洗濯機を回そうとしたら見慣れないエラーコードが表示されて、朝から困ってしまった経験はありませんか?
日立の洗濯機には、CやF、Aといったアルファベットで始まるさまざまなエラーコードがあり、それぞれ異なる意味を持っています。
給水や排水がうまくいかない、ドアが開かない、脱水が止まってしまうなど、突然のトラブルに焦ってしまう気持ち、私も店頭でたくさんのお客様から相談を受けてきたのでよくわかります。
でも実は、多くのエラーはご家庭での簡単なリセット方法や基本的な対処法で解決できることが多いんです。
もちろん、エラーが消えない場合や繰り返し表示される場合は、問い合わせや修理が必要になることもありますし、気になる修理費用についても知っておきたいですよね。
この記事では、日立洗濯機に表示される主なエラーコード一覧から、自分でできる対処法、リセット方法、そして修理が必要な場合の判断基準や費用の目安まで、現場で培った知識を交えながら分かりやすくお伝えしていきます。
日立洗濯機のエラーコード一覧と自分でできる対処

- Cから始まるエラーコード一覧
- F・Aから始まるエラーコード
- 表示がない場合はランプの点滅を確認
- まず試したい基本的なエラーの対処法
- エラーが出た際の簡単なリセット方法
- 給水・排水エラーの確認ポイント
- ドアやフタに関するエラーの原因
日立の洗濯機のエラーは、主にアルファベットから始まります。まずは、ご自身の洗濯機にどんなエラーが表示されているか確認してみましょう。
ここでは、ご家庭で対処できる可能性が高いエラーから、故障のサインかもしれないエラーまで、順番に見ていきたいと思います。
Cから始まるエラーコード一覧
「C」から始まるエラーコードは、ご家庭での簡単な確認やお手入れで解決できることが多いお知らせ表示です。慌てずに、まずはエラーコードに対応する内容を確認してみましょう。
代表的な「C」系統のエラーコードを一覧表にまとめてみました。
エラーコード | 内容 | 主な原因 | 主な対処法 |
---|---|---|---|
C0 | 洗濯物の量が多すぎる | コースの規定容量を超えている | 洗濯物の量を減らす |
C01 / C1 | 給水ができない | 蛇口が閉まっている、給水ホースの凍結、フィルター詰まり | 蛇口を開け、給水フィルターを掃除する |
C02 / C2 | 排水ができない | 排水ホースの折れや詰まり、排水口の詰まり | 排水ホースや排水口を確認・掃除する |
C03 / C3 | ふた(ドア)が開いている | ふたが完全に閉まっていない | ふた(ドア)を閉め直す |
C04 / C4 | 脱水ができない | 洗濯物の片寄り | 洗濯物の片寄りを直して均一にする |
C06 / C6 | 乾燥運転が終わらない | フィルター詰まり、洗濯物の量が多い、排水不良 | 乾燥フィルターや排水口を掃除する |
C08 / C8 | ふた(ドア)がロックできない | 洗濯物が挟まっている、ロック部分の汚れ | 洗濯物の挟まりを直し、ロック部を掃除する |
C09 / C9 | ふた(ドア)ロックが解除できない | 洗濯物の入れすぎ、部品の一時的な不具合 | 電源プラグの抜き差しでリセットする |
C17 | 糸くずフィルターのお手入れ時期 | フィルターにゴミが溜まっている | 糸くずフィルターを掃除する |
C18 / Ch | 泡が多量に発生 | 洗剤の入れすぎ、排水経路の詰まり | すすぎ運転で泡を消し、洗剤量を見直す |
このように、原因を見てみると「あ、もしかして…」と思い当たることがあるかもしれませんね。特にC01(給水)、C02(排水)、C04(脱水)は、本当によくあるご相談なんです。
それぞれの詳しい対処法は、後ほど解説しますね。
F・Aから始まるエラーコード
一方で、「F」や「A」から始まるエラーコードが表示された場合は、少し注意が必要かもしれません。これらは、洗濯機本体の部品に何らかの不具合が起きている可能性を示すサインなんです。
もちろん、後述する電源リセットで改善することもありますが、基本的には専門家による点検が必要になるケースが多いですね。
代表的なものをいくつか表にまとめてみました。
エラーコード | 内容(不具合が考えられる箇所) | 主な対処法 |
---|---|---|
F00 | 異常振動(内部部品) | 電源プラグの抜き差しでリセットを試す。 改善しない場合は販売店や修理窓口に相談。 |
F01 / A01 | 水位センサー | |
F02 | 乾燥ユニット | |
F06 | 排水弁 | |
F07 | メイン基板 | |
F08 | 駆動部品(モーターなど) | |
F09 | 乾燥ユニットのファンモーター | |
F10 / FP | 風呂水ポンプ | |
F14 | 振動センサー | |
F29 | 冷却ファン |
このように、普段あまり聞きなれない部品の名前が並んでいますよね。
