お使いの空気清浄機から、今まで聞こえなかった「キュルキュル」という音が聞こえてくると、なんだか気になりますし、故障なのかな?と不安になりますよね。
特に、静かな夜やお仕事に集中したい時に限って、その音が耳についてしまうことも多いのではないでしょうか。
実は、空気清浄機から聞こえるキュルキュルという異音には、いくつか考えられる原因があるんです。
簡単なホコリの蓄積から、部品の劣化まで様々ですが、原因によってはご家庭で対処できるケースも少なくありません。もちろん、中には専門的な修理が必要な場合もあります。
この記事では、空気清浄機からキュルキュルという異音がする主な原因と、ご家庭で試せる対処法について、分かりやすく解説していきます。
また、キュルキュル音以外の気になる異音についても触れていきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
空気清浄機からキュルキュル異音がする原因と対処法

それでは、まずキュルキュル音がなぜ発生するのか、その原因から一緒に見ていきましょう。
ファンモーターの劣化や故障の可能性
空気清浄機から聞こえるキュルキュル音の最も一般的な原因の一つが、内部で空気を循環させているファンモーターの問題です。
ファンモーターは、空気清浄機の心臓部とも言える大切な部品で、長時間使用し続けることで、どうしても経年劣化が進んでしまいます。
具体的には、モーターの軸部分の潤滑油が切れてしまったり、軸受けが摩耗したりすることで、回転時に摩擦が生じ「キュルキュル」という異音が発生しやすくなるんです。
特に、製品を5年以上お使いの場合や、毎日24時間つけっぱなしにしているご家庭では、この可能性が考えられます。
この場合、ご家庭で潤滑油を差すなどの修理は、分解が必要になるため基本的には推奨されていません。下手に分解してしまうと、元に戻せなくなったり、他の部品を傷つけてしまったりする可能性があるからなんです。
ファンモーターが原因だと思われる場合は、一度メーカーのサポートセンターや購入した販売店に相談してみるのが良いと思います。
保証期間内であれば無償で修理や交換をしてもらえることもありますし、そうでなくても適切な修理方法を案内してくれますよ。
フィルターの汚れや目詰まり
次に考えられるのが、フィルターの汚れや目詰まりです。
空気清浄機はお部屋の空気を吸い込んで、フィルターでホコリや花粉などをキャッチしてきれいな空気を排出する仕組みになっています。そのためフィルターは使えば使うほど汚れていきます。
このフィルターの汚れがひどくなると、空気の通り道が狭くなって、モーターが空気を吸い込む力が通常よりも必要になるんです。
結果として、モーターに大きな負荷がかかってしまい、「キュルキュル」という悲鳴のような異音につながることがあります。これは、掃除機でノズルの先が詰まった時に、本体の音が大きくなるのと同じような原理ですね。
このケースの対処法はとてもシンプルで、フィルターのお手入れをすることです。
まず、空気清浄機の取扱説明書を確認して、フィルターの取り外し方とお手入れ方法をチェックしましょう。
多くの機種では、一番外側にあるプレフィルターは掃除機でホコリを吸い取ったり、水洗いしたりすることができます。
奥にある集じんフィルターや脱臭フィルターは、水洗い不可のものが多いので注意が必要です。
定期的なフィルター掃除は、異音の防止だけでなく、空気清浄能力を維持するためにもとても大切なので、ぜひこまめに行ってみてください。
本体内部へのホコリや異物の混入
フィルターをきれいにしても音がやまない場合、本体の内部、特にファン周辺にホコリが溜まっていたり、小さな異物が入り込んでしまったりしている可能性も考えられます。
例えば、お子さんが小さなおもちゃのかけらを入れてしまったり、ペットの毛が大量に内部で固まってしまったりするケースも、お店でお客様から伺うことがあります。
ファンが高速で回転しているところに、こうした異物が接触すると「キュルキュル」や「カラカラ」といった異音が発生する原因になります。
ホコリの塊がファンの回転バランスを崩してしまい、異音につながることもあるんです。
対処法としては、まず必ず電源プラグを抜いてから、フィルターを外し、内部を覗き込んでみてください。
懐中電灯などで照らしてみると、ファン周辺にホコリの塊や異物が見えるかもしれません。もし、見える範囲に異物があれば、ピンセットなどで慎重に取り除きましょう。
ホコリが溜まっている場合は、掃除機のノズルを細いものに付け替えて、優しく吸い出すのがおすすめです。
ただし、ファン自体はとてもデリケートな部品なので、直接手で触ったり、無理に力を加えたりしないように注意してくださいね。
設置場所が不安定な場合
意外と見落としがちなのが、空気清浄機を置いている場所の問題です。
空気清浄機が、少し傾いた場所や、ぐらつきのある不安定な床の上に設置されていると、運転中の振動で本体が微妙に揺れてしまい、部品同士がこすれるような音や、きしむような音が出ることがあります。
特に、モーターやファンが回転するタイプの家電は、水平で安定した場所に置くのが基本なんです。
設置場所が不安定だと、本体が振動を吸収しきれずに、内部の部品に余計な負担がかかり、それが「キュルキュル」という異音として聞こえてしまうんですね。
一度、空気清浄機が置かれている場所を確認してみてください。
カーペットの分厚い部分に乗っていて少し傾いていませんか?
