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ベランダに洗濯機を置く前に!メリット・デメリットと対策の全知識

用途・シチュエーション

ベランダに洗濯機を置くことを考えているけれど、本当に大丈夫なのか不安に感じていませんか?

室内に置き場がない物件では、ベランダ設置が唯一の選択肢になることもありますよね。でも、雨の日はどうすればいいのか、騒音で近所に迷惑をかけないか、ゴキブリなどの虫が侵入してこないか、心配事は尽きません。

水道やコンセントの位置、排水口がない場合の対処法、ドラム式でも設置できるのか、団地やマンションでの注意点、冬場の凍結防止対策まで、考えなければいけないことが山ほどあります。

メリットとデメリットをきちんと理解しないまま設置してしまうと、後から思わぬトラブルに見舞われることも。特に集合住宅では、騒音問題が原因でご近所トラブルに発展するケースも少なくありません。

カバーをかけずに雨ざらしにしていたら、あっという間に故障してしまったという話もよく耳にします。

この記事では、ベランダでの洗濯機設置を検討している方に向けて、設置前に必ず確認すべきポイントから、騒音や虫対策、雨対策、凍結防止のコツまで、実践的な情報を詳しくお伝えします。

家電量販店での経験も踏まえて、失敗しないための具体的なアドバイスをまとめましたので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

この記事のポイント
  • ベランダに洗濯機を置くメリットとデメリット
  • 騒音や虫、防犯面での実践的な対策方法
  • 雨や日差しから洗濯機を守るためのアイテム選びのコツ
  • ドラム式洗濯機の設置可否や冬場の凍結防止策

ベランダに洗濯機を置くメリット・デメリット

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 外に置いても大丈夫?
  • 外置きのメリット・デメリット
  • ドラム式の設置は可能?
  • 団地やマンションでの注意点
  • うるさい騒音の対策はどうする?
  • ゴキブリなど虫対策は必須

まず最初に、ベランダに洗濯機を置くことの基本的な情報や、気になるメリット・デメリットについて見ていきましょう。そもそも洗濯機を屋外に設置して良いのか、多くの方が疑問に思う点だと思います。

ここでは、その根本的な疑問から、実際に住んでみてから気づく注意点まで、一つひとつ丁寧に解説していきますね。

外に置いても大丈夫?

「そもそも洗濯機って、外に置いても本当に平気なんですか?」というご質問、本当によくいただきます。

結論からお伝えすると、条件付きで大丈夫ですが、基本的には推奨されていません。

多くの洗濯機メーカーは、製品を「屋内での使用」を前提として設計・製造しているんですね。そのため、屋外に設置したことが原因で故障してしまった場合、メーカーの保証対象外となる可能性が非常に高いんです。これは覚えておいてほしい大切なポイントです。

ただ、日本の住宅事情を考えると、特に築年数の古い物件では、ベランダや玄関先が洗濯機置き場になっているケースも珍しくありません。昔の住宅は、今のように室内に防水パンやしっかりした排水設備を作るのが難しかった、という背景があるからなんです。

ですから、「外置き=絶対にダメ」というわけではなく、「雨風や直射日光、気温の変化といったリスクを理解し、適切な対策を講じること」が必須条件になります。

何も対策をしないまま雨ざらしの状態で使い続けると、プラスチック部分の劣化、内部基盤のショート、サビなど、さまざまな故障の原因となり、洗濯機の寿命を大きく縮めてしまうでしょう。

しっかり対策をして、大切な洗濯機を長持ちさせてあげましょう。

外置きのメリット・デメリット

洗濯機の外置きは、デメリットばかりが注目されがちですが、実は見逃せないメリットもいくつかあるんです。

ここでは、両方の側面を公平に比較して、ご自身のライフスタイルに合うかどうかを判断する材料にしていただければと思います。

項目メリットデメリット
家賃同じような条件の物件と比べて家賃が安い傾向にある。
室内空間洗濯機を置くスペースが不要なため、部屋を広く使える。
騒音洗濯中や脱水時の運転音が室内に響きにくい。運転音が外に漏れやすく、近隣トラブルの原因になり得る。
家事動線ベランダ設置の場合、洗濯物を干すまでの動線が短い。洗濯のたびに外に出るのが面倒に感じることがある。
洗濯機の状態雨風や紫外線で劣化・故障しやすく、寿命が縮まる。
衛生面砂ボコリや排気ガスで汚れやすく、虫が侵入するリスクがある。
防犯洗濯物、特に下着などの盗難リスクが高まる。
その他万が一水漏れしても、室内への被害が少ない。夏は暑く、冬は寒い。天候によっては洗濯ができない日も。

