PR

炊飯器にクッキングシートは大丈夫?安全な代用法と注意点

炊飯器の豆知識

炊飯器でクッキングシートを使えば、ほったらかし飯が簡単に作れると話題ですよね。

でも、ちょっと待ってください。炊飯器にクッキングシートを入れても大丈夫なのでしょうか?
同時調理で便利な反面、敷き方や折り方を誤ると、蒸気口を塞いで大きな事故につながることも。

アルミホイルやラップでの代用はできるのか、落し蓋としての活用法は安全なのか、離乳食作りに使っても本当に問題ないのか、気になる疑問がたくさんありますよね。

この記事では家電量販店で働く私が、炊飯器でクッキングシートを使う際の安全性や危険性、メーカーの見解、そして実際に使うならどんな点に気をつけるべきかを詳しくお伝えします。

便利さの裏に隠れたリスクをしっかり理解して、安全に炊飯器を活用するための知識を一緒に身につけていきましょう。

この記事のポイント
  • 炊飯器でクッキングシートを使うことの危険性
  • メーカー各社が使用を推奨していない理由
  • 代用としてアルミホイルやラップが使えるか
  • 安全に配慮した敷き方や調理のコツ
スポンサーリンク

炊飯器でのクッキングシート使用は危険?

クリーン家電ガイド:イメージ
  • クッキングシート使用による火事リスク
  • 炊飯器に入れても大丈夫な素材とは
  • メーカーが使用を推奨しない理由
  • 蒸気口を塞ぐ危険性について
  • クッキングシートの代用は可能か
  • アルミホイルやラップは使える?

まず一番気になるのが「安全性」ですよね。

便利さの裏にあるリスクについて、一緒にしっかり確認していきましょう。ここを知っておくだけで、大きな事故を防げますからね。

クッキングシート使用による火事リスク

炊飯器でクッキングシートを使う際に、最も注意しなければならないのが火事のリスクです。

「クッキングシートってオーブンでも使える耐熱性があるのに、なぜ?」と思いますよね。

実は、クッキングシートには「耐熱温度」があります。多くの製品が250℃で20分といった基準を設けていますが、これはあくまで「燃え出さない」温度の目安なんです。

炊飯器の内部、特にヒーターに近い部分は、調理モードや炊飯器の構造によって、一時的にクッキングシートの耐熱温度を超える高温になる可能性がゼロではありません。特に、水分が少ない状態で空焚きに近い状態になると、危険性が高まります。

また、もっと直接的な危険もあります。それは、クッキングシートがヒーター部分に直接触れてしまうことです。

炊飯器の中でシートがズレたり、浮き上がったりして、内釜の外側や熱源に触れてしまうと、耐熱温度に関わらず発火する恐れがあります。これは本当に怖いですよね。

火事のリスクまとめ
火事のリスクまとめ
内釜の底が、シートの耐熱温度を超える高温になる可能性
シートがヒーター部分に直接触れて発火する可能性
水分が少ない調理(空焚きに近い状態)での危険性

家電量販店で働いていても、炊飯器の誤った使い方による故障や事故の話は耳にします。手軽に見える方法でも、火の気がある調理器具だという認識は忘れないでほしいと思います。

さらに、クッキングシート自体が燃えなくても、高温で焦げたり変質したりすることは十分に考えられます。焦げたクッキングシートの成分が食材に移ってしまうのも、あまり気分の良いものではないですよね。

安全に使うためには、こうしたリスクをしっかり理解しておくことがとても大切なんです。

炊飯器に入れても大丈夫な素材とは

「クッキングシート」と一口に言っても、実は色々な素材があるのをご存知でしたか?

素材によって耐熱温度や特性が違うので、炊飯器で「もし使う」のであれば、その違いを知っておく必要があります。

ただし、どの素材であってもメーカーは炊飯器での使用を推奨していない、というのが大前提ですよ!

