「え、本当に500円でロボット掃除機が買えるの?」そんな驚きの声とともに、SNSで大きな話題となったダイソーのロボット掃除機。
たった550円という価格設定に、多くの人が「安いけど、実際どうなの?」と疑問を抱いているのではないでしょうか。
Wi-Fiなしのシンプル設計、フィルターではなくシートで掃除する独特の方式、そして一般的な製品と比べて圧倒的に小さな大きさ。確かに魅力的に見えますが、カーペットでは使えないという噂や、音がうるさいという口コミも気になりますよね。
家電量販店で日々お客様の声を聞いている私も、この製品については本当にさまざまな評価を耳にします。実際の性能はどの程度なのか、耐久性に問題はないのか、そして何より、この価格で満足できる掃除機なのか。
この記事では、ダイソーのロボット掃除機について、基本スペックから実際の使用感、メリットとデメリット、そしてどんな人におすすめできるのかまで、家電のプロの視点から徹底的に解説していきます。
購入を迷っているあなたの判断材料になれば嬉しいです!
ダイソーのロボット掃除機の基本性能とは

- 大きさや本体サイズ
- フィルターではなくシートで掃除
- Wi-Fiなし!操作はスイッチ一つで簡単
- 稼働中の音はどのくらい響くのか
- どんな人におすすめできる掃除機か
まずは、ダイソーのロボット掃除機がどんな製品なのか、基本的な性能や特徴から見ていきましょう。一般的なロボット掃除機とは少し違う、ユニークな特徴がたくさんあるんですよ。
大きさや本体サイズ
まず驚くのが、そのコンパクトさと軽さです。
実際に手に取ってみると「え、おもちゃ?」と思ってしまうほど軽いんです。具体的なサイズは、直径が約23cm、高さが約5cm。
一般的なロボット掃除機が直径35cm前後、高さが10cm前後なので、一回りも二回りも小さいのがわかりますよね。
この小ささのおかげで、ソファやベッドの下、テレビボードの隙間など、普通の掃除機では届きにくい場所にもスイスイ入っていってくれるのが嬉しいポイントです。
項目 | ダイソー ロボット掃除機 | 一般的なロボット掃除機(参考) |
---|---|---|
直径 | 約23cm | 約30cm~35cm |
高さ | 約5cm | 約9cm~10cm |
重量 | 約238g(本体のみ) | 約2.5kg~4.0kg |
重さも電池を含めても約300g程度なので、部屋から部屋への持ち運びも片手でラクラク。掃除が終わった後の片付けも全く苦になりません。この手軽さは、他のロボット掃除機にはない大きな魅力だと思います。
このコンパクトさは、特に一人暮らしのお部屋や、家具が多いお部屋で活躍してくれそうですね!
ただし、小さいということは、一度に掃除できる範囲もそれなりだということ。広いリビング全体をこれ一台で、というのは少し厳しいかもしれませんね。
フィルターではなくシートで掃除
ダイソーのロボット掃除機が一般的な製品と大きく違う点が、その掃除方法です。
実はこの製品、ゴミを吸い込む「吸引機能」はありません。本体の裏に専用のクリーンシートを取り付けて、床の上を走り回りながらホコリや髪の毛を拭き取っていく、いわば「電動フローリングワイパー」のような仕組みなんです。
この方式には、メリットとデメリットの両方があります。
ちなみに、本体には専用のクリーンシートが15枚付属しています。使い切った後は、別売りの「リフィル(24枚入りで税込110円)」を購入できますよ。このランニングコストの安さも魅力の一つですよね。
ゴミを「吸う」のではなく「拭く」という点を理解しておけば、期待外れになることは少ないと思います。
Wi-Fiなし!操作はスイッチ一つで簡単
最近の家電はWi-Fiに接続してスマートフォンで操作するのが当たり前になってきましたが、ダイソーのロボット掃除機はとってもアナログです。
Wi-Fi機能も、スマホアプリとの連携も、もちろんありません。操作方法は、本体の中央にある電源ボタンを押すだけ。もう一度押すと止まります。これ以上ないくらいシンプルですよね。
このシンプルさは、機械の操作が苦手な方や、スマートフォンを持っていないご高齢の方にとっては、むしろメリットと言えるかもしれません。
- 複雑な設定が一切不要で、買ってすぐに使える
- 誰でも直感的に操作できる
- Wi-Fi環境がなくても問題なく使用可能
一方で、もちろんデメリットもあります。
スマホ連携ができないということは、外出先からの遠隔操作や、掃除スケジュールのタイマー設定などは一切できません。掃除をさせたい時は、自分でスイッチをオン・オフする必要があります。
「朝、出かける前にスイッチオン!」という使い方が基本になりますね。自動で停止する機能もないので、止めたいときには自分で捕まえに行く必要があります(笑)
高機能なロボット掃除機のような「おまかせ感」はありませんが、そのぶん自分の手で動かす愛着のようなものが湧いてくるかもしれませんね。
稼働中の音はどのくらい響くのか

「550円だし、動きも可愛いから音も静かなのかな?」と思いきや、これは少し注意が必要なポイントです。
正直に言うと、稼働音は「結構大きい」と感じる方が多いと思います。
実際に使ってみた感想としても、「静か」とは言えませんね。「ウィーン」というモーター音と、本体がプラスチックで軽いためか、壁や家具に当たると「ガン!」と乾いた音が響きます。