最大のメリットは、やはり家賃の安さですね。毎月の固定費を少しでも抑えたい方にとっては、大きな魅力だと思います。

一方で、洗濯機本体の劣化や、騒音・防犯面でのリスクは、しっかり対策をしないと後々後悔することになりかねません。

これらのメリット・デメリットを天秤にかけて、慎重に検討することが大切ですね。

ドラム式の設置は可能?

「ドラム式洗濯乾燥機に憧れているけれど、ベランダに設置ってできるんでしょうか?」これもよくあるご質問の一つです。

物理的には、ドラム式の設置も可能です。ただし、縦型洗濯機以上に注意すべき点がいくつかあります。

まず最も重要なのが「サイズと重量」です。ドラム式洗濯機は縦型に比べて本体が大きく、特に奥行きがあります。ベランダのスペースに収まるかはもちろん、搬入経路(玄関、廊下、窓など)を無事に通過できるか、事前にメジャーで厳密に計測する必要があります。

また、ドラム式は非常に重たい家電です。製品によっては100kg近くになるものもあり、ベランダの床がその重さに耐えられるかどうか、念のため物件の管理会社などに確認しておくとより安心かもしれません。

乾燥機能使用時の注意点

ドラム式洗濯機の大きな魅力は乾燥機能ですが、屋外設置の場合、排気による湿気で周囲が結露したり、排気口から虫が侵入したりする可能性があります。

また、ヒーター式乾燥のモデルは本体が高温になるため、カバーをかける際は熱がこもらないよう、少し隙間をあけるなどの工夫が必要になる場合があります。

私もお店でドラム式をご案内する際、設置場所の確認は最も気を使うポイントです。特にベランダ置きを検討されているお客様には、「必ず搬入経路と設置スペースの実寸を測ってきてくださいね」と何度もお伝えしています。

せっかくの高価な買い物ですから、設置で失敗してほしくないですもんね。

高価で精密な機械であるドラム式洗濯機だからこそ、屋外に置くのであれば、後述する雨よけカバーや日除けなどの対策は、縦型以上に徹底することを強くおすすめします。

しっかり保護してあげれば、ベランダでも快適に使うことは十分可能ですよ。

団地やマンションでの注意点

クリーン家電ガイド:イメージ

団地やマンションといった集合住宅で洗濯機をベランダに置く場合、戸建ての住宅とは少し違った配慮が必要になります。ご近所付き合いを円満に保つためにも、いくつか注意点をおさえておきましょう。

まず、規約の確認が大切です。

物件によっては、ベランダが共用部分と定められており、私物である洗濯機の設置がそもそも禁止されている場合があります。また、避難経路を妨げるような設置も当然NGです。契約前や設置前に、必ず管理規約を確認するか、大家さんや管理会社に問い合わせておきましょう。

次に、「音と振動」の問題です。

これはベランダ置きで最もトラブルになりやすい点かもしれません。洗濯機の運転音、特に脱水時の振動音は、壁や床を伝って隣や下の階の住人に響きやすいものです。そのため、洗濯機を回す時間帯には十分な配慮が必要になります。一般的には、早朝や深夜の使用は避けるのがマナーとされています。

ベランダの排水溝は、雨水を流すためのもので、生活排水を大量に流すことを想定していない場合があります。糸くずや洗剤の泡などが原因で詰まりやすくなることも。定期的に排水溝の掃除を心がけることが、水漏れトラブルを防ぐ上でとても重要です。

最後に、見た目(景観)への配慮です。

あまりに雑然と物を置いたり、派手な色のカバーを使ったりすると、マンション全体の景観を損ねるとして注意を受ける可能性もゼロではありません。すっきりとした見た目を保つ工夫も、集合住宅ならではの大切なポイントと言えるかもしれませんね。

うるさい騒音の対策はどうする?

