エアコンを毎日使っているのに、フィルターの掃除って後回しにしがちですよね。
もしかしたら、エアコンのフィルターを掃除しないとどうなるかを知らない方も多いのではないでしょうか?
毎月の電気代が思った以上に高くなってしまったり、突然エアコンが故障してしまったり、部屋がカビ臭くなったりと、フィルターを放置することで起こる問題は想像以上に深刻です。
でも安心してください。フィルターのお手入れは思っているほど難しくありません。
掃除機だけでできる簡単な方法から、シロッコファンのような内部部品のこと、最新のストリーマ機能付きエアコンのメンテナンス方法まで、知っておくべき情報がたくさんあります。
また、フィルターは何年もつのか、どんな症状が出たら交換のサインなのかも気になるところですよね。
この記事では、フィルター掃除をしないことで起こる具体的なリスクから、効果的な掃除方法、そして長持ちさせるコツまで、エアコンを快適に使い続けるために必要な情報をわかりやすくまとめました。
電気代の節約や健康的な室内環境を保つためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
エアコンのフィルターを掃除しないとどうなる?基本情報

エアコンのフィルターって、ついつい掃除を後回しにしがちですよね。でも、放置しておくと、実は色々な困ったことが起きてしまうんです。
このセクションでは、フィルター掃除をしないと具体的にどんな影響があるのか、基本的な情報から見ていきましょう。知っておけば、きっと「掃除しなきゃ!」って思えるはずですよ。
電気代が高くなる
エアコンのフィルターがホコリで目詰まりしてしまうと、エアコンは空気を吸い込むために余計な力を使わなければならなくなります。これは、まるでマスクをしたまま全力疾走するようなもので、とても効率が悪い状態なんです。
結果として、お部屋を快適な温度にするためにより多くの電気を消費してしまい、電気代が高くなってしまう可能性があります。
ある調査では、3年間掃除しなかったエアコンのフィルターを掃除したところ、消費電力が大幅に改善したという報告もあります。
実際に環境省のデータによると、フィルターを2週間に一度掃除することで、冷房時で約4%、暖房時では約6%もの消費電力の削減が期待できるとされています。
「最近なんだかエアコンの効きが悪いし、電気代も気になる…」と感じている方は、もしかしたらフィルターの汚れが原因かもしれません。フィルターをキレイにするだけで、思った以上に電気代を節約できるかもしれませんよ。
故障リスクが高まる

フィルターが汚れて目詰まりを起こすと、エアコン内部の空気の流れが悪くなります。そうなると、エアコン本体に大きな負担がかかってしまうんです。
特に、空気を送り出すファンモーターや、熱を交換する大事な部分に負荷が集中しやすくなります。
このような状態が長く続くと、部品が通常よりも早く劣化してしまったり、最悪の場合、エアコンが故障してしまう原因にもなりかねません。
10年以上掃除していないエアコンだと、内部はホコリやカビでいっぱいになっていることもあり、そうなるといつ故障してもおかしくない状態と言えるかもしれません。
エアコンの修理や買い替えには、それなりの費用がかかってしまいますよね。フィルター掃除は、そういった大きな出費を防ぐための、実はとても大切なメンテナンスなんです。
定期的なフィルター掃除で、エアコンを長持ちさせましょう。
カビ臭くなる

エアコンをつけた瞬間、「あれ?なんだかカビ臭い…」と感じた経験はありませんか?
その不快なニオイの主な原因は、フィルターやエアコン内部に発生したカビであることがほとんどです。
エアコン内部は、冷房運転時に温度差で結露が発生しやすく、湿度が高い状態になりがちです。そこにフィルターを通り抜けてきたホコリや、フィルター自体に付着したホコリが溜まると、カビにとっては絶好の栄養源となってしまいます。
そして、ホコリと湿気をエサにしてカビがどんどん繁殖し、あの嫌なニオイを放つようになるのです。
特に、キッチンに近いリビングのエアコンや、タバコを吸うお部屋のエアコンは、油汚れやヤニが付着しやすく、それがさらにカビの繁殖を助けてしまうことも。
カビ臭い空気を吸い続けるのは気分の良いものではありませんし、健康面でも心配ですよね。そうなる前に、フィルター掃除でカビの発生を抑えることが大切です。
咳の原因になる可能性