主に使われる素材は以下の3つです。

紙(パルプ)素材

最も一般的なクッキングシートです。紙にシリコーン樹脂をコーティングして、食材がくっつきにくく、油や水を通しにくいように加工されています。

耐熱温度は約250℃(20分程度)のものが主流です。オーブンや電子レンジで使われることが多いですね。

炊飯器の高温・高湿状態では、長時間加熱するとシリコーン加工が剥がれたり、紙自体がふやけて破れやすくなる可能性があります。

グラスファイバー(ガラス繊維)素材

これは「オーブンシート」や「テフロンシート」と呼ばれることが多いですね。ガラス繊維にフッ素樹脂(テフロンなど)をコーティングしたものです。

紙製のものより耐熱温度が(約260℃以上)と高く、非常に丈夫で破れにくいのが特徴です。洗って繰り返し使えるタイプも多くあります。

ただ、価格は紙製より高価になります。炊飯器内で使う場合も、折れたりシワになったりするとコーティングが剥がれやすくなるので注意が必要です。

PET樹脂素材

これはクッキングシートというより、お弁当用のカップや仕切り(バラン)などで見かけることが多いかもしれません。

PET樹脂のシートは、耐熱温度が約200℃前後と低めの製品が多いんです。

炊飯器の内部は100℃以上の水蒸気と熱で満たされますし、ヒーター部分はさらに高温になります。そのため、PET樹脂製のものは炊飯器内で使うと変形したり、溶けたりする危険性が非常に高いので、絶対に使用しないでください。

結局、炊飯器で「まだ安全性がマシ」なのは紙製かグラスファイバー製ということになりますが、どちらも内釜にフィットさせて、蒸気口を塞がないことが最低条件です。

素材が大丈夫だからOK!ではなく、使い方こそが重要なんですね。

メーカーが使用を推奨しない理由

これが一番大切なポイントかもしれません。

炊飯器を作っているメーカー(象印、タイガー魔法瓶、パナソニックなど、すべてのメーカーです)は、炊飯器の内釜でクッキングシートやアルミホイルなど、付属品以外のものを使うことを推奨していません。

これは、私が家電量販店で働いているからこそ、強くお伝えしたいことです。
取扱説明書にも「炊飯や調理以外に使用しない」「付属品以外は入れない」といった内容が必ず記載されています。

メーカーが推奨しない理由は、とても明確なんです。

1. 安全性の検証がされていないから

メーカーは、製品を設計する上で「米と水を入れて炊飯する」こと、そして「付属の調理プレートやレシピブックに沿った調理」をすることしか想定していません。

クッキングシートを敷いた状態で、内部の温度や圧力、蒸気の流れがどう変化するのか、という安全テストは一切行われていないんです。どんな危険があるか分からない、というのがメーカーの正直なところだと思います。

2. 故障の原因になるから

クッキングシートを使うと、炊飯器が正常に温度を感知できなくなる可能性があります。

内釜の底にある温度センサーが「まだ温度が低い」と誤認識してしまい、過剰に加熱を続けてしまう恐れがあるんですね。これにより、内釜のコーティングが剥がれたり、センサー自体が故障したり、最悪の場合は発火につながることも考えられます。

また、シートが溶けたり、破れたりして、ヒーター部分やセンサーにこびり付いてしまったら…修理はかなり大変です。もちろん、保証期間内であっても、こうした誤った使い方による故障は「有償修理」、または修理不可となる可能性が非常に高いです。

3. 本来の性能が発揮できないから

最近の炊飯器は、内釜の素材や形状、そしてIHや圧力の複雑な制御によって、お米を美味しく炊き上げるよう設計されています。クッキングシートを一枚敷くだけで、その繊細な熱の伝わり方や水分の対流が妨げられてしまうんです。