先ほどの注意点でも触れましたが、ベランダでの洗濯機使用で最も気になるのが騒音問題ですよね。自分自身が気にならなくても、ご近所にとっては大きなストレスになっている可能性があります。

でも、いくつかの対策を組み合わせることで、音をかなり軽減することができるんですよ。

対策1:洗濯する時間帯を工夫する

まず基本となるのが、洗濯機を動かす時間帯に気をつけることです。多くの方が活動している日中(例えば午前9時から午後7時頃まで)に洗濯を済ませるのが理想的です。

生活リズムが不規則で難しい方もいらっしゃると思いますが、少なくとも住民が寝静まっている深夜や、まだ静かな早朝は避けるように心がけましょう。

対策2:防振・防音グッズを活用する

これが非常に効果的です。洗濯機の下に「防振ゴム」や「防音マット」を敷くことで、脱水時などに発生するガタガタという振動や音を吸収し、床や壁に伝わるのを大幅に抑えることができます。

これは家電量販店やホームセンターで数千円程度で購入できるので、ぜひ試していただきたい対策です。洗濯機を少し持ち上げる「かさ上げ台」も、振動を抑えつつ、掃除をしやすくする効果があるのでおすすめですよ。

対策3:静音設計の洗濯機を選ぶ

これから洗濯機を購入されるのであれば、「インバーター」という機能が搭載されたモデルを選ぶのが良い選択です。インバーター搭載の洗濯機は、モーターの回転を細かく制御することで、運転音や振動を抑える静音設計になっています。

製品カタログの仕様表に運転音の目安が「dB(デシベル)」で記載されているので、数値が小さいものを選ぶと良いでしょう。一般的に、40dB前後であればかなり静かだと感じられると思います。

お客様からも「とにかく静かな洗濯機が欲しい」というご要望は多いですね。特に集合住宅にお住まいの方には、迷わずインバーター搭載モデルをおすすめしています。少し価格は上がりますが、その価値は十分にあると思いますよ。

これらの対策を実践するだけで、騒音問題のリスクはぐっと減らすことができます。少しの工夫で、自分もご近所も気持ちよく過ごせる環境を作りたいですね。

ゴキブリなど虫対策は必須

考えたくないことかもしれませんが、屋外に洗濯機を置く以上、ゴキブリなどの虫対策は避けて通れません。

洗濯機の周りは、湿気があって暗く、狭い隙間も多いため、虫たちにとっては絶好の隠れ家になってしまう可能性があるんです。

特に注意したい侵入経路は「排水ホース」です。排水溝からゴキブリがホースを伝ってのぼってきて、洗濯機内部に侵入…なんてことも起こり得ます。想像しただけでもぞっとしますよね。

これを防ぐためには、排水ホースの出口にストッキングタイプのネットを被せたり、排水口との隙間をパテで埋めたりするのが効果的です。

絶対にやってはいけないNG行動

洗濯カゴ代わりに、汚れた衣類を洗濯機の中に長時間入れっぱなしにするのは絶対にやめましょう。汗や皮脂、食べこぼしなどが付いた衣類は、ゴキブリにとってご馳走になってしまいます。

また、洗濯機の周りに段ボールや使わない植木鉢などを置くのも、虫の住処を提供することになるので避けてください。

具体的な対策としては、以下のようなものが挙げられます。

洗濯機周りの虫対策
洗濯機周りの虫対策
置き型の毒餌剤を設置する
洗濯機本体の真下ではなく、少し離れた排水溝の近くなど、虫が通りそうな場所に設置するのがポイントです。本体に寄せ付けてしまっては逆効果ですからね。
忌避剤(ハーブ系など)を活用する
ゴキブリが嫌うミントやハッカ油などの香りがするスプレーを、洗濯機の足元周りに定期的に吹きかけておくと、寄せ付けにくくする効果が期待できます。
定期的な清掃
洗濯機の下や裏側は、ホコリや髪の毛が溜まりがちです。これらも虫のエサになるため、こまめに掃除して清潔な環境を保つことが何よりの対策になります