テレビを見ている時や、在宅ワークに集中している時に同じ部屋で動かすのは、少し気になるかもしれません。
私がお店でお客様とお話ししていても、「思ったより音が大きくてびっくりした」という声は時々耳にします。特に、怖がりなペットを飼っているお家では、ワンちゃんや猫ちゃんが驚いてしまう可能性もありますね。
解決策としては、自分がいない部屋を掃除してもらうのが一番です。
例えば、リビングにいる間は寝室を、お風呂に入っている間はリビングを、というように使い分けるのがおすすめです。
どんな人におすすめできる掃除機か
ここまで基本性能を見てきて、「じゃあ、結局このロボット掃除機はどんな人に向いているの?」という点が気になりますよね。
結論として、この製品は「メインの掃除機」としてではなく、「サブの掃除機」として特定の用途で割り切って使える方に非常におすすめです。
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ロボット掃除機を初めて試してみたい方「いきなり高価なものを買うのは不安…」という方のお試し用にぴったりです。
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一人暮らしで部屋が狭い方ワンルームなど、限られたスペースのホコリ取りには十分活躍します。
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ベッドやソファの下だけを掃除したい方高さ5cmの薄型ボディが、手の届きにくい場所のホコリをきれいにしてくれます。
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ペットの抜け毛に悩んでいる方毎日のこまめな毛の掃除を手伝ってくれる、心強い味方になります。
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掃除のハードルを下げたい方スイッチ一つで動き出す手軽さが、「ちょっと掃除しようかな」という気持ちにさせてくれます。
逆に、広い家全体の掃除を任せたい方や、吸引力や多機能を求める方には、正直なところ向いていません。
あくまでも「550円でできること」を理解し、その範囲で便利さを見つけられるかどうかが、満足度を分けるポイントになりそうです。
ダイソーのロボット掃除機のリアルな実力

- ネットでの評価や口コミ
- 掃除性能や気になる耐久性
- カーペットの上で使えない?
- 髪の毛やペットの毛は取れる?
- メイン掃除機としての実力はある?
- 結論、500円は安いのか?
基本的なスペックがわかったところで、ここからはもっと踏み込んで、実際の使い勝手や性能、そして皆さんが一番知りたいであろう「リアルな実力」について、忖度なしで深掘りしていきます!
ネットでの評価や口コミ
家電量販店で働いていると、本当に色々なお客様の声を聞く機会があります。このダイソーのロボット掃除機は、特に話題性が高いので、お客様から感想を求められることも多いんです。
私が直接お聞きした声や、ネットでの評判をまとめると、やはり「価格を考えれば十分」という好意的な意見と「安かろう悪かろう」という厳しい意見の両方があるのが実情ですね。
やはり、価格に対するパフォーマンスに満足している方が多い印象です。健気に動き回る姿に愛着が湧く、という声もよく聞きますね。
耐久性の問題や、ランダム走行ならではの動きのムラ、そして稼働音に関する不満は、やはり一定数あるようです。
これらのリアルな声を参考にして、自分の生活スタイルに合うかどうかを判断するのが大切ですね。
掃除性能や気になる耐久性
では、肝心の掃除性能と耐久性について、もう少し詳しく見ていきましょう。
掃除性能は「得意」と「不得意」がハッキリ
先ほどもお伝えしたように、この掃除機が得意なのは「軽くて細かいゴミ」です。
床に落ちている髪の毛、ペットの毛、綿ボコリなどは、想像以上にシートに絡め取ってくれます。特にフローリングの上をふわふわと舞っているようなホコリには効果的です。
一方で、パンくずや砂、お菓子の食べこぼしのような、少し重さや大きさのあるゴミは苦手。シートで押し引きするだけで、取りきれないことがほとんどです。
付属のシートが薄いので、市販の凹凸のあるドライシートや、少し厚手のマイクロファイバークロスに付け替えて使っている、という工夫をされているお客様もいらっしゃいました。確かに、その方が集塵力はアップしそうですよね!
耐久性は「価格相応」と心得るべき
耐久性については、正直なところ「当たり外れがある」というのが現実のようです。
内部の構造はモーターとギアを組み合わせた非常にシンプルなものですが、それゆえに少しの衝撃や負荷で動かなくなってしまうケースも報告されています。ネットのレビューでは「30分で壊れた」という衝撃的な報告もありました。
特に、推奨されていない使い方、例えばウェットシートを付けて水拭き仕様に改造したり、無理に段差を乗り越えさせようとしたりすると、故障のリスクは格段に高まります。
もし故障かな?と思ったら、まずは電池が消耗していないか、タイヤに髪の毛などが絡まっていないかを確認してみてください。意外と単純な原因で動かなくなっていることもありますよ。
550円という価格を考えると、過度な期待は禁物です。優しく、説明書通りに使うことが、長持ちさせる一番の秘訣かもしれませんね。
カーペットの上で使えない?