これらのエラーが表示された場合は、ご自身で解決しようとせず、まずは落ち着いて次のステップに進むのが良いと思います。
表示がない場合はランプの点滅を確認
「エラーコードは出ていないけど、ランプが点滅して動かない…」という場合もありますよね。特に、表示部がないタテ型洗濯機(NW-から始まる機種)では、操作パネルのランプの点滅パターンでエラー内容をお知らせしているんです。
どのランプがどのように点滅しているかで、エラーの原因を特定できます。例えば、こんなパターンがあります。
お使いの機種によって操作パネルの形状や点滅パターンは異なりますので、お手元の取扱説明書で一度確認してみてくださいね。
「C03(ふた開)」や「C01(給水)」など、表示部がある機種のエラー内容に対応していることが多いですよ。
まず試したい基本的なエラーの対処法

エラーコードやランプの点滅を確認したら、具体的な対処に進んでいきましょう。でもその前に、どんなエラーであってもまず確認してほしい基本的なポイントがいくつかあります。意外とこれだけで解決することも多いんですよ。
「コンセントが抜けていただけだった!」なんてことも、お店で働いていると意外とよく聞く話なんです。基本的なことですが、慌てていると見落としがちなので一緒に確認していきましょう。
電源プラグの確認
まずは、洗濯機の電源プラグがコンセントにしっかり差し込まれているか確認してください。延長コードを使っている場合は、一度壁のコンセントに直接差し込んでみるのも有効です。
タコ足配線などが原因で電圧が不安定になっている可能性も考えられますからね。
蛇口の確認
次に、洗濯機につながっている水道の蛇口がきちんと開いているか見てみましょう。何かの拍子に閉まってしまっていたり、開き方が不十分だったりすると、給水エラー(C01)の原因になります。
特に冬場は、水道管が凍結していないかも合わせて確認すると安心ですね。
排水ホースの確認
排水ホースが折れ曲がっていたり、何かに押しつぶされていないかも大切なチェックポイントです。
また、ホースの先端が排水口の奥で水に浸かっていたり、ホースの途中が高くなりすぎていると、スムーズに排水できずにエラー(C02)が出ることがあります。
エラーが出た際の簡単なリセット方法
基本的な部分に問題がない場合、次に試してほしいのが本体のリセットです。洗濯機も精密な機械なので、雷などの外的要因や一時的なプログラムの不具合で、エラー表示が出てしまうことがあるんです。
リセット、と言っても操作はとても簡単ですよ。
この簡単な手順で、多くの「C」から始まるエラーや、一部の「F」系統のエラーが解消される場合があります。
特に「C07(基板の通信不具合)」や「C14(振動センサーの一時的な不具合)」などは、このリセットで直ることが多いですね。修理を依頼する前に、ぜひ一度試してみてください。
給水・排水エラーの確認ポイント
さて、ここからは特にご相談の多いエラーについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
まずは「C01(給水エラー)」と「C02(排水エラー)」です。これらは洗濯機の機能というよりは、ご家庭の水回りの環境が原因であることがほとんどなんです。
給水エラー(C01)の場合
「水栓開確認」という表示と共にC01が出たら、まずは蛇口が開いているかを確認します。それでも給水されない場合、次に見てほしいのが給水ホースの接続部分にある「給水フィルター」です。
このフィルターは、水道水に含まれる細かなゴミなどをキャッチしてくれるのですが、長く使っていると目詰まりを起こしてしまいます。
フィルターを外して、歯ブラシなどで優しく掃除してあげると、水の出が劇的に改善されることがありますよ。
排水エラー(C02)の場合
C02が表示されるときは、洗濯槽に水が残ったままになっているはずです。まずは排水ホースが折れたり、潰れたり、10cm以上高くなっている場所がないかを確認してください。
それでもダメな場合は、排水口そのものが詰まっている可能性が高いです。排水口のカバーや部品を外せる範囲で外し、中に溜まった糸くずや髪の毛を取り除きましょう。
ドラム式洗濯機の場合は、本体下部にある「糸くずフィルター(異物トラップ)」のお手入れも忘れずに行うことが大切です。
ドアやフタに関するエラーの原因
次に多いのが、ドアやふたに関するエラーです。「C03(ドア開)」や「C08(ロック不可)」、「C09(ロック解除不可)」などがこれにあたります。安全に関わる部分なので、少しでも異常があると洗濯機はすぐに運転を停止するようになっています。
原因はとてもシンプルなことが多いんですよ。
ふたを閉め直したり、ロック部分を掃除したりするだけで、あっさり解決することがほとんどなので、慌てずにチェックしてみてくださいね。
日立洗濯機のエラーコード一覧で表示が消えない?

