「空気清浄機を使っている部屋でアロマを焚いたら、なんだか香りがすぐ消えちゃう…」なんて経験はありませんか?
せっかくリラックスしたくて良い香りを広げても、空気清浄機が原因で意味ないなんてことになったら、少しがっかりしてしまいますよね。
多くの方が、空気清浄機が芳香剤の匂いも消してしまうのでは?と心配されていますが、実はいくつかのポイントを押さえるだけで、キレイな空気と良い香りの両立は可能なんです。
この記事では、空気清浄機でアロマの香りが意味ないと言われる理由から、ルームフレグランスなどと上手に併用する方法、さらにはアロマ対応の最新機種まで、詳しく解説していきます。
空気清浄機でアロマが意味ないと言われる理由

お部屋の空気をキレイにしてくれる空気清浄機ですが、どうしてアロマなどの良い香りまで消えてしまうことがあるのでしょうか。
ここでは、空気清浄機の基本的な機能や、脱臭機との違いに触れながら、アロマの香りが「意味ない」と感じてしまう理由を一緒に見ていきましょう。
また、誤った使い方で故障させないための注意点も解説しますね。
空気清浄機は芳香剤の匂いも消してしまう
空気清浄機をお部屋で使っていると「芳香剤の香りが弱くなった」と感じることがあるかもしれません。
その理由は、多くの空気清浄機に搭載されている「脱臭フィルター」にあります。
このフィルターは、活性炭などを使って生活臭やペットの臭いといった、お部屋の気になるニオイ成分を吸着してくれる優れた機能を持っています。
ただ、この脱臭フィルターは、良い香りと悪い香りを区別することができません。
そのため、アロマや芳香剤、ルームフレグランスなどの心地よい香り成分まで、生活臭と同じように吸着してしまうことがあるんです。
これが、空気清浄機を使うとアロマの香りが意味ないと感じる一番の理由ですね。
せっかくの香りが消えてしまうのは残念ですが、それだけ空気清浄機がしっかり仕事をしてくれている証拠とも言えます。
空気清浄機と脱臭機の役割はそもそも違う
「空気清浄機」と「脱臭機」、どちらもお部屋の空気を快適にする家電ですが、実は得意なことがそれぞれ違います。
この違いを理解すると、アロマや芳香剤との付き合い方も見えてきますよ。
まず、空気清浄機の主な役割は、空気中に浮遊するホコリや花粉、ハウスダストなどの目に見えない粒子(パーティクル)を集めることです。
ファンで空気を吸い込み、高性能なフィルターでこれらの粒子をろ過して、キレイな空気を排出する仕組みですね。
多くの機種には、先ほどお伝えしたようなニオイを除去する脱臭機能も付いています。
一方、脱臭機はニオイの原因となる成分を分解・除去することに特化した製品です。
オゾンや次亜塩素酸などを放出してニオイ成分を元から分解するタイプや、触媒を使って吸着・分解するタイプなどがあります。
空気清浄機のように粒子を集める機能は持たないものがほとんどで、まさに「ニオイ対策のエキスパート」と言えるでしょう。
このように、得意な分野が違うため、目的に合わせて選ぶことが大切になります。
空気清浄機に香水を入れると故障の原因に
良い香りをさせたいからといって、空気清浄機に直接香水やアロマオイルを吹きかけたり、水タンクに入れたりするのは絶対にやめてください。これは、故障の大きな原因になってしまうんです。
特に、加湿機能付きの空気清浄機の場合、給水タンクに香水やアロマオイルなどを入れると、内部のフィルターや配管に油分が付着してしまいます。
これが目詰まりを起こすと、加湿性能が低下するだけでなく、雑菌やカビが繁殖する原因にもなりかねません。最悪の場合、内部のセンサーやモーターが故障して、修理が必要になることもあります。
また、フィルターに直接吹きかけるのもNGです。
脱臭フィルターの活性炭の穴が油分で塞がれてしまい、本来の脱臭性能が発揮できなくなってしまいます。
集じんフィルターも同様に、目詰まりを起こして空気を通しにくくなり、お部屋の空気をきれいにする能力が落ちてしまうんです。必ず、取扱説明書に従った正しい使い方を心がけてくださいね。
アロマウォーターは空気清浄機に使える?
加湿器用として販売されている「アロマウォーター」ですが、これを空気清浄機の給水タンクに入れても良いのでしょうか?
