PR

一人暮らしに炊飯器はいらない?必要性から代用方法まで家電店員が解説

掃除機の豆知識

一人暮らしを始めるとき、多くの方が「炊飯器って本当に必要なの?」と悩まれますよね。確かに冷蔵庫や洗濯機のような必需品と比べて、炊飯器は「なくてもなんとかなるかも」と思われがちです。

実際に私も家電量販店で働いていて、新生活準備のお客様から「自炊をあまりしないから、炊飯器はどうしようか迷っている」というご相談を本当によく受けます。お客様によっては、キッチンが狭いワンルームや1Kで設置場所に困る方も多いです。

でも、一人暮らしに炊飯器は本当にいらないのでしょうか?
確かに電子レンジでご飯を炊く専用調理器や土鍋での炊飯など、代用方法はたくさんあります。自炊をしない割合が高い一人暮らしの方にとって、炊飯器は優先度の低い家電に感じるかもしれません。

しかしコスト面で比較してみると、「サトウのご飯」のようなパックご飯と、炊飯器での自炊では圧倒的な差があることも事実です。また予約機能や保温機能など、炊飯器ならではのメリットを実感して「やっぱり必要だった」と感じる方も少なくありません。

この記事では、一人暮らしで炊飯器がいらないと言われる理由から、実際に必要性を感じる場面、コスト比較、おすすめ炊飯器まで、あなたの生活スタイルに合った選択ができるよう詳しく解説します。

この記事のポイント
  • 一人暮らしで炊飯器が不要と言われる背景
  • 炊飯器なしでご飯を炊く方法
  • 炊飯器とパックご飯のリアルなコスト比較
  • 炊飯器が必要かどうかの判断基準
スポンサーリンク

一人暮らしで炊飯器はいらないと言われる理由

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 一人暮らしで自炊しない割合
  • キッチンが狭いという問題
  • 炊飯器の代用になるもの
  • レンジでご飯は炊ける?
  • 土鍋で炊飯するメリット

「一人暮らしを始めるとき、炊飯器って本当に必要?」と悩む方、結構多いんです。冷蔵庫や洗濯機と違って、「なくてもなんとかなるかも」と思われがちですよね。

この章では、なぜ「一人暮らしに炊飯器はいらない」という意見があるのか、その理由を一緒に見ていきたいと思います。

一人暮らしで自炊しない割合

まず大きな理由として、「そもそも自炊をあまりしない」という方が一定数いらっしゃることが挙げられます。

ある調査(※)によると、一人暮らしで「毎日自炊する」と答えた方は約36%、「週に4〜6日程度する」方が約24%でした。合わせると約6割の方が週の半分以上は自炊をしていますが、逆に言えば残りの4割の方は、自炊頻度がそれほど高くない、ということになりますね。
(※ 2024年12月 株式会社ファミリーネットワークシステムズ調べ

また同社の別の調査では、自炊をしない理由として「めんどくさい」が52.9%、「料理が得意ではない」が40.0%と上位にきています。

仕事や学校から疲れて帰ってきて、そこからご飯を炊いて…というのは、確かに少しハードルが高いかもしれません。外食やコンビニ、スーパーのお惣菜で済ませることが多い方にとっては、炊飯器は「あっても使わない家電」になってしまう可能性があります。

店頭でも「ほとんど自炊しないから」と炊飯器コーナーを素通りされるお客様、結構いらっしゃいます。まずはご自身の生活で、どれくらい自炊をしそうかイメージしてみるのが大切ですね。

キッチンが狭いという問題

次によく聞くのが、「炊飯器を置く場所がない」という、とても現実的な問題です。

一人暮らし向けのワンルームや1Kのお部屋だと、キッチンがとてもコンパクトな設計になっていることが多いですよね。調理スペース(まな板を置く場所)もギリギリで、電子レンジや電気ケトルを置いたら、もういっぱいいっぱい…なんてことも珍しくありません。

一般的な3合炊きの炊飯器でも、幅25cm、奥行30cmほどのスペースが必要です。

さらに、炊飯器は使用中に高温の蒸気が出ます。そのため、棚の中にそのまま置くことはできず、蒸気を逃がすスペースを上部に確保するか、蒸気対応のスライド棚がある場所に置く必要があります。もちろん、コンセントも近くにないといけません。

「置く場所が確保できないから、炊飯器は諦めました」という声は、本当に多いんです。
家電の中でも炊飯器は、設置場所に意外と制約があるアイテムの一つと言えるかもしれませんね。