- エラーが消えないときの確認点
- 修理を依頼する前の最終チェック
- 気になる修理費用の目安は?
- 修理や使い方に関する問い合わせ先
- 保証期間が過ぎていたら
基本的な対処法を試してもエラーが消えない…となると、いよいよ故障の可能性も考えなければいけませんよね。
でも修理を依頼する前に、まだ確認できることがあります。ここでは修理を考える段階でチェックしておきたいポイントや、費用の目安についてお話ししていきます。
エラーが消えないときの確認点
リセットを試しても、関連する箇所をお手入れしてもエラーが消えない。そんなときは、もう一度状況を整理してみましょう。
これらの情報を整理しておくことで、この後のステップがとてもスムーズに進みます。
特に、先述のように「F」や「A」から始まるエラーが繰り返し表示される場合は、本体内部の部品が寿命を迎えている可能性が高いと考えられます。無理に運転を続けると他の部品にも影響が出る可能性があるので、一度運転を中止するのが賢明だと思います。
修理を依頼する前の最終チェック
修理を依頼することを決めたら、問い合わせる前にいくつか準備をしておくと話がスムーズに進み、的確なアドバイスがもらいやすくなりますよ。
お客様からお電話をいただいた際も、この情報が揃っていると、私たちも状況が把握しやすくてとても助かるんです!
これらの準備をしておけば、電話口で慌てることもなくスムーズに修理の受付まで進めるはずです。
気になる修理費用の目安は?
やはり一番気になるのは「修理にどれくらいの費用がかかるか」ですよね。
もちろん症状や交換する部品によって金額は大きく変わりますが、日立の公式サイトで公開されている料金の目安をいくつかご紹介しますね。
症状(エラーコード) | 想定される交換部品 | 修理料金目安(税込) |
---|---|---|
給水できない(C01) | 給水弁 | 30,000円~41,000円前後 |
排水しない(C02) | 排水弁 | 26,000円~40,000円前後 |
脱水しない(C04) | 駆動部品 or 振動センサー | 37,000円~75,000円前後 |
ドアが開かない(C09) | ドアスイッチ | 28,000円~30,000円前後 |
電源が入らない | メイン基板 | 32,000円~77,000円前後 |
乾燥しない(F02) | 乾燥関連部品 | 39,000円~70,000円前後 |
こうして見ると、部品によっては結構な金額になることがわかりますよね。
特に、洗濯機の心臓部であるメイン基板や駆動部品の交換になると高額になりがちです。
使用年数や保証の有無を考慮して、修理するか、新しいものに買い替えるかを検討する一つの判断材料になるのではないでしょうか。
修理や使い方に関する問い合わせ先

ご自身での対処が難しい場合や、修理を正式に依頼したい場合は、メーカーのサポート窓口に連絡しましょう。
日立では、電話だけでなくLINEやチャットでの問い合わせも受け付けているので、ご自身の都合の良い方法を選べるのが嬉しいポイントですね。
最新の情報や、LINE・チャットでの問い合わせについては、公式サイトをご確認ください。
(参照:日立の家電品 お問い合わせ)
問い合わせの際は、先ほど準備した「型番」や「エラーコード」を手元に用意しておくとスムーズに話が進みますよ。
保証期間が過ぎていたら
「購入してから何年も経っていて、保証期間はとっくに過ぎている…」という場合、修理費が全額自己負担になるため、どうするか悩ましいところですよね。
洗濯機の設計上の標準使用期間は、多くのメーカーで約7年とされています。もしお使いの洗濯機が7年以上経過していて、なおかつ修理費用が高額(例えば5万円以上)になるようなら、新しい製品への買い替えを検討するのも一つの選択肢だと思います。
最近の洗濯機は、節水性能や省エネ性能が格段に向上していますし、便利な機能もたくさん追加されています。長期的に見れば、電気代や水道代の節約につながり、結果的に買い替えた方がお得になるケースも少なくないんです。
修理の見積もりを取った上で、これからのランニングコストや新しい機能の利便性なども含めて、総合的に判断するのがおすすめですね。
総括:日立洗濯機のエラーコード一覧まとめ
それでは最後に、この記事の内容をまとめます。