結果として、炊きムラができたり、ご飯が美味しく炊けなかったりします。おかずは作れても、肝心のご飯が美味しくないのは残念ですよね。

メーカーが「NO」と言っているのは、「危険だから」「壊れるから」「美味しく炊けないから」という、私たちユーザーを守るための理由なんです。この点は、しっかり理解しておきたいですね。

参照:象印マホービン「コラム」

蒸気口を塞ぐ危険性について

先ほど「火事のリスク」でも少し触れましたが、クッキングシートが蒸気口(蒸気が出る穴)を塞いでしまうことは、発火と同じくらい、あるいはそれ以上に重大な事故につながる可能性があります。

炊飯器は、炊飯中や調理中に発生する大量の高温の水蒸気を、フタにある蒸気口から外に逃がすことで内部の圧力を調整しています。

もし、内釜に入れたクッキングシートが大きすぎてフタにまで達してしまったり、調理中(特に圧力IHタイプ)にシートが浮き上がって蒸気口に貼り付いてしまったら、どうなるでしょうか?

蒸気の逃げ道がなくなり、炊飯器内部の圧力が異常に高まってしまいます。

そうなると、以下のような非常に危険な事態を引き起こす可能性があります。

圧力による危険性
吹きこぼれ
内部の圧力に耐えきれず、フタの隙間から高温の蒸気や煮汁が激しく噴き出す。
フタの開放
圧力が限界に達し、調理中に突然フタが勢いよく開く。
内容物の飛散
突然フタが開く衝撃で、中の高温の食材や液体が飛び散る。
やけど
噴き出した蒸気や内容物によって、重度のやけどを負う。
製品の破損
異常な圧力に部品が耐えきれず、製品が破損・故障する。

圧力IHタイプは特に注意!

通常のマイコン炊飯器やIH炊飯器と比べ、圧力IH炊飯器は内部を高温・高圧にして炊き上げるため、蒸気口が塞がったときの危険性は格段に高くなります。

SNSなどで紹介されているレシピが、ご自宅の炊飯器(特に圧力IH)で安全に実行できるとは限りません。絶対に真似しないでください。

「クッキングシートの端が浮かないようにする」「内釜に収まるサイズにカットする」といった注意喚起もありますが、調理中にシートがどう動くかは誰にも予測できませんよね。

火事ややけど、製品の故障といった深刻な事態を避けるためにも、蒸気口を塞ぐリスクがある行為は絶対に避けるべきだと、私は強く思います。

クッキングシートの代用は可能か

「炊飯器でクッキングシートが危ないのはわかったけど、じゃあ代用品はないの?」と思いますよね。クッキングシートの役割には「落し蓋」と「蒸し器の敷紙」の2つがありますが、それぞれ代用品はあります。

ただし、これはあくまで一般的な調理法としての話です。
炊飯器の「中」でこれらを使うことも、メーカーは推奨していませんから、その点は誤解しないでくださいね!

落し蓋としての代用

煮物を作るとき、クッキングシートを落し蓋代わりに使うと便利ですよね。もしクッキングシートがない場合、以下のもので代用できます。

落し蓋の代用方法
アルミホイル
鍋の大きさに合わせて切り、真ん中に穴を開けて使います。アク取りも兼ねてくれるので便利です。
キッチンペーパー(厚手)
煮汁を吸って重みが出るので、落し蓋として機能します。これもアク取り効果がありますね。ただし、煮汁が少なくなるので火加減には注意が必要です。
大根やキャベツの葉
シュウマイなどを蒸す時と同様に、葉物野菜を敷くことで代用できます。野菜の風味も移って一石二鳥ですね。

2. 蒸し器の敷紙としての代用

シュウマイや肉まんが蒸し器にくっつかないように敷く場合ですね。

蒸し料理の敷き物
レタス、キャベツ、白菜の葉
これが一番おすすめです。食材と一緒に食べられますし、香りも良くなります。
だし昆布
和風の蒸し物なら、だし昆布を敷くのも良いですね。旨味もプラスされます。

こうしてみると、クッキングシートの代わりって色々あるんですね。

でも、炊飯器で同時調理をしたい!という場合は、やっぱり「クッキングシート」か「アルミホイル」を敷く方法が紹介されがちです。

でも、次の項目で説明しますが、アルミホイルはもっと危険なんです…。

アルミホイルやラップは使える?