炊飯器の代用になるもの

炊飯器がなくても、現代はご飯を食べる(炊く)方法がたくさんあります。

例えば、以下のようなものが炊飯器の代わりになります。

ご飯の調理方法
ご飯の調理方法
電子レンジ(専用調理器)
専用の調理器を使って手軽に調理
土鍋
伝統的な調理法でふっくら美味しく
普通の鍋やフライパン
身近な調理器具で手軽に調理
電気圧力鍋・マルチポット
時短で便利な現代的調理法
パックご飯(サトウのごはん等)
すぐに食べられる便利な選択肢

お米を炊く頻度が低いのであれば、こうした代用品で十分、という判断になるわけですね。

特に最近は、「鍋でご飯を炊く」という方も増えていますし、電子レンジ用の炊飯グッズも進化しています。それぞれの方法については、この後で詳しくご紹介しますね。

最近は炊飯器以外でご飯を炊く方も増えていて、特にマルチポット(鍋)で代用する方もいらっしゃいます。一つで煮る・焼く・炊くができるので、ミニマリストの方にも人気ですね。

レンジでご飯は炊ける?

クリーン家電ガイド:イメージ

「電子レンジでご飯が炊けるの?」と驚かれるかもしれませんが、専用の調理器を使えば、簡単においしく炊けるんです。

例えば、HARIO(ハリオ)の「ガラスのレンジご飯釜」などはとても人気がありますね。1合や2合といった少量のご飯を炊くのにとても便利です。

使い方はとてもシンプルで、研いだお米とお水を容器に入れ、30分ほど浸水させた後、電子レンジで10分ほど加熱し、10〜15分蒸らすだけで完成します。

メリットは、炊飯器を買うより安価なことと、少量でもおいしく炊けることです。1合だけ炊きたい時に、大きな炊飯器を動かすより手軽だと感じる方も多いようです。

ただし、炊飯器のような「予約(タイマー)機能」や「保温機能」は、もちろんありません。また、浸水時間が必要なので、「すぐに炊ける」というわけではない点も注意が必要ですね。

電子レンジ炊飯は、お米の量やご使用のレンジのワット数によって、加熱時間が少し変わることがあります。最初は説明書通りに試してみて、ご自宅のレンジに合うベストな時間を見つけるのがおすすめです。

土鍋で炊飯するメリット

「ご飯の味にはこだわりたい!」という方には、土鍋での炊飯も選択肢になります。

土鍋炊飯のメリットは、なんといってもその「美味しさ」です。
土鍋はゆっくりと熱が伝わり、一度温まると冷めにくい性質があります。これにより、お米一粒一粒にじっくりと火が通り、ふっくらと甘みのあるご飯に仕上がります。

また、加熱時間自体は炊飯器より短い(沸騰まで約10分、弱火で10~15分、蒸らし10分)ですし、香ばしい「おこげ」が楽しめるのも土鍋ならではの魅力ですね。

一方で、デメリットもあります。

最大の難関は「火加減の調整」です。
炊飯器のようにスイッチひとつで放置、とはいかず、沸騰するまで火のそばについている必要があります。また、保温や予約はもちろんできませんし、土鍋自体が重くて割れやすいため、お手入れに気を使う点も挙げられます。

最近は「菊花」のように、火加減の調整が不要(沸騰したら火を止めるだけ)という、炊飯に特化した土鍋もたくさん出ています。

これなら初心者の方でも、失敗なく美味しい土鍋ご飯が楽しめると思いますよ。

「一人暮らし炊飯器いらない」は本当?

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 一人暮らしで絶対に必要な家電
  • 炊飯器がやっぱり必要だと感じる時
  • サトウのご飯とどっちが安い?
  • 炊飯器がある生活のメリット
  • 一人暮らしにおすすめの炊飯器

炊飯器がなくてもご飯は食べられることが分かりました。でも「本当に炊飯器なしで大丈夫?」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。

ここからは視点を変えて、炊飯器がある生活のメリットや、どんな人に必要なのかを具体的に掘り下げていきます。

一人暮らしで絶対に必要な家電

新生活を始めるとき、まず揃えるべき「必須家電」がありますよね。

一般的に「三種の神器」とも言われるのが、「冷蔵庫」「洗濯機」「電子レンジ」です。これに、お部屋によっては「エアコン」が加わります。これらは生活の基盤になるので、ほとんどの方が最初に購入されます。

では、炊飯器はどうでしょうか?