これは、購入を検討している方から非常によく聞かれる質問です。
結論からお伝えすると、残念ながらカーペットやラグ、畳の上では使用できません。これは製品のパッケージにも「フローリング専用」とはっきり記載されています。
なぜ使えないのでしょうか?
理由は大きく2つあります。
- 毛足の長いラグや絨毯
- キッチンマットや玄関マット
- ジョイントマット
- 畳の部屋
無理に使おうとすると、その場で動かなくなるだけでなく、モーターに負荷がかかり故障の原因にもなりますので、絶対にやめましょう。
お部屋がフローリング中心で、ラグなどを敷いていないご家庭であれば問題ありませんが、カーペット敷きの面積が広いお家では、活躍の場がかなり限られてしまうかもしれませんね。
購入前に、ご自宅の床材をしっかり確認することが重要です。
髪の毛やペットの毛は取れる?
カーペットでは使えないという大きな弱点がある一方で、このロボット掃除機には大きな強みもあります。
それが、フローリングに落ちている髪の毛やペットの毛の掃除です。
これには、多くの方が「想像以上に取れる!」と驚かれています。私も実際に試してみて、シートにびっしりと付いた髪の毛を見て、その実力を実感しました。
特に洗面所や寝室など、髪の毛が落ちやすい場所でピンポイントに使うのがとても効果的だと思います。
吸引式の掃除機ではないため、静電気の力でシートにふんわりと付着させるイメージです。そのため、フローリングを舞っているような軽い毛は得意ですが、水分などで床に張り付いてしまった毛や、絡みついた毛を取り除く力はありません。
毎日完璧に掃除するのは大変ですが、これならスイッチポンで手軽に走らせておけるので、日々のこまめな抜け毛対策としては、十分活躍してくれるのではないでしょうか。
メイン掃除機としての実力はある?

ここまで記事を読んでくださった方なら、もうお分かりかもしれませんね。
結論として、ダイソーのロボット掃除機にメインの掃除機として家中を任せる実力は、残念ながらありません。
その理由は、これまでお話ししてきたことの総まとめになります。
メイン掃除機になれない理由 | 具体的な内容 |
---|---|
吸引機能がない | ホコリや髪の毛以外の、食べかすや砂などのゴミは取れない。 |
走行性能 | ランダム走行で掃除にムラが出る。カーペットや段差は越えられない。 |
インテリジェント機能の欠如 | マッピング、タイマー予約、自動充電などの便利機能は一切ない。 |
稼働時間と手間 | 電池式なので長時間の稼働は不向き。開始も停止も手動で行う必要がある。 |
この製品は、あくまで「掃除を手伝ってくれる便利なガジェット」という位置づけです。掃除の主役ではなく、名脇役として、私たちの掃除を少しだけ楽にしてくれる存在と考えるのが良いでしょう。
「今日は疲れたから掃除機かけたくないな…」という日に、とりあえずこれだけでも走らせておけば、床のホコリっぽさが軽減されて気分的に楽になる、という感じです。
完璧を目指さない、「ゆるい掃除」のパートナーとして最適かもしれません。
このロボット掃除機に過度な期待をせず、その得意なこと(フローリングのホコリや髪の毛の拭き取り)を理解して、上手に役割分担させてあげることが、満足につながる使い方だと思います。
結論、500円は安いのか?
さて、最後の問いです。
ダイソーのロボット掃除機「税込550円」。この価格は果たして「安い」のでしょうか?
私の結論は、「その人の使い方や期待値によって、安くもなり、高くもなる」です。
これまでの内容を踏まえて、この製品がどんな人にとって「買い」なのか、逆にどんな人には「おすすめできない」のかをまとめてみました。
- ロボット掃除機がどんなものか、お試しで使ってみたい人
- ベッドの下など、特定の狭い場所の掃除を自動化したい人
- 掃除の完璧さよりも、手軽さや楽しさを重視する人
- 割り切って「サブ機」として使える人
上記のような方々にとっては、550円で得られる体験価値や利便性は非常に高く、「買ってよかった」と思える可能性が高いでしょう。
- 家全体の掃除を任せられるメイン機を求めている人
- カーペットやラグのある部屋で使いたい人
- 吸引力や多機能性をロボット掃除機に期待している人
- すぐに壊れる可能性を受け入れられない人
これらの期待を持っている方が購入すると、「安物買いの銭失い」になってしまうかもしれません。
結局のところ、この製品の価値は、そのユニークな特性を理解し、自分のライフスタイルの中で「この部分なら任せられる!」という活躍の場を見つけてあげられるかどうかにかかっています。
あなたのとって、この550円は「安い」ですか?
それとも「高い」ですか?
この記事が、その判断の助けになれば幸いです。
総括:ダイソーのロボット掃除機は賢く使おう
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。