床材が柔らかく、運転時に少し沈み込むようなことはないでしょうか。
もし、設置場所が原因だと思われる場合は、硬くて平らな床の上に移動させてみてください。それだけで、今まで気になっていた音がピタッと止まることもありますよ。
家具と本体の間に隙間がなくて、振動が伝わってしまっているケースもあるので、壁や家具からは少し離して設置するのもポイントです。
簡単なことですが、ぜひ一度試してみてほしい対策の一つです。
加湿機能の部品が関係
加湿機能付きの空気清浄機をお使いの場合、その加湿機能に関連する部品が異音の原因となっていることもあります。
特にキュルキュルという音の場合、加湿フィルターを回転させるためのモーターやギアが関係していることが多いです。
加湿機能は、水を含んだフィルターを回転させて、そこに風を当てることで空気を潤す仕組みです。
この回転部分の潤滑が不足したり、水に含まれるカルキ成分などが固着して動きがスムーズでなくなったりすると、摩擦で「キュルキュル」という音が発生しやすくなります。
また、加湿トレーの水が少なくなっている時に、給水を促すために一時的に音が鳴る機種もあります。
まずは、加湿フィルターやトレーのお手入れをしてみましょう。
取扱説明書に従って、クエン酸などを使ってつけおき洗いをすると、カルキ汚れが取れて動きがスムーズになることがあります。
シャープのプラズマクラスター搭載機種などは、加湿フィルターのユニット部分のお手入れも推奨されています。
定期的にお手入れをしていても音が改善しない場合は、加湿フィルターを回転させるギアなどの部品が摩耗している可能性も考えられます。その場合は、やはりメーカーへの相談が必要になってくると思います。
キュルキュル以外の空気清浄機の異音

空気清浄機から聞こえてくる気になる音は、「キュルキュル」だけではありませんよね。
ここでは、お客様からよくご相談いただく、他の異音についても原因と対処法を簡単にご紹介します。
カタカタという異音
フィルター掃除の後などに、奥まできっちりはまっていなかったり、少し浮いてしまっていたりすると、運転の振動で本体とぶつかって「カタカタ」と音が鳴ることがあります。
もう一度、フィルターがしっかりと定位置に収まっているか確認してみてください。
ファンの回転によって、内部で異物が動き回って壁面に当たることで音が発生するんですね。
電源を切ってから、内部をそっと確認してみることをおすすめします。
「カタカタ」「ガタガタ」という、何かが当たっているような音がする場合、いくつかの原因が考えられます。
一番多いのは、フィルターが正しくセットされていないケースです。
フィルター掃除の後などに、奥まできっちりはまっていなかったり、少し浮いてしまっていたりすると、運転の振動で本体とぶつかって「カタカタ」と音が鳴ることがあります。もう一度、フィルターがしっかりと定位置に収まっているか確認してみてください。
また、先述の通り、本体内部に何か異物が入り込んでいる可能性もあります。
ファンの回転によって、内部で異物が動き回って壁面に当たることで音が発生するんですね。電源を切ってから、内部をそっと確認してみることをおすすめします。
それでも直らない場合は、内部の部品が緩んでいたり、破損していたりする可能性も考えられるため、メーカーに点検を依頼するのが安心です。
キーキーという異音
これは、キュルキュル音よりもさらに症状が進行している状態で、モーターの軸受け部分が深刻なダメージを受けているサインかもしれません。潤滑油が完全に切れ、金属同士が強くこすれ合うことで発生する音と考えられます。
ご家庭での対処は難しいケースがほとんどなので、プロに任せるのが一番です。
2. メーカー修理窓口へ連絡
3. 専門業者による診断・修理
「キーキー」という甲高い、黒板を引っ掻くような不快な音も、ファンモーターの異常が原因であることが多いです。
これは、キュルキュル音よりもさらに症状が進行している状態で、モーターの軸受け部分が深刻なダメージを受けているサインかもしれません。
潤滑油が完全に切れ、金属同士が強くこすれ合うことで発生する音と考えられます。この音を放置して使い続けると、モーターが焼き付いてしまい、最終的には動かなくなってしまう危険性もあります。
「キーキー」という音が聞こえ始めたら、早急に使用を中止して、メーカーの修理窓口に連絡してください。ご家庭での対処は難しいケースがほとんどなので、プロに任せるのが一番です。
特に、ダイキンやシャープなどの多機能なモデルは内部構造も複雑なので、専門の技術者に見てもらうのが確実ですね。
ブーンという異音
フィルターがホコリでいっぱいになると、空気を吸い込むためにモーターが普段以上に頑張ってしまい、その結果としてうなるような音が出ることがあります。
これは正常な動作音なので心配いりません。
「ブーン」という低くうなるような音は、正常な運転音である場合も多いですが、以前よりも音が大きくなったと感じる場合は注意が必要です。
この音の原因として考えられるのは、フィルターの目詰まりです。
フィルターがホコリでいっぱいになると、空気を吸い込むためにモーターが普段以上に頑張ってしまい、その結果としてうなるような音が出ることがあります。
この場合は、フィルターを掃除することで音が改善される可能性が高いです。
また、インバーターを搭載している機種では、運転の強弱を切り替える際に「ブーン」という音が一時的に聞こえることもあります。これは正常な動作音なので心配いりません。
ただ、常に大きな音が鳴り続けている、振動を伴う、といった場合は、モーター自体の不具合や、内部の部品の共振なども考えられます。
フィルターを掃除しても改善しないようであれば、一度点検を依頼してみると良いでしょう。
どうしても直らないなら修理か買い替え
ここまでご紹介した対処法を試してみても異音が解消しない場合は、残念ながらご家庭での対応は難しいと考えられます。
その際は、「修理」か「買い替え」を検討することになりますが、どちらを選ぶべきか悩んでしまいますよね。
以下に、判断のポイントをいくつかご紹介します。
お店でも、「修理と買い替え、どっちがいいかしら?」というご相談は本当によくいただきます。一つの目安として、使用年数を基準に考えてみるのが分かりやすいかもしれませんね。
総括:空気清浄機のキュルキュルという異音について
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。