炊飯器は、この「絶対必要」なリストに入っているかというと、優先度は少し下がる傾向にあります。「あれば便利な家電」という位置づけですね。

その理由は、先ほども出てきたように「代用が効く」からです。電子レンジさえあれば、パックご飯(サトウのごはん等)を温めて食べられますし、鍋で炊くこともできます。

ただ、これはあくまで一般論です。
お米を食べる頻度や自炊をどれだけするかによって、炊飯器の優先度は大きく変わってきます。

家電量販店で新生活セットをご案内する時も、炊飯器は「自炊されますか?」と必ず確認しますね。「お米はあまり食べない」「パックご飯で十分」という方には、無理におすすめせず、その分ケトルやトースターなど、他の家電に予算を回すことをご提案しています。

炊飯器がやっぱり必要だと感じる時

実は、「炊飯器を手放して鍋炊飯にしてみたけれど、やっぱり炊飯器に戻ってきました」という方も少なくないんです。

私も店頭で、そういったお客様の声をよくお聞きします。その理由は、鍋炊飯やレンジ炊飯にはない、炊飯器ならではの圧倒的な利便性にあります。

特に多く聞かれる理由は、以下の3つです。

予約(タイマー)機能が使えない

これは本当に大きいようです。「朝起きた時に炊きたてのご飯が食べたい」「仕事から帰る時間に合わせて炊き上がるようにしたい」というニーズは、炊飯器の予約機能でないと応えられません。

保温ができない

鍋やレンジで炊いたご飯は、当然ながら保温できません。残ったご飯は冷凍するか、冷蔵しておいて食べる時に電子レンジで温め直す必要があります。この「毎回温め直す」という一手間が、地味に面倒に感じる方が多いんですね。

「放置」できない

土鍋や鍋炊飯は、火加減を見るために、炊き上がるまでコンロのそばにいる必要があります。一方、炊飯器ならスイッチを押せば、あとは炊き上がるまで完全に「放置」できます。その間にお風呂に入ったり、他の家事をしたりできる。この「手軽さ」は、忙しい一人暮らしにとって非常に価値が高いんです。

「ストウブ(お鍋)で炊いてたけど、やっぱり予約機能が欲しくて戻ってきました」というお客様、本当に結構いらっしゃいます。

美味しさや丁寧な暮らしも素敵ですが、「便利さ」を知ってしまうと、なかなか手放せないのが炊飯器なんですよね。

サトウのご飯とどっちが安い?

クリーン家電ガイド:イメージ

「手間はかかってもいいから、とにかく食費を節約したい!」という方にとって、一番気になるのはコスト比較だと思います。

パックご飯(サトウのごはん等)と、炊飯器で自炊(+冷凍保存)した場合、どちらが本当にお得なのでしょうか?

結論から言うと、毎日お米を食べるなら、炊飯器で自炊する方が圧倒的に安くなります。

少し細かく計算してみましょう。 (※電気代や米代は目安です)

項目パックご飯(サトウのごはん)炊飯器(自炊・冷凍)
1食(150g)あたりの費用目安約113円
(本体約112円 + レンジ電気代約1円)
約31円
(米代約26円 + 炊飯・冷凍電気代約5円)
初期費用なし炊飯器本体代 (約6,000円~)
メリット・手間がゼロ (約2分)
・洗い物が少ない
・常温保存可能
・1食あたりのコストが圧倒的に安い
・炊きたてが食べられる
・好みの銘柄のお米を選べる
デメリット・コストが高い
・ゴミが出る
・初期費用がかかる
・手間がかかる (炊飯,冷凍,洗い物)

このように、1食あたりの差額は約82円にもなります。 もし1日に2食お米を食べるとしたら、1日で約164円、1ヶ月(30日)で約4,920円も差が出ることになります。

「でも、炊飯器本体の値段が高いんじゃ…?」と思いますよね。
例えば、8,130円の炊飯器を買ったとします。1食あたりの差額(82円)で割ると…

8,130円 ÷ 82円/食 = 約99食

1日2食お米を食べれば、約50日(2ヶ月弱)で炊飯器本体の元が取れてしまう計算です。
こうして見ると、コストの差は歴然ですね!

もちろん、たまにしかお米を食べない方ならパックご飯の方がお得ですが、「週に4回以上お米を食べる」という方なら、初期投資をしても炊飯器を購入する価値は十分にあると思います。

炊飯器がある生活のメリット

コスト面以外にも、炊飯器がある生活にはたくさんのメリットがあります。

先ほど「炊飯器がやっぱり必要だと感じる時」で触れた内容と重なる部分もありますが、改めて整理してみますね。

炊飯器のメリット
炊飯器のメリット
手間がかからない(スイッチひとつ)
お米を研いでセットすれば、あとは炊飯器が自動で火加減を調整し、美味しく炊き上げてくれます。
予約・保温機能が便利
生活リズムに合わせて、食べたい時間に炊きたてを用意できます。
安定した美味しさ
鍋炊飯のように「今日はちょっと芯が残ったかも…」といった失敗がありません。
コンロを塞がない
これは自炊派にとって非常に重要です。ご飯を炊いている間に、コンロでおかずを作ることができます。
調理家電としても使える
最近の炊飯器は多機能で、炊き込みご飯はもちろん、煮物やケーキ、ローストビーフまで作れるレシピがたくさんあります。