これらの対策をしっかり行うことで、虫との遭遇率は格段に下げることができます。少しの手間を惜しまずに、安心して使える環境を維持しましょう。

ベランダの洗濯機設置とトラブル対策

クリーン家電ガイド:イメージ
  • 事前に防水パンのサイズを測ろう
  • 水道とコンセントの確認方法
  • 排水口がない場合の対処法
  • 雨の日に必須の雨よけ対策
  • 囲いやカバー、日除けの選び方
  • 冬に役立つ凍結防止のコツ

さて、ここからはより実践的な内容に入っていきます。実際にベランダへ洗濯機を設置する際に、どこをチェックすれば良いのか、そして起こりがちなトラブルにどう対処すれば良いのかを具体的に解説します。

設置してから「しまった!」とならないように、事前にしっかりとポイントを押さえておくことが、快適な洗濯ライフへの第一歩ですよ。

事前に防水パンのサイズを測ろう

内見の際や洗濯機を購入する前に、必ず確認してほしいのが「防水パン」の有無とサイズです。防水パンとは、洗濯機置き場に設置されている、排水口のついたプラスチック製の受け皿のことですね。万が一の水漏れから床を守ってくれる大切な設備です。

ベランダ設置の場合、防水パンがない物件も多いですが、もし設置されているなら、そのサイズが非常に重要になります。洗濯機は、足の部分がこの防水パンの内側にしっかりと収まらなければ設置できません。

防水パンのサイズ計測
計測するべき2つのサイズ
1
内寸
防水パンのフチの内側の、平らな部分の縦と横の長さです。購入したい洗濯機のカタログに記載されている「必要防水パン」や「本体脚の寸法」が、この内寸に収まるかを確認します。
2
外寸
防水パン全体の大きさです。壁との隙間などを考慮し、洗濯機本体が物理的に収まるかどうかを確認するために測っておくと安心です。

「洗濯機を買ったのに、防水パンが小さくて置けなかった…」というのは、実はよくある失敗談なんです。特にドラム式のような大型の洗濯機を検討している場合は、ミリ単位での確認が本当に大切ですよ。

もし防水パンがなく、ベランダの床に直接置く場合でも、設置予定スペースの縦横の寸法は必ず測っておきましょう。

また、床が水平かどうかも確認が必要です。
多くの洗濯機には、脚の高さを調整して水平を保つ機能がついていますが、あまりにも傾斜が強い場所への設置は、故障や騒音の原因になるため避けるべきです。水平器アプリなどを使うと簡単にチェックできるので、試してみてくださいね。

水道とコンセントの確認方法

洗濯機を動かすためには、当然ですが「水道(給水)」と「コンセント(電源)」が必要です。これも設置前に必ず確認しておきたい、基本的ながら非常に重要なポイントです。

水道(給水栓)のチェックポイント

まず、ベランダに洗濯機用の蛇口があるかを確認します。
蛇口の形状も大切で、最近の物件であれば、給水ホースをカチッとワンタッチで接続できる専用の「ニップル(つぎて)」が付いていることが多いです。もし昔ながらの普通の蛇口だった場合は、別途ニップルを購入して取り付ける必要があります。

また、蛇口の高さも意外と見落としがちなポイント。洗濯機本体の高さよりも低い位置に蛇口があると、ホースが折れ曲がってしまったり、そもそも設置できなかったりする場合があります。蛇口から床までの高さを測っておくと、洗濯機選びの際に役立ちます。

コンセント(電源)のチェックポイント

次にコンセントです。ベランダに防水タイプの屋外用コンセントが設置されているかを確認しましょう。

そして、必ずアース端子の有無もチェックしてください。
洗濯機は水を使う家電なので、万が一の漏電に備えてアース線を接続することが強く推奨されています。安全のために、アース線は必ず接続するようにしましょう。

延長コードの使用は要注意!