答えは、ほとんどの場合で「NO」です。
アロマウォーターは、その名の通り「加湿器」で使うことを想定して作られています。一方、加湿空気清浄機は、水を気化させて加湿する「気化式」という方式を採用しているものがほとんどです。
この方式の機械にアロマウォーターを入れると、水分だけが蒸発し、香りの成分や油分がフィルターやトレーに残ってしまいます。
先ほどの香水の話と同じように、これがフィルターの目詰まりや劣化、カビや雑菌の繁殖につながる可能性があるんです。ベタつきが内部に残ることで、お手入れも大変になります。
一部、アロマウォーター対応をうたっている超音波式の加湿空気清浄機も存在するかもしれませんが、一般的な製品では使用できません。
「加湿機能があるから大丈夫」とは思わずに、必ずお使いの空気清浄機の取扱説明書を確認することが大切です。
アロマは意味ない?空気清浄機と香りを両立するコツ

空気清浄機の仕組み上、アロマや芳香剤の香りが消えやすいことはお分かりいただけたかと思います。
でも、諦めるのはまだ早いですよ。ちょっとした工夫で、クリーンな空気と心地よい香りを両立させることは十分に可能です。
ここからは、お部屋で香りを楽しみながら空気清浄機を上手に使うための、具体的なコツをご紹介しますね。
空気清浄機と芳香剤を上手に併用する方法
空気清浄機と芳香剤を同じお部屋で使う場合、ポイントは「置き場所」です。お互いの機能を邪魔しない位置に置くことが、香りとキレイな空気を両立させるコツになります。
一番簡単な方法は、空気清浄機と芳香剤をできるだけ離れた場所に置くことです。
特に、空気清浄機の吸気口(空気を取り込む部分)の近くに芳香剤を置くのは避けましょう。
吸気口の近くに置くと、放出された香りの成分がすぐに吸い込まれてしまい、お部屋に広がる前にフィルターにキャッチされてしまいます。
おすすめは、空気清浄機の排気口(キレイな空気を出す部分)の近くに芳香剤を置くことです。
こうすることで、浄化されたキレイな空気の流れに乗って、香りの成分がお部屋の隅々まで効率よく広がってくれます。
空気清浄機が生み出す空気の流れをうまく利用するイメージですね。
この方法なら、空気清浄機の脱臭能力を維持しつつ、芳香剤の香りもしっかり楽しむことができると思います。
空気清浄機とルームフレグランスは併用できる
スティックタイプのルームフレグランスや、置くタイプの消臭芳香剤も、基本的な考え方は同じです。空気清浄機と併用することは全く問題ありません。
ここでもやはり、設置場所が重要になります。
先述のように、空気清浄機の吸気口からなるべく遠ざけて、お部屋の空気の流れを考えて置く場所を決めるのがおすすめです。例えば、お部屋の対角線上に置くなど、物理的な距離をしっかりとるのが良いでしょう。
また、香りの強さを少しだけ意識してみるのも一つの手です。
空気清浄機が常時稼働していると、どうしても香りが薄まりがちになります。
いつもより少しだけ香りが強めのフレグランスを選んだり、スティックの本数を増やして香りの拡散量を調整したりするのも効果的かもしれません。
ただし、香りが強すぎると、空気清浄機のニオイセンサーが反応してしまい、運転が強まることがあります。
お部屋の広さや空気の流れ、お使いの空気清浄機の性能に合わせて、ちょうど良いバランスを見つけることが、快適な空間作りの鍵になりますね。
空気清浄機がアロマディフューザーに反応する訳
「アロマディフューザーを使い始めたら、空気清浄機が急に『ゴォーッ』と音を立てて動き出した!」という経験、ありませんか?
これは、空気清浄機が故障したわけではないので安心してください。
多くの空気清浄機には、空気の汚れを検知する「ホコリセンサー」や「PM2.5センサー」が搭載されています。
そして、アロマディフューザーの中でも特に「超音波式」のものは、水を微細なミストにして空気中に放出します。
実は、空気清浄機のセンサーは、このアロマの香り成分を含んだミストを、ホコリやPM2.5などの「空気の汚れ」として検知してしまうことがあるんです。
センサーが「空気が汚れた!」と判断すると、お部屋をキレイにしようと自動で風量を上げてパワフルに運転します。
その結果、ディフューザーから出たばかりの香りのミストが、お部屋に広がる前にどんどん吸い込まれてしまうというわけです。
これが、空気清浄機がアロマディフューザーに反応する仕組みです。
対策としては、ディフューザーを空気清浄機から離して置いたり、空気清浄機をオート運転ではなく、風量を固定した静音モードなどで使うのが有効ですよ。
空気清浄機はつけっぱなしで使うのが基本
お店でも「空気清浄機って、人がいるときだけつければ良いですか?」と聞かれることが多いのですが、実は24時間つけっぱなしで使うのが最も効果的なんです。
空気中には、目に見えないホコリやハウスダストが常に舞っています。人が動いたり、窓を開け閉めしたりするだけでも、床に溜まっていたホコリは簡単に舞い上がります。
空気清浄機は、こうして空気中に浮遊している汚れを継続的に取り除くことで、お部屋の空気をキレイな状態に保ってくれるのです。
そのため、電源をこまめにオン・オフするよりも、24時間稼働させ続ける方が、結果的に効率よく空気を清浄できます。
電気代を心配される方もいらっしゃいますが、最近の空気清浄機は省エネ性能がとても高いんです。
センサーで空気の汚れ具合を判断し、必要なときだけパワフルに、空気がキレイなときは静かに省エネ運転する「自動運転モード」に設定しておけば、電気代はそれほど気にならないと思います。
例えば、一般的なモデルを24時間つけっぱなしにしても、1日の電気代は数円から数十円程度という場合がほとんどです。
常にキレイな空気の中で過ごすためにも、空気清浄機はつけっぱなしにしておくことをおすすめします。
総括:空気清浄機でアロマが意味ないは本当?
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。