一人暮らし用のキッチンはコンロが一口や二口のことが多いですよね。
炊飯器があればコンロを占領しないので、ご飯を炊きながら同時進行でおかずを作れます。これは、料理の効率を考えると、自炊派にとっては一番のメリットかもしれません。

一人暮らしにおすすめの炊飯器3選

「やっぱり炊飯器を買おう!」と決めた方のために、家電店員の視点も交えつつ、一人暮らしに本当におすすめしたい炊飯器を3モデル厳選してご紹介しますね。

選ぶポイントは、先ほどもお話しした「容量(3合炊き)」「加熱方式(IHかマイコンか)」「お手入れのしやすさ」です。

【コスパ重視】アイリスオーヤマ マイコン式 3合 RC-MD30

「とにかく初期費用を抑えたい」「味にはそこまで強いこだわりはない」という方には、アイリスオーヤマのマイコン式炊飯器が定番です。1万円以下で買えるモデルが多いのが最大の魅力ですね。

このRC-MD30も、シンプルながら「ふっくら炊き上げ」モードなどを搭載していて、一人暮らしの最初の1台としては十分な機能を持っています。まずは炊飯器のある生活をスタートしてみたい、という方にぴったりです。

【美味しさ・冷凍向き】パナソニック IH式 3.5合 SR-KT060

「冷凍ご飯でも美味しく食べたい」「やっぱりIHがいい!」という方には、パナソニックのような国内大手メーカーのIHモデルがおすすめです。

このモデルは3.5合炊きで、一人暮らしのまとめ炊きにちょうどいいサイズです。IHの高火力で炊き上げるので、一粒一粒がふっくらと、甘みのあるご飯に仕上がります。冷凍して解凍してもベチャッとしにくいのが、IHの嬉しいポイントですね。

タッチキーとガラスパネルのデザインもおしゃれで、キッチンに置いても素敵だと思います。

【お手入れ・デザイン】象印 STAN. IH式 5.5合 NW-SA10

「3合炊き」というルールからは外れてしまうのですが、あえておすすめしたいのが、象印の「STAN.(スタン)」シリーズです。

これは5.5合炊きなのですが、「まとめ炊き」派にはこのサイズが逆に便利なんです。そして最大の魅力は、洗うパーツが「内釜」と「内ぶた」のたった2点だけという、圧倒的なお手入れのしやすさ!

自炊が続かない理由の一つが「洗い物が面倒」なので、これは本当に大きなメリットです。
デザインもすっきりしていて、キッチンに出したままでも生活感が出にくいのが人気の理由ですね。

どのモデルも魅力的ですが、ご自身の「自炊の頻度」と「予算」で決めるのが一番です。
もし予算に余裕があって迷ったら、「3合炊きのIH式」を選んでおくと、ご飯の味が格段にアップして自炊の満足度が高くなるので、私はおすすめです!

総括:一人暮らしに炊飯器はいらないのか

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 一人暮らしで炊飯器が不要と言われる理由はキッチンの狭さや自炊頻度の低さ
  • 一人暮らしの社会人のうち、週3回以上自炊する人は7割を超える
  • 自炊をしない理由で最も多いのは「めんどくさい」
  • 炊飯器がなくても鍋や土鍋、電子レンジでご飯は炊ける
  • 電子レンジ炊飯は専用容器を使えば1合から手軽に炊飯可能
  • ただしレンジ炊飯はタイマーや保温機能がない点がデメリット
  • 土鍋炊飯は「美味しい」というメリットがあるが火加減の管理が必要
  • 最近は火加減不要の炊飯用土鍋も登場している
  • 炊飯器の代用としてパックご飯(サトウのごはんなど)も便利
  • コストで比較すると炊飯器での自炊がパックご飯より圧倒的に安い
  • 1食あたり約80円から100円の差額が生まれる
  • 毎日食べるなら炊飯器の初期費用は約2ヶ月で元が取れる計算
  • 炊飯器の最大のメリットは「予約・保温機能」と「手軽さ(放置できること)」
  • 鍋炊飯を試した人が炊飯器に戻る理由はタイマー機能がないため
  • 一人暮らしには「3合炊き」の炊飯器が最も使いやすい
  • 冷凍ご飯を美味しく食べるなら「IH式」がおすすめ
  • 結論として、週に数回でも自炊をするなら炊飯器は「必要」と言える

炊飯器に関連する参考記事