エアコンのフィルター掃除を怠っていると、フィルターや内部で繁殖したカビの胞子や、溜まったホコリが、エアコンの風に乗って部屋中にまき散らされてしまうことがあります。これらの目に見えない小さな刺激物が、私たちの体に影響を与え、咳の原因になる可能性があるんです。
店舗に見えるお客様の中にも、フィルターの汚れが原因で咳が止まらなくなったという方が複数いらっしゃいました。
特に、アレルギー体質の方や気管支が弱い方は注意が必要です。
カビの胞子やハウスダストはアレルゲンとなり、くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状だけでなく、咳喘息や、夏場に多い夏型過敏性肺炎といった呼吸器系の症状を引き起こすこともあります。
小さなお子さんやご高齢の方がいるご家庭では、特に室内の空気環境に気を配りたいですよね。
エアコンから出てくる空気が清潔であることは、家族みんなの健康を守るためにも、とても重要なことなんです。
フィルターをキレイに保つことは、そうした健康リスクを減らすための第一歩と言えるでしょう。
エアコンのフィルターを掃除しないとどうなる?関連情報

ここまで、フィルター掃除をしない場合の基本的なデメリットについてお話ししてきました。電気代や故障、ニオイなどの心配があることがお分かりいただけたかと思います。
ここからはもう少し視野を広げて、フィルター掃除に関連する情報や、皆さんが疑問に思いそうな点について詳しく見ていきましょう。
シロッコファンの掃除は必要?
エアコンのフィルターを一生懸命お掃除しても、実はエアコン内部にはもう一つ、汚れが溜まりやすい重要な部品があるんです。
それが「シロッコファン」です。
シロッコファンは、エアコンの奥にある、たくさんの細長い羽根がついた筒状のファンのことで、お部屋の空気を吸い込んだり、冷やしたり暖めたりした空気を送り出したりする、いわばエアコンの心臓部のような役割を担っています。
フィルターである程度はホコリをブロックできますが、細かなホコリやカビの胞子はフィルターをすり抜けてシロッコファンにたどり着き、付着してしまうことがあります。
特に、油を含んだ煙が発生しやすいキッチン近くのエアコンや、喫煙環境にあるエアコンのシロッコファンは、油汚れとホコリが混じり合って、ベタベタとした頑固な汚れになりやすいんです。
シロッコファンが汚れると、まず換気効率が低下します。
羽根に汚れが付着することで、ファンが重くなったり、空気の流れが悪くなったりして、エアコンが本来の性能を発揮できなくなるのです。その結果、エアコンの効きが悪く感じられたり、余計な電力を消費してしまったりすることにも繋がります。
さらに汚れがひどくなると、ファンが回転する際に「ゴー」とか「ブーン」といった異音がするようになることもあります。これはファンのバランスが崩れたり、汚れが物理的に干渉したりするために起こる現象です。
シロッコファンの掃除は、フィルター掃除ほど簡単ではありません。多くの場合、専門的な知識や道具が必要になるため、ご自身で行うのは難しいかもしれません。
もし、フィルターを掃除してもエアコンのニオイや効きが改善しない、あるいは異音が気になるという場合は、シロッコファンをはじめとした内部の汚れが原因である可能性が高いので、プロのエアコンクリーニング業者に相談してみることをおすすめします。
専門業者であれば、専用の洗剤や高圧洗浄機を使って、シロッコファンや熱交換器など、普段手の届かない内部の汚れまで徹底的にキレイにしてくれますよ。
ストリーマ機能があっても掃除は必要

最近のエアコンには、「ストリーマ機能」や「ナノイー」、「プラズマクラスター」といった、空気清浄機能や内部クリーン機能が搭載されているものが増えていますよね。
ダイキンさんのストリーマ機能などは、カビ菌やアレル物質を分解・抑制する効果が期待できるとされていて、とても心強い味方です。
「だから、うちのエアコンは自動でお掃除してくれるからフィルター掃除は必要ないんでしょ?」
と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、実はそうではないんです。
これらの高機能なエアコンも、フィルター自体のホコリや、フィルターが集めたホコリを溜めておくダストボックスのお手入れは、定期的(多くの機種で年に1回程度、機種によってはもっと頻繁に)に必要になる場合がほとんどです。
確かに、ストリーマ機能などはエアコン内部を乾燥させたり、カビの発生を抑制したりする効果があり、フィルターの汚れを軽減してくれる働きは期待できます。しかし、空気中のホコリを物理的にキャッチしているのは、やはりフィルターの役割なんです。
自動お掃除機能付きのエアコンの場合、フィルターの表面についたホコリをブラシなどでかき取ってダストボックスに集める仕組みになっていることが多いですが、そのダストボックスがいっぱいになってしまえば、それ以上ホコリを溜めることができません。
そうなると、結局フィルターが目詰まりしてしまい、エアコンの効率が落ちたり、ニオイの原因になったりする可能性があります。
また、油汚れやタバコのヤニなどの粘着性の高い汚れは、自動お掃除機能だけでは落としきれないこともあります。このような汚れがフィルターに付着していると、そこにさらにホコリがくっついて、頑固な汚れになってしまうことも考えられます。
ですから、いくら高機能なエアコンをお使いでも、取扱説明書をよく読んで、推奨されているフィルターやダストボックスのお手入れは必ず行うようにしてくださいね。
ストリーマ機能などの効果を最大限に引き出し、エアコンを快適に長持ちさせるためにも、人の手によるメンテナンスはやっぱり大切なんです。
掃除機だけで済ませる方法と限界