クリーン家電ガイド:イメージ

クッキングシートがダメなら、アルミホイルや食品用ラップはどうなの?という疑問もわいてきますよね。

結論から言うと、これらはクッキングシート以上に危険です!
炊飯器での使用は絶対にやめてください。

アルミホイルと食品用ラップの危険性
アルミホイルが危険な理由
1.
発火のリスク
アルミホイルは金属です。電子レンジで金属を温めると火花が散るのと同じように、炊飯器の加熱方式(特にIH)とアルミホイルの相性が悪い場合、発火の原因になる可能性があります。
2.
センサーの誤作動
アルミホイルが底部の温度センサーに触れると、熱が正しく伝わらず、センサーが誤作動を起こす原因になります。過剰加熱や故障に直結しますよね。
3.
内釜を傷つける
アルミホイルの硬い端やシワが、内釜のフッ素コーティングを傷つけてしまう可能性があります。コーティングが剥がれると、ご飯がくっつきやすくなり、炊飯器の寿命を縮めてしまいます。
4.
溶ける可能性
アルミホイルは酸や塩分に弱いです。調味料を使った調理(特に酸味のあるもの)をすると、アルミが溶け出して食材に付着する可能性があります。
食品用ラップが危険な理由
1.
耐熱温度が低すぎる
これが最大の理由です。一般的な食品用ラップの耐熱温度は110℃~140℃程度です。炊飯器の内部は100℃の水蒸気で満たされ、ヒーター部分はそれ以上の高温になります。
2.
確実に溶けます
炊飯器で加熱すれば、ラップは高温に耐えきれず、ドロドロに溶けてしまいます。溶けたラップが内釜やヒーターにこびり付いたら、炊飯器はもう使えなくなってしまいますし、食材にも溶け込んだ化学物質が付着してしまいます。

SNSなどで「アルミホイルで包んで蒸し芋を…」といったレシピを見かけることがありますが、アルミホイルもラップも、炊飯器での使用は絶対にNGです。

クッキングシート以上にリスクが高いと覚えておいてくださいね!

炊飯器でクッキングシートを使う調理法

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 安全な敷き方・折り方のポイント
  • 落し蓋としての使い方と注意点
  • 離乳食の下ごしらえにも便利
  • 野菜やさつまいもを蒸す方法

さて、ここまで炊飯器でクッキングシートを使うことの危険性について、たくさんお話ししてきました。「じゃあ、もう絶対使えないの?」と思いますよね。

メーカーが推奨していない以上、「絶対安全です」とは言えません。
ここからお話しする方法も、すべて「自己責任」で行うことが大前提となります。

それでも「汚れ防止や時短のために試してみたい」という方のために、危険性を少しでも減らすための「敷き方の工夫」や「活用法」についてご紹介しますね。

安全な敷き方・折り方のポイント

もしクッキングシートを使う場合、最も重要なのは「蒸気口を絶対に塞がない」こと、そして「ヒーターやセンサーに触れさせない」ことです。

そのためには、クッキングシートを内釜にぴったりとフィットさせる必要があります。

1. 内釜に敷く(円形カット)

ケーキを焼くときのように、内釜の底と側面にシートを敷く方法です。

クッキングシートの作り方
1.
クッキングシートを内釜の直径よりひと回り大きくカットします。
2.
シートを半分に折り、さらに半分に折って四角形にします。
3.
中心(角)から三角形になるように2回折ります。
4.
内釜の半径に合わせて、余分な外周をカットします。
5.
中心の角を少しだけカットします(蒸気や水の通り道のため)。
6.
開くと、中心に穴の開いた円形シートができます。
7.
側面用にも、内釜の高さ+α × 内釜の円周 の長さでシートを用意し、側面に敷き、その上から底用の円形シートを敷くと、よりフィットします。