もしベランダにコンセントがない場合、室内から延長コードで電源を取りたくなるかもしれませんが、これはあまりおすすめできません。

通常の延長コードは防水仕様ではないため、雨水がかかるとショートや火災の危険があります。どうしても必要な場合は、必ず「屋外用」や「防雨型」と記載された製品を選び、接続部分が濡れないように細心の注意を払ってください。

これらのインフラが整っているかどうかが、ベランダに洗濯機を設置できるかの大前提となります。内見の際には、忘れずにチェックしてくださいね。

排水口がない場合の対処法

物件によっては、ベランダに水道とコンセントはあっても、専用の「排水口」が見当たらないケースがあります。この場合、洗濯機から出る排水をどう処理するかが大きな問題になりますね。

考えられる方法としては、ベランダの隅にある「雨どい」や「側溝」に排水ホースを伸ばして流す、という手段があります。ただし、これはいくつかの注意点をクリアしないと、トラブルの原因になる可能性があります。

排水に関する注意点
排水に関する注意点
規約の確認
集合住宅の場合、雨どいに生活排水を流すことが管理規約で禁止されていることがほとんどです。必ず事前に管理会社や大家さんに確認してください。無断で行うと、他の住民とのトラブルや規約違反になる恐れがあります。
詰まりのリスク
雨どいは、洗濯排水に含まれる糸くずや洗剤カスを処理するようには設計されていません。これらが堆積して詰まりを引き起こし、ベランダが水浸しになったり、下の階へ水漏れしたりする大惨事につながる可能性があります。
環境への配慮
排水の行き先によっては、環境へ影響を与えてしまう可能性もゼロではありません。

正直なところ、専用の排水設備がない場所での洗濯機の使用は、あまり現実的ではなく、おすすめはできません。

もし気に入った物件に排水口がない場合は、洗濯は近くのコインランドリーを利用することを前提として考えるのが、最も安全で確実な選択肢かもしれません。

どうしてもその物件で洗濯機を使いたいという場合は、簡易的な排水設備を設置する工事が可能かどうか、専門の業者や管理会社に相談してみるという手もありますが、賃貸物件では許可が下りることは稀ですし、費用もかかります。

物件選びの段階で、排水口の有無はしっかりと確認しておくことが、後々の苦労を避けるための鍵となりますね。

雨の日に必須の雨よけ対策

クリーン家電ガイド:イメージ

ベランダに洗濯機を置く上で、避けては通れないのが雨対策です。

先ほどもお伝えしたように、洗濯機は精密な電気製品。雨に濡れることは、故障の最大のリスク要因となります。特に操作パネルや基盤部分に水が侵入すると、一発でショートして動かなくなってしまうことも…。

そこで必須となるのが、洗濯機を雨から守るための工夫です。最も手軽で効果的なのは、「洗濯機カバー」を使用すること。これは後ほど詳しく解説しますが、屋外設置の基本装備と考えてください。

屋根の有無は大きな違い

物件のベランダに、しっかりとした屋根やひさしが付いているかどうかは、洗濯機の寿命に大きく影響します。

屋根があれば、直接的な雨の吹き込みをかなり防ぐことができますよね。内見の際には、洗濯機置き場がどのくらい屋根の下に収まるかを確認するのも良いチェックポイントです。

台風や横殴りの雨の日は、屋根があっても油断は禁物です。カバーをかけていても、隙間から水が侵入することがあります。そんな日は、さらに上からブルーシートをかけるなど、二重三重の対策をしておくと安心感が増しますよ。

また雨だけでなく、湿気も電子部品にとっては大敵です。
雨が降った後はベランダ全体の湿度が高くなります。洗濯機を使っていない時は、カバーを少しめくって風通しを良くしてあげると、内部に湿気がこもるのを防ぎ、カビの発生予防にも繋がります。

雨から守るだけでなく、湿気をためない工夫も、洗濯機を長持ちさせる秘訣なんです。

囲いやカバー、日除けの選び方

洗濯機を屋外の過酷な環境から守るためには、「カバー」「囲い」「日除け」といったアイテムの活用が非常に重要になります。それぞれの特徴を理解して、ご自宅の環境に合ったものを選びましょう。