エアコンのフィルター掃除と聞いて、まず思い浮かぶのは掃除機でホコリを吸い取る方法ですよね。
実際、フィルターの表面に付着した乾いたホコリであれば、掃除機で吸い取るのが最も手軽で効果的なお掃除方法です。
お掃除の手順としては、まずエアコンの電源プラグを抜き、前面パネルを開けてフィルターを取り外します。
床に新聞紙などを敷いて、その上でフィルターのホコリが付いている面(通常は表側)から、掃除機のブラシノズルなどを使って優しくホコリを吸い取っていきます。
このとき、あまり強く押し付けたり、吸引力が強すぎたりするとフィルターを傷めてしまう可能性があるので、力加減には注意しましょう。
裏側から掃除機をかけると、ホコリがフィルターの網目に詰まってしまうことがあるので、必ず表側から吸い取ってくださいね。
これだけでも、かなりの量のホコリが取れて、フィルターは見違えるようにキレイになることが多いです。特に、こまめに掃除をしている場合は、掃除機だけで十分な場合も多いでしょう。
しかし、掃除機だけでは落としきれない汚れも存在します。
例えば、キッチンの近くに設置されたエアコンのフィルターには、調理中の油を含んだ煙が付着し、ホコリと混ざってベタベタした汚れになっていることがあります。
また、タバコのヤニ汚れも同様に粘着性が高く、掃除機だけではなかなか取れません。
さらに、長期間掃除をしていなかったり、湿気が多い環境だったりすると、フィルターの網目に細かなホコリやカビがこびりついてしまっていることもあります。
このような汚れは、掃除機で吸い込もうとしても、しっかりとフィルターに付着していて取れにくいのです。
そういった頑固な汚れには、やはり水洗いが効果的です。
フィルターを浴室などに持っていき、裏側からシャワーで水を流すと、網目に詰まった汚れが押し出されて落ちやすくなります。
油汚れがひどい場合は、台所用の中性洗剤を薄めたぬるま湯にしばらくつけ置きしてから、古い歯ブラシなどで優しくこすり洗いすると良いでしょう。
ただし、ゴシゴシ強くこすりすぎるとフィルターを傷めてしまうので、あくまで優しく丁寧に洗うのがポイントです。
水洗いした後は、タオルで水気をよく拭き取り、陰干しで完全に乾燥させてからエアコンに取り付けるようにしましょう。
濡れたまま取り付けてしまうと、カビの発生原因になったり、故障の原因になったりする可能性があります。
このように、普段のお手入れは掃除機で十分な場合が多いですが、汚れがひどい場合や、より徹底的にキレイにしたい場合は、水洗いも取り入れるのがおすすめです。
ご自宅のエアコンの汚れ具合を見ながら、適切なお掃除方法を選んでくださいね。
フィルターは何年もつ?
エアコンのフィルターって、消耗品なのかしら?いつか交換が必要になるの?と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
基本的に、エアコンのフィルターは定期的にお掃除をしていれば、エアコン本体の寿命と同じくらい、つまり10年以上使えることが多いと言われています。
プラスチック製のものが多く、比較的丈夫に作られていますから、通常の使用とお手入れで簡単に壊れてしまうものではありません。
ただし、これはあくまで適切にお手入れをしている場合の話です。
フィルターの掃除を長期間怠っていたり、間違った方法でお手入れをしたりすると、フィルターの寿命を縮めてしまう可能性があります。
例えば、フィルターにホコリがびっしり詰まった状態で無理に引っ張ったり、お掃除の際に力を入れすぎてゴシゴシこすり洗いしたりすると、フィルターの網目が破れたり、枠が変形したり、亀裂が入ってしまったりすることがあります。
特に、熱いお湯で洗ったり、強アルカリ性や強酸性の洗剤を使ったりすると、フィルターの素材が劣化してしまう原因にもなります。
もし、フィルターに穴が開いてしまったり、大きな亀裂が入ってしまったりすると、そこからホコリやゴミがエアコン内部に侵入しやすくなり、フィルター本来の役割を果たせなくなってしまいます。
そうなると、エアコンの効きが悪くなったり、内部が汚れて故障の原因になったりする可能性があるため、フィルターの交換が必要になります。
また、長年使用していると、いくらお掃除をしてもフィルターに染み付いた汚れやニオイが取れなくなってくることもあります。
特に、油汚れやタバコのヤニ汚れがひどい場合などがこれにあたります。見た目にも衛生的ではありませんし、不快なニオイが気になるようであれば、交換を検討するのも一つの手です。
エアコンのフィルターを交換する場合、お使いのエアコンのメーカーや型番を確認して、対応する純正のフィルターを取り寄せるのが一般的です。
メーカーのオンラインストアや、家電量販店、修理を受け付けている業者さんなどで購入できます。価格は機種によって異なりますが、数千円程度であることが多いです。
また、メーカーによってはフィルターの推奨交換時期を設けている場合もあるので、取扱説明書を確認してみるのも良いでしょう。
普段から優しく丁寧にお手入れをしていれば、フィルターは長く使えます。もし交換が必要になった場合は、正しいフィルターを選んで交換するようにしましょう。
「フィルター掃除は意味ない」と思う前に知るべきこと