…と説明しましたが、正直、これは結構大変です。

内釜は底が丸くなっているものが多く、キレイに敷き込むのは至難の業です。シワが寄ると、そこに食材が入り込んだり、熱の伝わり方が均一にならなかったりします。

2. 食材を包む(キャンディ包み・箱型)

同時調理などで、ご飯の上におかずを乗せる場合によく使われる方法ですね。

キャンディ包み

鮭の切り身や野菜などをクッキングシートに乗せ、調味料をかけたら、シートの両端をキャンディの包み紙のようにねじって閉じます。この時、空気をしっかり抜いて、蒸気で膨らんで浮き上がらないようにすることが重要です。

箱型に折る

クッキングシートで小さな箱を作り、その中に食材と調味料を入れる方法です。汁気のあるおかずでもご飯と混ざらないのがメリットです。

  1. クッキングシートを正方形にカットします。
  2. 縦横に折り目をつけ、4等分の印をつけます。
  3. 四隅から中心に向かって折り、さらにその端を中心線に合わせて折って、9等分の折り目をつけます。
  4. 四隅の正方形を切り取るか、内側に折り込んで、箱型に立ち上げます。

文章だと分かりにくいですよね…。
こちらの動画が参考になると思うので、ぜひご覧になってください!

敷き方・折り方の最重要注意点
敷き方・折り方の最重要注意点
サイズは内釜より小さく
フタに触れたり、蒸気口を塞いだりしないよう、シートの端が内釜の縁より上に出ないように徹底してください。
浮き上がり防止
調理中にシートが浮き上がらないよう、しっかり包むか、食材の重みで固定されるようにしてください。
圧力IHでは試さない
先ほどもお伝えしたように、圧力IH炊飯器での使用はリスクが高すぎます。絶対に試さないでください。

落し蓋としての使い方と注意点

炊飯器の「調理モード」や「煮込みモード」を使って煮物を作る際に、クッキングシートを落し蓋として使う方法です。

通常の鍋で使う場合と同じように、クッキングシートを内釜の直径よりひと回り小さく円形にカットし、食材の上にかぶせます。

この使い方には、以下のようなメリットと、それ以上に大きな注意点があります。

メリットと注意点
メリット
少ない煮汁でも食材全体に味が回りやすくなる。
煮崩れを防ぐことができる。
アク取りの手間が少し省ける(シートにアクがつくため)。
注意点
(こちらのほうが重要です!)
蒸気口を塞がないこと
これも何度もお伝えしていますが、落し蓋としてかぶせたシートが、調理中に浮き上がったりズレたりして、フタの蒸気口を塞いでしまう危険性があります。
切れ目を入れる
蒸気の通り道を確保するため、円形にカットしたシートに十字の切れ込みを入れたり、複数の穴を開けたりする工夫が紹介されています。
メーカー非推奨
もちろん、この使い方もメーカーは推奨していません。調理モードが正常に働かず、温度が上がりすぎて食材が焦げ付いたり、センサーが故障したりする可能性もあります。

うーん…正直なところ、炊飯器で煮物を作るなら、付属のレシピ通りに作るのが一番安全で美味しいと思います。

あえてクッキングシートを落し蓋として使うメリットは、リスクと天秤にかけると、あまり大きくないような気がしますね…。

離乳食の下ごしらえにも便利

これは、私が唯一「メリットが大きいかもしれない」と感じる使い方です。

離乳食初期〜中期って、野菜をくたくたに柔らかくする必要がありますよね。
にんじん、かぼちゃ、さつまいも、じゃがいもなど…。

でも、大人のご飯とは別に、ほんの少量のために鍋でコトコト煮るのは結構大変です。

そこで、大人のご飯を炊くときに、小さく切った野菜をクッキングシートで包んで(または耐熱のシリコンカップなどに入れて)、お米の上に乗せて一緒に炊飯する、という方法です。