1. 洗濯機カバー

これは屋外設置の必須アイテムと言っても過言ではありません。雨やホコリ、紫外線から洗濯機全体を守ってくれます。選ぶ際のポイントは以下の通りです。

洗濯機カバーの選び方
素材
防水性・耐久性の高い「オックスフォード生地」などがおすすめです。生地の厚みもチェックしましょう。
サイズ
ご自宅の洗濯機のサイズ(幅・奥行き・高さ)に合ったものを選びます。大きすぎても小さすぎても効果が半減してしまいます。
形状
洗濯機をすっぽり覆う4面タイプが保護性能は最も高いです。給水ホースや電源コードを通す部分に配慮された設計になっているかも確認すると良いでしょう。
使いやすさ
操作パネル部分だけを開閉できるファスナー付きのものが、洗濯のたびにカバーを全部外す必要がなく便利です。

2. 囲い

DIYが得意な方であれば、すのこやラティス(木製の格子状の柵)を使って、洗濯機の周りに囲いを作るのも良い方法です。より本格的に雨風を防ぐことができますし、見た目もおしゃれにできます。

ただし、集合住宅の場合は、先述のように規約で設置が制限されていないか確認が必要です。また、通気性を確保しないと、逆に湿気がこもってしまう原因にもなるので注意しましょう。

3. 日除け

雨だけでなく、直射日光(紫外線)も洗濯機のプラスチック部分を劣化させ、色褪せやひび割れの原因になります。特に西日が強く当たるベランダでは対策が重要です。

洗濯機カバーにもUVカット機能があるものが多いですが、それに加えて「すだれ」や「サンシェード」をベランダの手すりなどに取り付けることで、二重に保護することができます。洗濯機周りの温度上昇を抑える効果も期待できますよ。

冬に役立つ凍結防止のコツ

見落としがちですが、冬場の凍結も屋外設置ならではの深刻なトラブルの一つです。

気温が氷点下になると、洗濯機の給水ホースや排水ホース、さらには本体内部に残った水が凍ってしまうことがあります。水は凍ると体積が増えるため、ホースが破裂したり、内部の部品が破損したりする原因になり、修理に高額な費用がかかることも…。

そうなる前に、寒い地域にお住まいの方や、冬の冷え込みが厳しい日には、しっかりと凍結対策を行いましょう。

一番効果的なのは「水抜き」

洗濯機を使い終わった後に、本体やホース内に水を残さないようにする「水抜き」が最も確実な予防策です。手順はメーカーや機種によって多少異なりますが、一般的には以下の流れで行います。

水抜き手順
1
蛇口をしっかりと閉める。
2
一度、標準コースで1分ほど運転させ、給水ホース内の水を抜く。
3
電源を切り、蛇口から給水ホースを外す。
4
再度電源を入れ、一番短い時間で「脱水」運転を行い、本体内部と排水ホースの水を完全に排出する。

少し手間に感じるかもしれませんが、この一手間で高価な洗濯機を故障から守ることができます。特に夜間や、数日間家を空ける際には必ず行っておきたい対策ですね。

もし凍ってしまったら…

もし蛇口やホースが凍って水が出なくなってしまった場合は、絶対に熱湯をかけないでください。急激な温度変化で部品が破損する恐れがあります。

凍結した部分にタオルを巻き、40℃程度のぬるま湯をゆっくりとかけて、じっくりと溶かすのが正しい対処法です。焦らず、丁寧に対応しましょう。

総括:ベランダに洗濯機を設置するポイント

それでは最後に、この記事の内容をまとめます。

  • 洗濯機の外置きは推奨されていないが対策をすれば可能
  • メーカー保証の対象外になる可能性を理解しておく
  • メリットは家賃の安さや室内の広さ確保
  • デメリットは劣化、騒音、防犯、衛生面のリスク
  • ドラム式はサイズと重量、搬入経路の確認が特に重要
  • 団地やマンションでは管理規約の確認と騒音への配慮が必須
  • 騒音対策には防振ゴムやマットの使用が効果的
  • 洗濯は早朝深夜を避け、日中に行うのがマナー
  • ゴキブリ対策として排水ホースの出口をネットで覆う
  • 洗濯機周りは清潔に保ち、物を置かない
  • 設置前に防水パンや設置スペースのサイズを必ず計測する
  • 水道の蛇口形状とコンセント、アースの有無を確認
  • 雨と紫外線から守るため、洗濯機カバーは必須アイテム
  • 冬場は凍結防止のため「水抜き」を習慣にする
  • トラブルを未然に防ぐには事前の確認と日々のケアが最も大切

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