「エアコンのフィルター掃除って、面倒だし、本当に効果があるの?」
「ちょっとくらい汚れていても大丈夫なんじゃない?」
なんて、ついつい思ってしまうこと、ありますよね。
特に、忙しい毎日を送っていると、フィルター掃除の優先順位が下がってしまいがちです。
でも、もし「フィルター掃除なんて意味ない」と感じている方がいらっしゃるとしたら、それは少しもったいない考え方かもしれません。
なぜなら、フィルター掃除には私たちが思っている以上にたくさんのメリットがあるからです。
まず、先ほどもお伝えしたように、電気代の節約に繋がる可能性があります。
フィルターがキレイだと、エアコンはスムーズに空気を循環させることができるので、無駄な電力を使わずに効率よくお部屋を快適な温度に保てます。
これは、お財布にも環境にも優しいですよね。
次に、エアコンの性能を維持し、長持ちさせることにも繋がります。
フィルターの目詰まりは、エアコン本体に大きな負担をかけ、故障のリスクを高めてしまいます。定期的なお掃除は、エアコンを大切に使うための重要なメンテナンスなんです。
そして何より、お部屋の空気を清潔に保ち、私たちの健康を守るためにも、フィルター掃除は欠かせません。
フィルターに溜まったホコリやカビは、アレルギーや喘息などの原因になることがあります。特に小さなお子さんやご高齢の方、アレルギー体質の方がいらっしゃるご家庭では、エアコンからキレイな空気を送り出すことはとても大切です。
さらに、エアコンから出る不快なニオイを防ぐ効果も期待できます。
カビやホコリが原因の嫌なニオイは、お部屋の快適さを損なってしまいますよね。フィルターを清潔に保つことで、カビの繁殖を抑え、気持ちの良い空気環境を維持しやすくなります。
もし、フィルター掃除をしても「あまり効果を感じないな…」と思う場合は、もしかしたらフィルター以外の部分、例えばエアコン内部の熱交換器やファンなどに汚れが溜まっているのかもしれません。その場合は、ご自身でのお掃除では限界があるので、プロのエアコンクリーニング業者に相談してみるのがおすすめです。
「フィルター掃除は面倒くさい」という気持ちはよく分かります。
でも、そのちょっとした手間をかけることで、電気代の節約、エアコンの長持ち、そして家族みんなの健康と快適な暮らしに繋がると思えば、少しやる気が出てきませんか?
「意味ない」と諦めてしまう前に、ぜひ一度、フィルター掃除の効果を実感してみてほしいなと思います。
総括:エアコンのフィルターを掃除しないとどうなる?
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。