これなら、炊飯器の蒸気でじっくりと蒸されるので、野菜がとても柔らかく、甘く仕上がります。炊き上がったら取り出して、潰したり刻んだりすれば、すぐに離乳食ペーストが作れますよね。

離乳食調理のメリット
離乳食調理のメリット
大人のご飯と一緒に調理できるので時短・光熱費節約になる。
野菜が甘く、柔らかく仕上がる。
少量から調理できる。

この使い方でも、もちろんシートがフタに触れないように小さく包むことや、圧力IHでは試さないといった基本の注意は必要です。

ただ、油や調味料をほとんど使わない離乳食の野菜であれば、内釜が汚れるリスクも少ないですし、火事や故障につながる危険性も低いかもしれません。

それでも、あくまで自己責任の範囲で行ってくださいね!

野菜やさつまいもを蒸す方法

クリーン家電ガイド:イメージ

離乳食だけでなく、大人が食べるための蒸し野菜や「おやついも」(蒸しさつまいも)を作るのにも、炊飯器は便利です。

こちらも基本的なやり方は同じです。

野菜だけを調理する場合
野菜だけを調理する場合
1.
炊飯器の内釜に、洗った野菜(にんじん、じゃがいも、ブロッコリーなど)を入れます。
2.
水を1〜2合分ほど入れます(焦げ付き防止のため)。
3.
「早炊き」または「通常炊飯」モードでスイッチオン。
※この時、里芋や山芋などの粘性が強いもの、ほうれん草などの葉物野菜は、吹きこぼれや蒸気口を塞ぐ原因になるため、入れない方が無難です。

お米と同時に調理する場合
お米と同時に調理する場合
1.
通常通り、お米と水をセットします。
2.
皮をむいて適当な大きさに切った野菜(さつまいも、にんじん、かぼちゃなど)を、クッキングシートで包みます。
3.
お米の上に(2)を乗せて、通常炊飯します。

この「クッキングシートで包む」という工程ですが、記事によっては「アルミホイルで包む」と紹介されていることもあります。

しかし、先ほどもお伝えしたように、アルミホイルは故障や発火のリスクがあるため絶対NGです!もし包むのであれば、必ずクッキングシートにしてください。

ちなみに、タイガー魔法瓶の公式サイトでは、さつまいもを調理する場合、「調理モード」の使用を推奨しています。「炊飯モード」はあくまでお米を炊くためのプログラムなので、水が早く蒸発して焦げる恐れがあるからだそうです。

やはり、メーカーの推奨する「調理モード」や専用プレートを使うのが、一番安全で美味しくできる方法なんですね。

総括:炊飯器とクッキングシートの上手な付き合い方

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 炊飯器でのクッキングシート使用はメーカー非推奨
  • 主な理由は「火事」「故障」「やけど」のリスクがあるため
  • クッキングシートが蒸気口を塞ぐと圧力が異常上昇し危険
  • 温度センサーが誤作動し過剰加熱や故障の原因になる
  • 耐熱温度内でもヒーターに触れれば発火の恐れがある
  • アルミホイルの使用は発火や内釜を傷つけるためNG
  • 食品用ラップは耐熱温度が低く溶けるため絶対NG
  • 圧力IH炊飯器での使用は特に危険性が高い
  • もし試す場合は「自己責任」が大前提
  • シートは内釜より小さくカットしフタに触れさせない
  • 蒸気で浮き上がらないよう小さく包む
  • メーカー公認の正しい同時調理は「付属の蒸しプレート」を使う方法
  • 離乳食の野菜を少量蒸すのには便利かもしれない
  • さつまいも等を調理する場合は「炊飯」ではなく「調理」モード推奨
  • 安全と便利さを天秤にかけ、リスクを理解して判断する

炊飯器に関連する参考記事