分でできる水漏れ防止のメンテナンス

エアコンの水漏れを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。適切なケアを行うことで、トラブルを予防し、エアコンの寿命を延ばすことができます。
メンテナンス項目 | 実施頻度 | 具体的な方法 |
---|---|---|
フィルター清掃 | 月1回 | フィルターを取り外し、掃除機でホコリを吸い取った後、裏面からシャワーで洗い流します。完全に乾燥させてから取り付けてください。 |
ドレンホース点検 | 月1回 | ドレンホースの出口周辺をチェックし、土や枯葉で詰まっていないか確認。ホースが下向きになっているかも併せて点検してください。 |
ドレンホース清掃 | 3ヶ月に1回 | ドレンホースクリーナーを使用して詰まりを除去。掃除機での吸引や割り箸での異物除去も効果的です。 |
適切な温度設定 | 日常使用時 | 設定温度を19℃以下の極端に低い温度にしないよう注意。冷房中の頻繁な換気も結露の原因となるため控えめにしてください。 |
設置状態確認 | 6ヶ月に1回 | エアコンが水平に設置されているか目視確認。明らかに傾いている場合は設置業者に連絡して調整を依頼してください。 |
化粧管による保護 | 設置時 | ドレンホースを化粧管で覆うことで劣化を防止。地面から5cm程度離すことで防虫対策にもなります。 |
プロによるクリーニング | 年1回 | 専門業者によるエアコン内部の徹底清掃。8,000~12,000円程度の費用で、エアコンの寿命延長と水漏れ予防に効果的です。 |
最も基本的で効果的なのは、フィルターの定期清掃です。フィルターに汚れが蓄積すると結露が多く発生し、排水がうまくできなくなってしまいます。フィルターの掃除は約20分程度で完了し、特別な道具も必要ありません。取り出したフィルターの表面から掃除機をかけてホコリを吸い取り、裏面からシャワーを当てて洗い流すだけです。
ドレンホースの定期点検も重要な予防策です。少なくとも月に1回は、ドレンホースの出口周辺をチェックしてください。土や枯葉、泥、水たまりなどでふさがっていないか確認し、必要に応じて掃除を行います。ドレンホースの口は必ず下向きになっているか、水が流れやすい形になっているかも併せて確認しましょう。
エアコンのドレンホースは、施工時に化粧管で覆えば劣化しにくくなり、水漏れの予防効果が期待できます。また、ホースは地面から5cm程度離すことで、防虫対策にもなります。
エアコンクリーニングを清掃業者に定期的に依頼することも、効果的な予防策の一つです。相場は8,000~12,000円程度ですが、結果としてエアコンの寿命が延び、大きな修理費用を避けることができます。
最新のエアコンには、水漏れを防ぐための様々な機能が搭載されています。ダイキンの2025年モデル「うるさらX」には結露水を利用した「水内部クリーン」機能があり、パナソニックのエオリアシリーズには「フィルターお掃除ロボット」が搭載されています。三菱電機の霧ヶ峰シリーズでは「ムーブアイセンサー」によって効率的な運転制御が可能です。
日常的な使用方法にも注意点があります。設定温度を19℃以下の極端に低い温度にしたり、冷房中に頻繁に換気を行ったりすると、結露が発生しやすくなってしまいます。適切な温度設定と使用方法を心がけることで、水漏れのリスクを大幅に減らすことができるでしょう。
総括:エアコンから水がポタポタ落ちるのはなぜ
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。